
2024/10/15
帳票、書類の電子化
健康診断結果の発送代行サービスとは?導入による効果や選ぶ際のポイントを解説
労働衛生安全法により企業は従業員の健康診断を行い、市町村は健康増進法に基づいて特定健診や健康診査、がん検診などを実施しています。また、任意で健康診断や人間ドックを多くの人が受診しています。健(検)診は病気を防ぎ、早期発見・早期治療をするために重要です。しかし、健診センターやクリニックなどの医療機関は、多くの業務を抱えることになり、事務作業の負担も大きくなっています。そこで、登場したのが健康診断結果に関する書類の発送を代行するサービスです。当記事では健康診断結果の送信を代行してくれるサービスの内容や、利用する際のポイント、発送代行サービス以外の便利なサービスなどについて解説します。
- 受診者への健康診断結果の発送業務をアウトソーシングで行うのが健康診断結果の発送代行サービス
- 発送代行サービスに依頼するメリットとして、発送作業のミスを防げる、コストを抑えられる、事務スタッフの業務負担を軽減してコア業務に集中できるなどがある
- 健康診断結果を電子化すればさらに業務負担が軽減できる

健康診断結果の発送代行サービスとは?
健康診断結果は、検査を実施後2~3週間程度で受診者に送られます。その発送を代行してくれるのが発送代行サービスです。
最近は健診結果をオンライン上で送ることも増えましたが、郵送で欲しいという人は一定数います。また、企業からの一括依頼で健診機関が直接、個人宅に発送する場合があります。
郵送は単純作業に思われがちですが、数多くの診断結果を間違わずに仕訳して送付するには、かなりの手間がかかり、多くのリソースが必要です。
発送代行サービスは健康診断結果の書類の作成、仕訳、封入、送付などを代行してくれます。
健康診断結果の発送代行サービス導入による効果
健康診断結果の発送代行サービスを利用すると、どのようなメリットがあるのか具体的に紹介します。
封入ミスを防止できる
封入作業において、ミスは絶対に避けなければなりません。切手の料金が足りない、誤字があったなどのミスもありますが、リスクが高いのは宛先の間違いです。封入する書類や宛先を間違えて違う人に届くと、個人情報漏洩が発生します。
医療機関では個人情報保護や守秘義務に関する法令を遵守する必要があり、漏洩させた場合には罰則を受ける可能性があります。また、漏洩によって受診者や企業から信頼を損ねることになりかねません。
その点、発送代行サービスは封入や発送に関するミスを最大限に避ける対策がされています。例えば、ダブルチェックや、バーコード管理システムの導入などにより人的ミスを避けています。
見やすい結果表を提供できる
発送代行サービスによっては視認性の高いデザインの健康診断書を作成してくれます。
健康診断書が数字の羅列であると、読みづらく感じて内容を確認しないかもしれません。そこで、ページ構成を見直し、色遣いや文字の強弱、検査内容のカテゴリー分けなどを工夫することによって、受診者にとって分かりやすい結果表が実現します。
見やすい健康診断結果は多くの受診者の満足度を上げることになります。健康診断結果を確認し、自分の状態を認識することで、健康への意識も高まりやすくなるでしょう。
コスト削減につながる
発送代行サービスの導入により人件費や消耗品などのコストが削減可能です。発送業務では以下のような作業が発生します。
- 健康診断書のプリントアウト
- 仕訳
- 封筒への宛名の印刷
- 封入
- 発送
扱う健康診断結果の量が多くなれば、相当のリソースを必要とします。人件費もかかり、事務スタッフがほかの業務をする時間が削られるというデメリットもあります。
また、印刷代や封筒代、切手代などのコストもかかります。健康診断書の発送をアウトソーシングするには発送代行サービスに払う料金が必要ですが、社内で全てを行うのに比べると安く済むケースもあるようです。
コア業務に集中できる
以下のように健診事務ではさまざまな業務が発生します。
- 予約の受付
- 検診内容の打ち合わせ
- 検診当日の受付、案内
- 健診結果の発送業務
- 料金の請求、会計
- 健診結果の管理
- 報告書の作成
事務スタッフは以上の業務をほかのコア業務と並行して行わなければなりません。事務スタッフが多くの業務負担を抱えると、対応の迅速さや丁寧さに欠けるようになり、受診者の不満を誘発する可能性があります。多忙からミスが発生してしまうかもしれません。
その点、発送業務をアウトソーシングすることで、事務スタッフの業務負担を大幅に軽減でき、コア業務に集中できるようになります。スムーズな予約受付や未受診者への確実なフォローアップも実現し、健診の受診率向上にも寄与する可能性があります。
健康診断結果の発送代行サービスを選ぶ際のポイント
発送代行サービスを利用する際には、いくつかの確認すべきポイントがあります。依頼する前に確認しておきたい点について解説します。
同封物への対応を確認する
健康診断結果以外の同封物として、挨拶状、人間ドックの案内状、健康に関する情報を記載したパンフレット・冊子などが考えられます。また、健康診断の受診に際しては検査キットなどを送ることもあります。
発送代行サービスが対応できる同封物の種類や数を確認してください。受診者や企業ごとのニーズに柔軟に対応ができるよう、対応している送付内容に幅があるサービスを選ぶと良いでしょう。
業務品質を確認する
上述の通り健康診断結果は個人情報を扱うものなので、利用する発送代行サービスも業務品質が高いものでなければなりません。以下のポイントについて十分な確認が必要です。
- 実績…健診や医療関連の書類の発送代行において豊富な実績を有するか。
- 正確性…過去に発送におけるミスはなかったか。
- 納期遵守率…スケジュール通りの発送はされているか。
- 対応の柔軟さ・早さ…発送数などに変更があるときに速やかに対応してくれるか。
- 管理体制…データの管理体制は十分か。
納期については依頼のある企業ごとに異なる場合もあるので、正確かつ柔軟に対応してくれるところが良いでしょう。セキュリティについてはプライバシーマークを取得しているかも重要なポイントです。公式サイトに実績やセキュリティに関する情報などが掲載されているので、よく確認してください。
デザインの見やすさを確認する
発送代行サービスのフォーマットを利用する場合には、受診者が見やすいと感じるデザインかどうかを確認しましょう。確認のポイントとしては以下があります。
- フォントの種類
- 文字の大きさ
- 文字の大きさの強弱
- 色使い
- レイアウト
- カテゴリー分け
さらに図などが入っているとより見やすく感じます。また、サンプルを確認できるかや、デザインの変更に対応できるかも確認しておくとよいでしょう。
さらなる効率化には健康診断結果の発送代行以外も検討する
発送代行以外にも健康診断に関わるサービスとして、以下のようなものもあります。
- 受信者名簿のデータ化
- Web問診サービス
- 受診キットの発送サービス
- 健康診断や特定健診などを総合的にサポートする健診システム
特に受診者名簿については、企業によって独自のフォーマットで送付されてくることが多くあります。企業ごとに異なっていると混乱しやすいので、同じフォーマットにデータ化するサービスを利用できると便利です。
健康診断結果は電子化すればさらに効率化できる
さらに健診事務を効率化させるならば、電子化がおすすめです。健康診断結果を電子化することで、以下のようなメリットがあります。
- 紙業務の削減による効率化
- コスト削減
- リードタイム削減 など
個人の場合にはまだまだ、書類を郵送してほしいという依頼がありますが、企業の多くはペーパーレス化を推進しているため、健康診断結果もデータで受け取りたいという傾向にあります。今後はさらに健康診断結果をデータで提供することが求められる可能性があるので、早めの対応を考えてください。
電子化に取り組む際は、効率化の恩恵を最大化できるツールの導入がおすすめです。自由度の高いデザインや配信の自動化、セキュリティの高さを備えたツールの導入を検討しましょう。
健康診断結果を電子化することで得られるメリットについてはこちらもご覧ください。
健康診断結果をペーパーレス化する7つのメリット!具体的な方法やポイントを解説
電子帳票システムについてはこちらで詳しく解説しています。
電子帳票システムの機能やメリット・注意点を徹底解説
健康診断結果の電子化には「電子帳票ソリューション」
「電子帳票ソリューション」は請求書や納品書、給与明細書など、さまざまな帳票類の電子化と管理、送信などを行うシステムです。健康診断結果の電子化にも対応し、オンライン上で健康診断結果の送信も行えます。
人件費や印刷代、封筒代、郵便代などをカットでき、事務スタッフの負担を大きく軽減します。発送してから受診者に届くまでのリードタイムも大幅に削減可能です。
SSL通信や暗号化、VPN接続など高度なセキュリティ機能も備え、365日24時間、いつでも配信ができます。APIとの連携が可能で、見やすさを重視した独自のデザインも実現します。
導入事例|某健診センター 様
これまで、健康診断結果報告書の郵送作業に手間と時間がかかっているだけではなく、郵送後に宛先不明により戻ってきてしまうという事態もあり、再送にも多くの工数とコストがかかっていました。そこで健康診断結果報告書の電子化を行ったところ、郵送作業と郵送コストが大幅に削減できたと言います。また、受診者に届くまでのリードタイムも削減できたそうです。
- 課題
健康診断結果の郵送作業や、郵送後に宛先不明や再送の対応に多くの稼働とコストが掛かっていた。 - 導入効果
削減効果80%以上
郵送作業と郵送コストを同時に大幅削減でき、
受診者に届くまでのリードタイム短縮にも繋がった。
健康診断結果は発送代行を利用して効率化できる
健康診断の結果を受診者に送付するのが、健康診断結果の発送代行サービスです。委託する側にとっては発送ミスやコストを削減でき、事務スタッフはほかのコア業務に専念できるというメリットがあります。ただし、健康診断結果には個人情報が含まれるため、セキュリティが確かなところへ依頼するようにしましょう。
電子帳票ソリューションの「ナビエクスプレス」は、健康診断結果の電子化に対応しています。電子化をすることで郵送コストを削減でき、データ管理も容易になります。SSL通信などセキュリティ対策も整っているので、個人情報の取り扱いも安心です。ぜひ一度、資料をご覧ください。
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帳票、書類の電子化
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