2023/03/15

ビジュアルIVR

電話の自動応答システムとは?導入のメリットと活用例

コールセンターやカスタマーサポートでの電話応対業務に、自動応答システムを取り入れる企業が増えています。転送先などの情報を自動音声で案内することで、顧客の待ち時間を減らせるだけでなく、オペレータの業務負担の軽減などさまざまなメリットが期待できます。

本記事では、電話の自動応答システムの種類や導入するメリット、活用例などについて詳しく解説します。コールセンター業務の効率化に役立つ自動応答システムやツールも紹介しますので、ぜひご覧ください。

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電話の自動応答システムの種類

電話の自動応答システムは、サービスの特性や内容によっていくつかの種類に分けられます。ここでは、電話自動応答システムの代表的な3つの種類について、特徴やメリットを詳しく紹介します。

IVR

IVR(Interactive Voice Response)とは、日本語で「自動音声応答システム」と呼ばれ、入電内容ごとに着信先を自動的に振り分ける音声システムのことです。「当月分のご請求については1を、ご解約については2を」といった自動音声の案内があり、顧客が該当するプッシュ番号を入力すると、番号に応じて担当部署へ転送されます。

どの番号に該当するかわからない場合に押す番号を設定し、直接オペレーターと話したい人に対応することも可能です。加えて、音声が自動的に解決方法を伝えることも可能なので、よくある相談への回答を設定することでさらなる業務効率化が見込めます。

従来は、専用の自動音声応答装置をコールセンターに設置する必要がありましたが、現在はクラウド型のIVRが一般化しており、導入のハードルが下がっています。IVRのメリットや具体的な導入方法については、下記記事で詳しく解説していますので、あわせてご覧ください。

IVRとは何か?コールセンターに導入するメリットや導入方法

音声案内(音声ガイダンス)

音声案内(音声ガイダンス)とは、着信時に自動音声アナウンスを流すシステムです。IVRでは、プッシュ番号によってオペレーターが電話応対を行いますが、音声案内ではあらかじめ設定された音声ガイダンスだけが流れます。

営業時間外や定休日に、現在は電話に出られない旨を自動音声で流すシステムは、音声ガイダンスの代表例です。また、電話が混み合っている際に「しばらくお待ちいただくか、後ほどおかけください」といった案内を流す際にも使われています。

AIによる自動応答

AIによる自動応答は、その名の通りAIが電話応対を行うシステムです。オペレーターに代わってAIが相手のプッシュ番号や発話を認識し、内容に応じて適切に案内します。例えば、「電話番号を入力してください」「ご利用中のプランを選択してください」といったように相手のアクションを促すことが可能です。

音声案内のような一方的なアナウンスとは異なり、オペレーターとの会話と同様に、相互的で自然なやり取りができます。

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電話の自動応答システム導入の5つのメリット

電話の自動応答システムを導入することで、顧客側とオペレーター側双方にとってメリットが得られます。ここでは、電話自動応答システムの導入によって期待できる5つのメリットを紹介します。

1.電話対応の負担を軽減し、業務効率化ができる

電話の自動応答システムを導入することで、コールセンターにおける電話応対業務の効率化が図れます。中小企業など人数の少ない企業では、総務部や一部の社員に電話の一次対応を任せており、社員が電話応対に時間がかかって本業に集中できない場合があります。

そこで、自動応答システムを採用することで、電話の一次対応や取り次ぎ業務がなくなるため、担当者の負担を軽減できます。また、従来のコールセンター業務の一部をシステムが代わりに担当するため、オペレーターの業務効率化にもつながります。

IVRではプッシュ番号によって担当のオペレーターへ直接接続されるため、不得意分野について問われる機会が減るというメリットもあります。

2.応答率を高め、機会損失を減らせる

自動応答システムが入電の一次対応を代行してくれるため、着信に対する応答率を高め、機会損失を減らすことにもつながります。コールセンター宛の電話注文や問い合わせでは「オペレーターが応答中で電話に出られない」といった状況が起きがちです。

呼び出し音が続き、なかなか電話がつながらない場合、「必要なときに電話が通じない」と不満やストレスを感じる人が増え、顧客満足度の低下を招いてしまう可能性があります。電話自動応答システムを導入すれば、自動音声による案内や受け付け、コールバックによる再アプローチが可能になり、機会損失を防止できます。

3.営業時間外の問い合わせに対応できる

自動音声システムを設定しておくことで、営業時間によらず24時間365日対応できます。オペレーターが対応できる時間帯は、通常10:00~18:00など日中の企業が多いですが、夜間や早朝、祝日にも自動音声にて必要な情報の提供や案内が可能です。

また、自動音声システムを採用して、24時間年中無休のコールセンターを運営することもできるでしょう。問い合わせ内容によっては、直接オペレーターの対応が必要なケースもあります。その場合にも、オペレーターの対応時間帯以外はIVRやAIシステムが問い合わせ内容を記録するように設定しておき、オペレーターがデータを確認後、相手に折り返すという流れを確立すれば、利用者の満足度維持にもつながります。

4.離職の防止につながる

自動応答システムを導入することで、オペレーターの業務負担が軽減され、離職防止につながる点は、企業側の大きなメリットです。従来のような、オペレーターがすべての入電に対してランダムに応答する体制では、まだ不慣れなオペレーターが最初から難易度の高い案件を受ける可能性もあり、業務負担や心理的なストレスから離職につながる場合があります。

電話自動応答システムの中には、オペレーターの能力や経験に合わせて電話の振り分けができる機能を備えたものもあります。適材適所の人員配置に役立てることで、オペレーターの早期離職防止に役立ちます。

また、資料請求などの各種書類の受け付けや一般向けの最新情報の案内など、Webフォームで代替可能なサービスを自動応答システムで誘導する、といった使い方もできます。

5.顧客満足度の向上につながる

自動応答システムを導入し、IVRやAIが一次対応や誘導すると、相手が電話口で待たされる時間が減るため、顧客満足度の向上につながります。営業時間外の問い合わせやオペレーターの対応では、呼び出し音や保留音がなり続ける「待ち」の状況を避けられます。

また、自動音声案内のみで解決できる問い合わせであれば、SMS送信で他のデジタルチャネルへ誘導することで解決へと導けます。オペレーターとの通話が必要な場合でも、自動音声ガイダンスによる折り返しの連絡ができるため、相手が何度も連絡する必要がなくなり、ストレスが軽減されるでしょう。

電話の自動応答システムの活用例

電話の自動応答システムは、かかってきた電話への対応だけでなく、大量の電話番号への一斉発信や、特定の顧客への予約発信などさまざまな用途で活用できます。ここでは、自動応答システムの活用例を具体的に紹介します。自社での導入に向けて参考にしてください。

受電の一次対応

「受け付け」と呼ばれる受電の一次対応は、自動応答システムの代表的な活用方法です。相手からの電話に出て、問い合わせ内容に応じてプッシュ番号を入力してもらい「担当部署に接続する」「電話が混み合っている場合にかけ直してもらうよう案内する」といった設定ができます。

また、営業時間外や定休日の場合に、伝言を録音し、後日担当者へ通知することも可能です。

よくある質問への対応

よくある質問への回答をあらかじめ設定しておけば、自動音声案内による対応が可能です。相手がプッシュ番号で選んだ項目がよくある問い合わせであった場合に「自動音声で回答する」「SMSで適切なWebページへ誘導する」といった対応ができます。オペレーターとの通話よりもスピーディに解決でき、顧客満足度の向上にもつながります。

同様に、自動注文や再配達の受け付け、クレジットカードの会員情報照会などのシーンでも活用できます。また、災害発生時に電話回線のパンクを防止し、正確な最新情報を発信する目的でも有効です。

電話の自動発信

自動応答システムは、電話を受ける場面だけでなく、発信時にも活用できます。例えば、予約商品の納期や未払いの請求期限などを顧客リストに沿って1件ずつ発信し、自動音声で案内するといった使い方です。電話がつながらなかった場合には、しばらく時間を置いてからかけ直すよう設定できるものもあります。

電話の自動応答システムはさまざまな業界で活用できる

自動応答システムの活用シーンは多岐にわたり、幅広い業界で活用されています。実際にIVRが導入されている業界には、以下が挙げられます。

  • 不動産業界
  • 製造業
  • 電気・ガス・熱供給・水道業
  • 情報通信業
  • 運輸業
  • 卸売・小売業
  • 金融・保険業
  • 医療・福祉業
  • 旅行・人材派遣業
  • 行政機関

各業界や企業によって、具体的な活用方法は異なるものの、サービスや業態に適したシステムを導入、運用することで、オペレーター側の業務効率化や顧客満足度の向上が期待できます。

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ビジュアルIVRで電話対応を効率化

電話の自動応答システムには、IVRや音声案内、AI自動応答などの種類があります。用途やシーンに合わせて活用することで、コールセンターにおける業務効率化やオペレーターの負担軽減、顧客満足度の向上などのメリットが期待できます。入電対応だけでなく、発信での利用もできるものなど、自社での用途や目的に合ったシステムを導入することが大切です。

NTTコム オンラインの「ビジュアルIVR」は、電話での問い合わせからSMSでWebページを案内し、自己解決を促す自動音声応答システムです。24時間対応が可能で、オペレーターの負担軽減や応答率の向上につながります。自社向けのカスタマイズにも対応していますので、まずはお気軽にご相談ください。