2019/08/27

BtoBにおけるMAの有用性とは

当コラムでは「マーケティングオートメーション(以下MA)を導入したけれど、うまく使えていない」というご担当者様向けに、複数回に分けて、その要因や解決策について、解説をいたします。
第1回は「BtoBマーケティングの難しさ」について解説をいたしましたが、第2回目の今回は、「BtoBにおけるMAの有用性とは」について、お話をいたします。

BtoBにおける商材やサービスの買われ方が変わり、MAやWEBを初めとするデジタル施策の重要性が増しているという点は第1回でも触れましたが、BtoBにおけるMAの役割というのは、BtoCのそれとは少し異なります。

BtoBでの商材やサービスの購買は、BtoCのように個人の一存ではなく、複数人が関わります。またBtoC商材の購買のように、衝動的に意思決定をするということはまずありません。ビジネスにおける効果をある程度予測できるものでなければ、購買に至ることはありません。

通常、BtoBの購買プロセスのステップは、下記のようなフェーズがあります。
(※商材・サービスにより異なります。)

  1. ① 課題認知
  2. ② 情報収集
  3. ③ 比較検討
  4. ④ 評価選定
  5. ⑤ 導入
  6. ⑥ 利用

そして、購買に関わる「複数人」、それぞれが、いわゆるペルソナとなりますが、こちらも例えば

  • 社長
  • 事業戦略室長
  • 事業戦略担当
  • 情報システム部長
  • 情報システム担当
  • 購買部門

・・・と6名にのぼります。

これらの6名が、購買プロセスのステップのどの部分に関わるのかを洗い出し、購買に至る経路を探ります。6名の方々には、それぞれプロセスを購買に向けて進んでいただかないといけません。進んでいただくには、「それぞれのフェーズに適合したコミュニケーション施策を打つ」必要があります。例えば「比較検討」フェーズにある方に、業界のトレンドのコラムを当てても、全く見当違いになってしまいます。

逆を言えば、「それぞれのフェーズに適合したコミュニケーション施策を打つ」ということを実行するに当たって、それぞれの方が、今どのフェーズにいるのかを正確に知る必要があります。

そこでMAの出番です。

MAというと、「メール配信」「スコアリング」「ナーチャリング」といった機能を真っ先にイメージされるかもしれませんが、弊社では、「MAは顧客が複雑な購買プロセスマップのどこにいるかを、”デジタル”を活用して、知ることができ、より効果的なコミュニケーションを可能にするツール」であると定義しています。

では、「“デジタル”を活用して、購買プロセスマップのどこにいるかを特定する」とはどういうことでしょうか?
ご存じかと思いますが、MAの基本的な動きは、データベース内にあるリードに対し、フィルタをかけ、セグメント分けを行い、そのセグメントに一定のアクションを実行するという流れになります。
この基本的な機能と、行動データを活用するとこで、購買プロセスマップのどこにいるかを特定します。

例えば、現在、「情報収集」フェーズにいると思われる、大規模~中堅規模、製造業、情報システム担当のプロファイルにあたる方が、ある複合的な行動(ホワイトペーパーダウンロード+重点URLをxx回みた+動画をxx%視聴した)を取った場合、次フェーズである「比較検討」フェーズリストに投入する、というフローを組むのです。
そうすることで、「比較検討」フェーズリストに投入された方に対し、次のフェーズ「評価選定」に進んでいただくための、最適なコミュニケーション施策を打てるのです。

このことからも、MAが単なる「メール配信ツール」ではなく、「顧客が複雑な購買プロセスマップのどこにいるかを、”デジタル”を活用して、知ることができ、より効果的なコミュニケーションを可能にするツール」であるということが、お分かりいただけたのではないでしょうか。

第3回目の次回は、「送客の基準」について、詳しくお話しをいたします。

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