都市ガスを対象にしたNPS®ベンチマーク調査2023の結果を発表。
NPS1位は大阪ガス
~都市ガス業界の値上げ基調の緩和によりNPSは上昇。企業の信頼性やお客さま応対品質の良さがロイヤルティ醸成のポイントに~

2024年2月29日

 NTTコム オンライン・マーケティング・ソリューション株式会社(本社:東京都品川区、代表取締役社長:塚本 良江、以下NTTコム オンライン)は、NPSベンチマーク調査2023都市ガス部門を実施しました。この結果、最もNPSが高いのは大阪ガスとなりました。
 都市ガス業界のNPSは、2022年から2023年にかけて料金満足度が改善したことに伴い上昇しました。
 業界全体では、ブランドイメージやサービスの信頼性・安定性に加え、申し込み時の手続きのスムーズさ、設備の点検・検針時、問い合わせ時の応対の良さがロイヤルティ醸成のポイントとなりました。
 一方で、ロイヤルティを向上させるために優先的に改善すべき項目としては、企業の寄り添う姿勢や自然環境・SDGsに配慮した企業姿勢・取り組みといった項目となりました。また、契約者のエネルギーの節約(節電・節ガス)を促進する取り組みや自分に合った契約プランがあるといった項目についても、今後の改善が期待される結果となりました。

調査レポートの詳細結果は、以下から無料でダウンロードいただけます:
https://www.nttcoms.com/service/nps/report/gas/inquiry/

<調査結果のポイント>

1.都市ガス部門のNPSおすすめランキング1位は大阪ガス

 都市ガス12社のうち、NPSのトップは大阪ガス(-30.5ポイント)、2位は東京ガス(-32.5ポイント)、3位はENEOS都市ガス(-36.3ポイント)となりました。業界全体のNPS平均は-42.3ポイント、トップ企業とボトム企業との差は27.8ポイントとなりました。

2.値上げ基調緩和により、都市ガス業界のNPSは昨年から上昇

 都市ガス業界全体のNPSの変化を分析したところ、2021年(-39.5ポイント)から2022年(-46.8ポイント)にかけては大きく低下したものの、2023年には-41.3ポイントと、前年と比較して上昇しました。また、3か年継続で調査対象となっている8社においても、業界全体の傾向と同様に、NPSは2022年に低下し、2023年には上昇しました。
 さらに、ロイヤルティへの影響度が高い利用料金に対する満足度(利用料金の適切さ)の変化も分析したところ、NPSの変化と同様に、2022年には大きく低下し、2023年には上昇しました。2022年に都市ガス料金の値上がりに対する不満が高まったものの、2023年には政府によるエネルギー価格の高騰による負担緩和を目的とした「電気・ガス価格激変緩和対策事業」に伴う値下げもあり、料金への不満が緩和したことが、都市ガス業界全体のNPS回復につながったとみられます。

図:業界全体のNPSおよび「利用料金の適切さ」の満足度の時系列推移
(※3か年継続で調査対象企業となった8社で分析し、2023年から追加した対象企業は含まない)

3.業界全体では企業やサービスの信頼性や、お客さま応対品質の良さがロイヤルティ醸成のポイントに

 都市ガス業界全体におけるロイヤルティを醸成する要素としては、「企業の信頼性/ブランドイメージ」や「サービスの信頼性/安定性」といった項目となりました。また、「申し込み時の手続きのスムーズさ」や「設備の点検・検針時の応対の良さ」、「問い合わせ時の応対の良さ・早さ」といった手続きやお客さま応対品質もロイヤルティ醸成に寄与する項目となりました。
 一方で、ロイヤルティを向上させるために優先的に改善すべき項目としては、「利用料金の適切さ」に加え、「企業の寄り添う姿勢・お客さまの声を大事にする姿勢」や「自然環境・SDGsに配慮した企業姿勢・取り組み」といった項目となりました。また、「契約者のエネルギーの節約(節電・節ガス)を促進する取り組み」や「自分に合った契約プランがあること(携帯電話料金やでんきとのセットプランなど)」といった項目についても、今後の改善が期待される結果となりました。

図:業界全体のロイヤルティ要因分析(ドライバーチャート)

 大阪ガスは、業界全体の課題となった「企業の寄り添う姿勢・お客さまの声を大事にする姿勢」や「自然環境・SDGsに配慮した企業姿勢・取り組み」に加え、「設備の点検・検針時の応対の良さ」や「契約者のエネルギーの節約(節電・節ガス)を促進する取り組み」がロイヤルティに影響を与える結果となり、NPSおすすめランキング1位につながりました。2位の東京ガスは、「企業の信頼性/ブランドイメージ)」や「サービスの信頼性/安定性」において、3位のENEOS都市ガスは「利用料金の適切さ」や「契約プランがシンプルで分かりやすいこと」において高い評価を獲得しました。

4.持ち家の契約者は賃貸の契約者と比較してNPSが高い傾向に

 住居形態別にNPSを分析したところ、持ち家の契約者のNPSは-39.8ポイントとなり、賃貸の契約者(-46.5ポイント)と比較して高い傾向がみられました。

図:住居形態別のNPS

 また、住居形態別にみたNPS上位企業にも違いがみられました。持ち家の契約者においては、都市ガス自由化以前からの旧都市ガス会社がNPS上位となった一方、賃貸の契約者においては自由化以降の新都市ガス会社が上位となりました。住居形態別にロイヤルティを醸成する要素を分析したところ、持ち家の契約者においては、賃貸の契約者と比較して多くの項目においてロイヤルティへの影響度が高く、特に「企業の信頼性/ブランドイメージ」や「サービスの信頼性/安定性」に加え、「申し込み時の手続きのスムーズさ」や「設備の点検・検針時の応対の良さ」、「問い合わせ時の応対の良さ・早さ」がロイヤルティを醸成するポイントとなりました。一方で賃貸の契約者においては、「企業の寄り添う姿勢・お客さまの声を大事にする姿勢」や「引越し手続きや住所変更、プラン変更などの手続きのスムーズさ」において改善が期待される結果となりました。

図: 住居形態別のNPS上位3社
(住居形態別にみたロイヤルティ醸成要因の詳細な分析結果は、ダウンロード資料にてご覧いただけます:
https://www.nttcoms.com/service/nps/report/gas/inquiry/

5.推奨度(友人や同僚におすすめできるか)が高いほど、継続利用意向も高い傾向に

 対象の都市ガス会社において、今後の継続利用意向を0~10の11段階でたずねたところ、 「推奨者」(推奨度が「9」~「10」の回答者) は平均9.4ポイント、 「中立者」(推奨度が「7」~「8」の回答者)は平均7.9ポイント、「批判者」(推奨度が「0」~「6」の回答者)は平均5.9ポイントとなり、推奨度が高いほど継続利用意向も高くなる結果となりました。

図:推奨セグメント別継続利用意向

お問い合わせ先

NTTコム オンライン・マーケティング・ソリューション株式会社
マーケティング・アナリティクス部

nps-solution@nttcoms.com

https://www.nttcoms.com/service/nps/