2022/10/21

ビジュアルIVR

コールリーズンを分析するメリットと分析後にやるべきことを解説

顧客と直接やりとりを行うコールセンターやコンタクトセンターでは、コールリーズンを収集することができます。コールリーズンとは顧客が問い合わせを行った理由のことです。

コールリーズンの分析はサービス課題の把握や改善につながることから、重要な取り組みとして注目する企業が増えてきています。

この記事では、コールリーズンの集計方法や分析するメリット、分析後にやるべきことなどについて詳しく解説します。顧客の声を反映して効果的なサービス改善を行うために、ぜひ参考にしてください。

コールリーズンとは

コールリーズンとは、顧客がコールセンターやコンタクトセンターへ問い合わせを行った理由を指します。具体的には「商品の使い方が知りたい」「サービスの申し込み方法がわからない」「注文内容を変更したい」などといった内容が該当します。

コールリーズンを収集して分析することは、自社の商品・サービスの課題や改善策が見えやすくなる効果があるため企業にとって非常に重要な取り組みです。

コールリーズンの分析は、コールセンターの運営改善にも役立ちます。類似した問い合わせの内容をカテゴライズし、頻発する問い合わせへの対応を整理してオペレーターへ教育することで運用の効率化や属人化の排除につながります。スムーズで的確な対応が可能になり、顧客満足度の向上も期待できるでしょう。

コールリーズンとVOCの関係性

コールリーズンと関係が深いVOCは「Voive of Customer」の略であり、「顧客の声」を意味します。コールリーズンと混同されがちですが、VOCは企業に寄せられる評価や要望、苦情など顧客の顕在化したニーズを指します。

一方コールリーズンは顧客が問い合わせを行った理由そのものを指すため、VOCとは異なりますが、問い合わせを行った理由から顧客の要望を推測することができるため、コールリーズンはVOCの前段階といえるのです。

VOCを理解するには、コールリーズンの分析が欠かせません。
関連記事:VOCとは?顧客の声を効率的に収集・活用する方法を解説

コールリーズンの集計方法

コールリーズンの集計方法にはコールワークコードを使用する方法と、CRM(Customer Relationship Management)システムを使用する方法があります。

コールワークコードとはコールリーズンの内容によって特定のコードを入力し、カテゴリー別に分類する機能です。事前にカテゴリーごとに特定のコードを設定しておくことで、各オペレーターが通話中や通話後にコードを入力するだけで手軽に集計できます。

顧客情報を入力するCRMシステムを導入している場合は、CRMシステム上にオペレーターがコールリーズンの内容を入力して記録することも可能です。

コールリーズンを分析するメリット

コールリーズン分析には具体的にどのようなメリットがあるのでしょうか。コールリーズン分析がもたらす効果について紹介します。

優先的に対策を行うべき事象がわかる

コールリーズンを分析すると、どのような内容の問い合わせが多いのか明らかになります。そこで問い合わせの多いものから優先的に対策を行うことで、業務を効率化することが可能になるのです。

すべての問い合わせに各オペレーターが完璧に対応できることが理想ですが、覚えることも多いため特に新人には難しいでしょう。

コールリーズン分析でカテゴリー分けしておけば、新人には研修時に問い合わせの多い内容から優先的に覚えてもらい、それ以外は経験のある人につなぐという業務フローを確立することもできます。顧客を待たせる時間も少なくなるでしょう。

セルフサービスで解決できる事象が洗い出せる

コールリーズンを分析していくと、オペレーターが直接対応しなくても顧客がセルフサービスで自己解決できる内容を発見できます。

たとえば操作方法やある程度回答内容が定型化されているものはFAQページにまとめておくことで、オペレーターが案内しなくても顧客が直接参照して解決できるでしょう。
さらにビジュアルIVRを活用して、電話からスムーズにFAQへ誘導することで、顧客の自己解決を促進できます。

また、チャットボットなどを導入して自動応答させることで、コールセンターへの問い合わせ数が減りオペレーターの業務負担が軽減できます。顧客にとっても電話と違い待ち時間がないため、スムーズに問題を解決できるメリットがあります。

平均処理時間がわかる

コールリーズンごとに完了するまでの処理にかかった時間を記録しておくことで、それぞれの問い合わせ内容の平均処理時間(AHT)がわかるようになります。平均処理時間を把握しておくと、普段よりも長い時間がかかっている対応にすぐに気付くことができます。

異常事態に素早く気付くことができれば、監督者がモニタリングしたり適切な対処をしたりなどの対策が即座にできるでしょう。また、ほかの対応と比較して平均処理時間が長くなりやすい内容を特定できれば、対応方法の改善を行い、生産性の向上を目指せます。

オペレーターに求められるスキルがわかる

コールリーズンを分析することにより、顧客が何に困っているのか、どのような疑問を持つのかが明らかになります。同時にオペレーターに対してどのようなスキルが求められているのかも見えてくるでしょう。

もしコールリーズンとオペレーターのスキルセットが噛み合っていない場合、求められるスキルをオペレーターが習得できるように研修内容を改善するなど対策ができます。また適切なスキルを持つオペレーターへの配置換えも検討できるでしょう。

必要な対応が受けられるようになれば、顧客満足度も向上するはずです。また、新人も適切なスキルを優先して習得できるため即戦力になりやすく、結果的に教育コストの削減にもつながります。

コールリーズンの分析にはパレート図を活用しよう

コールリーズンの分析を行う際の優先順位付けに役立つ「パレート図」について紹介します。パレート図とは「上位の20%が全体の80%を占める」という「パレートの法則」に基づくグラフです。

コールリーズンのパレート図は、コールリーズンを分析して多い順に左から並べた棒グラフと、それぞれの割合を足して100%になるように累積比率を表す折れ線グラフで構成されます。たとえば1位のコールリーズンが50%、2位のコールリーズンが30%なら足して80%という具合で増えていき、最後まで足すと100%になります。

このグラフからわかることは、上位20%のコールリーズンの割合だけで全体の80%を占めるということです。つまり、この上位20%のコールリーズンへの対応こそ高い優先順位で取り組むべきなのです。

コールリーズン分析後にやるべきこと

コールリーズンは分析したら終わりではなく、実際の施策に活かすことが重要です。では、具体的にどのように活用すれば良いのでしょうか。ここでは、コールリーズン分析後にやるべきことについて解説します。

IVRフロー(コールフロー)の見直し

IVR(自動音声応答システム)は顧客からの問い合わせに対して自動で音声案内を行います。ただし一度設定してから時間が経つと、商品・サービスの内容や社会動向の変化によりコールリーズンにそぐわないものになっている可能性があります。

関連記事:コールフローとコールセンターの業務効率の関係とは?

コールリーズン分析を行ったあとは、分析結果に基づいてアナウンスの順番を工夫したり、不要な選択肢を削除して新たな項目を追加したりなど、フローの見直しや最適化を行いましょう。

分析結果からオペレーターを介さずお客さま自身で解決可能な問い合わせが多いことが明らかになった場合は、電話での問い合わせをWebに誘導してお客さまが課題を自己解決できるビジュアルIVRの導入も効果的でしょう。

電話がつながるまでの待ち時間も削減できるため、顧客満足度の向上も期待できます。

資料ダウンロード:ビジュアルIVR 最適なメニュー設計のポイント

FAQの改善とセルフサービスの充実

分析により頻度の高いコールリーズンが判明したら、対応した回答をFAQページに掲載して充実させることで自己解決できるケースが増えます。コールセンターへの問い合わせ数が減少し、現場のオペレーターの業務負担も軽減するでしょう。

またオペレーターが対応しなくても解決できるコールリーズンに対しては積極的にセルフサービスを活用することがおすすめです。チャットボットを導入して自動応答させたり、IVRですべて完結できるように整備したりなど、セルフサービスを充実させるほどオペレーターの負担は減り、顧客の利便性も向上するでしょう。

オペレーターはFAQページやセルフサービスでは対応しきれない難しい問い合わせのみに集中できるため、サービス品質の向上も期待できます。

トークスクリプト・トークフローの改善

トークリーズンの分析を行うと顧客が何を求めているのか、何に困っているのかが理解しやすくなります。また継続的に分析を行った場合、以前の結果から変化していることもあるでしょう。分析結果と現状のトークスクリプトやトークフローの内容に差異がある場合は、結果に合わせて内容を改善する必要があります。

顧客の疑問や悩みは環境や社会動向の変化によって変化するため、常に最新の結果に合わせてブラッシュアップしていく意識が大切です。マニュアルや資料も常に最新の情報にアップデートしておけば、新人が対応する際にも戸惑うことが少なくなるでしょう。

研修の見直しとロールプレイングの実践

コールリーズン分析に基づいて研修の内容を見直すことも大切です。分析結果から多く寄せられる問い合わせ内容を把握したら、優先的にその対応を習得できるよう研修内容を改善します。頻度の少ないものや専門的な知識を要するものについては除々に学びながら対応範囲を広げていくと良いでしょう。

コールリーズンの分析により顧客の課題を最短で解決したコール、保留時間が多く時間を要したコールなどもわかります。良い例や悪い例を叩き台としてコールリーズンに合わせたロールプレイングを行うことで、より良い対応を習得するために役立ちます。

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コールリーズン分析はサービスの改善につながる

コールリーズンの分析は自社の商品・サービスの課題や改善策、コールセンターの運用改善策を発見するために重要な取り組みです。コールリーズン分析にはさまざまなメリットがありますが、効果的な改善を行うためには分析結果を正しく活用する必要があります。

コールリーズンの分析後、オペレーターが介さなくてもお客様ご自身で解決できる問い合わせが多い場合は、NTTコム オンラインが提供するビジュアルIVRをご検討ください。

ビジュアルIVRは、お客さまを電話口からWebサイトやチャットなど最適なチャネルを案内し、自己解決へ導くことができるシステムです。ビジュアルIVRの画面は自由に作成できるため、コールリーズン分析の結果に基づいて問い合わせの多い内容を目立つ場所に掲載するなど、利便性を考慮した最適化ができます。

サービス品質を高めるためにコールリーズン分析は欠かせないものとなっています。コールリーズン分析への理解を深めて積極的にサービスの改善に活用し、顧客満足度の向上につなげましょう。