2021/09/07

データ仮想化導入を説得するための5つのTIPS

2021年1月にIDC社より発表された、IT投資動向に関する国内CIO調査結果によると、約20%の企業が「社内データの一元管理や有効活用」をIT部門が抱える課題の1つとして回答しています。

しかしながら、この課題は奥深く、それに伴い色々なソリューションが存在します。本記事をご覧いただいている方は、そんな数多くのソリューションの中から「データ仮想化」が自社の課題解決に役立つ、または役立つかもしれないと大なり小なりご期待をいただいているかと思います。そして、データ仮想化の機能詳細や事例を知り期待が確信に変わった時、次に必要となるのは導入の具体化や社内説得をクリアすることです。

今回のコラムでは、いざデータ仮想化の導入検討を開始した際に発生しがちな課題と、その課題をクリアするための5つのTIPSをご紹介します。

データ仮想化導入を説得するための5つのTIPS

TIPS 1:既存のデータ活用基盤を敵に回さない
貴社がすでに全社的なデータレイクや、データウェアハウス(DWH)などのデータ活用基盤を構築・運用している場合、それを批判するような説明は避けましょう。データ仮想化は既存のデータ活用基盤の運用を強化する役割を果たすことができます。実際にスウェーデンの老舗製菓メーカーのクロエッタ社は、データ仮想化を導入し、既存のDWHを強化することでデータドリブン経営へのシフトに成功しました。(事例はこちら

TIPS 2:機能ではなく、事例を共有する
データ仮想化は様々な用途であるが故に、他者への説明が難しいケースがあります。私も「仮想DWHみたいなものです」と説明して、「DWHのサーバを仮想化してなにがよくなるのか?」と聞かれてしまったことがあります。機能の説明も必要ですが、自社の課題にマッチした事例を共有してください。弊社でも、1.金融ベンチャー企業がデータ活用基盤として導入した事例(事例はこちら)、2.先に紹介したクロエッタ社による、活用しづらくなったDWHを強化した事例、3.生命保険会社が分散した大量の顧客履歴に瞬時にアクセスするためにデータ仮想化を導入した事例などをご紹介しています。

TIPS 3:「TIBCOデータ統合戦略診断ツール」を活用する
事例で課題解決感を共有できたあとは、ロジカルな説明でデータ仮想化の必要性を後押ししましょう。ロジカルな説明には、貴社にとって妥当性のある観点での評価結果が有効です。その観点の整理に、「貴社のデータ統合戦略に、データ仮想化は有効なのか?」でもご紹介させていた「TIBCOデータ統合戦略診断ツール」がお役にたてると思います。このツールではデータ統合における13の確認項目が「ビジネス観点」「データソース観点」「データ利用観点」に整理されています。このツールをそのまま利用してもよいですし、社内を説得する理由として一部をピックアップしてご利用してもよいと思います。

TIPS 4:スモールスタート
データ仮想化の成功事例の多くは、スモールスタートプロジェクトです(もちろん例外はありますが)。その理由は3つあります。1つめは、サイジング問題のクリアです。広範囲に導入しようとすると、その範囲でのデータ統合業務への対応をクリアするためのサイジング検討が必要となり、そのためのPoCも大規模になりがちです。最初のプロジェクトのスコープを部門単位などに押さえることによって、プロジェクトの成功確率を高められます。
2つめは、データ仮想化の社内アピールです。スモールスタートによって、短期間で最初のプロジェクトを完了し、ユーザに使ってもらうことにより、データ仮想化の大きなメリットの1つであるアジリティをトータルで感じてもらえます。また、利用範囲の拡大(データソースやデータ活用ツールのアクセスを追加するなど)も容易なので、導入前の説明よりも容易にデータ仮想化のメリットを理解してもらうことができます。最初のユーザーにデータ仮想化の社内エバンジェリストになってもらうのです。

TIPS 5:専門家・経験者を巻き込む
弊社のプリセールスやパートナーさまはデータ仮想化の導入経験だけではなく、データマネジメントに関する知見であったり、生産管理、医療情報管理、デジタルマーケティングといった様々な現場でのデータ活用経験を持っています。貴社の社内説得にお力になれると思いますので、お気軽にご相談ください。

最後は営業トークのようになってしまいましたが、今回のコラムが貴社のデータ仮想化導入推進のお役にたれれば幸いです。

・データ仮想化ソリューション「TIBCO Data Virtualization」の詳細はこちら
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