2023/12/14

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Z世代の顧客対応のポイントとは?注目される理由と特徴も紹介

ビジネスやマーケティングの世界では「Z世代」と呼ばれる若い年代に注目が集まっています。これからの時代を担うZ世代へ対応することが、ビジネスの成功へ直結するからです。

しかし、Z世代の消費行動はこれまでにない新しいものであるため、対応方法がわからないという方も多いかもしれません。この記事ではZ世代の基本から消費行動の特徴、顧客対応のポイントまで詳しく解説します。

この記事の内容
  • Z世代とは1990年代半ばから2010年代に生まれた世代のことで、「デジタルネイティブ世代」とも呼ばれる
  • 世界的にZ世代の人口は増えており、トレンドやブームを作り出す可能性も高いためマーケティングにおいて重視すべき存在
  • Z世代はコスパ・タイパを意識する、社会的な問題への関心が強いといった消費行動の特徴があるため、ポイントを押さえた顧客対応が求められる
  • Z世代の顧客対応には、自己解決できる仕組みを作ることが重要
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そもそもZ世代とは

Z世代とは、もともとアメリカから伝わった世代分類を表す言葉で、一般的に1990年代半ばから2010年代に生まれた世代を指します。

アメリカでは1980年頃から1990年代半ば生まれが「Y世代(ミレニアル世代)」と呼ばれ、それに続く世代という意味でZ世代(ジェネレーションZ)と名付けられました。そこから日本国内でもZ世代という言葉が広がったのです。

また、Z世代は生まれたときから身近にインターネットやSNSが普及しており、物心がつく頃にはモバイル端末に触れSNSで交流することが当たり前でした。このことから「デジタルネイティブ世代」とも呼ばれます。

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Z世代が注目される理由

日本では少子高齢化が深刻な問題となっていますが、世界的に見ると全人口の3分の1をZ世代が占めており、ほかの世代と比較しても年々拡大しています。そのため近い将来には大きく経済を動かす中心世代となることが予想され、世界的に大きな注目を集めているのです。

アメリカをはじめとする世界と比較すると日本でのZ世代の影響は小さいかもしれませんが、将来的に購買層の中心となることは確実です。またデジタルネイティブ世代である彼らのSNSなどを通じた拡散力は強く、多くの人に影響を及ぼすインフルエンサーにもZ世代が多く存在します。

Z世代がトレンドやブームを作り出す可能性は大きいため、企業は無視できないでしょう。マーケティングにおいてZ世代はもっとも重視すべき存在となってきています。

Z世代の消費行動の特徴

Z世代を重視したマーケティングを行うには、彼らの消費行動の特徴を理解しなければなりません。ここでは、Z世代が持つ4つの消費行動の特徴について解説します。

タイパやコスパを重視する

Z世代は比較的景気の良くない時代に育った経験から、安定的な生活を求める傾向にあります。貯金や節約のために無駄なお金を使いたくないという気持ちが強く、少ない費用でも満足感を得られるコストパフォーマンスを重視する人が多いです。

また、生まれたときから膨大な情報やコンテンツに囲まれているZ世代は、コストパフォーマンスだけでなく、タイムパフォーマンスも重要視する傾向があります。「必要な情報に短時間でたどり着ける」「できるだけ少ない時間で満足感を得る」「無駄な時間をかけずに効率化する」といったことがポイントになりやすいです。そのため、あまり合理的ではないアナログな操作などが必要な商品やサービスは、良い印象を持たれにくい可能性が高くなるでしょう。

SDGsなど社会的な問題に関心が高い

Z世代は幼い頃から地球温暖化による天災や震災の環境問題、リーマンショックなどの社会問題に接しています。そのためこれらの問題への関心が強いことも特徴です。インターネットで手軽に情報を収集したり、自分の意見をSNSなどで発信できることも、他人事ではなく身近な課題ととらえやすい理由でしょう。

特に近年話題のSDGsなどへの興味は強く、情報発信を行うインフルエンサーも多いことから、Z世代は消費においてもSDGsに配慮した商品やサービスを選びやすい傾向があります。

実際にZ世代に対する「SDGsに対する意識」調査では、SDGsに対して興味・関心が「非常にある」という回答が42.5%、「ある」という回答が44.0%で8割以上にも上りました。

出典:8割以上がSDGsに「興味がある」が「Z世代だからSDGsに興味あり」には違和感も/Z総研共同調査|企業で働くクリエイター向けウェブマガジン「CreatorZine(クリエイタージン)」

SDGsに取り組む企業に対して好印象を持つ人が多いと考えられるため、Z世代をターゲットにしたマーケティングやブランディングにおいてはこうした配慮が必須といえるでしょう。

事前の情報収集を入念に行う

コストパフォーマンス・タイムパフォーマンスを重視しやすいZ世代は、商品やサービスの購入時に失敗しないため、事前に入念な情報収集を行う傾向があることも特徴です。欲しいと思ってもすぐには購入せず、まずはインターネットで情報収集を行うケースが多いです。

Z世代のインターネットでの情報収集は、従来主流のツールであった検索エンジンを利用するよりも、InstagramやYouTubeなどのSNSを利用することが多い傾向にあります。企業の宣伝よりも実際に商品やサービスを利用した人の口コミなどが重視されやすく、自分に合うサービスであるかどうかを入念に検討します。

多様性への関心が高い

Z世代は個人の性別や人種、価値観、趣味、ファッションなどの違いを個性として受け入れて尊重する「多様性」を重視します。「デジタルネイティブ世代の消費・価値観調査 '21」では、Z世代で「より多様な人と出会い、刺激をもらいながら生きていきたい」と回答する人は56.5%で、ミレニアル世代の47.3%を上回る結果となりました。

出典:デジタルネイティブ世代の「自己表現消費」傾向が強化

これは幼い頃からSNSなどを通じて世界中のさまざまな価値観をもつ人と関わってきたZ世代の特徴です。そして他人を受け入れると同時に、「自分らしさ」を表現することも重視します。

そのため特定の型にとらわれることなく自由に自分の個性を表現できたり、さまざまな人と交流ができるような商品やサービスには特に強い関心を持ちやすいです。企業のあり方や商品やサービスの機能、特徴にも多様性を求める傾向があります。

Z世代は電話が苦手?

最近では、電話を苦手とするZ世代が増えているということが話題になりました。朝の情報番組で「若い世代ほど電話に苦手意識を感じる」という調査結果が紹介されると、X(旧Twitter)でも「電話恐怖症」がトレンドに。電話を苦手と感じる理由としては主に次のようなものが挙げられます。

  • 電話によって自分の作業が中断されることがストレスに感じる
  • 質問に対する回答を考える時間や余裕がない
  • やりとりが残らないため効率が悪い
  • 慣れない電話対応へ恐怖心を感じる

50代、60代など世代が上がるにつれて電話に対する苦手意識を感じる人は少なくなる傾向にありますが、これは電話で話す場数による「慣れ」であるという意見もあります。Z世代はLINEやSNSなどを利用したテキストでのコミュニケーションが主流なため、慣れない電話でのコミュニケーションにストレスを感じやすいのかもしれません。

Z世代の顧客対応のポイント

ここまでご紹介したZ世代の特徴は、これより以前の世代にはない新しいものです。Z世代をターゲットにしたビジネスでは、Z世代の特徴を踏まえて対応する必要があります。ここでは、Z世代に対する顧客対応のポイントについて解説します。

信頼が得られる行動をとる

お客様からの信頼を得ることは世代を問わず重要なことですが、特にZ世代にとってはインターネット上の行動や評判が重要であることを意識しましょう。特にZ世代は商品やサービスを利用する前にインターネットで入念な情報収集を行います。

企業のホームページやSNSアカウントで発信する内容によっては、企業に対する信頼感に大きく影響するため、慎重に行わなければなりません。一方で、Z世代の興味を惹く魅力的な発信を行えば、信頼感を高めたり興味を持ってもらえたりするきっかけにもなります。

相互的な関係を築く

Z世代は幼い頃からマスメディアよりもSNS等でのコミュニケーションに慣れています。SNSがマスメディアと異なる点は、発信者が一方的に情報を発信するのではなく、不特定多数が個々に発信・受信できることです。

Z世代は企業に対してもこのような形のコミュニケーションを求めるため、一方的な情報の発信ではなく顧客と企業が双方向にやりとりできる相互的な関係を築く必要があります。

カスタマーエクスペリエンスに力を入れる

Z世代は商品やサービスを所有することよりも、それらを利用して得られる体験や経験を重視します。そのため商品やサービスそのものに力を入れるよりも、お客様が良い体験をできること、良い関係を築けることを重視すべきです。もちろんお客様からの問い合わせへの対応も重要なポイントのため「なるべく待たせない」「ストレスを感じさせない」といった点に注意すると良いでしょう。

関連記事:CX(カスタマーエクスペリエンス)とは|CX向上のステップと成功事例

自己解決できる仕組みを作る

Z世代の顧客対応においては、自己解決できる仕組みが重要です。たとえば商品やサービスについてわからないことがあった場合、電話で問い合わせる方法しかなければ電話が苦手なZ世代はためらいます。さらにすぐにはつながらずに時間がかかる場合、タイパを重視するZ世代にとってはマイナスです。

しかし、FAQやチャットボットなどが用意されていれば、電話で問い合わせる必要がなく自分自身で解決することができるでしょう。スムーズに解決できることでストレスは大幅に軽減されます。またお客様だけでなく、企業のサポート業務の負担を軽減できることも大きなメリットです。

関連記事:FAQを作成するメリットと作り方の手順・ポイントを解説

ビジュアルIVRで自己解決の仕組みを実現

Z世代の顧客対応において自己解決の仕組みを実現するには、NTTコム オンラインが提供する「ビジュアルIVR」の活用がおすすめです。ビジュアルIVRは企業のコールセンター向けのサービスで、お客様の電話でのお問い合わせをWebサイトなどの最適なデジタルチャネルに誘導して自己解決に導きます。

具体的にはIVR(自動音声応答システム)をWebページあるいはアプリで可視化したシステムです。お客様に対してSMSでURLを送信し、さまざまなメニューが表示されるWebサイトへ誘導します。お客様は目的に合ったメニューを選択することで、自身のスマートフォンで簡単に課題を自己解決できるのです。

電話口で長時間の音声ガイダンスを聞く必要もないため効率的であり、タイパを重視するZ世代にも受け入れられやすいでしょう。また自身のスマートフォン操作のみで完結するため、電話を苦手とするZ世代のストレスを軽減することも可能です。

ビジュアルIVR」は幅広い世代に対応でき、オペレーターの業務負荷も軽減できます。顧客対応の方法について悩んでいる方は、ぜひ導入を検討されてみてはいかがでしょうか。