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2020/06/08

CRM

スーパーマーケット業界必見!自社の課題を見直して競合店舗に勝つ方法

スーパーマーケット業界はプライベートブランドによる同業他社との差別化などに加え、ドラッグストアやコンビニなどとの商品競合へも対応しなければなりません。こうしたなか、今後どのように自社の収益を高めていくことが適切なのか、戦略を練っている企業の担当者もいるのではないでしょうか。
この記事では、全国スーパーマーケット協会の調査を参照しながら、スーパー業界の現状や課題、顧客の囲い込み方法などを解説します。

全国スーパーマーケット協会の調査を読み解く

2019年は全国スーパーマーケット協会の調査以来、初めて全店ベースで年間売上高が減少し、前年度比の99.9%となりました。既存店舗のみの集計で3年連続減少となったことをみても、スーパーマーケット業界が低迷しているといえるでしょう。
全国スーパーマーケット協会が公開している「2020年版スーパーマーケット白書」のデータを参考にしながら、現状を読み解いていきます。

消費者が食品を購入する先はスーパーだけではない

スーパー以外で食品を扱う店舗は年々増加傾向にあります。ドラッグストアやディスカウントストアなどとの競争に対して新たな施策を講じなければならないと感じている担当者も多いのではないでしょうか。
シリアルや缶詰、米など、保存が効く食品をネットショッピングで購入する消費者も多くなりました。

複数のスーパーを比較する場合もある

同じ地域にあるスーパーマーケットを比較検討して使い分ける消費者層もいます。
スーパーマーケット白書の調査結果によると、利用店舗の選択で総合的に大きな要因を占めているのは食品品質です。「生鮮食品の鮮度」や「店舗で調理するお惣菜がおいしいかどうか」が店舗の選択理由の上位にランクインしています。また、「地元で採れた食材があるか」「焼きたてのパンが販売されているか」なども入っています。

地域の市場規模は限られているため、競合スーパーの顧客を獲得するには食品品質が重要なポイントになるのです。

近いだけでは来店の決め手にならない

頻繁に利用するスーパーを選ぶ理由としては「立地がよくアクセスしやすいこと」と「駐車場があること」がトップ2に入っています。しかし「距離が近いから」という理由は入っていません。物理的な移動距離が近いからといっても、それだけでは来店の理由にはならないといえます。

店舗から個人宅に配達するネットスーパーに参入する企業も増えており、近いだけでは市場の顧客を獲得しにくい状況になりました。

利用者は便利でお得な店舗を選択している

スーパーやコンビニ、ドラッグストアなど、どの業態の店舗を選ぶかについての理由をみてみると「便利」「お得」という観点が重要ということがわかります。

「電子マネーやキャッシュレスを使えるから」と答えた割合は、食品スーパーでは36.6%(選択理由の第3位)、総合スーパーでは38.8%(第2位)です。また「ポイントカードの特典があるから」と答えた消費者は、食品スーパーで22.4%(9位)、総合スーパーでは23.0%(9位)となっています。

もっとも、こうした施策をすでに実施している店舗も多いでしょう。差別化を図るためにはスマホアプリのクーポンなど、より顧客にとって価値のあるお得なサービスの提供が求められます。

競合がスーパー以外の場合に強化すべきポイント

コンビニやドラッグストアなど、スーパー以外の業態の店舗に顧客を奪われている場合は、どのような対応策があるのでしょうか。

コンビニやドラッグストアで食品を購入する人も

業態別の利用率でみると利用率第3位はコンビニです。
しかし、2020年版スーパーマーケット白書によると、現状、スーパーと特に競合している店舗は、ドラッグストアとディスカウントストアだと分析されています。

ドラッグストアは業態別の利用率においてコンビニと総合スーパーを抜いて第2位となっており、第1位の食品スーパーに迫っているのです。
また、ディスカウントストアは安い商品をまとめ買いするなどで、スーパーの収益に影響を与えています。

食品分野での規模が拡大しているこれらの業態の店舗に対して、スーパーでも何らかの対策が必要になってきました。

なぜ食品を買うのにスーパーを選ばないのか

共働き夫婦や単身者、高齢者の増加など消費者のライフスタイルが変化しています。こうした顧客層は、一般的に、売り場面積が狭く、短時間で買い物を済ませられる店舗を好む傾向があるのが特徴です。

従来は20時ごろにスーパーを閉店するのが一般的でした。しかし、ライフスタイルの多様化から、閉店時間を22~24時にして営業展開するスーパーも増えています。営業時間を拡大すれば、コンビニで夕食を購入する顧客層を獲得することが期待できます。

どの業態を選ぶかについてポイントカードの特典を理由にあげている消費者は多くいます。実際、ディスカウントストア以外のスーパー、コンビニ、ドラッグストアでは、いずれも店舗選択理由の10位以内に入っています。

順位に差があることにも注目するべきです。食品スーパーは9位、総合スーパーは8位であるのに対して、コンビニは5位、ドラッグストアは4位であるからです。現状よりお得なポイントカードまたはスマホアプリなどを提供することで、コンビニやドラッグストアの顧客層を奪える可能性があるといえるでしょう。

お得感で負けているなら見直そう

一部の商品では、価格面でドラッグストアやディスカウントストアに負けてしまうケースがあります。お得感を出すための代表的な方法は、チラシで特売商品を広告する、タイムセールを開催するなどです。

さらに効果を高めるには、スマホアプリを利用して顧客が購入したいと思う商品のクーポン券を発行する方法があります。費用対効果が高く、お得感を高められるこの方法については、後ほど詳しく紹介します。

お客様が複数のスーパーを比較検討するときのポイント

日常生活に必要な買い物をする顧客を同業他社に奪われている場合にはどうしたらよいのでしょうか。
ここでは、消費者がスーパー同士を比較検討する際に重要視するポイントを紹介します。

「なじみの店」であること

「なじみ」というのは少しあいまいな言葉ですが、リアル店舗であるスーパーの場合、「どこにどの商品があるか探しやすい」というのが、なじみの要素として大きいようです。長期の利用者が持つ独特の評価なので、地元密着型のスーパー経営などでは特に重要になるでしょう。

従来の方法では、こうした常連客に対して積極的なアプローチがしにくい面がありました。しかし、ポイントカードやスマホアプリなどから顧客情報を収集すれば、利用期間や頻度、購入金額なども把握できます。常連客を優遇して割引などをすれば、ずっとなじみの店として来店してくれる可能性が高く、固定客を確保できます。

「ポイントカードの特典」が大きいこと

同程度の品揃えやサービスを提供している場合、特にポイントカードの特典が重要になります。
2020年版スーパーマーケット白書によると、スーパー同士を比較したときに、最も頻繁に利用する店舗に選ぶ理由の第6位(28.7%)になっているのが、ポイントカードの特典です。

ポイントを貯めるために同じ店舗を利用することによって、なじみの店と感じてもらえることも多くあります。
新規の顧客から常連客になってもらうためにも、ポイントカードの特典が欠かせません。

アクセスが良いだけでは競合店舗に勝てない

平日の買物の場合、必要な物を手早く購入できるアクセスの良さが重要です。
しかし、休日の買い物では同じ顧客であっても求めるものが違います。買い物自体を楽しむゆとりがあるため、休日では食材の多様さや、目玉商品を展示するなどして顧客を満足させる工夫も必要です。

本格的な顧客管理が必要

ライフスタイルが多様化した結果、年齢や性別などの基本情報だけでは、効果的な集客やマーケティングが難しくなりました。
しかし、この変化に対応するのは不可能ではありません。ITツールやアプリなどの活用によって、より多くの情報を取り入れ、複数の要因を分析することで、効果的な施策を打ち出しているスーパー、小売店もあります。

ITで解決できる「顧客の囲い込み」を解説

顧客の囲い込みとは、すでに確保した顧客を他の店舗に奪われないために施策を講じることです。
IT技術の進歩によって、ビッグデータのAI分析やスマホを使ったキャッシュレス決済が普及しました。
こうした状況のなか、特に注目されるようになったのがCRMによる顧客管理や、スマホアプリとマーケティングツールの連動などです。

顧客の囲い込みができれば「なじみの店」になれる

顧客の囲い込みができれば、なじみの店として継続的に来店してもらえます。将来に渡って安定した経営が見込める点でも、顧客の囲い込みは重要といえるでしょう。一般的に、新規顧客開拓よりも少ないコストで売上向上を図れるのもメリットです。

さらに効率的に顧客囲い込みをするためには、スマホアプリと連携できるCRMの導入がおすすめです。CRMを活用すれば、POSレジシステムのような基本情報に留まらず、購買頻度や購買履歴から顧客の傾向を分析するなど、より高度な分析が可能です。

さらにスマホアプリと連動したCRMでは、分析した情報を元に顧客のスマホへ最適な情報を届けたり、クーポンを配信して集客したりすることができます。

1)アプリをダウンロードしてもらい、お客様への連絡手段を確立

CRM・スマホアプリを運用するには、まず、顧客にアプリをダウンロードしてもらうことが必要です。
通常、アプリを使う前に顧客の基本情報を登録してもらい連絡手段を確立します。
もちろん、収集した情報は連絡手段だけでなくCRMの顧客管理情報としても活用します。

2)アプリでお客様に特典を還元していく

アプリをダウンロードしたユーザーは、常連客になってくれる可能性のある重要な顧客(見込み客)です。アプリを使って割引クーポンなどの特典を配布して、顧客の囲い込みをしていきましょう。
ただし、利益向上のために頻繁に情報を配信しすぎたことで顧客の迷惑になり、利用者数が減った事例もあります。顧客視点で運用することも大切です。

3)アプリをきっかけに再来店を促進しよう

スーパーの場合、来店回数が増えるごとに、商品の位置や店舗のサービスがわかり便利になるものです。なじみの店と思ってもらうためには、アプリを使って再来店を促すことが重要になります。
従来のスーパー経営では来客を待つしかない状況でしたが、スマホアプリという連絡手段があれば、積極的な集客アプローチもできるのです。

アプリクーポンで様々な施策を実現

ここでは、スマホアプリの機能の1つである、アプリクーポンを使った様々な施策を紹介します。

購買履歴や来店頻度に合わせたクーポン配信

顧客セグメントに合わせた配信が簡単にできるのがCRMと連携しているスマホアプリのメリットです。
たとえば、特売の広告ならば、登録ユーザー全員に送信するのがよいかもしれません。また、購買履歴や来店頻度からロイヤリティの高い顧客だけにアプローチするなども可能です。

保有ポイント数に応じたクーポン配信で消費者還元

保有ポイント数や来店回数などに応じてクーポンをランク分けするのも有効です。顧客側からすると、自分が優遇されているように思えるため、よりお得感を感じてもらえます。

顧客囲い込みの施策に効率的なこうした施策も、人の労力をほとんどかけずに自動的に行えます。

インターネットショッピングなど消費者の選択が増えるなか、このような施策で定期的に顧客をフォローすることも経営には欠かせません。

しばらく来店していないお客様へ限定クーポン配信

離脱しそうな顧客にアプローチすることも、顧客囲い込みでは重要です。こうした顧客を放置しておけば、他店の常連客となってしまうかもしれません。そうなってしまえば大きな損失といえるでしょう。
他店に顧客を取られた状況を改善するためにも、期間を限定したクーポンを配信して再来店を促すことは有効です。

来店分散を目的とした利用時間を制限したクーポンを配信

割引キャンペーンや販促イベントなどを何度か催しているなら、店内がどのような状況になるか未来のことでもある程度予想が付きます。

来店者数を推定して、顧客ごとに違った利用時間・期間を限定したクーポンを配信すれば、来店分散しつつ収益を最大化できます。人手不足に悩むスーパーにおいても、有効な戦略になるでしょう。

利用枚数上限ありクーポンを配信

「先着1000枚・500円OFF」などのように利用枚数上限があるクーポンも効果的です。「早く利用しなければなくなってしまう」という心理が顧客に働き集客を効率化できることから、多くの企業が活用しています。

また、事前にクーポンの割引額の合計が出せるため、予算を立てやすいのもメリットです。

おわりに

全国スーパーマーケット協会の調査によると、スーパーの小売業界では総じて売上が低迷しています。そのようななかで、重要になるのが顧客の囲い込みと、それを実現するCRM・スマホアプリなどITツールの導入です。

競合は隣のスーパーだけではない

食品スーパーにとって競合になっているのが、ドラッグストアやディスカウントストアです。これらの店舗は日用品だけでなく野菜や生鮮食品も置くことで業績向上を狙っています。また、価格面でもスーパーの顧客を奪おうとしています。そのため、ライバルのスーパーだけでなく、他の業態の店舗への対策も取らなければなりません。

そこで注目したいのが、ポイントカードやクーポンなどの特典です。比較的簡単にマーケット戦略として取り入れやすいうえに、2020年版スーパーマーケット白書の調べによると、店舗選択でかなり大きなウェートを占めているからです。

顧客の囲い込みにはアプリがおすすめ

顧客の囲い込みのためにまず必要になるのは顧客管理です。
POSレジシステムでも性別や年齢などの情報は管理していましたが、ニーズの多様化とともに十分な効果をあげられなくなりました。顧客の購入履歴や来店頻度なども考慮した顧客管理をしなければ、効果的な顧客囲い込みはできません。

スマホアプリならカードを配布するなどの必要もなく、システムの更新・管理がしやすいメリットがあります。

また、データベースに顧客情報を蓄積できるため、運用が長くなるほど集客戦略を立てやすくなるのが特徴です。
新規顧客に再来店を促したりロイヤリティが高い顧客に絞ってアプローチしたりするなど、細かな施策によって顧客囲い込みが実現できます。

CRMができるアプリ開発はお任せください

モバイルウェブ」は店舗集客に特化した研究に強みを持ち、CRMができるアプリ開発を提供しています。必要な機能をご希望に合わせて開発するため、顧客の囲い込みやリピーターの育成に最適なアプリとして運用可能です。

また、モバイルウェブではアプリ開発だけでなくCRMも提供しています。モバイルウェブのCRMは、大規模データにも対応したデータベースを運用でき、精度の高い顧客管理が可能です。さまざまなフォーム作成もできるため、用途に応じて会員登録フォームやアンケートフォームなどの作成が簡単に行えます。

さらにモバイルウェブではシステム企画開発支援も承っています。例えば「WebサイトとCRMを接続したい」「既存のPOSレジシステムのデータベースと活用したい」などの要望があれば、連携開発の支援も致します。

アプリ開発以外にもさまざまなニーズに対応できるので、ぜひ一度ご相談ください。

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