2023/07/27

アドバンスド

ジョブの自動化「Automation Services」の使い方

※本記事は7/27開催セミナー「TIBCO Spotfire®活用セミナー〜 ジョブの自動化「Automation Services」~」で紹介した内容です。

このコンテンツでは、TIBCO Spotfire Automation Servicesの使い方について説明しています。
本コンテンツで利用したバージョンは、Spotfire Analyst / Spotfire Server12.0です。ご利用環境によって、一部画面構成が異なる場合がありますので、ご了承ください。

探索的分析/原因分析の領域で
高い評価と実績
TIBCO Spotfire

TIBCO Spotfire®は分析に必要な機能を単一製品でカバーするビジュアルアナリティクスツールです。

概要

TIBCO Spotfire Automation Servicesとは

TIBCO Spotfire Automation Services(以下TSAS)はデータ更新・メール送信・定期レポート作成など人手で行う作業を自動化するアドオンサービスです。
決まった時間や間隔で定期的に自動更新できます。
※TSASを活用するためには、Node Manager上にAutomation Servicesをインストールする必要があります。

仕組み

TSASにはタスク・ジョブという概念があります。

  • タスク:自動実行をする個々の作業単位
  • ジョブ:タスクを組み合わせて1つのフローとした作業単位

分析ファイルに対してジョブを作成、ジョブのスケジュール更新をすることで、定期レポート作成やメール送信等が行えます。

以下はタスク一覧になります。

作業手順

TSASを実行するには、以下の作業が必要です。

  1. ①分析ファイルの準備(※ライブラリに保存する必要があります)
  2. ②ジョブの作成
  3. ③ジョブのスケジュール更新設定

本コンテンツでは②③を取り上げて説明します。

ジョブの作成

TSASで実行する自動処理の内容は、「Automation Services Job Builder」画面で作成します。

下図はライブラリーから分析ファイルを開いた後、レポートをPDFにエクスポートするジョブの例です。このように複数のタスクを組み合わせてジョブを作成します。

ジョブのスケジュール更新設定

作成したジョブファイルはライブラリまたはローカルのどちらにも保存できます。
保存場所によってスケジュール更新設定が異なります。

  1. ①ライブラリに保存:
    Spotfire ServerのWeb管理画面内でスケジュール更新設定をします。
  2. ②ローカルに保存:
    Client Job Senderアプリケーションを利用して作成したバッチファイルに対して、外部のタスクスケジューラなどでスケジュール更新設定をします。

使い方デモ

今回はTSASを使って、以下のデモを行います。

  1. ①定期レポート作成
  2. ②定期メール送信

①では事前にライブラリにアップロードした分析ファイルを用いてジョブを作成し、Spotfire Server管理画面でスケジュール更新設定までを行います。
②ではジョブの設定についてご紹介します。

①定期レポート作成

分析ファイル内で作成したレポートをPDFとしてエクスポートします。

事前準備

ライブラリに保存してある分析ファイルを開きます(下図例)。

TSASを用いて定期レポート作成を実行するためには、事前に実行対象の分析ファイル内に「準備ができたレポート」を作成して保存する必要があります。

分析ファイルを開き、メニューバー「ファイル」>「エクスポート >PDFファイルに出力…」をクリックすると、「PDFへのエクスポート」画面が表示されます。
「準備ができたレポート」>「新規」をクリックして新規レポートを作成します。「準備ができたレポート」を作成することで、エクスポート設定を分析ファイル内に保存できます。

今回は「ASレポート作成」という新規レポートを作成しました。「保存」をクリックしてエクスポート設定を保存します。

レポートの設定が完了したら、分析ファイルを再度保存します。

ジョブの作成

メニューバー「ツール」>「Automation Services Job Builder」を選択し、「Automation Services Job Builder」を開きます。

「追加」をクリックし、タスクを選択します。
まず、「ライブラリーから分析を開く」タスクを選択します。

  • パス:実行対象のダッシュボードのパスを設定します。

ライブラリにある実行対象の分析ファイルを開いた状態の場合、「現在に設定」をクリックします。

続いて、「追加」から「レポートをPDFにエクスポート」タスクを選択します。

  • 移行先パス:エクスポートするPDFのパスを指定します。
  • レポート名:事前準備として作成した「ASレポート作成」レポートを設定します。

※「フィールドの挿入」で、エクスポートしたいファイル名やメールの件名/本文に日付や時刻を埋め込みできます。

動作確認

「ツール」メニュー>「サーバーで実行する」をクリックしてジョブの動作確認を実行します。動作確認には以下の2通りがあります。

  • ローカルで実行する:Spotfire Analyst上でジョブファイルを模擬的に実行します。
  • サーバーで実行する:Automation Services上でジョブファイルを実行します。

レポート出力先を見てみると、確かにPDFが作成できていることを確認できました。

ジョブの保存

正常に動作することを確認したら、ジョブとして保存します。
「ファイル」メニュー >「ライブラリー項目として保存」を選択すると「ライブラリー項目として保存」画面が表示されます。
今回は名前を「レポート作成ジョブ」として保存しました。

ジョブのスケジュール更新設定

ライブラリにジョブを保存できたら、「ツール」メニュー >「ジョブスケジュールを管理」をクリックします。すると、下図のようにSpotfire ServerのWeb管理画面「Automation Services > Scheduled jobs」項目に遷移します。
「Add schedule」からスケジュール設定ができます。下図では、平日毎朝6時にレポート出力する設定をしています。

以上がTSASの一連の流れおよびレポート作成になります。

②定期メール送信

続いて、メール送信ジョブを作成します。※メール送信にはSMTPサーバが必要です。

本コンテンツでは、データ更新(データのレコードが追加)されたことを想定してメールでダッシュボード更新通知を送ります。

①同様、ライブラリにある実行対象分析ファイルを開き、メニューバー「ツール」>「Automation Services Job Builder」を選択して「Automation Services Job Builder」を開きます。

ジョブの作成

「追加」をクリックし、まず「ライブラリーから分析を開く」タスクを選択します。

  • パス:部分には実行対象の分析ファイルのパスを設定します。

ライブラリにある実行対象の分析ファイルを開いた状態の場合、「現在に設定」をクリックします。

※データのロード設定を「常に新規データ」にしているとデータが更新されます。

続いて、「分析をライブラリーに保存」タスクを選択します。

  • 名前を付けて保存:保存する分析ファイルのパスを入力します。

これで更新されたデータの分析ファイルが保存されます。

最後に「電子メール送信」タスクを選択します。
「電子メール送信」タスクでは以下の設定ができます。今回は下図のような設定をしています。

  • 宛先
  • 送り元
  • Cc
  • Bcc
  • 件名
  • メッセージ
  • ライブラリーリンクの追加:ライブラリーリンクから分析ファイルをダウンロードできます。
  • Webクライアントリンクの追加:ダッシュボードをWebブラウザから閲覧できます。
  • 添付されたビジュアライゼーションのイメージ:分析ファイルにあるビジュアライゼーションを画像として電子メールに添付できます。画像サイズも変更可能です。
  • 分析の添付:電子メールに分析ファイルを添付できます。
  • 添付ファイル

ジョブの実行

ジョブを実行させると、下図のようにメールを受信できます。ジョブの実行設定(動作確認、スケジュール設定)は①をご参照ください。

このように、TSASを用いることで定期レポート作成・メール送信など人手で行う作業を簡単に自動化できます。

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