2021/07/30

ビジュアルIVR

コールセンターの応対品質で顧客満足度を上げるには?

コールセンターは、顧客にもっとも近い存在です。どのように優れた製品やサービスを提供していても、コールセンター次第では顧客離れにつながるケースも出てきます。つまり、応対品質を上げることは顧客満足度を向上させる近道といえるでしょう。そこで、この記事ではそもそもコールセンターの応対品質とは何かを説明し、向上させるための具体的な方法について解説していきます。

無料資料ダウンロード
お客様に寄り添う
コンタクトセンターの実現方法
をご紹介!
「あふれ呼や時間外呼による機会損失」
「オペレーターの人材不足」「電話対応による限界」
「アンケート回収率の低下」などを解決する
SMSソリューションをご紹介します。

コールセンターの応対品質とは?

はじめに、コールセンターの応対品質とはどのようなことを指すのか、そしてどのような評価基準があるのか基本的なことについて説明していきます。

応対品質の定義

コールセンターの応答品質とは、簡単にいえばオペレーターの対応の質を指します。そして、オペレーターが電話を受けてからすべての案内が終了するまでの間に、顧客が求める要望をどれだけ解決できたかを測るための指標のことです。つまり、応答品質を測ることは顧客満足度を知ることができるということで、それだけ重要な役割を持っています。

説明したように、応答品質は電話を受けてからすべての案内が終わるまでの間で測られるものです。顧客の要望をどこまで満たせたかはもちろんのこと、着電からオペレーターにつながるまでの時間やオペレーターの言葉遣い、ビジネスマナーなども含まれます。コールセンターは、ほとんど電話だけで完結するサービスです。非対面という条件の中で、顧客の要望をどこまで正しく理解し、適切に回答できるかどうかも重要な課題になってきます。

応対品質の評価基準

一口でコールセンターといっても、実際の業務内容はさまざまなものがあげられます。問い合わせや受付け、カスタマーセンター、ヘルプデスク、商品の受注や市場調査、さらに営業サポートなど多岐にわたります。カスタマーセンターのようにすでにサービスや製品を利用している顧客に向けたものと、市場調査のように接点のない相手へ向けたものでは同じ基準で評価することは難しいといえます。

応対品質の評価をする前に、まず自社にとってどのようなコールセンターが理想的なのか考えてみると良いでしょう。例えば、通信会社のヘルプデスクなら、回線の不具合や通信機器の故障など緊急性の高い相談が多いという予想ができます。その場合、まず重要になってくるのは電話のつながりやすさです。次に迅速な対応と適切な解決、さらに顧客の要求を正しく理解するためのコミュニケーション能力が問われます。もちろん、自社製品やサービスの正しい知識を有していることも重要です。

コールセンターの応対品質は、内部で判断することではありません。実際に電話をかけてきた顧客によって判断されます。そのため、自社の顧客がコールセンターに何を求めているのか、どのような品質であるべきなのかを客観的に考えて評価基準を設けることがポイントです。

ピーチ・ジョン様事例に学ぶ コールセンターの新常識!ビジュアルIVRで実現するCX向上と効率化

応対品質を評価する方法

では、実際にコールセンターの応対品質を評価するにはどのような方法があるのか、一般的なものを見ていきましょう。

モニタリングスコアの活用

モニタリングスコアとは、非対面コミュニケーション齟齬のことです。対面での会話であれば、身振りや手振り、表情などさまざまな要因から相手の意図を汲むことは可能ですが、電話のような非対面でのコミュニケーションでは音声しかありません。食い違いなどが発生しやすいうえに、顧客への印象に大きく影響しやすいのが非対面コミュニケーション齟齬です。モニタリングスコアとは、数値化することが困難な印象や言葉遣いなどをスコアリングして評価を行います。

モニタリングは、通常はQA(Quality Administrator)と呼ばれる担当者によって行われます。QAは、オペレーターの品質の維持やフィードバックなどを担当する人のことです。スーパーバイザーがオペレーター一人ひとりの教育など担当するのに対し、QAはコールセンター全体の品質管理を担います。

評価項目を自己評価する

あらかじめ用意した評価項目をもとに、オペレーターに自己評価を行ってもらいます。評価項目として盛り込まれるのは、言葉遣いや電話の受け方、1時間あたりの処理件数、自社製品に対する知識、さらに勤怠状況や仕事への意欲などがあげられます。これらの項目は一般的に用いられる内容で、実際には自社の業務内容やコールセンターの役割に応じた項目を追加するなど柔軟に対応することが重要です。

評価項目をフィードバックする

評価項目の自己評価をフィードバックし、それに沿った対応がなされているかで評価することができます。フィードバックは、コールセンターの管理者やQAなどが行います。

お客様アンケートの活用

顧客は、実際にコールセンターを利用している立場ということで、それだけリアルな声を聞くことができます。アンケートを取る方法といってもさまざまなものがあります。例えば、その一つにあげられるのが、住所を把握できた顧客に後日アンケート用紙を郵送する方法です。または、すべての回答が終わった後、そのままWebページに設けられたアンケートコーナーへ誘導する方法もとれます。

すべての顧客がアンケートに回答してくれることは期待できませんが、それでも実際の利用者から意見が聞けるのは貴重です。電話がつながりにくいといった問題からオペレーターの対応の内容に至るまで、細かい情報収集に役立てることができます。ただし、それだけ適切な内容のアンケートを作成することが求められます。せっかく回答をもらえたのに、当たり障りのない項目だけでは評価に活かすことはできません。しかし、項目が多すぎるのも回答意欲が失せてしまいます。どこまで盛り込むかの判断が難しいですが、アンケートは有効な評価方法といえるでしょう。

数値から評価する

数値をもとに応対品質を評価するのも有効的な方法です。数値は誰が見ても明確であり、判断があいまいになることを回避しやすくなります。

発信数

発信数が多いということは、それだけでコールセンターの利用度が高いことがわかります。ただし、コールセンターの業務によっては、発信数が多いことは企業にとってあまり良いことではありません。例えば、故障など製品に問題があった際の問い合わせとして設置されたコールセンターなら、それだけ自社の製品にトラブルが多いということになります。しかし、新規の購入や製品に対する問い合わせなら、それだけ一般ユーザーの関心度が高いという判断ができます。応対品質の評価を行うには、どのような目的のコールセンターかで変わってくるでしょう。

成約数

こちらから営業を行うような業務の場合に有効な評価となるのが、成約数です。実際の成約数を見ることで、コールセンターの応対品質が明確になります。いかに成約件数をとるかが重要なコールセンターの場合、オペレーターの言葉遣いやビジネスマナーより成約数が大きなポイントになってきます。ただ、成約率を上げるには、どれだけ確度の高い顧客リストを作成できるかでも左右されるといっていいでしょう。しかし、顧客リストに関係なく成約数が多いなら、それだけ高い評価ができます。そして、企業への貢献度も高いということです。

通話時間

通話時間が長いということは、それだけ顧客の問題解決に時間がかかっていたと判断できます。商品への問い合わせや苦情、使用方法のサポートなどで時間がかかっている場合は、主に2通りの理由があげられます。一つはオペレーターが自社製品の知識を十分持っていない場合、もう一つは顧客の要望を理解するのに時間がかかった場合です。最終的に解決につながっているかどうかで評価は変わってきますが、いずれの場合も通話時間が長いことは好ましいとはいえません。

1件当たりの通話時間が長いと、その分次の電話に出る機会を逃すことになります。つまり、他の顧客にとってつながりにくい状態ができているということです。ただし、あまり短かすぎるのも良いとはいえません。通話時間があまりにも短いときは、顧客が問題の解決を途中で諦めてしまったケースもあり得るためです。ただ、営業など受注を目的としたコールセンターで成約数が高いなら、通話時間が短いということは高く評価できます。

応対品質を向上させる方法とは?

顧客満足度を上げるには、コールセンターの応対品質を向上させることが重要です。では、どのように応対品質を改善させていけばいいのか、方法をいくつか紹介します。

トークスクリプトの作成やQ&Aの充実

スクリプトの作成やQ&Aを充実させることで、一定レベルの対応を維持しながら応対品質を向上することができます。

トークスクリプトを作成する

トークスクリプトとは、顧客に説明が必要な内容やサービスの案内などをわかりやすく整理してまとめたものです。オペレーターが電話の際に利用する台本のようなものと考えれば良いでしょう。トークスクリプトを作成しておけば、オペレーターによる言葉遣いのばらつきを防ぐことができます。製品やサービスに対する知識もカバーすることが可能になり、企業の信頼にもつながります。トークスクリプトは、作成したら実際に声に出して何度も読んでみることが大切です。

Q&Aの充実で自己解決につなげる

比較的簡単な内容や、多くの顧客から寄せられる質問については、ホームページ上のQ&Aに盛り込んでおきましょう。そうすることで、コールセンターに電話せずに顧客が自己解決できるようになります。もちろん、それでも解決につながらないケースは出てきますが、コールセンターの利用を減らすことは可能です。Q&Aは、一度作成すればそのままでいいというわけではありません。製品がバージョンアップしたときや新たな問題が発見されたときなど、定期的に見直すことが大切です。

スーパーバイザーをモニタリングする

スーパーバイザーとは、オペレーターの管理に関わる担当者のことで、オペレーターの言葉遣いなど品質向上に向けた教育などを実際に行います。そのため、スーパーバイザーが十分な役割を果たせていないと、そのまま応対品質に反映されることになります。スーパーバイザーとしてきちんとした教育が行えているのか、オペレーターの管理は適切かどうかなど、モニタリングすることで応対品質の改善につなげましょう。

ミステリーコールの活用

ミステリーコールとは、第三者が顧客を装って実際にコールセンターに電話をし、調査を行うことです。ミステリーコールは、事前に企業やコールセンターの管理者と打ち合わせを行なったうえで調査を実施します。もちろん、現場で電話を受けるオペレーターには知らせません。トークスクリプトをもとに一定期間調査を行い、その際の音声や結果報告書など提出するという方法が一般的です。ミステリーコールの活用で、コールセンターの実際の品質を確認できるのは大きいでしょう。

トレーニングやサポートの充実

初心者はもちろん、業務に慣れたオペレーターであっても、定期的に研修やトレーニングを実施することは応対品質の向上には欠かせません。同じ問題でも、顧客によっては言葉の選び方が上手にできない人もいます。どのようなシチュエーションでも適切に理解し、顧客の要求に迅速に応じられるようトレーニングを実施することは重要です。そして、オペレーター一人ひとりのサポートを充実させることも忘れないようにしましょう。

顧客の中には、暴力的な言い方をする人もいるでしょう。電話のやり取りによっては、オペレーターのストレスになります。そのようなときにきちんとしたケアを行う体制を整えておくことも応対品質の向上につながります。

定期的な評価と改善で応対品質を向上させる

業務に応じて必要なコールセンターを設置しただけでは、顧客が求めるサービスを提供できるとはいえません。コールセンターの応対品質によっては、自社の信用を下げる場合もあります。コールセンターの応対品質は、そのまま顧客満足度に直結します。いかに顧客の要望を解決できるかも大切ですが、つながりやすさをはじめ、スピーディーに対応できることも重要です。オペレーター教育を行うのはもちろん、トークスクリプトの作成で品質の安定を図ることも求められます。そのうえでモニタリングやミステリーコールなどで定期的に評価を行い、その都度改善を行っていきましょう。そうすることが応対品質の向上ができ、企業への信頼へとつながっていきます。

ピーチ・ジョン様事例に学ぶ コールセンターの新常識!ビジュアルIVRで実現するCX向上と効率化

モバイルウェブのビジュアルIVRでコールセンターの課題を解決!

顧客対応をすべてコールセンターに集約するより、顧客が自己解決できる機会を作るのも良い方法です。モバイルウェブのビジュアルIVRは、SMSによるメッセージの送信で顧客の要望に合ったWebページへ案内し、自己解決を促します。あふれ呼時や問い合わせ時間外に、顧客を待たせることなく、自己解決に導くことが可能です。コールセンターが込み合っていて顧客をお待たせしてしまっている、時間外にも顧客応対を実施したいなどの課題をお持ちのご担当者さまはぜひ、ビジュアルIVRをご検討ください。