2020/04/23
小売店 業種別 公式スマホアプリ調査2019 秋
こんにちは。モバイルウェブマーケティング担当です。
前回は「店舗向けアプリに人気の機能とは」をご紹介し、クーポン機能やポイントカード機能は、すべての世代の利用者にとって人気の機能であることが改めて分かりました。
今回は、「スタンプカードを発行するならアプリ?紙?」を紹介します。
みなさんはお財布の中に紙のスタンプカードを何枚入れていますか。またお店で紙のスタンプカードを配られた際、積極的に受け取りますか。
よく小売店の方から、「紙のスタンプカードをお配りしてもなかなかもらってもらえない」「紙のスタンプカードを作成するのに時間と費用が掛かる」「紙のスタンプカードは管理するのも大変」と言った声を聞きます。
その一方でスタンプカードをアプリ化することを勧めると、「スタンプカードをアプリ化するにはお金が掛かりそう」「利用者に受け入れられるのか」といった不安の声も伺います。
果して利用者はアプリのスタンプカードについてどのように感じているのでしょうか。
今回は、利用者の性年代別に「紙のスタンプカード」と「アプリのスタンプカード」について意識調査を実施しました。
このレポートはこんな方におすすめです。
調査の結果、「スマホアプリのポイントカードを選びたい」と回答した人が57%、「紙もしくはプラスチックのポイントカードを選びたい」と回答した人が43%でした。紙のスタンプカードを電子化される小売店が増えている状況下でも、紙のスタンプカードを好む利用者も4割程度いるようです。
では、性年代別に見るとこの傾向に偏りはあるのでしょうか。
性年代別に見ると、男性はすべての年代において60%以上がアプリのスタンプカードを好む傾向があるようですが、女性は50代では40%程度、60代では30%程度という結果でした。
アプリよりも紙のスタンプカードを好むと回答したのは、60代女性が最多で約70%程度という結果でした。
50代、60代の女性はアプリより紙のスタンプカードを好む傾向があるようです。
また、性別によって回答結果が大きく異なることも分かりました。
若年層のお客様を増やしたい場合、アプリのスタンプカードを開発することをおすすめします。
しかし、利用者の年齢層が高い場合はアプリだけでなく紙のスタンプカードを併用することも必要かもしれません。
次に、アプリのスタンプカードを選んだ人を対象にその理由を調査しましたので結果を公開します。
調査の結果、「アプリ限定のクーポンがもらえるから」と回答した人が58.1%、「アプリとしてスマホに集約できるから」と回答した人が51.3%という結果でした。
利用者は、アプリのスタンプカードを使うメリットを紙のスタンプカードを持たなくてよいだけでなく、アプリでクーポンの配布があることを期待しているようです。
では、「アプリとしてスマホに集約できるから」と回答した人を性年代別に分析してみました。
調査の結果、30代を除いたすべての年代において男性のほうが「スタンプカードをアプリとしてスマホに集約できる」ことをメリットと感じているようです。
最近では、QRコードを用いたキャッシュレス決済の普及で財布を持ち歩く人が減ってきていることも背景として考えられます。
性年代別に「アプリ限定のお得な情報がもらえるから」と回答した利用者を分析した結果、30代男性が他の性年代と比較して最多であることが分かりました。また50代女性・60代女性もアプリ限定のお得な情報やお知らせに期待を寄せているようです。
プッシュ通知のお知らせが少しでも多くの利用者の目に留まって欲しいと考えるなら、プッシュ通知配信の際は性年代別に情報を送り分けて反応率を比較してみると面白い結果が得られるかもしれません。
自社の顧客層に合わせて、よりプッシュ通知の反応が良い時間を見定め送ることをおすすめします。
アプリよりも紙のスタンプカードを選びたいと回答した人を対象に、どのような特典があればアプリスタンプカードを選ぶのか調査を行いました。
最も多かったのが、アプリの方が紙のポイントカードに比べてポイント還元率が高くなる場合、52.5%の利用者がアプリを選ぶと回答しました。次いで、「アプリ限定のクーポンがもらえるから(42.2%)」、「特典があってもアプリは使わない(20.6%)」という結果でした。
さらに、スマホアプリを日常的に利用している人を対象に調査を行っているためスマホアプリが使えるにも関わらず、「特典があってもアプリは使わない(32%)」と回答した人もいることから、紙のスタンプカードは一部の利用者に根強い人気があることがうかがえます。
アプリ限定のクーポンがもらえるのであれば、紙ではなくアプリのスタンプカードを選びたいと回答した利用者を性年代別に分析してみました。
20代女性が最も多く、59.2%という結果でした。
職業別に分析を行ったところ、大きな偏りは見られませんでした。
クーポン機能は多くのアプリに実装されているにも関わらず、アプリ限定のクーポンの存在を知らないためこれだけの利用者から回答が集まったと推測されます。
もし、アプリのスタンプカードの利用促進が課題であれば、アプリでクーポンを配信している旨を店頭スタッフからお声がけしてみても良いかもしれません。
スマホアプリを日常的に利用している人を対象に調査を行いましたが、特典があってもアプリのスタンプカードは使わないと回答した人を性年代別に分析してみました。
20代男性(41%)が最多で、次いで60代女性(40.8%)という結果になりました。
職業別に分析を行ったところ、大きな偏りは見られませんでした。
紙のスタンプカードを利用したいと回答した人を対象に調査を行いましたが、やはり一部の利用者には紙のスタンプカードも根強い人気があるようです。
紙のスタンプカードは管理が煩雑である一方で、スマホを持っていないお客様はアプリを利用することができないため、紙のスタンプカードと併用できると良いのかもしれません。
紙のスタンプカードとアプリのスタンプカードの決定的な違いは、アプリのスタンプカードであれば「いつ・誰が・どこの店舗に・何回来店したか」という情報を簡単にデータ化することができますが、紙のスタンプカードではこれらの管理が難しいことです。
なるべくスタンプカードアプリの利用をおすすめし、取得したデータをもとにお客様ごとに適切なクーポンやメッセージ配信をすることでお客様に寄り添った体験をお届けすることが可能になります。
今回の調査では、性年代別に偏りはあるものの、アプリのスタンプカードを好む利用者が57%、紙のスタンプカードを好み利用者は43%いるということが分かりました。また紙のスタンプカードを好む利用者のうち、68%は条件によってはアプリのスタンプカードを利用すると回答していることから、アプリのスタンプカードの利用対象者は全体の約86%の人であることが分かります。
利用者にとってアプリは単なるスタンプカードだけのツールではないようです。さらに利用者はクーポンの配布やお得な情報といったさらなる特典を期待しているようです。
無料で簡単にスタンプカードを作成できるツールもありますが、あまり考えずに導入しお客様へ公開することはあまりおすすめできません。後々導入時には考慮できていなかった問題が見つかることもありますし、機能不足でお客様へ上手くアプローチができないといったことも起こりえます。
これらの問題を解消するために新しいシステムへの切り替えを検討する場合、登録情報の移行などシステム面で費用が発生します。さらに元のシステムによっては、新たなアプリを開発後、お客様に再度ダウンロードしてもらうことが必要になる場合もあります。
システムの切り替えはお客様へ使い方のご案内が必要となるだけでなく、店頭オペレーションの変更も発生することから、店舗スタッフへの協力とお客様の理解が必須となります。
ショップスタッフおよびお客様にご不便や面倒をお掛けすることにならないよう、スタンプカードを電子化する際にはあらゆる視点で慎重に検討することをおすすめいたします。
またアプリは開発してリリースすることがゴールではありません。
利用者の期待に応えられるようなに、さまざまなコンテンツをアプリで提供できればきっと利用者に使われ続け、再来店をうまく促進できるアプリになることでしょう。
過去の調査でも、アプリをきっかけに来店頻度が増えたという声が明らかになっています。
お客様に利用されるアプリこそが、利用者の再来店・店舗の利用促進につながります。
モバイルウェブのスマホアプリなら、スタンプカードを作成し実装することが可能です。
スタンプカードが満了になると、特典クーポンとアプリ上で交換することができます。
交換したクーポンは店頭で利用できるため、再来店の促進につながります。
詳しくは、スタンプカードの機能詳細ページでご覧ください。
次回は「モバイルオーダーの導入を検討中の方必見!利用者の反応とは」を公開します。
本調査実施概要
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本レポートは2019年に実施した調査結果についての分析レポートです。是非ご覧ください。