2022/02/01
VOCマネジメント
SNSプロモーションのメリット!成功事例つき
マーケティング戦略に欠かせないのがプロモーションですが、最近ではSNSを使ってサービスや商品のプロモーションを行っている企業も増えてきました。SNS利用者は年々増加しているため、企業にとっても今後はSNSプロモーションが欠かせないものになっていくでしょう。ここではSNSプロモーションの特徴やメリットなど、成功事例を交えてご紹介します。
SNSプロモーションとは?
SNSプロモーションとは、名前の通りSNSを取り入れてサービスや商品のプロモーションを行うことです。日本で人気のSNSにはX (旧Twitter)やInstagram、Facebook、LINEやYouTube、TikTokなどさまざまなサービスがありますが、どのサービスも利用者は年々右肩上がりで伸び続けています。
以前ならユーザーがお店や商品を調べたいとき、「ググる」といってGoogleで検索していましたが、最近は「タグる」といってSNSのハッシュタグで検索することが増えてきています。商品の購入なども、WEBサイトよりもSNSを経由することが増えてきているため、SNSを用いたプロモーション活動は今の時代に適しているといえます。
SNSプロモーションを活用することでブランディングや自社ブランドの認知拡大、新規見込み客を増やすなど高い効果が期待できます。企業が発信した情報を多くの人の目に届くSNSは、今の時代のプロモーションに最適の環境といえるでしょう。
SNSプロモーションのメリット
それでは企業がSNSプロモーションを活用するメリットをご紹介します。
拡散力が高い
企業がSNSプロモーションを取り入れるメリットのひとつは、なんといっても拡散力の高さです。どのSNSにも投稿を共有できる機能があります。X (旧Twitter)なら「リツイート」、InstagramやFacebookには「シェア」といった共有機能があるので、投稿をフォロワーが共有することでフォロワーのフォロワー、さらにその先のフォロワーというように拡散されやすい特徴があります。
自社のファンやフォロワー以外の一般ユーザーにも目にとまる可能性が高いので、宣伝効果が高い点は大きなメリットです。企業が知ってほしい情報をスピーディに多くの人に広めてくれるSNSは、認知度が上がりやすく新規顧客の獲得につながります。
一方拡散力が高いということは不適切な投稿などもすぐに拡散され、炎上するリスクもあるので投稿には注意が必要です。SNSプロモーションの担当者は炎上のリスクを最小限に抑えるための対策をしっかり取っておく必要があります。
低予算でプロモーションができる
SNSは無料のツールが多いため、低予算でサービスや商品の宣伝活動ができる点も大きなメリットです。雑誌やフリーペーパー、テレビCMやラジオなどの広告媒体を使うと非常に大きなコストがかかります。SNSはほとんどが無料で始められ、SNS広告を利用しても数百円からスタートできるので、他の媒体と比べても非常に低予算で利用できるんです。
また低予算なのにプロモーションで利用できるサービスが豊富です。例えばSNS広告やSNSキャンペーン、ライブ配信やインフルエンサーを起用したキャンペーンなどがあります。インフルエンサーを起用することで費用対効果が大きくなる傾向があるため、低予算で効果的に成果を上げる可能性もあります。企業の規模や予算に合わせて、プロモーションの手段を選べる点も魅力ですね。
ユーザーとコミュニケーションを取りやすい
これまで企業とユーザーは距離が遠く、企業側が一方的に発信するばかりでしたが、SNSでは双方向のコミュニケーションが簡単にできるようになりました。ユーザーは企業の投稿に気軽にコメントやいいねをすることができ、企業もユーザーの投稿にリアクションをすることで親近感を抱いてもらえる可能性が高いです。気軽にコミュニケーションが取りあうことができて、ユーザーにとっても企業に対して好感度が上がりファンになってもらいやすいメリットもあります。
また企業側もユーザーの率直な意見やサービス、商品などの感想を聞くことができます。自社の商品やサービスを利用したユーザーが、SNSで感想を投稿したりコメントをつけてくれることも多いです。そのためユーザーのリアルな声をくみ取り、今後の商品開発やマーケティングに活用することもできます。わざわざ企業に電話をして意見や感想を述べたり質問しようとは思いませんが、SNSなら気軽に投稿やコメントができるためひとりひとりのリアルな声に耳を傾けることができるようになりました。
中には厳しい意見やクレームなどもありますが、ネガティブな意見に対して企業側が真摯にコメントを返すことでかえって好感度が上がることもあるんです。ファンを作るチャンスと考えて、ていねいな対応を心がけるようにしましょう。
SNSプロモーションの成功事例
ここからは実際にSNSプロモーションを活用して、成功している企業の事例を見てみましょう。
X (旧Twitter):森永製菓
日本の大手製菓メーカー、森永製菓が運用しているX (旧Twitter)公式アカウント「森永チョコレート(@MorinagaChoco)」で、「ベイクを”買わない”理由を100円で買い取る」という非常にユニークなプロモーションを行いました。アカウントをフォローしてもらい、キャンペーンツイートにコメントをつけてリツイートして、ベイクを買わない理由を書いたらAmazon100円ギフト券をプレゼントという企画です。「買う理由」ではなく「買わない理由」というネガティブな意見を書き込むのもおもしろいですが、さらにそれを100円で買い取るというのが斬新ですね。
もちろん当時は話題になり、投稿から数時間で4万リツイートを突破し、たった1日でキャンペーンが終了するほどの大反響でした。森永が打ち出したキャンペーンは「悲しすぎるキャンペーン」としてニュースメディアなどにも取り上げられ、SNSの枠を超えて非常に大きな話題となりました。
このプロモーションの成功のポイントは、
- あえてネガティブな意見を募集するおもしろさ
- 100円ギフト券がもらえるインセンティブ
- アカウントフォローとリツイートを促すことで自然に拡散
- フォロワーやファン以外も思わず参加したくなる魅力的な企画
といった点が挙げられます。
X (旧Twitter):明治
製菓メーカー明治のロングヒットチョコ菓子「きのこの山とたけのこの里」を擬人化したキャンペーンは毎年行われ、SNSで毎回大きな話題になっています。明治の公式X (旧Twitter)アカウントでは「きのこ党」「たけのこ党」「どっちも党」の3つのアカウントを同時に立ち上げました。またそれぞれの代表として「きのこ党」代表きの山さん「たけのこ党」代表たけ里ブラザーズ、「どっちも党」代表キノ・タケコというキャラクターを設定。X (旧Twitter)上で「#きのこたけのこ国民総選挙」というキャンペーンで、きのこの山とたけのこの里の人気を競うキャンペーンを毎年開催しています。
毎年工夫を凝らしたキャンペーンは話題になり、またリアルタイムで施策を行いうことで反響も多いです。「きのこ党がたけのこ党に100万票以上も差をつけられた」として特設サイトを作ったり「きのこ乗り換えキャンペーン」など必死に挽回しようとがんばるきのこ党をおもしろおかしく伝え、ユーザーが飽きないようにキャンペーンを盛り上げました。積極的に拡散を促すキャンペーンではありませんでしたが、最初の1カ月で関連ツイートは200万件以上、総投票数1,600万票近くまで集めました。
このキャンペーンの成功のポイントは
- すでにロングセラー商品で新鮮味のない商品をキャラクター化することで共感を得やすくなった
- ユーザーが積極的に参加したくなるようなユニークな企画
- すでに人気のキャンペーンを趣向を変えて繰り返すことで定番化
- 抽選でプレゼントというインセンティブ
- アカウントフォローとリツイートを促すことで自然に拡散
さまざまな工夫を凝らし、リアルタイムで施策を繰り返しながらユーザーが飽きないキャンペーンを長期的に行うことで、大きな成果を上げました。また昔からの定番の商品はなかなかユーザーからの共感を得るのも難しく新鮮味がありませんが、商品自体をキャラクターにしてしまうことで商品そのものに愛着や親しみも沸いたのではないでしょうか。
Instagram:ル フォワイエ
アパレルブランド、アダストリアが展開するLE FOYER(ル フォワイエ)は、2020年にデビューした30代女性をターゲットにしたファッションブランドです。ル フォワイエは、20~30代女性に人気のゲームソフト「あつまれどうぶつの森」とコラボ。ゲームの中で配布された洋服(マイデザイン)と同じデザインの洋服を抽選でプレゼントするというキャンペ―ンをInstagramで実施しました。
ル フォワイエの公式アカウントをフォローすることと、キャンペーン投稿に「いいね」をするだけで簡単に参加が可能。しかしキャンペーン投稿をタグづけしてリポストとストーリーをシェアすれば当選率が上がるという仕掛けをすることで、フォロワーは自発的に拡散してくれるように。
また人気ゲームとコラボするというトレンドを取り入れることで、ゲームのファンも取り込むことも可能です。人気ゲームのキャラクターとおそろいのワンピースを着たいという、ファンの心をつかんだキャンペーン内容です。
このキャンペーンの成功のポイントは
- 人気ゲームとコラボすることで話題性を取り入れている
- ユーザーが接欲的にキャンペーンに参加したくなるような魅力がある
- 抽選でプレゼントというインセンティブ
- ユーザーが自主的に拡散するような仕組み作り
立ち上げたばかりのまだ新しいブランドでしたが、ターゲットがマッチしている人気ゲームとコラボしたことで、高い話題性と新しいファンの獲得に成功しました。
SNSプロモーションの成功事例からみる成功のポイント
SNSプロモーションを活用してすでに成功している事例をみると、どれもキャンペーン内容は違いますがいくつか共通点があります。SNSプロモーションの成功のポイントをご紹介します。
思わず参加したくなるようなユニークなキャンペーン
SNSプロモーションの成功の鍵は、いかにユーザーが参加したいと思えるかにかかっています。キャンペーンに参加してくれる人が多いほど拡散力は上がり、より多くの人の目に届くようになります。ユーザーの心をつかむような魅力的なキャンペーンや、ユーザーが楽しんでくれるようなキャンぺ―ンにすることを意識しましょう。
キャンペーン参加のハードルの低さ
誰でも参加できるような簡単な参加条件にすることで、ユーザー側も気軽に参加できるようになります。成功事例を見ても、ほとんどが「アカウントをフォローする」「キャンペーン投稿をシェアすやコメントする」といった簡単な参加条件です。いくらユニークで魅力的なキャンペーン内容だったとしても、参加のハードルが高いと「めんどくさいからもういいや」となってしまいます。キャンペーン参加の条件は簡単にしておきましょう。
ユーザー自ら拡散してもらえるような仕組み作り
ユーザーにキャンペーンに参加してもらうことももちろん大切ですが、自ら拡散してもらえるような仕組みを作ることで爆発的に拡散されるようになります。参加条件にシェアやリツートを取り入れて、ユーザーが自主的に拡散してくれるように促すよう工夫しましょう。
魅力的なインセンティブ
キャンペーンに参加することで魅力的なインセンティブを用意しておくことも大切です。例えば新商品のサンプルや非売品をプレゼントしたり抽選で無料モニターになってもらい自社サービスや商品を実際に体験してもらえれば、購買意欲を高めることにも期待できます。割引率を通常のセールよりもお得感を出してもいいですし、ユーザーにとって魅力的なインセンティブをつけることでキャンペーンに参加してもらいやすくなるでしょう。
少し豪華な賞品を抽選にするのも効果的です。ユーザーに「当たるかも?」と思ってもらえるとより参加しやすくなります。当選枠を増やしたり、抽選で外れてもセカンドチャンスキャンペーンを作るなど、工夫を凝らすことでキャンペーン自体がより盛ります。
トレンドを取り入れる
SNSを利用しているユーザーはトレンドに敏感です。キャンペーンを企画するときには、今人気のものや話題性の高いものをうまく自社サービスや商品に取り入れてみましょう。ユーザーの関心の高いトレンドが取り入れられていると、ユーザー自身がキャンペーンに参加したいと思ってくれるようになります。また季節感を取り入れたキャンペーンも、ユーザーの参加のハードルを下げやすくおすすめです。
まとめ
SNSプロモーションのメリットや成功のポイントを、事例を交えてご紹介しましたがいかがでしたか?SNSを活用したキャンペーンを取り入れることで、サービスや商品の認知を拡大したり見込み客を効率的に増やすこともできるようになります。SNSの利用者数は右肩上がりに増えているため、今後需要もどんどん増えていくことが予想されます。この記事を参考にプロモーションのひとつにSNSを取り入れてみてください。
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