2022/12/02

近年注目のデジタルマーケティングとは?注目される理由や具体的な内容を 徹底解説

デジタルマーケティングとは

デジタルマーケティングとは、従来のオフライン施策で得られたデータや、Webマーケティング施策で獲得したデータを統合的に管理し、得られたデータを活用して様々なチャネル(主にオンラインチャネル:例、メールマーケティング、動画、Web広告等)や、デジタルツールを活用し、顧客接触を行い、受注までのプロセスを育成するマーケティング活動のことです。

近年、マーケティングの手法の一つとしてデジタルマーケティングを採用している企業が増えつつあります。その大きな理由として、デジタルマーケティングを行うことで新たな見込み顧客が発見でき、その見込み顧客に対してアプローチすることで、自社の製品やサービスを購入する顧客が生まれるからです。そのため、「新規顧客が増えない」「従来の営業スタイルではカバーできる顧客に限界がある」といった悩みも、デジタルマーケティングを実施することで解決が可能になります。

デジタルマーケティングが必要とされている理由

MARKETIMES「国内企業のデジタルマーケティング実態調査2022 」によると、デジタルマーケティングの成果は「成果が出ている」「ある程度成果が出ている」で81%を占めており、オンラインが主戦場の現代においては、企業においてはなくてはならない機能になりつつあります。

何故近年デジタルマーケティングが注目されているかというと、顧客の行動に大きく変化が見られることが起因しているのではないかと考えられます。

具体的には、見込み顧客自身がインターネットを経由して商品やサービスについて調べられるようになったことが大きな変化で、インターネットが普及する前は、見込み顧客がサービスの情報を得るために営業担当者をオフィスに呼び、担当者から提供される紙の資料を確認し、口頭による説明を受けることが一般的でした。しかし今では、製品・サービスの詳細な情報はWebサイト上に掲載されることが当たり前になり、見込み顧客から能動的に情報収集ができるようになりました。対面が制限されるようになったコロナ禍以降は、よりこの傾向が加速しています。なので、これからのマーケティング施策はオフライン施策に加えて、オンライン施策も考慮する必要があります。

デジタルマーケティングはWebマーケティングとどう違うのか

従来の「Webマーケティング」と比較すると、「デジタルマーケティング」は前者と本質は大きく変わりませんが、Webマーケティングに比べ、カバーする範囲がより広範囲になり、Webサイトで得られるユーザー行動だけでなく、Webブラウザやスマホアプリの行動履歴、自社のデータベースに蓄積されたデジタル情報だけではなく、リアルなイベントでの反響や店頭への来店データ、販売履歴といったリアルな活動データも収集対象になるのが特徴です。実際に、デジタルマーケティングを実施する際に、そのデータを格納・活用するデジタルツールの導入・実装が必要になるケースが多く、特にCRM(顧客との関係管理)やMA(マーケティングオートメーション)を導入することにより、顧客情報の取得、顧客情報に合わせたマーケティング施策を実施することが可能になります。デジタルマーケティングを実施する際にはデジタルツールの知見は少なからず必要になります。デジタルマーケティングではそこで得た顧客情報の管理・分析を行い、メールマーケティングやWeb広告配信、コンテンツマーケティングのターゲティングに活かし、”最適な顧客”へ”最適なタイミング“でアプローチを行うことが最重要な施策になります。次項ではデジタルマーケティングの手法について説明します。

デジタルマーケティングの手法

Webサイト

Webサイトはコーポレートサイトのように、会社概要や経営理念といった基本的な企業情報を公表する従来の企業認知・ブランディングサイトのようなサイトに加え、商材の訴求を行い、商材に関するお問い合わせや直接購入を促すサービスサイトやLP(ランディングページ)の作成もマーケティングプロモーションを行うにおいては非常な重要な役割を果たします。上記のようなサービスサイト等は、Webサイト様々なマーケティング施策の受け皿として重要なハブとなり、お問い合わせや商材購入に最も近い施策になるので最優先で整備する必要があります。また、サイト流入を増やし上記の目的を達成する為に、サイト流入を増やす為のSEOコンテンツやWeb広告、メール配信等でユーザーを集客することや、コンテンツマーケティングなどを利用してユーザーを呼び込むための施策が必要になります。

メール

ユーザーが必要とする情報を定期的なメールマガジンや商材紹介コンテンツ、お得なキャンペーンメールなどを送信してWebサイトに誘導するために重要な施策となります。

メールマガジンは文面を作成し、宛先に送信するだけなので、実施するだけであればコストはほとんどかからず、スモールスタートとしてマーケティングに取り組む際には敷居は低くなっています。ただし、効果的な配信を行うには工夫も必要です。効果的な配信を行う為には、保有している見込み顧客のニーズに適したコンテンツを送信する必要があります。全ての見込み顧客に同じコンテンツを送信しても、企業の属性や業界によって抱えてニーズは異なり、うまく課題にアプローチが出来ません。そのため、企業規模、業界といった企業の特性や購買プロセスの段階などでセグメントし、そのリードごとに内容を変更して送付することが重要です。これを「セグメント配信」と呼びます。一般的には、一斉配信よりもセグメント配信のほうが開封率やクリック率は高まります。

また、メールマガジンの配信形式には、「テキストメール」と「HTMLメール」の2種類があります。テキストメールは、文字情報のみで構成されたメールです。データ容量が比較的少なく、デバイスや機種、環境に依存せずに情報を確実に表示できる一方で、デザイン性には乏しくなります。一方、HTMLメールは文字の装飾や画像挿入などができ、デザインを工夫できるのが最大の特徴です。また、HTMLメールではメールの開封率やメール本文記載のリンクのクリック率を把握できるメリットがあります。オリジナルのデザインを作成する場合はテキストメールによりも手間はかかりますが、最近ではメール配信システムやMAツールが用意するテンプレートを利用することで簡単に作成できるものもあり、今日ではHTMLメールが主流となっています。

広告

Webサイトの広告枠に掲載される「ディスプレイ広告」や検索サイトで検索ワードに関連した広告が掲載される「リスティング広告」のほか、メディアサイト上で記事のような見せ方を行う「ネイティブ広告」や「SNS広告」などさまざまな種類があり、商品・サービスの特性や目的に合わせて必要な広告施策を考える必要があります。

基本的な考え方としては「ディスプレイ広告」等の面を広く取っていく広告は、認知拡大・キャンペーンサイトへの集客を目的とするケースが多く、顕在層に向けての「リスティング広告」等の刈り取り型広告は商材への購入やお問い合わせを直接促す目的で使われます。※単価が安いBtoC商材等ではディスプレイ広告での商材訴求にも使われています。

また、Web広告はセグメントすることが可能であり、ユーザーの属性(性別、年齢層、地域、利用デバイス)に応じた広告配信が可能です。広告の成果を見ながら、自社の商材に合わせてチューニングしながら配信すると良いでしょう。

SNS

近年はSNSでの情報発信や広告出稿も潜在的な顧客にアプローチする絶好のマーケティングチャネルとなっています。BtoBでは、FacebookやLinkdeInなどが主流ですが、コンシューマ向けの色合いが強いBtoCではInstagramやTwiiterが活用されることが多い傾向にあります。SNSにおける最大の特徴は、ユーザーと双方向のコミュニケーションを取れる点です。従来のマスメディアでは、企業側から一方的に広告を出す形式が主流でした。しかし、SNSを活用すれば、“いいね”やコメントといった機能でユーザーの反応を見ながら、求められている情報かどうかを判断できます。

動画

Youtubeや自社サイト上に商品やサービスを紹介する動画を掲載して、わかりやすく商品理解を促すことができます。動画は、文字情報よりもわかりやすいですし、今後はBtoBの領域でも、より動画の活用が求められていくことが推測されます。

デジタルマーケティングのメリット

ユーザーの行動を数値化できる

ユーザーの属性、行動、購買データから成約精度の高い見込み顧客を獲得する事が出来るのがデジタルマーケティングの大きなメリットとなります。

見込み顧客の性別・年齢・地域等の属性情報や、Webページ閲覧、メール内リンククリック等の行動情報を用いて施策のターゲティングを行うので、何もしないマーケティング施策に比べて購買やお問い合わせ等のCV(コンバージョン)精度が高くなり易いことが大きなメリットになります。また、テレビCMであれば視聴率、雑誌広告であれば販売部数などである程度の指標はあるものの、実際の購入にどの程度結びついたまでは追うことが難しいですが、デジタルマーケティングであればGoogle Analyticsなどの分析ツールや、SFA等の営業活動ツールを用いることでマーケティング施策が商品・サービスの販売にどの程度貢献したかツール上で数値分析ができ、次に打つべき施策の方針策定に繋がり易くなります。

訴求したいユーザーの属性を細かく決められる

先述したとおり、デジタルマーケティングであれば訴求したい属性の見込み顧客のみにメールやWeb広告等を配信できるため、効果が出やすいことを説明しましたが、デジタルマーケティングがさらに進んでいる企業では、見込み顧客の購買フェーズに合わせて必要なコンテンツを切り分けて配信していくことも行っています。

例えば、すでに製品を比較・検討しているような見込み顧客であれば、自社製品の「価格情報」には高い関心を示すことが予想されます。さらに、その層に対して価格の安さを訴求するコンテンツを届ければ、購入に至る可能性が高まります。一方で、自社製品の導入の必要性を理解していない層に、いきなり価格の安さを訴求しても、製品に関心を持つ可能性はほとんどないことが想定されます。つまり、コンテンツ配信や広告配信など、デジタルマーケティングにおける具体的な施策を講じる際には、それぞれの層に対する適切な施策を実行した方が最終的な結果に結びつき易くなります。

まとめ

ここまでデジタルマーケティングが注目される理由や、具体的な内容について述べてきましたが、考えられる大きな要因は、インターネットの普及と、顧客側の購買行動の変化にあるといえるでしょう。それに伴い、精度の高い顧客を獲得するには、見込み顧客の属性・行動情報等のデジタルデータをご紹介してきた各デジタルマーケティング施策に活用していくことが企業に求められるようになったと言えるでしょう。

今後もこのデジタルマーケティングのトレンドは続くことが予想されますので、まだ手を付けられていないこれを機に是非取り組みを始めていただけますと幸いです。

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