2024/05/20

帳票、書類の電子化

ペーパーレスが進まないのはなぜ?電子化の失敗例や改善方法を解説

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会議の資料や納品書、請求書など、予想以上に紙が溢れている企業は多いのではないでしょうか。紙を主体にした業務は効率が悪く、印刷や保管・郵送などにコストがかかることもあり、ペーパーレスを進めている企業も多くあります。

しかし、「なかなかペーパーレスが進まない」「やってみたもののうまくいかず、結局、紙を使った業務に戻ってしまった」というケースがよくあります。なぜ、導入が進まないのでしょうか。この記事では、ペーパーレスの導入が進まない理由や対処法について解説します。

この記事の内容
  • 多くの企業がペーパーレス化を推進しているものの、進まない企業も多い
  • 電子化できない書類がまだまだ多かったり、従業員が電子化のメリットを理解できていなかったりすることも失敗の要因
  • ペーパーレス化が進まないと企業の競争力を弱める可能性もある
  • 専用のツールや外部委託なども検討しながら自社にあったペーパーレス化を推進するのがおすすめ
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多くの企業がペーパーレスへの取組を進めている

テクノロジーの進化など、ペーパーレスに移行する環境が整い、多くの企業が取組を進めています。企業がペーパーレスを推進する背景の一つには、働き方改革やコロナ禍の経験により、働き方の柔軟性が求められるようになった点があります。書類を電子化すれば出社の必要性が減り、リモートワークで柔軟な働き方が可能です。さらに、2022年には電子帳簿保存法が改正され、ペーパーレスへの流れはさらに進むようになりました。しかし、思うように進んでいない企業も多いようです。次章で失敗例を基に原因を探っていきます。

ペーパーレスの導入方法などを知りたい方はこちらもご覧ください。
ペーパーレス化で業務効率改善!導入方法と注意点やメリット・デメリットを解説

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ペーパーレスが進まない原因とは?失敗例を紹介

ペーパーレスが進まないのにはさまざまな要因があります。企業でよく起こる例を紹介します。

電子化できない紙の文書が多かった

ペーパーレス化を前向きに検討したものの、デジタルに切り替えたかった文書が法律などにより電子化できず、失敗してしまうという例もあります。

電子化できない文書としては以下などがあります。

  1. 事業用借地権設定契約書
  2. 農地の賃貸借契約書
  3. 任意後見契約 
  4. 貸借対照表
  5. 棚卸表
  6. 損益計算書
  7. 仕訳帳
  8. 総勘定元帳
  9. 現金出納帳

1〜3については2024年4月時点では、書面での作成が法律で定められています。4〜9は「スキャナ保存」が認められていない書類であり、最初から電子的に作成していれば、そのまま電子保存が可能です。ただし、出力して手書きで追記してしまうと、スキャナで読み取って電子化することが認められていません。

また、法律に定められていなくても、これまで自社が使ってきたフォーマットが紙に記入することを前提としているために、システムで再現できず断念するケースもあります。

従業員がメリットを認識していなかった

従業員がペーパーレスのメリットを認識しないために導入への賛同が得られず、断念した失敗例もあります。ペーパーレス自体は業務効率アップに役立つものですが、導入して軌道に乗せるまでは時間と手間がかかるため、従業員がメリットを認識していないと途中で断念する恐れがあります。また、デジタルツールを導入したものの、関係部署の従業員がうまく使いこなせずに、紙を使った業務に戻ってしまったという失敗例もあります。

導入はコア業務と同時並行で進めなければならないという点もネックになりやすいので、現在の社内のリソース・体制での推進が難しい場合は、専門部署を設置したり、企業のDXをサポ―トする会社に委託したりすることも必要です。

ペーパーレス会議に失敗した

ペーパーレス会議とは、文字通り、紙の資料を使わない会議です。ペーパーレス会議の実施を試みたものの、参加者からの評判が芳しくなく断念したという例もあります。

ペーパーレスに切り替え、パソコンで資料を見られるようにしたものの、参加者が必要な箇所を探すのに手間取り、何度も会議が中断してしまうというケースもあります。プレゼンなどの担当者がデバイスやシステムに合わせた資料作りをできないと、このような失敗が起きやすくなります。従来は資料に手書きでメモをとっていたものの、それができないというのも参加者が不便に思いがちなポイントです。

コストがかかりすぎて進められない

コスト面の問題が解決できず、ペーパーレスが進まないという例もあります。ペーパーレスを推進するためには以下のようなITツールの導入が必要です。

  • Web会議ツール
  • 勤怠管理ツール
  • 電子契約システム

ツールがなくてもある程度の電子化はできますが、セキュリティや使いやすさなどのことを考えると、ツールがあったほうが良いでしょう。

さらにシステム導入を実行するための社内リソースが足りない場合は、外部の会社に委託する費用も必要になります。

セキュリティに不安があり進められない

サイバー攻撃などによるセキュリティリスクを懸念してペーパーレスが進まない失敗例もあります。インターネットを介した情報のやり取りでは、悪意ある外部からのアクセスや、従業員のデータの取り扱いにより情報が流出したニュースが度々あるため、経営陣が書類の電子化に不安を感じ、ペーパーレス化が進まないという例も多いようです。情報漏えいはステークホルダーからの信用を失う恐れがあるため電子化に踏み出せないという企業があっても当然でしょう。

ただし、紙の文書も盗まれたり、従業員がどこかに忘れてしまったりする可能性はあります。紙のほうがパスワードもなく、簡単に第三者に見られてしまいやすい点を踏まえたうえで両者を比べたいところです。

ペーパーレスが進まない企業が抱えるリスク

ペーパーレスが進まない企業は、さまざまな課題を抱えることになりかねません。ペーパーレスを推進している企業と比較して、業務効率やコスト削減において不利になり、競争力が低下する可能性があります。

また、紙のままではデータを使った分析も難しく、開発やマーケティングなどの分野でも遅れをとるかもしれません。企業のDX(デジタルトランスフォーメーション)が求められているなか、紙での作業を義務付けていると、従業員も不満を感じるでしょう。就活生などは企業がどのようなシステムを採用しているか調べているため、人材確保の面でも後れを取る可能性があります。

ペーパーレスが進まない原因の改善方法

ここからはペーパーレスの実現に向けて、問題の改善方法について考えていきます。業務フローの問題、従業員の気持ちの問題、費用・設備の問題という点から、解決に導く方法を解説します。

段階的にペーパーレスを進める

ペーパーレスを一気に進めようとすると、難易度が上がってしまい、スムーズに進められない恐れがあります。一気にペーパーレスを進めると、システムに問題が見つかった場合のリスクも大きくなります。ペーパーレスを実施したい項目と、実現に向けてやるべきことを整理し、そのなかで簡単に取り組めそうな部分から始めるのがポイントです。ブラッシュアップをしながら、段階的に進めてみてください。例えば、以下のような点から始めると良いでしょう。

  • 従業員間の伝達にチャットツールを取り入れる
  • オンライン会議はまず、小規模なミーティングで行ってみる
  • 日報をメールやチャットに切り替える
  • 請求書の処理を専用システムで行う

ペーパーレスのメリットを全社で共有する

ペーパーレスのメリットを明確に言語化したうえで、全社で共有することも大切です。社歴が長い従業員ほど、今まで行ってきたシステムが変化することを不安に思う傾向があります。不安を解消できるように、どのように効率がよくなるのか、実際の業務を例に説明することが大切です。たとえば、「今までは外出先から帰社して書いていた報告書をペーパーレス化し、システム上で行えるようになれば、直帰ができ自分の時間が増える」「帳票を電子化すれば、業務時間が〇時間も短縮できる」などと説明してみてください。

長期的なコストを試算してみる

とくに、経営層が前向きに検討していない場合、ペーパーレスにより削減できるコストや業務時間の短縮を数値で示すと効果的です。その際、長期的なコストを試算してみると良いでしょう。ペーパーレスは、長い目で見れば見るほど効率化やコスト削減の恩恵が大きくなります。そのため、コストを長期的に試算することで、よりメリットを認識できるでしょう。

また、コストカットの話題と同時に、売上の拡大を期待できることもアピールしましょう。たとえば、顧客の嗜好や行動などをデータ化すれば、ツールを使って的確な分析が可能となり、開発や営業活動などに役立てて、より多くの顧客を確保することも可能です。

自社に適したデジタルツールを活用する

導入したシステムを使いこなせずペーパーレスが失敗するということがないよう、自社に適したデジタルツールを選ぶことが大切です。自社に適したデジタルツールを選ぶ際には、どのような目的で、どの書類を電子化したいのかを明確にします。社内の申請フローを電子化したい場合はワークフローツール、帳票類の電子化を進めたい場合は電子帳票システムなどを選ぶと良いでしょう。

コストパフォーマンスや操作性、機能性などについても複数のツールを比較検討するようにしてください。デジタルツールの扱いに慣れていない従業員が多い場合は、直感的に使えるツールが便利です。また、カスタマーサクセスなどサポートが充実しているかもチェックしましょう。一度導入すると変更が難しいので、トライアルを利用するのもおすすめです。

電子帳票システムの導入をお考えの方はこちらもご覧ください。
電子帳票システムの機能やメリット・注意点を徹底解説

ペーパーレスがもたらす効果

上述のようにペーパーレスを進めるには、ペーパーレスの効果を社内で共有することが大切です。その効果についてもう少し詳しく見ていきましょう。

さまざまなコストを削減できる

ペーパーレスにすると以下の点で、コスト削減が可能です。

  • 紙代
  • パソコン上で作成した書類を印刷するためのインク代
  • 帳票などを送付する際の郵便代
  • 紙の書類を保存する為のファイル代
  • 保存のためのスペース(棚など)

紙を使った業務で意外に頭を悩まされるのが保管に関することです。領収書や書類は保存期間が法律で定められているものもあり、保管する書類が多くなれば、倉庫などを借りる必要も出てきます。その点、電子化すればオフィスの省スペースも可能となり、年間で大きなコストカットが実現できる可能性があります。

業務が効率化する

デジタル化で業務効率アップも期待できます。業務効率をアップできるポイントとしては以下のような例が考えられます。

  • 資料の検索が容易になる
  • 請求書などを紙にプリントアウトして、郵送する手間が省ける
  • ミスを発見した場合、画面上で間違えた箇所だけを簡単に直せる
  • 従業員同士の情報共有が迅速になる
  • リモートワークが容易になり、出社しなくても業務が行えるようになる
  • 営業先や出張先からでも簡単に情報が取り出せる

業務効率化が実現すれば、人件費や経費などの削減も可能です。請求書の発送作業が簡素化されれば、経理や総務担当者の残業が短縮されます。リモートワークが可能になれば、従業員の交通費も削減できるようになります。

セキュリティが向上する

信頼性、機能性が高いツールを導入することでセキュリティの向上が期待できます。パスワードの設定やデータの暗号化、閲覧制限など、デジタルならではの機能を活用することで強固なセキュリティの構築が可能です。セキュリティを重視する際は、安全性を認証するISMS認証を取得したツールを選択すると良いでしょう。

リモートワークに対応できる

ペーパーレスが実現できれば、働き方の多様化を実現するリモートワークが可能になります。日頃はオフィスを拠点としていても、感染症のまん延や、悪天候などにより従業員の出社が難しくなった場合に、ペーパーレスでリモートワークに切り替える体制が整っていれば、業務を停滞させないことも可能です。一方、ペーパーレスが実現しないままでいると、リモートワークにするべき状況でも無理をして出社しなければならず、従業員満足度が低下する恐れもあります。

テレワーク(リモートワーク)による今後の働き方についてこちらで紹介しています。
テレワークは今後も続く!電子化が意味する可能性とは?

企業イメージが向上する

ペーパーレスは環境に配慮した企業であるというイメージにつながります。紙は木から作られるため森林伐採につながり、不要になった紙を焼却する際にはCO2を排出します。SDGsや脱炭素の考えから、ペーパーレスは世界的な潮流であり、紙の運用を続けるとイメージ低下につながりかねません。ペーパーレスに適切に対応する姿勢を見せることは、企業のブランディングにも有効です。

ペーパーレスのメリットや導入のフローなどについて知りたい方はこちらもおすすめです。
紙の削減がもたらすメリットとは?ペーパーレス化を解説

ペーパーレスが進まない企業をサポートする「ナビエクスプレス」

ペーパーレスを推進するならば、専用のツールを導入するのがおすすめです。ナビエクスプレスは帳票類の電子化に有効なツールとして、多くの企業で導入されています。

請求書や領収書、Web給与明細、支払い通知書、納品書、健康診断書、雇用通知書など、さまざまな書類の電子化をサポートします。発送業務などにかかるコストを削減できるうえ、取引先へ自動配信ができるため、業務の効率化が可能です。CSVファイルを送るだけで、現在使っている請求書や給与明細などのフォーマットを変えずに、電子書類の作成もできます。SSLの暗号化と各種セキュリティ機能が備わり、安全にデータの送信、保存・管理が行えるので、デジタル化による情報の流出を懸念する企業でも安心して利用できます。

ペーパーレスの成功事例|株式会社ジェイ・エム・エス 様

株式会社ジェイ・エム・エス様は、全営業所の請求書発行業務を集約したために、月約1,000件の請求書を発行しなければならず、受注センターの業務がひっ迫していました。手作業で封入していたため、送付ミスも起こりやすくなっていたといいます。

そこで、ナビエクスプレスの導入を試みたところ、請求書のフォーマット変更に関するサポートも受けられ、スムーズに電子化が実現したそうです。4人で1時間かかっていた発送業務が、2人で半分以下の時間で完了できるようになり、送付ミスもなくなりました。

ペーパーレスは対応すべき重要な課題

ペーパーレス化はSDGsの観点からも推奨されています。業務効率をアップさせることもでき、多くの企業がペーパーレス化を推進しています。一方、導入に関して社内リソースの不足やセキュリティ面での不安から、なかなか進められないという企業も多いようです。

「ナビエクスプレス」は複数のセキュリティ機能で各種データを保護し、請求書や領収書、給与明細など、さまざまな電子帳票の作成、管理、送信などに役立ちます。初期導入支援も行っておりますので、スムーズなペーパーレス化をお考えならば、まずはご相談ください。

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