
更新日:2025/04/03(公開日:2023/05/12)
VOCマネジメント
SNSマーケティングの指標(KGI・KPI)とは|運用時の設定方法や効果測定方法を解説
「SNS広告にKPIを設定したものの効果が実感できない」「SNS運用における目標設定の立て方が分からない」という企業のSNS担当者は少なくありません。
この記事では、SNS運用でのKPIの本来の意義を知り、どのように設定すればいいのか、などを深掘りします。成果に直結したKPIを設定してSNS運用をしたい方、KPIの効果測定方法を知りたい方はぜひ参考にしてください。
SNSマーケティングの成功事例も紹介しているので参考にしてください。
SNSマーケティングとは?効果的な手法と7つの成功事例を解説
- SNSマーケティングを成功させるにはKPIとKGIを適切に設定することが大切。
- KPIを設定するにはフォロワー数、インプレッション数などの指標を調査・分析すると良い。
- CV(コンバージョン)やカスタマーサービスに関連する指標もあり、活用することで商品・サービスの売り上げや満足度の向上に役立つ。
- SNSを分析できるツールもあるので、マーケティングを行う際に導入するのがおすすめ。
SNS運用で成果を出すための目標設定は大事
SNS運用は、ビジネス目標を達成するためのマーケティング手法の一つです。
SNS運用で成果を出すためには、目標の設定が重要です。「SNSを運用すること」自体が目標となってしまわないよう、何のためにSNSを運用するのかをあらかじめ明確にしておきましょう。
例えば、1カ月でリツイートキャンペーン数を5,000人にするという目標を立てて運用していた場合、5,000人達成イコール目標達成としてしまいがちですが、達成した先にある「成果」、例えば、見込み客をファンにする、などを目標とするのが効果的な目標設定といえます。
SNSマーケティングの目標を達成するための2つの指標(KGI・KPI)
SNSマーケティングの目標を達成するためには、下記の2つの指標の設定することが必要です。
- KGI(重要目標達成指標)
- KPI(重要業績評価指標)
KGI(重要目標達成指標)とは
KGI(重要目標達成指標)とは、「Key Goal Indicator」の略語で、企業が設定する最終的な目標を評価するための指標を言います。例えば、「2025年末までに、営業利益を10億円にする」、「2030年までに業界シェア30%を獲得する」というのがKGIとなります。
SNS運用におけるKGIとして、「認知拡大」や「売上アップ」、「顧客のファン化」などがありますが、企業としてのKGIに基づいて決定するのが大切です。SNS運用をどれだけ頑張っても、企業のビジネス目標であるKGIと紐づいていなければ意味がありません。
SNS運用におけるKGIを設定する際の注意点は、具体的な数字を掲げること、実現可能性のある目標にすることです。ターゲットによって活用するSNS媒体を変える必要性が生じることもあります。
KPI(重要業績評価指標)とは
KPI(重要業績評価指標)とは、「Key Performance Indicator」の略語で、目標達成に必要不可欠なプロセスを計測するための指標を意味します。最終的な目標であるKGIを達成するため、中間的に設定する指標で、期間を定めて目標設定されるのが一般的です。
例えば、「売上額を前年比2倍にする」というKGIに対して、設定されるSNS運用におけるKPIとして、サイト誘導数とコンバージョン数の増加などがあります。
SNSのKPI・KGI設定のポイント
SNSのKPI・KGIは、まず最終ゴールであるKGIを設定してから、中間目標であるKPIを設定するのがポイントです。
- KGI設定のポイント
- KPI設定のポイント
それぞれの設定のポイントを見ていきましょう。
KGI設定のポイント
KGIを設定する際のポイントは以下の4つです。
- 現状分析をして課題を洗い出す
- KGIの数値化
- 企業の中期経営戦略などを考慮する
- SNSの媒体を選定
まず、商品のターゲット層や現状分析を行い、課題を洗い出します。KGIを設定する場合、数値化できるようにします。数値で表せると、分析がしやすくなります。
さらに、課題だけでなく、企業の中期戦略なども意識しながらKGIを設定すると、SNSを運用することで成長性が見込まれる分野を探すことが可能になります。
SNSは媒体ごとにターゲット層が異なるため、媒体選びを間違えてしまうと、効果が出ないこともあります。自社の商品・サービスに適したSNS媒体を選び、ターゲットに向けたKGIを設定することが大切です。
KPI設定のポイント
SNS運用におけるKGIができた後は、それを達成するためのKPIを設定します。KPI設定のポイントは以下の3つです。
- KGIを達成するために何が必要か考える
- SNS運用で何ができるか考える
- 成果を測定するKPIを設定する
KGIを達成するためにKPIを設定し、SNSマーケティングで何ができるかを落とし込む作業が必要となります。
例えば、「企業と自社商品を認知してもらう」というKGIに対して、SNSの投稿やアカウントをできるだけ多くの人の目に触れるようにしなければなりません。そのために「いいね数」「リーチ数」がKPIとなります。
KPIの目標設定に役立つのが「KPIツリー」です。KPIツリーとは、KGIを頂点として、達成するため手段を項目にしてツリー状にしてつなげたものです。KPIツリーを使うことで、PDCAが回しやすくなります。
SNSマーケティングに活用する具体的な指標(KPI)
目標達成のために必要なプロセスが的確に実行されているかを知るための指標には、多くの種類があります。SNSマーケティングで重要とされる指標について「認知度に関連するもの」「CVに関連するもの」「カスタマーサービスに関連するもの」に分類して解説します。
認知度に関連する指標
認知度に関連する主な指標は以下の通りです。
- フォロワー数
- インプレッション
- リーチ
- ハッシュタグ
- 企業・ブランドへのメンション
- エンゲージメント率
それぞれの計算方法とともに紹介します。
フォロワー数
フォロワー数は、SNSアカウントの運用が適切に行われているかを判断するのに役立つ指標です。継続的に発信をしてもフォロワーが増えない場合、発信内容がユーザーのニーズとズレている可能性があります。
また、どのようなユーザーがフォロワーになっているのかを確認することも大切です。ターゲットと異なる層のフォロワーが多い場合、発信するコンテンツや表現が適切でない可能性もあります。
プラットフォームによって異なりますが、SNSを通じて年齢、性別、収入、興味、職業など、企業にとって重要なユーザー情報を取得できます。これらの情報をもとに広告やコンテンツを最適化することで、フォロワー数を増加させることは可能です。
ペルソナやアイコンの設定などについて知りたい方はこちらを参考にしてください。
SNSフォロワーを増やすノウハウやその注意点を一挙に解説
インプレッション
インプレッション(impression)とは、広告やSNS投稿がユーザーに表示された回数を指し、略して「IMP」と表記されることもあります。例えば、投稿が1,000回表示された場合は1,000インプレッションです。同じユーザーに1,000回表示されても、1,000インプレッションとしてカウントされます。
インプレッションは潜在顧客が自社の発信に触れる最初の機会であり、コンバージョンへの入口となる重要な指標です。インプレッション数の増減を継続的に確認することで、自社のアカウントやコンテンツにおける認知度の推移を把握できます。ただし、インプレッションが多くても、次項で紹介するリーチが少なければコンテンツに問題がある可能性があります。
リーチ
リーチは、広告やコンテンツが実際に届いた「ユーザー数」を指します。インプレッションが「表示回数」の指標であるのに対し、リーチは「何人が見たか」を測る指標です。
例えば、ある投稿が1,000回表示されても、それを見たユーザーが500人なら、リーチは500となります。同じユーザーが何度も見た場合でも、リーチとしては1カウントのみです。
インプレッションが多くても、リーチが少なければ新規のユーザーに届いていない可能性があります。一方で、リーチが高くても成果・成約を意味するCV(コンバージョン)につながらない場合、コンテンツの内容やターゲティングに課題があると考えられます。リーチが伸びた後は、次のステップとしてコンバージョン率向上の施策を検討することが重要です。
ハッシュタグ
ハッシュタグは、投稿を特定のキーワードで分類するためのもので、通常「#」を語句の前に付けて使用します。例えば、「#ハワイ旅行」と付けることで、ハワイ旅行に関心のある人に投稿が届きやすくなります。
自社をフォローしていないユーザーにも、ハッシュタグ経由でリーチすることが可能です。適切に活用すれば、インプレッションやリーチの向上だけでなく、フォロワー増加にもつながります。話題のハッシュタグを取り入れたり、ブランド独自のハッシュタグを工夫したりすることで、より効果的なプロモーションを行うことができるでしょう。
また、プラットフォームによっては、ハッシュタグ経由のインプレッション数を確認できるため、効果測定の指標として活用できます。
企業・ブランドへのメンション
SNSにおけるメンションとは、特定のアカウントを指名して投稿する機能です。メンションを受けたほうには通知が届くため、すぐに気づくことができます。一般的にユーザー名の前に「@」をつけることでメンションが行われます。
例えば、企業側が自社の商品やサービスについて投稿すると、多くのユーザーがメンション機能を使って直接、感想や要望を伝えることがあります。これにより、ユーザーの満足度やロイヤルティの把握が可能です。また、製品やサービスの改善点を見つける手がかりにもなります。
さらに、ブランドがユーザーのメンションに対して積極的に反応することで、顧客のエンゲージメントを高め、ロイヤルティ向上につなげることができます。特に、感謝のコメントやリツイートなどの対応を行うことで、ユーザーとの関係を強化できるでしょう。
エンゲージメント率
ここでいうエンゲージメント(engagement)は、ユーザーが企業やブランドに対してポジティブな感情や親しみを持つことを指します。マーケティングにおいて、エンゲージメント率はユーザーの購買意欲に関わる重要な指標の一つです。
以下のような計算式によって算出されます。
エンゲージメント率=エンゲージメント総数÷インプレッション数(SNSによってリーチ数、ビュー数の場合あり)×100
上の式にあるエンゲージメント総数ですが、SNSによって含まれる要素は異なります。X(旧Twitter)であれば以下のアクションがカウントされます。
- いいね
- リポスト
- 返信
- ハッシュタグ
- ポスト
インプレッション数を調べたい場合は、X(旧Twitter)であればポストアクティビティを確認して自分で計算するか、アナリティクスを使って確認する方法があります。エンゲージメント率が高い場合、発信内容がユーザーのニーズを捉えていると考えられるでしょう。
SNSにおけるエンゲージメントについて詳しく紹介しています。
SNSのエンゲージメントとは?メディア別の計算方法や向上させる方法を解説
CV(コンバージョン)に関連する指標
KPIを設定するうえで、CV(コンバージョン)を向上させる施策も重要です。CV(コンバージョン)を最大化するためには、以下の関連指標を分析し、適切な施策を講じることが求められます。
- CVR(コンバージョン率)
- CTR(クリックスルー率)
- CPC(クリック単価)
- CPM(コストパーミル)
それぞれの計算方法も解説します。
CVR(コンバージョン率)
CVR(コンバージョン率)は、訪問者のうち何%が実際にCV(コンバージョン)に至ったかを示す指標です。ROI(投資対効果)を評価する際にも重要な要素となります。
例えば、CVとはSNSやコンテンツにアクセスしてきたユーザーが以下のアクションをした場合を指します。
- 商品やサービスの購入、契約
- 資料の請求
- 資料などのダウンロード
- メールマガジンの登録
- 会員登録
など
CVRの計算式は以下のとおりです。
CVR=コンバージョン数÷訪問者数×100
例えば、1,000人の訪問者のうち50人が購入に至った場合、CVRは5%です。
CVRが高い場合、提供するコンテンツや商品がターゲットのニーズと適切にマッチしていると考えられます。また、UI(ユーザーインターフェース)のデザインが効果的に機能している可能性もあります。
CTR(クリックスルー率)
CTR(クリックスルー率)は、広告やリンクが表示された回数に対して、どれだけの割合で、ユーザーがクリックしたかを示す指標です。
CTRは以下の計算式で求められます。
CTR=クリック数÷インプレッション(表示回数)×100
広告が10,000回表示され、500回クリックされた場合、CTRは5%です。
CTRが高いことは、広告の訴求力が高く、ターゲットユーザーに刺さるメッセージが提供できていることを示します。一方、CTRが低い場合、広告の内容やデザインの見直し、ターゲティングの調整が必要です。
CPC(クリック単価)
CPC(クリック単価)は、1回のクリックにかかるコストを示す指標であり、Web広告の費用対効果を確認する際に重要です。CPCの計算方法は以下の通りになります。
CPR=広告費(コスト)÷クリック数
広告費が10,000円でクリック数が500回だった場合、CPCは20円です。
一般的なビジネスでは、収益と広告費の比率はおよそ5対1が目安とされています。CPCが高すぎる場合は、広告のターゲット設定やデザイン、コンテンツの内容の見直しなどが必要です。
CPM(コストパーミル)
CPM(コストパーミル)は、広告が1,000回表示されるごとに発生するコストを示す指標です。CPMの計算方法は以下のように計算します。
CPM=(広告費用÷表示回数)×1,000インプレッション
例えば、広告費が50,000円で、広告が100,000回表示された場合、CPMは500円です。
CPMが低いほど、少ないコストで多くのユーザーに広告を届けることができているということになります。特に、商品認知度の向上やブランディングを目的とする広告では、CPMが重要な指標となります。
カスタマーサービスに関連する指標
SNSではカスタマーサービスに役立つ指標もあります。
- VOC
- カスタマーサービスの満足度
カスタマーサービスに役立てる際は、これらの指標を押さえてください。
VOC
SNSには、ユーザーのVOC(Voice of Customer:顧客の声)が多く投稿されています。VOCはユーザーの忌憚のない意見なので、収集・分析をすれば、商品・サービスの改善点を明確にできます。例えば、「もっとコンパクトなものがほしい」「機能はできるだけシンプルにしたほうが使いやすい」などの声を参考に、積極的に商品開発に反映させることで、顧客満足度の向上が期待できるでしょう。
また、単にVOCを確認するだけでなく、ポジティブ・ネガティブ分析やテキストマイニングなどを行うことで、より精度の高い改善策を立案できます。
カスタマーサービスの満足度
近年、SNSを活用したカスタマーサービスを導入する企業が増えています。電話対応では顧客を待たせることが多い一方、SNSを利用すれば、短時間で顧客の声やフィードバック、苦情に対応できます。
SNS上での対応後には、品質、所要時間、問題解決率などについてアンケートを実施し、満足度を測定することが重要です。さらに、顧客満足度の平均スコアを算出し、推移を分析することで、サービス改善につなげられるでしょう。
また、アンケートでは、商品・サービスを他者に勧める可能性を示すNPS®(ネットプロモータースコア)も調査すると、より詳細な評価が得られます。
SNSのKPIの設定方法
SNSマーケティングの手法別にKPIの設定方法を紹介します。
- 公式SNSアカウント運用
- インフルエンサー起用
- SNSキャンペーン
- SNS広告
目的に合わせてKPIを設定するようにしてください。
公式SNSアカウント運用
公式SNSアカウント運用とは、X(旧Twitter)やInstagram、FacebookなどのSNSを活用して、企業の商品・サービスを宣伝するマーケティング手法です。公式SNSが企業と消費者の交流の場となり、「ロイヤルカスタマーの育成」や「情報発信」を目的として実施されます。
この場合の考えられるKPIの例は下記のようになります。

KPI
- フォロワー数
- いいね数
- 月間の投稿数
- コメント数 など
X(旧Twitter)は「リツイート」、Instagramだと「シェア」といった拡散機能があることから、まだ自社アカウントをフォローしていない消費者にも認知してもらえるため、新たな潜在顧客の獲得として活用している企業が多くみられます。
インフルエンサー起用
インスタグラマーやYouTuberなど、特定のユーザーに影響力を持つインフルエンサーを起用したSNS手法をインフルエンサーマーケティングといいます。
インフルエンサーに自社の商品・サービスを紹介してもらうことで、消費者への認知拡大を目的としており、企業のファンを作りやすく、効果的なブランディング手法としても、近年注目を集めています。
インフルエンサーを起用した場合の考えられるKPIの例は下記のようになります。

インフルエンサーの投稿に自社ECサイトのURLを付けてもらうことができるため、CV(コンバージョン)を目的とした場合は「リンクのアクセス数」をKPIとするのも効果的です。
KPI
- インプレッション数
- リーチ数
- UGC(ユーザー生成コンテンツ)投稿件数
- リンクのアクセス数 など
SNS運用におけるインプレッション数とは、インターネット広告が表示された『回数』のことで、リーチ数とは、インターネット広告が表示された『ユーザー数』を意味します。UGC投稿件数とは、SNSに投稿された写真や動画、ECサイトのレビューなど、一般ユーザーによって制作されたコンテンツの数のことです。
SNSキャンペーン
SNSキャンペーンは、X(旧Twitter)でよく行われているSNSマーケティング手法で、「認知拡大」や「フォロワー獲得」が目的です。「フォロー&リツイートキャンペーン」の他にも、「#○○」を付けて投稿をすると、対象商品が当たる!?などとうたった、拡散目的のSNSキャンペーンも見られます。KPIとして、「いいね数」「フォロワー数」などがあります。
自社商品・サービスに関するUGC投稿の生成を目的としたキャンペーンにおけるKPIとして「オリジナルハッシュタグ件数」があります。
KPI
- いいね数
- フォロワー数
- オリジナルハッシュタグ件数 など
SNSキャンペーンは、CVなどの目的に合わせて設定でき、ターゲティングも詳しくできるため、SNSマーケティングの中でも費用対効果が高い施策です。
SNS広告
SNS広告とは、SNSのタイムライン上に出現する広告で、SNSマーケティングとして費用対効果が高い手法として知られています。ターゲティングがしやすく、目的によって設定を変えることが可能で、潜在顧客に対するアプローチがしやすいのが特長です。
SNS広告のKPIとして、認知拡散が目的の場合は「インプレッション単価(CPM)」、CV目的なら「クリック単価(CPC)」を設定するのがおすすめです。
KPI
- インプレッション単価(CPM)
- クリック単価(CPC) など
KPIを設定する前に、ターゲットに適したSNS媒体を選ぶことが大切です。
SNSのKPI効果測定の方法
SNSごとに数値化できる要素は異なっているため、KPIを設定する際、もしくはKPIの効果を測定する際には、それぞれのSNSの特徴を把握する必要があります。SNSごとに有効なKPIの設定、効果測定の方法をまとめました。
- X(旧Twitter)
- TikTok
それぞれのSNSには独自のアナリティクスツールがあり、無料で使えるのですが収集に少々手間がかかります。キャンペーン実施中に効果を知りたい場合には即時性が重要となるため、分析が間に合わなくなることもあるかもしれません。
さらに、キャンペーンがポジティブ投稿とみなされ一気に拡散すると、意図しない炎上の危険を招くおそれもあります。急拡散をいち早く検知できると、好印象化に転じることができるため、早めに効果を測定して対策できるツールが必要です。
X(旧Twitter)
X(旧Twitter)は、短い文章でのコミュニケーションを特徴とするSNSです。若年層の利用率が高く、平均年齢は37歳程度。総務省の調査※1によると20代の81.6%が利用しています。
拡散性が強く、他のSNS起点でも拡散はX(旧Twitter)でなされることが多いのが特徴です。X(旧Twitter)の拡散性について化粧品に着目したところ、InstagramとYouTube上でのライブや動画を引用した投稿が拡散され、消費行動に影響を与えていることが、2022年7月に実施した【化粧品に関する投稿分析】※2によって判明しました。ぜひ、ご参照ください。
X(旧Twitter)の効果測定として用いられるKPIとして、リンククリック数、リツイート数、投稿数、エンゲージメント数などがあります。
X(旧Twitter)アナリティクスは無料の効果測定ツールで、KPIの必要なデータはほぼすべて取得でき、データが可視化されているのが特徴ですが、クリック率やフォロー率などは、csvデータとしてダウンロードした後、Excelなどにまとめてから、計算する必要があります。また、効果を測定するツールのため、風評被害や炎上により、ツイート数が急増した場合などには対応できません。
※1総務省「令和5年度 情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書」
※2NTTコムオンライン「「プレステージ化粧品」のX (旧Twitter)投稿傾向」
Instagramは、写真や動画に特化したビジュアル系SNSです。拡散性が強いのが特徴で、「シェア」の機能を使うと、不特定多数の人へ一気に情報を広げることができます。
Instagramインサイトは、Instagramが提供する効果測定ツールで、InstagramとFacebookを連携している企業アカウントであれば、無料で利用できます。KPIとして設定されることの多いリーチ数やインプレッション数、クリック数などを確認できるほか、100人以上フォロワーがいるアカウントに限り、フォロワーの性別の割合や年齢層、アクセスが多い時間帯などの詳細な情報も閲覧できます。
Instagramの効果測定では、定期的にデータ取得と保管をしなければならず、現段階では自分自身で記録する方法しかありません。毎日変動するデータを手作業で取得することはかなり手間と時間が必要になります。
TikTok
TikTokは10代の利用が圧倒的に多いSNSです。KPIの設定項目として、「フォロワー数」、「合計視聴回数」、「平均視聴時間」などがあります。
TikTokプロアカウントはTikTokに標準搭載されている無料の分析ツールで、再生回数やインプレッション数などを確認することができます。プロアカウントの設定直後は「データなし」の状態なので、時間をおいて比較できるデータを取得する必要があります。また、プロアカウント設定前の投稿に対して、「合計視聴回数」以外の分析データはなく、十分な分析ができないため、注意が必要です。
Facebookはビジネスパーソンのユーザーが多く、BtoBなどの企業と相性が良いSNSです。FacebookのKPIの設定項目として、インプレッション数、クリック数、エンゲージメント率、コンバージョン数などがあります。
Facebookインサイトは、Facebookページの分析ができる機能で、フォロワー数の増減やリンクのクリック数、動画の再生回数などを把握できます。Facebookインサイトは自動的に数値をグラフ化してくれるので、視覚的に理解しやすいのが特徴ですが、アクセスできるデータは過去2年分に限られます。データはExcelやスプレットシートなどに記録・保管しておく必要があります。
SNSのデータ収集や分析にはツール導入が便利!
SNSのデータ収集や分析には専用ツールを導入すると手間と時間が大幅に短縮できます。SNSごとに標準搭載されている無料ツールも便利な機能が付いているのですが、X (旧Twitter)やFacebook・Instagram、ブログなど、SNS全体のデータをまるごと収集することはできません。
専用ツールだと、SNS全体の全量データをほぼリアルタイムで収集・分析できます。今この瞬間に投稿されているリアルタイムの情報が把握できるため、炎上対策として迅速にアクションや改善を実施できる機能を持ったツールもあります。
Buzz Finderは、10年以上の実績を誇るソーシャルリスニングツールです。最大のメリットは、業界最速レベルでX (旧Twitter)公式全量データをほぼリアルタイムで収集・分析できる点です。操作は簡単で複雑な設定もなく、すぐに利用開始できます。Buzz Finderは「自社でモニタリングを行いたい」「炎上リスクを早期に把握・対応したい」という企業におすすめです。
導入事例|情報通信サービス業 様
情報通信サービスを提供するある企業様は、SNS上の声をサービス改善に活かしたいと考えていました。また、万が一ネット上で炎上した際には、SNSの反応を踏まえ、的確に対応したいという思いもあったようです。
Buzz Finderを導入した結果、大量のSNS投稿をリアルタイムでチェック・分析し、ユーザーの声を取り入れるとともに、リスクの予防にも役立てることに成功しました。
実際に、SNS上の声を社内で共有することで、サービスの改善に関する意識が高まったようです。また、SNSの反応に対し迅速な対応が可能となったといいます。
SNSマーケティングは指標の確認・改善が重要
SNSは企業のマーケティングに有効なツールですが、成果を出すには KGI(重要目標達成指標) と KPI(重要業績評価指標) の設定が欠かせません。KPIを適切に設定するには、KGIを達成するために分析すべき指標を明確にする必要があります。フォロワー数やインプレッション数、エンゲージメント率やVOCなど、自社のSNS運用に有効な指標を洗い出し、継続的に調査・分析を行いましょう。指標の推移を把握することで、SNSの運用が適切かどうかを判断できます。また、SNSの分析精度をより高めるためには分析専用ツールの導入が効果的です。
「Buzz Finder」は、SNS上で発生している事象をリアルタイムで察知し、詳細に分析できるツールです。様々ある機能をお試しいただくために無料トライアルをご用意しています!SNS運用を効果的に行いたい方は一度試してみてはいかがでしょうか。
・対象ワードのX(旧Twitter)投稿を全件収集!Buzz Finderとは
https://www.nttcoms.com/service/social/buzz_finder/
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