2026/11/05
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【2025年度版調査レポート】不満があっても電話を選ぶ理由とは?年代別データで読み解く「電話問い合わせ」のリアル
はじめに:なぜ顧客は繋がらない電話を待ち続けるのか
前回のコラムでは、電話が繋がらない際に顧客が選ぶ代替手段と、その背景にある心理や期待値の違いについて深掘りしました。年代によって「チャットボット」などのデジタルチャネルへの意向が分かれる一方で、特にシニア層では「折り返し電話予約」のように「最終的にオペレーターと対話できる仕組み」への強い需要があることがわかりました。
デジタル化が進む中でも、多くの顧客は「手軽さ」や「確実性」などの優先順位に応じて窓口を選択しており、オペレーターとの会話に対する期待は依然として高いままです。
では、実際に待ち時間を経て電話が繋がった後、顧客は本当に満足しているのでしょうか?「繋がりにくさ」や「通話料の負担」といった数々の不満を抱えながらも、なぜ顧客はこれほどまでに「電話問い合わせ」を選び続けるのでしょうか。
顧客満足度向上を実現するためには、繋がるまでの対応だけでなく、接続後の顧客体験や「顧客が電話を選ぶ真の理由」を年代別に読み解く必要があります。
NTTドコモビジネスXが実施した調査結果に基づき、今回は「電話接続後の会話で生じる不満」「電話の最終的な解決率」、そして「Webやチャットで代替できたかの意識差」を分析します。世代間で浮き彫りになる断絶と、それでも電話が「最強のチャネル」であり続ける理由から、これからのコールセンター運営に求められる課題解決の糸口を探ります。
このレポートはこんな方におすすめです
- オペレーターの応対品質や初回解決率の向上を目指す方
- デジタルチャネル(Web・チャット)への導線改善に課題を感じている方
- 若年層とシニア層で異なるアプローチ(チャネル最適化)を検討中の方
- 「なぜ顧客は自己解決せずに電話してくるのか」という疑問に対するデータ的裏付けが欲しい方
繋がっても終わらない「時間ロス」とオペレーターの解決力への不満
ようやくオペレーターに繋がった後にも、顧客のストレスは潜んでいます。電話接続後の会話時の不満(複数回答)について尋ねたところ、全体の約半数を占めたのが「繋がってからも待たされた・対応に時間がかかった(49.6%)」でした。
繋がるまでの待ち時間に加え、通話中の保留や確認作業による「二重の時間ロス」が、顧客を疲弊させている様子がうかがえます。



30代女性(26.7%)や60歳以上女性(27.7%)においては、「オペレーターが回答できず解決しなかった」という不満が突出しています。これは、単に電話を早く繋ぐだけでなく、フロントラインに立つオペレーターの知識・スキル向上や、適切な権限委譲(エンパワーメント)がいかに重要であるかを物語っています。
驚異の解決率8割。それでも「電話」が最強のチャネルである理由
直近の電話問い合わせで「最終的に問題解決したか」という問いに対し、全体の82.1%が「はい(解決した)」と回答しました。さらに60歳以上では約88%という極めて高い解決率を誇っています。
これまでの設問で「繋がらない」「ガイダンスが長い」「通話料が高い」
といった数々の不満が浮き彫りになりながらも、最終的な解決率がこれほど高いことこそが、顧客が電話を諦めない大きな理由と考えられます。「色々と不満はあるけれど、結局のところ電話が一番確実に解決してくれる」この顧客の強い信頼と実績が、この8割という数字に如実に表れています。

若者の7割は「Webでいけた」、シニアの6割は「無理」にみる世代間の違い
さらに、「今回の件は、Webやチャットなどの非音声コミュニケーションでも解決できたと思うか」を聞いたところ、問題が解決した人(n=915)の56.3%が「はい(できたと思う)」と答えました。しかし、ここで注目すべきは大きな世代間の違いです。



20〜30代の男性では約75%、20代女性でも約67%が「Webで解決できたはず」と振り返っています。その一方で、60歳以上の女性では実に62.2%が「いいえ(Webでは無理だった)」と回答しました。
このデータが示す事実は重要です。若い世代の入電の多くは、単に「Webサイトの導線が悪かった」「FAQが見つけにくかった」というUI/UXの課題に起因している可能性があり、ここを改善することで呼量削減(ディフレクション)が期待できます。
問題が解決した人の半数以上が「Webでも解決できた」と答えています。こうした入電をSMSでWebへ案内できれば、オペレーターは電話でしか解決できない顧客の対応に集中できます。電話口からWebメニューを届ける仕組みを、サービス資料で詳しくご紹介しています。
しかし、シニア層が抱える課題はデジタルでは代替困難であり、彼らにとって「電話」は今後も欠かせないチャネルなのです。
若年層には徹底したデジタル導線の改善を、シニア層には確実な有人対応を。ターゲット層に合わせた明確なチャネル戦略の棲み分けが、これからのコールセンターの命題と言えるでしょう。
シニア層の「オペレーターと話したい」に、待たせずに応えるには。混雑時は折り返しの予約をWebフォームで受け付け、有人対応へつなげる方法があります。
次回は、シニア層が求める「折り返し対応」と顧客の不満の一つである「通話料問題」について報告します。
調査概要
- 調査テーマ:性年代別にみるコールセンターへ問い合わせた時の顧客行動
- 調査対象:20代以上の男女
- 調査実施期間:2025年9月22日~23日
- 総回答数:1,114サンプル
- 調査方法:インターネット調査
- 調査機関:NTTドコモビジネスX株式会社



