2022/04/12

ソーシャルリスク対策

X (旧Twitter)のビジネス活用方法や注意したいポイントなどを解説

よい製品やサービスを生み出すだけでは、消費者は購入・利用してくれない時代となってきています。価値観や選択肢などが増えたことで、企業の発信力の有無が消費者行動に影響を与えるようになったといっても過言ではありません。発信力を強化する一つの方法に、X (旧Twitter)の活用があります。本記事では企業価値を上げたりマーケティングを行ったりするためのX (旧Twitter)の活用方法を、注意点などとあわせて解説します。

X (旧Twitter)のビジネス活用とは

X (旧Twitter)は短いテキストを、もしくは画像や動画などとともに投稿することができるサービスです。SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)と呼ばれるものの一つで、個人だけではなく企業でもアカウントを作成し積極的に発信を行うところが増えてきました。実際にX (旧Twitter)のビジネス活用とはどのようなものなのか、多くの企業がアカウントをもつ理由に焦点を当てながら詳しく解説していきましょう。

自社の存在や特徴を広げられる

企業がX (旧Twitter)のアカウントを作成し積極的に投稿・発信を行うことで、自社の存在を世の中に知ってもらうことができます。企業の存在を広く知ってもらえなければ、製品やサービスを知ってもらうことも難しいでしょう。また、自社の特徴や理念、活動なども拡散できます。これまでは、例えば就職活動をしている人や同じ業界にいる人たちにしか伝えられなかった企業の魅力なども、X (旧Twitter)を通じて多くの人、特に一般消費者に認識してもらうことが可能なのです。

商品をアピールできる

X (旧Twitter)をビジネス活用している企業の多くは、自社のアカウントを使って製品やサービスなどの告知やアピールをしています。商品の特徴や魅力、使い方などを、より多くの人に伝えることができるためです。消費者の購入や契約のきっかけ作りとしてもX (旧Twitter)は非常に有用であるといえるでしょう。商品のジャンルにかかわらずにアピールできる点も、多くの企業がX (旧Twitter)を活用している理由の一つです。

注意喚起や釈明にも活用できる

企業として活動していると、しばしば風評被害や誤った噂などが広がり誤解を受けることがあります。その際の注意喚起や釈明などにもX (旧Twitter)を有効活用することが可能です。銀行や信販会社など金融系企業では、しばしば「当社を語ったフィッシングメールにご注意ください」などの形で注意喚起を行っています。X (旧Twitter)であれば多くの人にこうした内容を即座に多くの人に送ることができます。風評被害を最小限に抑えることにも役立つので、企業によるX (旧Twitter)のビジネス活用はもはや避けられないマーケティング手法の一つとなっているのではないでしょうか。

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X (旧Twitter)をビジネス活用するメリットとリスク

X (旧Twitter)のビジネス活用は、多くの企業にとって不可欠なものとなっています。そこにはさまざまなメリットがあるためですが、X (旧Twitter)のアカウントを作り運用しようと考えている企業はリスクにも目を向けておかなければいけません。ソーシャルリスニングやSNSマーケティングの観点で考えるのであれば、よりX (旧Twitter)活用の功罪に関して理解しておく必要があるでしょう。メリットとリスクの両面から、X (旧Twitter)のビジネス活用を考えてみます。

X (旧Twitter)のビジネス活用のメリット

X (旧Twitter)アカウントを運用している企業の多くは、その効果や恩恵を実感として得ているのではないでしょうか。実際に活用を開始することで企業が感じるであろうメリットをいくつか挙げてみましょう。X (旧Twitter)のビジネス活用の重要性にも気がつくはずです。

情報がスピーディーに拡散される

「バズる」や「炎上」という言葉が使われることがあるように、非常に強い拡散力が発揮される点がX (旧Twitter)の一つの特徴であり魅力です。企業や商品の情報、お知らせなど消費者や顧客に知ってもらいたいコンテンツをスピーディーに拡散することができます。リアルタイムで情報が届けられる点は、この移り変わりの激しい時代において企業が感じられる大きなメリットとなるでしょう。

さまざまな消費者層にアプローチできる

企業や商品の情報は、小売店や企業・商品のWEBサイト等に足を運んでもらう、アクセスしてもらうことで届けることが可能です。しかし、これのみでは興味関心を持っている人にしか詳細を伝えることができません。X (旧Twitter)を有効に活用することで、これまでその企業や商品に興味や接点のなかった層にも見聞きする機会を与えられるようになります。さまざまな消費者層へのアプローチが可能となることで、新たな顧客を開拓・獲得する効果も期待できるのです。

消費者の客観的な評価を確認できる

X (旧Twitter)は口コミや評判の宝庫といっても過言ではありません。自社の商品に対して一般消費者がどのような意見や感想を持っているのか、客観的かつ率直な評価を汲み取ることができるメリットがあります。よい口コミが増えれば、それがさらに拡散される効果も期待できるでしょう。消費者の意見や評価などを参考に、商品開発やサービス改善などに役立てることも可能です。

ユーザーによるコンテンツ(UGC)についてはこちらもご覧ください。
関連記事:UGCとは?マーケティングや風評被害回避のために

コストパフォーマンスがよい

X (旧Twitter)の運用は、多くの費用を投入することなく行うことが可能です。広く消費者に企業や商品の情報を伝達するには、かつては莫大な広告費をかけテレビCMやポスターなどを制作する必要がありました。これらは現在でも有効な手法ではありますが、費用対効果という面ではX (旧Twitter)で話題になる方が大きいケースも多々あるでしょう。そうしたケースは増えつつもあります。これまでの広告戦略に加えてX (旧Twitter)を活用することで、さらに相乗効果を狙うことも可能です。

X (旧Twitter)のビジネス活用のリスク

X (旧Twitter)のビジネス活用は多くのメリットを企業へともたらします。しかし、リスクが一切ないわけではありません。運用や活用の前にリスクを知っておくことは、不測の事態や状況の悪化を防ぐためにも非常に重要です。前もってリスクを理解し、トラブル等を回避することを意識しつつ運用をスタートさせましょう。

悪評や商品の問題も可視化される

X (旧Twitter)はよくも悪くも拡散力が強く、企業が意図しない形で評判などが広がることが多々あります。それがよい評判や口コミであれば企業にとっては大きなメリットとなりますが、悪評や商品の問題点であった場合は企業にとって大きなリスクとなることは避けられません。また、そうした悪い評判などが可視化されることで、企業の理念や商品の企画・コンセプト、商品化されるまでのプロセスまですべてを否定されたような感覚となることもあるでしょう。企業や商品の存在価値を問われることにもなり、従業員の士気やモチベーションの低下を招く恐れもあります。

炎上のきっかけとなることがある

X (旧Twitter)は手軽にビジネス活用できるツールだからこそ、発信の内容やタイミングには十分に配慮する必要があります。深く考えず、また、内容を精査もせずに投稿を繰り返すと炎上のきっかけとなることがあるので注意しましょう。SNSでの炎上は、企業イメージを短期間で失墜させることもあるのです。例えば、宗教やジェンダー、政治や世界情勢などに対して配慮の欠けた発信は炎上の火種となりえます。SNSを運用する担当者への教育は前もって徹底しておかなければいけません。

炎上対策はこちらもご覧ください。
(関連記事:【ソーシャルリスク対策】 炎上対策とは?企業における主な炎上原因と対策

X (旧Twitter)の活用方法

ここからは、具体的なX (旧Twitter)の活用方法について解説していきます。企業にとってはフォロワーを増やし、X (旧Twitter)上で話題になる・バズるといった現象を起こすことが求められます。そのためにどのような運用をしていくべきか、基本的な活用方法を押さえておきましょう。

消費者にとって有益な情報を発信する

企業がX (旧Twitter)を活用すると、自社のアピールのみに終始してしまうことがあります。自社や商品のアピールや宣伝をしたい気持ちはわかりますが、消費者が求めているのはそのような押し付けがましい発信や自慢話、過剰な宣伝文句などではありません。その企業アカウントをフォローしておくことのメリットを感じさせるような投稿を行う必要があるのです。製品と豆知識、サービスとお得な情報、商品と最新トレンドなど、消費者が知って得をする情報と一緒に投稿することも戦略の一つです。例えば、自社商品が食品なのであれば、その食品の意外なレシピを紹介するのもよいでしょう。家電であれば間違った使い方による事故例などを添えることで、重要な知識を与えるとともに注意喚起にもつながります。投稿時には、常に消費者にとって有益であるか否かを意識することが企業アカウントには求められるのです。

ハッシュタグを上手に活用する

X (旧Twitter)には「#(ハッシュタグ)」と呼ばれるものがあります。キーワードや文章などの頭につけるハッシュタグは、多くのユーザーが同じ話題に触れた投稿やアカウントを検索しやすくする役割をもっています。自社や商品、そのときどきの投稿内容にマッチしたハッシュタグをつければ、これまで自社のアカウントを認知していなかったユーザーの目にも届く可能性が高まるでしょう。つけすぎや投稿内容と無関係なハッシュタグをつけることは避けなければいけませんが、上手に活用することで多くの人の目に触れる機会を作れるはずです。自社で作ったオリジナルのハッシュタグが興味深いものであれば、より拡散効果を得ることもできるでしょう。

画像や動画を効果的に使う

X (旧Twitter)はテキストだけではなく画像や動画も投稿することが可能です。画像や動画はテキストよりもインパクトを与える効果が期待できます。特に商品の魅力をアピールするのに役立つでしょう。消費者にとって有益な情報を発信することが重要であると述べましたが、画像や動画を活用しながらそうした情報を発信することで、より企業としての信頼性や認知度を上げる効果も生まれるはずです。

キャンペーンを実施する

X (旧Twitter)の企業アカウントがしばしば行っているキャンペーン。消費者にとって魅力的なキャンペーンであれば、フォロワー増加や情報拡散に貢献してくれるでしょう。よく行われるキャンペーンは、「企業アカウントをフォローしたうえでキャンペーンに関する投稿をリツイートすると商品を抽選でプレゼントする」というものです。消費者にとっては特に負担がないので、キャンペーンの投稿をたまたま目にした人がフォロー・リツイートするケースも珍しくありません。商品をプレゼントするためコストはかかりますが、X (旧Twitter)上で認知度を上げるためには非常に効果の高い手法となるでしょう。

消費者の投稿に反応する

自ら発信するだけではなく他のアカウントが発信した投稿に反応する手法も、X (旧Twitter)のビジネス活用では非常に重要かつ有効です。自社の商品について言及しているアカウントがあれば、その投稿に「いいね」を押すのもよいでしょう。自社商品の問題点を指摘していれば「次の商品開発に活かします」と反応したり、買ったばかりなのに壊れたなどの投稿があれば「交換・修理いたします」などと返したりすることも、X (旧Twitter)であれば即座に行うことが可能です。消費者と積極的に交流することで、企業アカウントを育てていくことができるでしょう。

X (旧Twitter)上に広告を流す

X (旧Twitter)では広告を流し、タイムライン上で自然にプロモーションを仕掛けることが可能です。X (旧Twitter)ユーザーに対しほとんど不快感を与えない形で広告を流すことができます。広告費は必要ですが、企業アカウントが育つまで、あるいはキャンペーンなどを実施する際にはX (旧Twitter)広告を有効活用してみるのもよいでしょう。多くの企業が新商品発表のタイミングで動画付きの広告を流すなどしています。参考にしながら戦略の一つに加えてみてはどうでしょうか。

X (旧Twitter)のビジネス活用のポイント

X (旧Twitter)のビジネス活用は、ただ企業アカウントを作り投稿を続けるだけにとどめてしまってはあまり意味がありません。それだけでは効果は限定されてしまうでしょう。アカウントや投稿・発信をソーシャルリスニングの一環として活用できるか否かが重要です。X (旧Twitter)上で得られた情報やユーザーの反応を収集し分析を行いましょう。その結果を自社のX (旧Twitter)アカウントでの投稿内容の修正や改善、あるいは自社商品の企画・改善、さらにはマーケティングやプロモーションなどへと幅広く活かさなければいけません。

ソーシャルリスニングサービスを導入・運用することで、X (旧Twitter)のビジネス活用も効率的・効果的に行えるようになるでしょう。そのようなサービスは風評被害を未然に防いだり炎上を最小限に抑えたりすることにも役立ちます。自社や商品に注目が集まっている瞬間も見逃さず、それを宣伝や認知度・好感度拡大のために上手に活用しやすくもなるはずです。特に、これからX (旧Twitter)をビジネス活用しようと考えている企業にとっては、ソーシャルリスニングサービスの導入・運用は必須となるでしょう。売上や利益を上げるだけではなく、リスクを回避するための重要なポイントにもなることは間違いありません。

X (旧Twitter)のビジネス活用で企業のチャンスは広がる

企業であれば業界・分野などにかかわらずX (旧Twitter)のアカウントを作成し運用することをおすすめします。X (旧Twitter)のビジネス活用は企業としてのチャンスや可能性を広げ、信頼度や認知度を上げることにも貢献してくれるでしょう。ソーシャルリスニングサービスを導入しながらX (旧Twitter)を活用することで、マーケティング効果をさらに高めることも可能です。これまでとは異なった消費者層の獲得にもつながるのではないでしょうか。

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