更新日:2023/11/22(公開日:2022/01/07)

ソーシャルリスク対策

エゴサーチとは?エゴサの概要と効率化する方法を解説

企業が成長していくためには自社の現状を把握し、顧客を満足させられるよう改善を行なっていく必要があります。昨今はSNSなどを活用し、「エゴサーチ」によって自社の評判やブランドイメージをリアルタイムでチェックする企業も増えています。エゴサーチの結果から顧客の問題や不満に気づき改善アクションを起こすなど、エゴサーチはマーケティング戦略に有効活用できるでしょう。

この記事ではエゴサーチの概要やメリット・デメリット、エゴサーチを効率化する方法などについて解説します。エゴサーチの理解を深めたい方、エゴサーチをしてマーケティング活動に活かしたい方は、ぜひ参考にしてください。

この記事の内容
  • 「エゴサーチ(エゴサ)」とは、自社のことをインターネットで検索して調べること
  • エゴサーチには「企業や商品の認知度・人気度を把握できる」「ユーザーの率直な意見をキャッチできる」「炎上や風評被害を回避・軽減させられる」などのメリットがある
  • エゴサーチをしないことのリスクに「世の中に受け入れられない企業・商品を作り続けてしまう」「誤った企業・商品イメージが固定化されてしまう」などがある
  • エゴサーチを効果的に行うためにはツールの導入もおすすめ
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エゴサーチ(エゴサ)の意味やパブリックサーチとの違い

エゴサーチとは?

「エゴサーチ」とは、個人であれば自分自身のことを、企業であれば自社のことをインターネットで検索をして調べる行為を指す言葉です。「エゴサ」という略語が使われることも多くなってきており、エゴサーチという言葉は今や広く浸透しています。テレビやネット番組などでは芸能人の「よくエゴサしています」などの発言を耳にすることがあるのではないでしょうか。知名度のある人がエゴサーチをすることで、ネット上で自分自身がどのような人物像として捉えられているのかをチェックするケースも少なくありません。芸能人に限らず、エゴサーチによって、視聴者やファン、利用者や一般消費者の意見に触れようとするスポーツ選手や起業家、飲食店、企業なども増えています。特にマーケティングを強化したいと考える多くの企業にとっては、ソーシャルリスニングを行う上で重要な情報収集方法の一つとなるでしょう。

パブリックサーチ(パブサ)との違い

エゴサーチと似た言葉に「パブリックサーチ(パブサ)」があります。エゴサーチが自社に関わる事柄を検索するのに対し、パブリックサーチは「自社とは関係ない事柄を検索」することを指します。

例えば、ライバル企業の商品やサービスなどを検索する行為はパブリックサーチです。また、「自社が導入を検討しているシステムをエゴサした」という言い方は誤りで、この行為もパブリックサーチとなります。

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エゴサーチのやり方

エゴサーチは、誰でも簡単に行うことができます。ソーシャルリスニングに活用するための情報を収集する場合には、X (旧Twitter)やInstagramなどのSNSでエゴサーチを行うことが多いでしょう。ブログなども含め、ほとんどのSNSでは、トップページやマイページに検索窓が設置されています。個人名や企業名、ブランド名、商品・サービス名、店名やメニュー名など、知りたいワードを検索窓に入力することで、入力ワードが含まれたツイートや書き込みなどを抽出することが可能です。本文に書かれている単語や名称などが検索にかからない仕様になっているSNSでも、その多くは「#(ハッシュタグ)」で検索できるようになっています。「#〇〇」の形で、ハッシュタグのあとに企業名や商品名などを入力して検索することでエゴサーチすることができます。

ここでは、X(旧Twitter)とInstagramでエゴサーチをする具体的な方法や、LINEを使ってエゴサーチを効率化する方法を解説します。

X(旧Twitter)でエゴサーチする方法

X(旧Twitter)は手軽につぶやけるのが特徴で、ユーザーの口コミや正直な意見を収集しやすいプラットフォームです。実際に多くの企業やブランドが潜在顧客を発掘するためにX(旧Twitter)を活用しています。

X(旧Twitter)を使ったエゴサーチは、主に検索ボックスに検索ワードを入力して行いますが、それだけでは必要のないツイートも多く表示されるため非効率です。以下のような高度な検索を活用することで、特定のフレーズの検索や期間を指定した検索、アカウントを指定した検索などを行えます。

  • すべての単語や特定の単語を含む投稿の検索
  • 特定の単語を除外した検索
  • 特定のハッシュタグを検索
  • 特定のアカウントからの投稿の検索
  • アカウントへのリプライを検索
  • 特定期間の投稿を検索 など

これらの機能を使い、目的を絞った検索を行うことで効率的にエゴサーチできるでしょう。

Instagramでエゴサーチする方法

Instagramは写真がメインなので、実店舗やアパレル商品など写真で投稿しやすいもののレビューや感想が多いのが特徴です。検索ボックスに検索ワードを入力するのはX(旧Twitter)と同じで、アカウントやハッシュタグごとの検索も行えます。

Instagramでは顧客が実際にアイテムを使ってみた感想や美味しかったなどのコメントを、商品の写真と一緒に調査することができます。コメント欄も確認しておくとより参考になるでしょう。

LINEとIFTTTでエゴサを効率化できる

LINEとIFTTTを活用することで、より効率的にエゴサーチができます。IFTTTとは、さまざまなSNSと連携し、情報をリアルタイムで監視するアプリのことです。IFTTTのアプリをダウンロードし、LINEとX(旧Twitter)、Instagramなどをそれぞれ設定・連携することで利用できます。

エゴサーチしたい検索ワードやアカウントを指定すると、投稿を検知してLINEに通知してくれるのが特徴。情報収集を一元化できるため、エゴサーチの効率が上がります。

エゴサーチや検索ワードはバレる?

エゴサーチすること自体は決して恥ずべきことでも、控えるべきことでもありません。情報収集する上では重要かつ有効な方法となります。しかし、必死で自社や自社商品などに関するエゴサーチをしていることが、世間や消費者に知られてしまうことに抵抗を感じる企業は少なくないでしょう。エゴサーチは、どんなに行っても、その行為がバレることはまずありません。検索でヒットしたアカウントユーザーに知られることもないので、特に心配する必要はなくエゴサーチを行うことができます。ただ、一部ブログなど、訪問者の履歴が残る機能(足あと機能など)を備えたサービスでは、訪問したこと自体が相手に伝わってしまうため、閲覧用のアカウントを作るなどの工夫が求められるでしょう。

また、履歴が残る機能のないSNSであっても、チェックした書き込みやアカウントに対してコメントを残した場合や、「いいね」ボタンやグッドボタン、リツイートボタンなどを押した場合には、コメントを残した人やそれらのボタンを押したアカウントがバレてしまうので注意が必要です。そのようなアクションを起こさない限り、エゴサーチがバレることはありません。検索ワードに関しては、自身のアカウントに検索履歴が残ってしまうことがあるので、これも注意しておきましょう。検索後は、こまめに検索履歴を削除するなどしておくと安心です。

エゴサーチのメリット・デメリットと課題

企業やビジネスマンがエゴサーチをすると、どのようなメリットがあるのでしょうか。エゴサーチのデメリットや課題と合わせて考えてみます。

エゴサーチのメリット

まずは、エゴサーチのメリットから考えてみましょう。エゴサーチを上手に活かすことでソーシャルリスニングの精度や効果を高めることができます。意識しながらエゴサーチを行えば、企業や製品・サービスによい影響をもたらすはずです。

企業や商品の認知度・人気度が把握できる

企業が作り上げた製品やサービスが、世の中のどの程度の人が知っているのか、認知度をエゴサーチによって測ることができます。満を持して販売した商品でも、世の中の人に知られていなければ売上を上げることはできません。エゴサーチをすることで企業や商品の認知度や人気度が把握できれば、その後、どのように対応すべきなのかについての戦略も立てやすくなるでしょう。

ユーザーや消費者などの率直な意見がキャッチできる

単に認知度を知るだけではなく、実際に製品やサービスを利用しているユーザーの声を吸い上げることも可能です。SNSでは、各々のアカウントが企業やサービスに気兼ねすることなく自由に発信しているので、実際に使用・利用してみてよかった点や悪かった点などを聞くことができるでしょう。新たな商品開発やサービスの改善などに必要な情報を得ることが可能となります。

アクティブサポートを行い顧客からの信頼を獲得できる

「アクティブサポート」とは、顧客から企業へ問い合わせがあって対応する従来のサポートではなく、サービス提供側が顧客の問題や不満を見つけて積極的にサポートしていく方法です。近年、SNSで商品やサービスに対する意見を発信している顧客も多く、それらを拾い上げて対応するなどもアクティブサポートの一例です。

アクティブサポートを行うことで、顧客は「気にかけてもらっている」という安心感を得られ、さらに自ら問い合わせをしなくても問題が解決されることで企業の評価が高まり、顧客満足度向上にもつながります。

また同時に、悩みや不満が顕在化していない顧客を早期発見することで迅速な対応ができるのもメリットです。アクティブサポートの効果として、顧客ロイヤルティの向上や炎上リスクの抑制にも期待できます。

競合他社の情報がリサーチできることもある

エゴサーチすることで、競合他社や競合商品に関する情報が得られることもあります。食品であれば、異なるメーカーの作った同じジャンルのものを食べ比べ、評価しているユーザーも見つけられるかもしれません。家電製品や接客サービスなど、あらゆるジャンルで比較・批評しているユーザーもいるでしょう。エゴサーチをすることでしか知り得ない競合他社の情報がないともいえないため、こまめなエゴサーチが求められます。

炎上や風評被害を回避・軽減させられる

エゴサーチによって、企業やサービスに対する批判や、事実とは異なる書き込みなどが見つかるケースも少なくありません。そうした書き込み等をいち早くキャッチすることが、炎上や風評被害の回避へとつながります。少なくとも、ボヤ程度で済ませられるのではないでしょうか。炎上や風評被害を軽減させることができれば、企業やブランドなどへのダメージも最小限に抑えることができるはずです。

エゴサーチのデメリットや課題

続いては、エゴサーチのデメリットを考えてみます。果たして、どのようなデメリットや課題があるのでしょうか。ソーシャルリスニングを行う上でも重要なポイントとなるので、実際にエゴサーチを行う前に押さえておきましょう。

誹謗中傷や批判などを目の当たりにしてしまう

エゴサーチを行う際に避けて通れないのが、企業や商品に対する誹謗中傷、あるいは批判などネガティブな書き込みです。万人に好かれる製品やサービスを作り上げることは難しいものですが、それでも誹謗中傷や批判を目の当たりにすれば、少しは動揺し、嫌な気分になってしまうでしょう。そうした声をしっかりと受け止める覚悟も、エゴサーチを行う際には求められます。

情報を得るまでに人手や時間がかかるケースがある

必要な情報を得るためには、それなりの量のエゴサーチを高頻度で行わなければいけません。エゴサーチ専門の従業員を雇うことができるほど余裕のある企業は少ないでしょう。もし雇えたとしても、得られる情報とコストが見合わない可能性があります。1人の人間では得られる情報量にも限界があるため、得たい情報を実際に得るまでには多くの人手や時間を必要とし、結果的に無駄なコストが増えてしまうかもしれません。エゴサーチは積極的に取り入れるべきですが、こうした人手や時間、手間などがかかってしまう点は課題となるでしょう。

上手に行わなければ有益な情報が得られない

説明したように、自ら検索するなどして情報を収集していく方法であるエゴサーチ。どのようなワードやハッシュタグで検索するかにより、得られる情報量や内容が変わってしまう点もデメリットであり課題です。新しくリリースした商品の評判は、発表・発売後すぐにエゴサーチすることで得られますが、炎上や風評被害は突発的に起こるケースが大半なので、トラブルを避けるためには常に監視しておく必要があります。エゴサーチを上手に行える人が社内にいなければ重大な情報をキャッチすることができず、エゴサーチに引っかからないところで自社や自社商品が炎上してしまっているかもしれません。同じ検索ワードや検索方法を繰り返すだけでは得られる意見や情報に偏りが生じてしまい、適切なソーシャルリスニングが行えない可能性がある点も押さえておきましょう。

エゴサーチの結果を変えるには?

エゴサーチで思わしくない結果が出た場合でも、結果をすぐに変えるのは難しいでしょう。良い結果を出すためには課題の改善や継続的な情報発信、顧客の投稿に素早く反応するなどの活動を地道に行う必要があります。とはいえ、これらの活動には時間と手間がかかり、担当者が常時対応するのは大変です。

そこで、SNS管理ツールやソーシャルリスニングツールなどを活用し、情報発信を効率化するのがおすすめです。結果に迅速に対応することで、良くない口コミや炎上が広がるのを抑制することもできます。

結果として、エゴサーチの内容をポジティブに変化させる時間を短縮できるでしょう。また、自社で難しい場合は運用代行を専門とする企業に委託する方法もあります。

エゴサーチしないことによるリスクとは

エゴサーチのメリットとデメリットを説明しましたが、エゴサーチはソーシャルリスニングを行う上で非常に有効であり、上手に行うことができればメリットがデメリットを大きく上回ります。仮に、エゴサーチを行わなければ、企業にとってどのようなリスクが生じてしまうのでしょうか、考えてみましょう。

世の中に受け入れられない企業・商品を作り続けてしまう

エゴサーチを怠ると、世間とのズレが生じても気付きづらいという問題が出てきます。世の中に受け入れられるだろうと考えて開発した商品が、一切受け入れられず、その理由もわからなければ、世間とのズレは解消されないままです。エゴサーチをしないことで、皮肉にもエゴの塊となり、一般消費者に一切ウケない商品を作り続ける企業となってしまうでしょう。長期間そのような状態が続けば、最終的には淘汰されてしまいかねません。企業の制度や風土などにも同じことがいえます。現代にはそぐわない社則や古い慣習などをSNSで暴露され炎上してしまった企業も少なくありません。エゴサーチをせずに、世間や時代とのズレを残したままであれば、結果的に企業に大きなダメージをもたらすリスクがあるのです。

また、ユーザーとの認識のズレを放置してしまうとサイレントクレーマーの増加につながる危険性もあります。ユーザーが感じる不満には企業が成長できるヒントが潜んでいる場合も多いので、エゴサーチをしてユーザーの生の声に気づくことは重要です。

誤った企業・商品イメージが固定化されてしまう

炎上や風評被害にも通じることですが、間違った認識を世の中に与え続けてしまうというリスクも生じます。エゴサーチをしなければ、自社や自社商品が世間にどのようなイメージを持たれているのかがわかりません。発信力の強い一部のインフルエンサーなどが誤った情報を拡散していることに気づくことができなければ、誤解を解くタイミングも遅れ、企業や商品に対するネガティブなイメージがSNSによって固定化されてしまうリスクがあります。ブランド構築やイメージの回復には時間がかかるため、事実や目指す方向と異なったイメージを持たれ続けないために、エゴサーチによって即座に情報をキャッチ・把握し、早めに手を打たなければいけません。

システム導入によるエゴサーチの効率化でSNS監視の強化を実現

世の中や消費者の声を聞くための有効な手段であるエゴサーチ。炎上や風評被害の予防・軽減のためにも欠かせません。しかし、すべてを企業内で行うことは非効率的で、コスト的にも見合わないでしょう。エゴサーチを効率化したいのであれば、SNSでの監視や口コミチェックが行えるシステムの導入をおすすめします。特にリスクマネジメントの分野でその能力を発揮し、企業のイメージダウンを回避することができるでしょう。

エゴサーチを効率化し課題を解決する方法

エゴサーチのメリットを最大限活かし有効なソーシャルリスニングを行うためには、エゴサーチのデメリットや課題を知った上で、効率的に行う方法を選択する必要があります。無駄なコストや時間を費やさないためにも、エゴサーチを行う際には必ず押さえておきましょう。

SNS監視・分析システムでエゴサーチを効率化し課題を解決

エゴサーチのあらゆる課題を解決する最も有効な方法は、SNSの監視や書き込みの分析を行うシステムの導入です。デメリットや課題のところでも触れたように、そもそも自社や個人のみでエゴサーチを行うと人手もコストもかかり、とても非効率です。その上、情報を得られたとしても、それを適切に処理・整理することは容易ではありません。情報処理や整理も行おうと考えれば、より人手や手間、コストがかかってしまいます。よりよい商品を開発するため、あるいは炎上や誹謗中傷を防ぐためとはいえ、エゴサーチに膨大な人手やコストがかかれば、継続することすら難しくなってしまうでしょう。専用のシステムを導入することでエゴサーチを効率化し、リスクマネジメントを強化することが可能です。

炎上対策やリスク発生時のコンサルティングが行えるシステムとは

エゴサーチの課題やデメリットを解決する手段として、NTTコム オンラインのソーシャルリスニング専用システムサービスの導入を検討してもよいかもしれません。例えば、「Buzz Finder」は、X (旧Twitter)での炎上などを対策するためのリスク検知機能や、X (旧Twitter)上で自社や商品に対する書き込み数が急増した際にはアラートで知らせてくれる機能などを備えています。設定も簡単に行うことができ、SNSに投稿された文章をCSVで出力することも可能です。得た情報の分析や整理も容易になるでしょう。

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エゴサーチはリスク回避やサービス向上に役立つ

紹介したようなSNSの監視や分析を行うシステムおよびサービスを利用することで、余計なコストや人手をかけずに、エゴサーチを含めたソーシャルリスニングを行うことが可能です。特に企業に多大なダメージを残しかねない炎上や風評被害の予防や回避、軽減に関しては、非常に大きな効果を発揮してくれます。エゴサーチのあらゆるデメリットや課題も解消し、従業員は企業の成長やよりよい商品の企画・開発に集中することができるでしょう。

エゴサーチには圧倒的な情報収集力を誇るソーシャルリスニングツール「Buzz Finder」を活用するのがおすすめです。以下から各種事例レポートをダウンロードできるので、ぜひお役立てください。

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