2022/12/05

なぜBtoBビジネスに「ホワイトペーパー」が必要なのか?マーケティングでの活用事例も紹介

ビジネスシーンで「ホワイトペーパー」という言葉を聞いたことがある人は多いでしょう。このホワイトペーパーは、企業がインターネットを経由してリード(見込み顧客)の情報を入手するためには欠かせないものとなります。

なぜホワイトペーパーは、リード獲得に欠かせないのでしょうか? その理由を解説します。

ホワイトペーパーでリード(見込み客)を獲得できる!

ホワイトペーパーとは、直訳すると「白い紙」ですが、マーケティングの世界では、企業がリードに対して提供する資料全般のことを指します。

Web上に公開されているホワイトペーパーは、基本的には有償ではなく無償でダウンロードできるものがほとんどです。ただし、ダウンロードをする際に、企業名やユーザーの名前、メールアドレスなどの情報の入力が求められます。

たとえばAさんが、B社という企業のWebサイトにて公開されている、Cという業界に関するホワイトペーパーに興味を持ち、自身のメールアドレスを入力し、ホワイトペーパーをダウンロードするとします。するとB社は、「AさんはCの業界に興味がある」と判断し、そのメールアドレス宛てにC業界に関連するB社の商材を案内することができます。 もしAさんがそのメールに興味を持ち、B社の商材に関する問い合わせをすると、B社はさらなるアプローチが可能になります。

このようにホワイトペーパーは、企業にとって新たなリードを獲得し、売り上げをアップするための重要なツールとなる可能性を秘めているのです。

ホワイトペーパーは、個人を相手としたBtoCビジネスよりも、企業を相手としたBtoBビジネスに向いています。というのも、BtoCであればユーザー本人の住所やメールアドレスを使用する必要がありますが、BtoBは会社の住所やメールアドレスを使用すれば良いため、登録時の心理的ハードルが低くなるためです。

どんなホワイトペーパーを用意すべきなのか?

とはいえ、自社のWebサイトにホワイトペーパーを単にアップロードしたとしても、多くのユーザーがダウンロードするとは限りません。より多くのリードにダウンロードされるためには、リードが「このホワイトペーパーは、情報を提供しても、見る価値がある」と思われるものにしなければいけません。

もちろん、リードのニーズはひとりひとり異なるでしょう。それであれば、さまざまなバリエーションのホワイトペーパーを用意しておくことで、多くのリードを取り込むことが可能になります。

たとえば、サービスに関する具体的な情報を求めているリードに対しては、「自社サービスの導入事例」のホワイトペーパーが良いでしょう。自社の商品・サービスをすでに導入した企業が、どのようにビジネスを好転させたのか、その実例をホワイトペーパーに記すことで、自社商品・サービスの優位性を伝えることができます。

加えて、自社と競合他社の商品・サービスの比較レポートも、ホワイトペーパーに適しています。自社の優れた点をリードに伝える絶好のチャンスといえるでしょう。

一方で、具体的な商品・サービスの購入まで検討していないリードに対しては、用語集や業界ごとのアンケート調査などのホワイトペーパーが向いています。商品・サービスと直接的に関係していなくても、ユーザーのビジネス課題の解決に有用な情報を提供することで、リードを広く集めることが可能になります。たとえば、「稟議資料実例」などは弊社で成功したホワイトペーパーのひとつです。

ホワイトペーパーは、ターゲットの購買プロセスを意識して準備することが大切

営業提案資料はホワイトペーパー企画の宝庫

もし、ゼロからホワイトペーパーを作るのが難しいのであれば、セミナーやウェビナーの内容をホワイトペーパー化するというのもひとつの手段です。さらに、商品やサービスについての営業提案資料は、実はホワイトペーパーの企画ネタの宝庫です。

自社の商品・サービスを提案するとき、顧客に提示する営業提案資料を用意するのではないでしょうか? 営業提案資料には、顧客に深く刺さっている商材の強みや他社との比較、提案資料の内容、クロージングまでのセールストークなど、自社の貴重なノウハウが詰まっています。

それらの情報から、マーケット情報の解説を切り出したり、競合他社との機能比較を一覧表にしてまとめるなど、ホワイトペーパーとして利用できる体裁に整えることで、営業の現場で飛び交っている社内のノウハウやセールストークをインターネット上でも再現できます。

「営業提案資料」が、ホワイトペーパー作成において、商談や問い合わせなどの成果を生む効果的なコンテンツとして活用できるのです。

ホワイトペーパー作成で配慮したい「デザインとトーン&マナー」

営業提案資料をはじめとする社内の既存資料をもとにしたホワイトペーパー作成にあたって配慮しておきたいのが、デザインとトーン&マナーです。

多くの場合、営業資料はパワーポイントなどのスライド形式で制作されています。自社のデザインテンプレートがあったとしても、きちんと守られているとは限りません。それぞれの営業担当者の手が加わった資料は、色や書体、文字の大きさなどが統一されず、ちぐはぐな印象を与える可能性があります。

こういった資料を、特定の顧客向けの投影資料として利用するのには特に問題はないでしょう。しかし、ホワイトペーパーとして広く発信する場合は、デザインを揃え、トーン&マナー(色づかいや言葉づかいなどの方向性)を揃えておくことが重要になります。コンテンツとしての完成度が上がるのはもちろん、オンラインでの接点の質を向上させることは、自社のブランディングにもつながります。

配慮しておきたいホワイトペーパーの「デザインとトーン&マナー」

登録フォームにも“ダウンロードさせる”工夫が必要

ホワイトペーパーのダウンロードを促進するためには、ホワイトペーパーだけでなく、ダウンロード時に情報を入力する「入力フォーム」にも配慮する必要があります。

たとえば、入力フォームに会社名・個人名・メールアドレス・電話番号など、多くの入力欄を設けてしまうと、せっかくホワイトペーパー自体に興味を持っても、ユーザーが入力の手間を嫌がり、ダウンロードされない恐れもあります。

リードを広く集めたい場合は、入力欄をメールアドレスだけにするなど、登録情報を最低限に絞ることも手段のひとつとなります。とはいえ、情報を削り過ぎると、リードに対するアプローチができなくなります。たとえば営業が電話によるアプローチを行う場合には、「日中に連絡可能な電話番号」の欄を用意しておく必要があります。

もし入力フォームに多くの入力欄を用意せざるを得ない場合には、ホワイトペーパーの一部だけをサンプルで公開したり、ホワイトペーパーの内容の要約を掲載するなど、“情報を入力してもダウンロードしたい”と思わせる工夫が必要となります。

入力フォームでの離脱を防ぐために、入力時の補助や入力漏れへのアラートなどの機能を簡単に実装できるEFO(入力フォーム最適化)ツールを活用する方法もあります。

自社で作る余裕が無いなら、外注しても良い

自社でコンテンツを制作する場合、社内の人材に原稿の執筆を依頼したり、マーケティングの担当者がまとめたりしてコンテンツを制作していくのは、手間と時間がかかり担当者にかかる負荷が大きくなります。その結果、成果が出る前に、取り組みが自然消滅してしまうケースもあります。

とはいえ、制作会社にコンテンツ制作を依頼したものの、「テーマや商材を理解していない」「思ったとおりの原稿が上がってこない」「修正が多く、自分で書いているのと変わらない」といったケースもあります。

NTTコムオンラインでは、そういったコンテンツ制作の手間を軽減するため、商材ヒアリングから分析、企画の体系化、シナリオ設計、原稿執筆、校正校閲までワンストップでのコンテンツ制作を提供しています。ご担当者さまには商材主管、あるいは営業担当者へのヒアリングを一度セットいただければ、その後は“おまかせ”でコンテンツが完成(※)する仕組みを構築しています。

※要所でのコンテンツの確認はいただきますのでご安心ください。

1万本を超えるBtoB商材コンテンツを制作、14万件を超えるリードの創出に貢献

まとめ

ここまで述べてきた内容をまとめると、ホワイトペーパーはインターネット上でリードを獲得するための手段のひとつであり、より多くのリードを集めるためには、リードに合わせたさまざまな種類のホワイトペーパーを用意し、ダウンロード時の入力フォームについても工夫が必要になる、ということがいえます。

もちろん中には「ホワイトペーパーなんて作ったことがないから、用意したくてもできない」「ホワイトペーパーを作るための人員が避けない」という企業もあるでしょう。その場合には、ホワイトペーパーの制作を外注することも可能です。

ホワイトペーパーを外注する際は、リードがダウンロードしたがるものが作れるか、ダウンロードするためのページが作れるか、事前に確認しておくのが良いでしょう。

関連するサービス

BtoBマーケティングにおけるコンテンツ制作

商材の認知から比較検討、導入決定に至るまでには、顧客に対してさまざまな情報をインプットすることが必要です。
NTTコムオンラインは、御社のビジネスを支え、加速させるための情報を、良質なコンテンツとして制作いたします。

BtoBコンテンツマーケティング支援の詳細はこちら