2023/01/30

ビジュアルIVR

呼量削減とは?コールセンターの呼量を削減する方法について解説

コールセンターでは、電話による問い合わせの数を減らす呼量削減が課題となっています。
顧客からの電話が集中する時期はお待たせすることも多くなり、顧客からの評価を下げるようなさまざまな問題が発生しがちです。

また、呼量が多くなればオペレーターへの負担も多くなり円滑な運営が行われなくなるでしょう。呼量削減のためには、コールが集中する原因の分析や対策が必要になります。今回はコールセンターの呼量削減の方法について紹介します。

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コールセンター業務において呼量の削減が課題になっている

コールセンターでは、問い合わせが集中してしまうとサービスを満足に提供できなくなり顧客満足度の低下につながるため、呼量削減が必要になっています。ここでは、コールセンターの運営や呼量削減にかかせない「呼量」や「呼損率」といった数値について解説し、削減に必要な分析についても紹介します。

そもそも呼量とは

コールセンターでは、電話がつながってから切るまでの1回の通話を「呼」といい、一定の期間に回線を使用していた割合を「呼量」といいます。例えば1時間あたりのコール数をもとに呼量を計算してみましょう。

1時間(3600秒)に平均6分で対応しているコールが10回あるとすれば、「10回×360秒÷3600秒=1」です。呼量は「アーラン」という単位で表すため、1アーランがこのコールセンターの呼量となります。

コールセンターでは曜日や時間などによって呼量に違いがあります。呼量を適切に予測できれば適切な人数のオペレーターが配置できるため、スムーズに業務を進められるでしょう。

呼損率とは

「呼損率」は設備や容量の不足によって電話が接続されなかった割合のことです。コールセンターでは、回線数の不足や対応中で接続できなかったコールを指し、「放棄呼」と呼ばれる場合もあります。

呼損率の計算は、コールがあった回数を接続できなかった回数で割ったもので、例えば10回電話がかかってきた中で1回電話がつながらなかった場合の呼損率は0.1となります。

コールセンターにおいて「呼量」と「呼損率」は、運営に欠かせない数値と言えるでしょう。

関連記事:あふれ呼の意味とは?問題点や原因・対策法を解説

呼量の削減には分析が重要

呼量削減するためには、顧客がコールセンターに電話をした理由(コールリーズン)を分析する必要があります。分析の結果、問題がコールセンターで解決できる問題か、コールセンター以外で対処すべき問題なのか対応先の切り分けが可能です。

たとえば、「日中に電話ができない」ことで特定の時間に電話が集中している場合、コールセンターの受け付け可能時間の見直しやオペレーターや回線を増加するといった解決方法が考えられます。また、フォームからの問い合わせなど時間外でも対応できる窓口の設置も有効な手段でしょう。

「FAQを見たが答えがなかった」という場合には、FAQの設置や見直しで呼量が削減できる可能性があります。「製品の使い方がわからない」といった内容の場合、取り扱い説明書の見直しが必要な可能性もあり、コールセンター以外での対応すべき新たな問題も発見できるかもしれません。

関連記事:コールリーズンを分析するメリットと分析後にやるべきことを解説

呼量が多すぎることによるデメリット

コールセンターで受けられる呼量には限りがあり、呼量が多すぎれば電話が繋がりにくくなるため、顧客やオペレーターの負担が増えるなどデメリットも増加します。コールセンターを円滑に運営するためにも、呼量を削減して以下のようなデメリットを軽減する必要があります。

顧客満足度の低下

商品やサービスについて質問があっても、コールセンターにつながりにくい状態では不安やストレスを感じてしまいがちです。コールセンターに電話する以外の方法が見つけられなければ、複雑な問い合わせだけでなく、比較的簡単に解決できる問題でも電話をかけなくてはならず、呼量を増やす原因になってしまいます。

コールセンターへの問い合わせで感じた印象は会社全体への評価につながります。呼量削減して問題をスムーズに解決できるようになれば、顧客満足度向上が期待できるでしょう。

オペレーターの負担の増加

顧客と直接対話するオペレーターは、電話が繋がりにくいことや他のオペレーターに何度もつなぎ直されることに対してクレームを受けることもあります。呼量過多の状態が続いてしまうと、クレームを受けたオペレーターのストレスが積み重なり、働きやすい環境が維持できなくなるかもしれません。

また、教育にかける時間を確保できなくなり、サービスの質が低下する心配もあります。呼量を削減できれば、オペレーターが余裕をもって業務に取り組めるようになり、教育に時間がかけられるため、顧客対応の質の向上も期待できるでしょう。

呼量を削減するための方法

顧客がオペレーターに問い合わせる以外にも問題解決ができる方法があれば、コールセンターへの問い合わせを削減できます。顧客が自ら答えを探し出せるしくみを取り入れれば、会社への評価も高められるでしょう。

ここでは、これまでオペレーターが行っていた一次対応を自動音声で行う方法や、よくある質問をまとめたFAQを充実させる方法など、呼量削減につながる方法を紹介します。

IVRを導入する

コールセンターに問い合わせた顧客は、一次対応したオペレーターに伝えた内容を次のオペレーターにも伝えることになるケースもあり、面倒なだけでなくたらい回しにされた気分になる可能性があります。

目的の窓口にスムーズに案内するために多くのコールセンターで導入されているのが、自動音声応答システムの「IVR」です。IVRでは、事前に用意した音声ガイダンスに沿ってボタンを選択するだけで目的の窓口へ効率的に振り分けられます。IVRを使った問い合わせは、顧客側にとっても「たらい回しにされた」「待たされた」という印象をもちにくく、満足度を高められます。

関連記事:IVRとは何か?コールセンターに導入するメリットや導入方法

また、音声案内のIVRと同様な仕組みで、電話から適切なデジタルチャネルへ誘導する「ビジュアルIVR」も昨今注目されているシステムです。IVRやビジュアルIVRを導入すれば呼量を削減できるだけでなく、待機時間を減らせるため顧客満足度が高くなるだけでなく、オペレーターの心身への負担を減らせるなどのメリットを実感できるでしょう。

電話以外の窓口を増やす

オペレーターが電話対応する呼量を減らすためには、電話以外で顧客の問題を解決できる窓口が必要です。スマートフォンを日常的に使用している近年では、時間や場所を気にせずメッセージをやり取りする機会が増えています。

そのため、企業への問い合わせにも仕事の合間など、場所や時間を選ばずに問い合わせができるツールが積極的に導入されています。例えば、ホームページへの問い合わせフォームの設置やチャットツールの導入など、問い合わせが電話だけに集中しない仕組みを利用することも、コールセンターの呼量削減の解決方法となるでしょう。

FAQを充実させる

顧客からよく受ける質問をまとめたものをFAQと言います。FAQは顧客が自ら答えを探すことができるため、コールセンターの営業時間内に電話ができない方や問い合わせにかかる時間を省きたいと考えている方に適した手段です。

すでにFAQがあるけれども問い合わせが削減できない場合には、FAQの存在が顧客に伝わっていない可能性があります。また、多くの項目から目指す回答を探し出せなかったために電話問い合わせをしている可能性もあり、検索しやすさの改善も必要です。

他にも過去の問い合わせ内容を分析して多くの解答をFAQに反映させるなど、FAQの充実を図る方法も効果的です。

関連記事:FAQを作成するメリットと作り方の手順・ポイントを解説

ビジュアルIVRで呼量の削減を実現

コールセンターでは、問い合わせの通話が回線を占有する割合を呼量と呼んでいます。呼量が多すぎればオペレーターの負担が増え顧客を長く待たせるなどの問題が発生するため、呼量の削減が必要です。

呼量削減のためには、よく問い合わせを受ける内容は顧客自身が答えを探せる仕組みを作るなどの解決策が挙げられ、FAQの設置やビジュアルIVRを導入する企業が増えています。

NTTコム オンラインのビジュアルIVRは、コールセンターへの入電をSMSでWebサイトや他デジタルチャネルに誘導でき、顧客が自分で答えにたどりつけるため満足度の向上も期待できます。

コールセンターの特徴に合わせてメニューの数や内容を調整ができ、自社に適したシステムの利用が可能です。

ビジュアルIVRの導入を検討されている場合には、ぜひご相談ください。