2022/01/07

ソーシャルリスク対策

エゴサーチとは?エゴサの概要と効率化する方法を解説

ビジネスや経営に携わっている人であれば、「エゴサーチ」という言葉を耳にしたことがあるかもしれません。インターネットの普及とともにSNSの存在も無視できなくなっている現代において、エゴサーチを知らない、積極的に行っていない企業は、大きなリスクを抱えることになるでしょう。本記事では、企業がマーケティングを強化し、風評被害などのリスクの回避・軽減へとつなげるために欠かせないエゴサーチについて解説します。

エゴサーチの概要と方法

企業にとって重要な役割を担うエゴサーチ。まずは、このエゴサーチの概要を押さえておきましょう。加えて、今すぐにでも行えるエゴサーチの基本的なやり方についても解説します。

エゴサーチとは?

「エゴサーチ」とは、個人であれば自分自身のことを、企業であれば自社のことをインターネットで検索をして調べる行為を指す言葉です。「エゴサ」という略語が使われることも多くなってきており、エゴサーチという言葉は今や広く浸透しています。テレビやネット番組などでは芸能人の「よくエゴサしています」などの発言を耳にすることがあるのではないでしょうか。知名度のある人がエゴサーチをすることで、ネット上で自分自身がどのような人物像として捉えられているのかをチェックするケースも少なくありません。芸能人に限らず、エゴサーチによって、視聴者やファン、利用者や一般消費者の意見に触れようとするスポーツ選手や起業家、飲食店、企業なども増えています。特にマーケティングを強化したいと考える多くの企業にとっては、ソーシャルリスニングを行う上で重要な情報収集方法の一つとなるでしょう。

エゴサーチの方法

エゴサーチは、誰でも簡単に行うことができます。ソーシャルリスニングに活用するための情報を収集する場合には、TwitterやInstagramなどのSNSでエゴサーチを行うことが多いでしょう。ブログなども含め、ほとんどのSNSでは、トップページやマイページに検索窓が設置されています。個人名や企業名、ブランド名、商品・サービス名、店名やメニュー名など、知りたいワードを検索窓に入力することで、入力ワードが含まれたツイートや書き込みなどを抽出することが可能です。本文に書かれている単語や名称などが検索にかからない仕様になっているSNSでも、その多くは「#(ハッシュタグ)」で検索できるようになっています。「#〇〇」の形で、ハッシュタグのあとに企業名や商品名などを入力して検索することでエゴサーチすることができます。

エゴサーチや検索ワードはバレる?

エゴサーチすること自体は決して恥ずべきことでも、控えるべきことでもありません。情報収集する上では重要かつ有効な方法となります。しかし、必死で自社や自社商品などに関するエゴサーチをしていることが、世間や消費者に知られてしまうことに抵抗を感じる企業は少なくないでしょう。エゴサーチは、どんなに行っても、その行為がバレることはまずありません。検索でヒットしたアカウントユーザーに知られることもないので、特に心配する必要はなくエゴサーチを行うことができます。ただ、一部ブログなど、訪問者の履歴が残る機能(足あと機能など)を備えたサービスでは、訪問したこと自体が相手に伝わってしまうため、閲覧用のアカウントを作るなどの工夫が求められるでしょう。

また、履歴が残る機能のないSNSであっても、チェックした書き込みやアカウントに対してコメントを残した場合や、「いいね」ボタンやグッドボタン、リツイートボタンなどを押した場合には、コメントを残した人やそれらのボタンを押したアカウントがバレてしまうので注意が必要です。そのようなアクションを起こさない限り、エゴサーチがバレることはありません。検索ワードに関しては、自身のアカウントに検索履歴が残ってしまうことがあるので、これも注意しておきましょう。検索後は、こまめに検索履歴を削除するなどしておくと安心です。

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エゴサーチのメリット・デメリットと課題

企業やビジネスマンがエゴサーチをすると、どのようなメリットがあるのでしょうか。エゴサーチのデメリットや課題と合わせて考えてみます。

エゴサーチのメリット

まずは、エゴサーチのメリットから考えてみましょう。エゴサーチを上手に活かすことでソーシャルリスニングの精度や効果を高めることができます。意識しながらエゴサーチを行えば、企業や製品・サービスによい影響をもたらすはずです。

企業や商品の認知度・人気度が把握できる

企業が作り上げた製品やサービスが、世の中のどの程度の人が知っているのか、認知度をエゴサーチによって測ることができます。満を持して販売した商品でも、世の中の人に知られていなければ売上を上げることはできません。エゴサーチをすることで企業や商品の認知度や人気度が把握できれば、その後、どのように対応すべきなのかについての戦略も立てやすくなるでしょう。

ユーザーや消費者などの率直な意見がキャッチできる

単に認知度を知るだけではなく、実際に製品やサービスを利用しているユーザーの声を吸い上げることも可能です。SNSでは、各々のアカウントが企業やサービスに気兼ねすることなく自由に発信しているので、実際に使用・利用してみてよかった点や悪かった点などを聞くことができるでしょう。新たな商品開発やサービスの改善などに必要な情報を得ることが可能となります。

競合他社の情報がリサーチできることもある

エゴサーチすることで、競合他社や競合商品に関する情報が得られることもあります。食品であれば、異なるメーカーの作った同じジャンルのものを食べ比べ、評価しているユーザーも見つけられるかもしれません。家電製品や接客サービスなど、あらゆるジャンルで比較・批評しているユーザーもいるでしょう。エゴサーチをすることでしか知り得ない競合他社の情報がないともいえないため、こまめなエゴサーチが求められます。

炎上や風評被害を回避・軽減させられる

エゴサーチによって、企業やサービスに対する批判や、事実とは異なる書き込みなどが見つかるケースも少なくありません。そうした書き込み等をいち早くキャッチすることが、炎上や風評被害の回避へとつながります。少なくとも、ボヤ程度で済ませられるのではないでしょうか。炎上や風評被害を軽減させることができれば、企業やブランドなどへのダメージも最小限に抑えることができるはずです。

エゴサーチのデメリットや課題

続いては、エゴサーチのデメリットを考えてみます。果たして、どのようなデメリットや課題があるのでしょうか。ソーシャルリスニングを行う上でも重要なポイントとなるので、実際にエゴサーチを行う前に押さえておきましょう。

誹謗中傷や批判などを目の当たりにしてしまう

エゴサーチを行う際に避けて通れないのが、企業や商品に対する誹謗中傷、あるいは批判などネガティブな書き込みです。万人に好かれる製品やサービスを作り上げることは難しいものですが、それでも誹謗中傷や批判を目の当たりにすれば、少しは動揺し、嫌な気分になってしまうでしょう。そうした声をしっかりと受け止める覚悟も、エゴサーチを行う際には求められます。

情報を得るまでに人手や時間がかかるケースがある

必要な情報を得るためには、それなりの量のエゴサーチを高頻度で行わなければいけません。エゴサーチ専門の従業員を雇うことができるほど余裕のある企業は少ないでしょう。もし雇えたとしても、得られる情報とコストが見合わない可能性があります。1人の人間では得られる情報量にも限界があるため、得たい情報を実際に得るまでには多くの人手や時間を必要とし、結果的に無駄なコストが増えてしまうかもしれません。エゴサーチは積極的に取り入れるべきですが、こうした人手や時間、手間などがかかってしまう点は課題となるでしょう。

上手に行わなければ有益な情報が得られない

説明したように、自ら検索するなどして情報を収集していく方法であるエゴサーチ。どのようなワードやハッシュタグで検索するかにより、得られる情報量や内容が変わってしまう点もデメリットであり課題です。新しくリリースした商品の評判は、発表・発売後すぐにエゴサーチすることで得られますが、炎上や風評被害は突発的に起こるケースが大半なので、トラブルを避けるためには常に監視しておく必要があります。エゴサーチを上手に行える人が社内にいなければ重大な情報をキャッチすることができず、エゴサーチに引っかからないところで自社や自社商品が炎上してしまっているかもしれません。同じ検索ワードや検索方法を繰り返すだけでは得られる意見や情報に偏りが生じてしまい、適切なソーシャルリスニングが行えない可能性がある点も押さえておきましょう。

エゴサーチしないことによるリスクとは

エゴサーチのメリットとデメリットを説明しましたが、エゴサーチはソーシャルリスニングを行う上で非常に有効であり、上手に行うことができればメリットがデメリットを大きく上回ります。仮に、エゴサーチを行わなければ、企業にとってどのようなリスクが生じてしまうのでしょうか、考えてみましょう。

世の中に受け入れられない企業・商品を作り続けてしまう

エゴサーチを怠ると、世間とのズレが生じても気付きづらいという問題が出てきます。世の中に受け入れられるだろうと考えて開発した商品が、一切受け入れられず、その理由もわからなければ、世間とのズレは解消されないままです。エゴサーチをしないことで、皮肉にもエゴの塊となり、一般消費者に一切ウケない商品を作り続ける企業となってしまうでしょう。長期間そのような状態が続けば、最終的には淘汰されてしまいかねません。企業の制度や風土などにも同じことがいえます。現代にはそぐわない社則や古い慣習などをSNSで暴露され炎上してしまった企業も少なくありません。エゴサーチをせずに、世間や時代とのズレを残したままであれば、結果的に企業に大きなダメージをもたらすリスクがあるのです。

誤った企業・商品イメージが固定化されてしまう

炎上や風評被害にも通じることですが、間違った認識を世の中に与え続けてしまうというリスクも生じます。エゴサーチをしなければ、自社や自社商品が世間にどのようなイメージを持たれているのかがわかりません。発信力の強い一部のインフルエンサーなどが誤った情報を拡散していることに気づくことができなければ、誤解を解くタイミングも遅れ、企業や商品に対するネガティブなイメージがSNSによって固定化されてしまうリスクがあります。ブランド構築やイメージの回復には時間がかかるため、事実や目指す方向と異なったイメージを持たれ続けないために、エゴサーチによって即座に情報をキャッチ・把握し、早めに手を打たなければいけません。

エゴサーチを効率化し課題を解決する方法

エゴサーチのメリットを最大限活かし有効なソーシャルリスニングを行うためには、エゴサーチのデメリットや課題を知った上で、効率的に行う方法を選択する必要があります。無駄なコストや時間を費やさないためにも、エゴサーチを行う際には必ず押さえておきましょう。

SNS監視・分析システムでエゴサーチを効率化し課題を解決

エゴサーチのあらゆる課題を解決する最も有効な方法は、SNSの監視や書き込みの分析を行うシステムの導入です。デメリットや課題のところでも触れたように、そもそも自社や個人のみでエゴサーチを行うと人手もコストもかかり、とても非効率です。その上、情報を得られたとしても、それを適切に処理・整理することは容易ではありません。情報処理や整理も行おうと考えれば、より人手や手間、コストがかかってしまいます。よりよい商品を開発するため、あるいは炎上や誹謗中傷を防ぐためとはいえ、エゴサーチに膨大な人手やコストがかかれば、継続することすら難しくなってしまうでしょう。専用のシステムを導入することでエゴサーチを効率化し、リスクマネジメントを強化することが可能です。

炎上対策やリスク発生時のコンサルティングが行えるシステムとは

エゴサーチの課題やデメリットを解決する手段として、NTTコム オンラインのソーシャルリスニング専用システムサービスの導入を検討してもよいかもしれません。例えば、「Buzz Finder」は、Twitterでの炎上などを対策するためのリスク検知機能や、Twitter上で自社や商品に対する書き込み数が急増した際にはアラートで知らせてくれる機能などを備えています。設定も簡単に行うことができ、SNSに投稿された文章をCSVで出力することも可能です。得た情報の分析や整理も容易になるでしょう。

Buzz Finderの機能に加え、夜間や休日も含め24時間365日体制でアラート確認やリスク判定、緊急通知を行ってくれる「アラートモニタリング」サービスを利用するのもよいでしょう。さらに徹底してソーシャルリスニングを行いたいのであれば、「Webリスクモニタリング」サービスの導入もおすすめです。常に有人でのリスク監視を行い、炎上するきっかけとなりうる書き込みを初期段階でキャッチ。その上で正しい判断ができるようコンサルティングサービスなどのサポート体制も整えられています。

紹介したようなSNSの監視や分析を行うシステムおよびサービスを利用することで、余計なコストや人手をかけずに、エゴサーチを含めたソーシャルリスニングを行うことが可能です。特に企業に多大なダメージを残しかねない炎上や風評被害の予防や回避、軽減に関しては、非常に大きな効果を発揮してくれます。エゴサーチのあらゆるデメリットや課題も解消し、従業員は企業の成長やよりよい商品の企画・開発に集中することができるでしょう。

システム導入によるエゴサーチの効率化でSNS監視の強化を実現

世の中や消費者の声を聞くための有効な手段であるエゴサーチ。炎上や風評被害の予防・軽減のためにも欠かせません。しかし、すべてを企業内で行うことは非効率的で、コスト的にも見合わないでしょう。エゴサーチを効率化したいのであれば、SNSでの監視や口コミチェックが行えるシステムの導入をおすすめします。特にリスクマネジメントの分野でその能力を発揮し、企業のイメージダウンを回避することができるでしょう。

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