2026/09/24
ビジュアルIVR
【2025年度版調査レポート】顧客がコールセンターへ電話をかけて不満を感じること
はじめに:「繋がるまで」の空白時間が顧客体験(CX)を左右する
前回のコラムでは、顧客が電話をかける前にWebサイトやAIを駆使し、自力で問題を解決しようと試みる「事前行動」の実態について深掘りしました。デジタルチャネルでの解決を諦め、最終的な手段として架電をした顧客。しかし、そこで彼らを待ち受けているのは、新たなストレス要因―「繋がらない」という壁です。
コールセンターの運営において、応答率(サービスレベル)の維持は永遠の課題です。深刻な人材不足を背景に、多くの中小・大手センターが入電過多による「待ち時間」の増大に頭を悩ませています。企業側は「混雑しているから仕方ない」と考えがちですが、WebやAIで既に一度「解決できない」という挫折を味わっている顧客にとって、電話口での待機時間は、単なる時間的損失以上のストレスを与えます。
オペレーターと会話が始まる前の、保留音を聴きながら待つ数分間。この「繋がるまでの空白の時間」に、顧客はどのような不満を抱き、企業のブランドイメージをどう変容させているのでしょうか。この不満の正体を正確に把握することは、単に応答率を上げること以上に、顧客の離脱を防ぎ、ロイヤリティを維持するための重要な鍵となります。
果たして、顧客は繋がるまでのプロセスの「何」に、最も強いストレスを感じているのでしょうか。
NTTドコモビジネスXが実施した調査結果を基に、今回は「コールセンターへ電話を掛けて繋がるまでの間に感じる不満」に焦点を当てます。データから見えてくる、顧客が限界を感じるポイントと、企業が取るべき対策について紐解いていきましょう。
このレポートはこんな方におすすめです
- 応答率の低下や、放棄呼(アバンダンコール)の増加に悩むセンター管理者
- 顧客が電話をかけた際の「待ち時間」のCX(顧客体験)を改善したい方
- IVR(音声自動応答)の構成や、待ち時間の案内内容を見直したい方
- 「電話が繋がらない」ことによるブランド毀損のリスクを正しく理解したい方
コールセンターへ電話を掛けて繋がるまでの間に、不満を感じること
電話をかけてからオペレーターに繋がるまでの不満(複数回答)では、「オペレーターと繋がるまでの待ち時間が長い(69.7%)」と「音声ガイダンスが長い(58.1%)」が他を圧倒しました。



特に60歳以上は、待ち時間への不満が8割と全属性の中で突出して高くなっています。シニア層は文字での説明が難しい状況であることが想像され「電話に頼るしかない」ことから、その分「ただ待たされる時間」へのストレスが極限まで高まっている様子が伺えます。
一方で20代女性は「特に不満はない」が約29%と最も高く、電話が繋がらなければサッと諦めてWebに切り替える、デジタルネイティブらしいドライな姿勢も垣間見える結果となりました。
次回は、『コールセンターへ電話が繋がらなかった場合の問い合わせ手段』について報告いたします。
調査概要
- 調査テーマ:性年代別にみるコールセンターへ問い合わせた時の顧客行動
- 調査対象:20代以上の男女
- 調査実施期間:2025年9月22日~23日
- 総回答数:1114サンプル


