2022/08/04

ビジュアルIVR

チャットボットを導入するメリットと失敗しない選び方

顧客満足度を向上させる一環としてチャットボットを検討している企業は多いかもしれません。チャットボットは自己解決に誘導できるツールの一つですが、顧客満足度の向上を図るには事前準備が必要です。まず、自社にとって必要かどうか、どのように導入したらいいのか考えておく必要があります。この記事では、チャットボットの基本的な知識や種類、導入するメリットやデメリット、失敗しない選び方などを解説していきます。

チャットボットの基本知識

チャットボットとは、ChatとBotの2つの言葉を組み合わせたもので、自動で会話できるプログラムのことをいいます。Webサイトを閲覧しているとき、画面の端に表示されて「何かお困りですか?」といった具合に問いかけてくるのがチャットボットです。いわば、Web上のコンシェルジュのようなものと考えればいいでしょう。チャットボットは、知りたいことや探していることを入力することで、適切な回答を表示してくれます。企業に直接問い合わせすることなく、顧客を自己解決へと導いてくれる便利なツールです。

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チャットボットを導入する目的や得られやすい効果

チャットボットは、顧客の疑問や質問に対してチャットという形で自動応答できるツールです。では、実際にはどのような目的で使われることが多いのか、誘導する際の便利なサービスと併せて紹介していきます。

チャットボットの導入目的や効果

チャットボットの導入で期待できる効果としてあげられるのは、まず顧客満足度です。製品購入やサービスの利用に関して、何か疑問や知りたいことがあったとき、Web上で自己解決を試みる人は増えています。そのようなときに役立つのがチャットボットです。知りたいことを入力するだけで自動的に適切な回答に導いてくれるため、電話をかけて問い合わせるという面倒もありません。

売上アップもチャットボットで期待できる効果であり、導入目的として多いものです。チャットボットは、顧客の利用履歴などをもとに分析を行い、好みの傾向に合った商品を提案することもできます。選択に迷っているときの後押しをする役割も担うため、結果として売上アップにつなげることが可能です。他にも、チャットボットによって人的な対応を減らすこともできます。顧客からの問い合わせにスタッフが対応する必要がなくなるため、その分他の業務に集中できます。生産性を高めたいという目的も果たせるでしょう。

チャットボットへの誘導はビジュアルIVRが便利

チャットボットは、Webサイト上に配置するのが一般的です。しかし、自社サイトだけではなくSMSを使って誘導するという方法もあります。具体的にはお問い合わせの電話をかけてきた顧客に、FAQやチャットボットで解決できることを案内し、SMSを送ってビジュアルIVRに誘導します。「ビジュアルIVR」は自動音声ガイダンスを視覚化しており、顧客はSMSで送付されたURLをタップすることで、視覚化されたお問い合わせメニュー画面に遷移します。お問い合わせメニューから自身の解決したい方法としてチャットボットを利用できます。

チャットボット導入における課題

チャットボットの導入にはいくつかの課題もあります。ここでは、どのような課題があるのか主なものを紹介していきます。

費用対効果がわかりにくい

「実際にかける費用に対してどれくらいの効果が出せるのか」「コストをかけるだけのことは期待できるのか」と考える人は多いかもしれません。しかし、チャットボットは費用対効果の算出スキームが現時点では確率されておらず、その点が課題といえます。Webサイトで目にすることが増えたといっても実際はまだ普及し始めたばかりです。導入に当たって上層部の承認を得るうえでも、説明するための費用対効果がわかりにくい点は課題になります。

チャットボットで解決できない場合の対策を準備しておく

チャットボットだけで解決できないときは、オペレーターにつなぐといった流れを作っておくことが必要になってきます。自己解決ができない場合に人的な方法で対応できる準備が必要な点も課題の一つです。そもそもカスタマーサービスを置いていない企業の場合は、メールや問い合わせフォームなどの連携が必要になってきます。

チャットボットの種類は主に2つ

チャットボットの種類は主に2つです。それぞれ、どのような特徴があるのか紹介していきます。

ルールベース型

「シナリオ型」とも呼ばれているもので、あらかじめ用意しておいたシナリオをもとにチャットボットが自動で回答することで会話するタイプです。ルールベース型 は「FAQ」のURLを表示させるなど、顧客の質問に応じて適切なページへ誘導するという使い方もあります。顧客にトラブルや不明なことが発生したときの自己解決につながりやすく、カスタマーセンターのような役割をさせることも可能です。また、FAQや関連ページへ誘導するだけでなく、問い合わせが多い内容については直接回答させることもできます。ただし、顧客から頻繁に入る問い合わせを事前に予測して作成しておかなければ、適切な活用はできません。

ルールベース型は、FAQページなど自社サイトの情報があらかじめ充実していると導入しやすい点がメリットです。サイトの作りによっては、顧客自身で必要な情報に辿り着くまで時間を要することもあります。そのような場合でも、ルールベース型のチャットボットを用意しておけば、必要なページにスムーズに誘導してくれるでしょう。

自動学習機能型

自動学習機能型は、顧客がこれまでに利用したり入力したりしたデータをAIが解析し、その中から質問にもっとも適切な回答を導くタイプです。「機械学習型」や「人工知能型」とも呼ばれています。自動学習機能型は、ECサイトなどの利用に適したチャットボットです。例えば、顧客の過去の利用履歴や検索履歴から傾向を分析し、好みやサイズに応じた商品の提供を可能にします。それによって、スムーズに購入につなげることもできます。ただ分析して提案するだけではありません。商品の変更や予約のキャンセルなどもチャットボットで行えるため、顧客にとっても利便性の高いツールです。

ルールベース型より自動学習機能型のほうが複雑な回答に向いています。24時間365日対応可能なため、オペレーターが対応できない時間帯に適しているといえるでしょう。人材不足の問題解消にもつながりますし、人的なコスト削減も図れます。また、顧客が利用したデータを蓄積して学習していくことから、回答の質が上がっていくのも特徴の一つです。

チャットボットの導入にかかる費用相場

チャットボット導入にかかる費用は、初期費用と運用費用の2つに大きく分けることができます。実際にかかる費用はさまざまで、無料で導入できるチャットボットもあります。有料の場合でもそれほど高額ということはなく、5〜10万円程度と考えておけばいいでしょう。ただし、これはルールベース型の場合で、自動学習機能型になると20〜100万円かかるケースは少なくありません。

運営費用の相場ですが、ルールベース型の場合は月額10〜30万円ほどが相場です。中には5万円以下のものも見られますが、10万円以上は見ておく必要があります。自動学習機能型のほうは運用費もやや高額で、月額30〜100万円程度です。カスタマイズが可能なチャットボットも、月額は30~100万円ほどかかります。

チャットボットを導入する手順と方法

では、チャットボットを導入する際の手順と方法を見ていきましょう。実際には提供しているサービス会社によって詳細は変わりますが、ここでは一般的な流れを紹介します。

事前準備

手順としてまず必要なのは事前準備です。導入の目的や設置する場所、予算などを社内で決めておきます。顧客が利用するシーンを想定し、利便性を向上するためには、サイト上のどの位置に設置すべきかよく検討してみましょう。もちろん、目的も明確にしておく必要があります。「競合他社でも設置しているから」「設置すると何となく格好がつくから」といった理由では、そもそも適切な導入目的とはいえません。また、目的を決めるときは、必要なツールやチャットボットの種類も決めておくとスムーズに進められます。

チャットボットサービスの選定・ベンダーへの相談

導入目的や費用などが決まったら、次は具体的なチャットボットサービスの選定に移ります。利用可能なツールや料金、実際の使い勝手などを考慮し、自社が求めるものに近いサービスを比較して決めていきます。無料のチャットボットを使ってみるのも、判断基準の一つです。また、原則として有料でも、無料トライアル期間を用意しているチャットボットもあるので活用するのもいいでしょう。そして、疑問があれば必要に応じてベンダーに相談します。社内だけで判断するより、実際にベンダーに相談することでよりイメージに近いチャットボットを選べることもあります。

ベンダーとの打ち合わせ・契約

導入するチャットボットサービスが決まったら、次はベンダーとの具体的な打ち合わせです。あらかじめ決めておいた設置場所で問題はないかなど、基本的なことはもちろん、使い勝手なども打ち合わせしながら決めていきます。そして、契約をして実際の運用を開始します。

チャットボットを導入するメリット・デメリット

チャットボットの導入には、メリットもあればデメリットもあります。ここでは、企業側と顧客側の両者におけるメリットとデメリットをそれぞれ解説していきます。

企業側のメリット

企業側のメリットとしてまずあげられるのは、オペレータ対応稼働の削減です。 カスタマーサポートの人材が不足気味のときにも、チャットボットを導入すれば新たに採用を考える必要はありません。チャットボットは24時間365日稼働できるため、深夜や休日に関係なく顧客の自己解決に誘導できる点もメリットです。

顧客側のメリット

顧客側のメリットとしては、いつでも知りたい情報を得られる点にあります。営業時間内に何らかの問題が発生しても、問い合わせができないということもなく、スムーズな自己解決が可能になります。また、メールや問い合わせフォームとは違い、回答まで時間がかからないこともメリットの一つです。週末や長期休暇中でも、営業開始になるまで解決できないというストレスから解放されるでしょう。

企業側のデメリット

企業側のデメリットになるのは、導入までの準備に一定の期間を要することです。あらかじめFAQなどの情報ページが充実していれば多少準備期間は短縮できます。しかし、それでもチャットボットと連携することを前提とした見直しは必要です。これまで、自社サイトをあまり活用してこなかった場合は、準備にかかる可能性が出てきます。さらに導入効果をあげるためにはチャットボットのメンテナンスが必要になります。シナリオ型の場合はシナリオを随時見直し改善すること、学習型の場合は適切な応答になっているかの確認と改善という運用が必要になります。チャットボットですべて解決できると考えず、常にメンテナンスしていく稼働が発生します。

顧客側のデメリット

一方、顧客側のデメリットは、詳細な質問の回答を得にくいことです。長文や難解な言い回しを入力したとき、まったく違う回答が表示されることは少なくありません。どうしても短文で1つずつ入力することになります。中には、それがストレスになる顧客もいるでしょう。入力内容によっては、同じような回答ばかり出てしまい、結果的に解決できないこともあります。

チャットボット選びで失敗しないためのポイント

続いて、チャットボットを選ぶ際に失敗しないポイントを紹介していきます。

自社のサービス内容に合っているか

もっとも重要なポイントは、自社のサービス内容に合っているかどうかしっかり検討することです。導入後の運用を考えればコストを重視することも大切ですが、だからといって費用面だけで判断してはいけません。どのようなツールがあるのか確認し、特徴が自社に合っているか、顧客にとって使いやすいかどうかで判断しましょう。選び方次第では、顧客のストレスを誘発するだけになることもあります。

応答率の向上が目的ならビジュアルIVRと連携させて導入という選択肢もある

そもそもコールセンターの応答率を向上させることが目的なら「ビジュアルIVR」の導入を検討するのも有効な解決策です。「ビジュアルIVR」は自動音声応答システムを可視化するサービスでスムーズに顧客を自己解決に誘導できます。必要な情報がSMSで送信されるので、顧客はスマートフォンの画面を見ながら自身にあう自己解決手段を選択していくだけです。従来のように音声ガイダンスが流れるわけではなく、静かな場所でも周囲に気を使うことなく自己解決ができます。

チャットボット導入後の注意点

最後に、チャットボットを導入した後はどのような点に注意しておけばいいか見ていきましょう。

チャットボットを導入しただけで終わりにしない

まず、注意しておきたいのはチャットボットの導入自体を最終目標にしないことです。チャットボットを導入してしまえば、それだけですべての顧客が自己解決できるようになるわけではありません。導入したまま放置することはせず、定期的に見直しをすることも重要です。実際にチャットボットによってどれくらい自己解決に誘導できているのか、使ってみて不便な点はないかといった調査を行いましょう。そして、必要に応じて改善を図ることです。

誘導先の情報や回答は最新のものにしておく

チャットボットは、顧客の質問に適した解決策としてURLを表示しておくケースがよくあります。これは、ルールベース型を導入する際によく見られるものですが、そもそも誘導先の情報が古ければ何の役にも立ちません。例えば、サービスの利用規約が古いままだったり改正前の法律に沿った内容だったりすると、その場しのぎにはなっても後で同じ問題が起こることになります。それでは、本当の解決にはならないでしょう。顧客の混乱を招くようなことや二度手間を取らせるようことがないよう、リンク先の情報や回答は常に最新の内容にしておくよう注意が必要です。

ピーチ・ジョン様事例に学ぶ コールセンターの新常識!ビジュアルIVRで実現するCX向上と効率化

問い合わせ対応を自動化していくには「ビジュアルIVR」が便利

自己解決にスムーズに誘導する手段を準備しておくことは、顧客満足度を向上させるうえで重要なポイントです。必要な情報をWebで検索できないときには、チャットボットを用意しておくのも解決につながります。しかし、それだけでは十分とはいえません。カスタマーサービスの電話サポートやWebサイトのハブとして「ビジュアルIVR」を検討するのも顧客満足度を向上させる有効な方法です。