2023/03/14

ビジュアルIVR

コールセンターを自動化するには?4つの手法と自動化のメリット

近年のAIの登場やIT技術の進歩などの影響を受けて、さまざまなサービスやモノが自動化される中、多くの企業でコールセンターにおける自動応答の導入を進めています。オペレーターによる応対をロボットが代行することで、業務効率化や顧客満足度の向上などが期待できますが、費用や運用人員の確保などの懸念点もあります。

本記事は、コールセンターの自動化に役立つシステムの種類やメリット、注意点などについて解説します。自動化システムごとの特徴や適した業務なども詳しく紹介しますので、コールセンターの自動化を検討している企業や担当者の方はぜひお役立てください。

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コールセンターを自動化するための4つの手法

コールセンターの自動化には、ツールやシステムを活用するのが一般的です。ここでは、コールセンターを自動化するために有用な4つの手法について解説します。それぞれでできることや特徴が異なるため、理解した上で導入を検討しましょう。

IVR

IVR(Interactive Voice Response)とは、電話の問い合わせ内容に応じて担当部署やオペレーターへ振り分ける自動応答システムです。自動音声の案内が流れ、相談内容に該当するプッシュ番号を顧客が入力することで、担当部署へ転送されます。

IVRによって電話の待ち時間を短縮できる上、オペレーターが事前に相談内容を把握できるため、スムーズな対応が実現します。また、個人情報の入力などの手続きを自動音声で案内することも可能です。

IVRは、クレジットカードなど会員向けの問い合わせや、トラブル時の相談などに用いられています。ただ、メニューが多すぎるとどの番号なのか判断しにくく、何度も聞き返す必要があります。また、直接オペレーターと話したい場合になかなかつながらない、といった事態も考えられるので、プッシュ番号設定には配慮が必要です。

なお、下記記事では、IVRのメリットや業界別の活用方法などを詳しく紹介していますので、あわせて参考にしてください。

IVRとは何か?コールセンターに導入するメリットや導入方法

チャットボット

チャットボットとは、顧客の質問や相談に対して、チャット形式の対話で回答する自動応答システムです。問い合わせ内容をテキストで入力すると、必要な情報を自動で回答してくれます。コールセンターの営業時間に関わらず24時間対応が可能なため、顧客満足度の向上につながります。

よくある質問など、同様の質問が寄せられるシーンや、担当部署別の連絡先の案内といった一次対応に適しています。近年では、AIチャットボットの登場により、大量のデータを扱わせることも可能です。

ただ、チャットボットの回答は基本的に人間があらかじめ用意するため、適切に回答できるよう大量の回答データを整理する必要があります。また、複雑な質問には対応できない場合が多く、オペレーターへスムーズに接続できる工夫も必要です。

下記記事では、チャットボットの基本知識や導入における注意点などをまとめていますので、あわせてご覧ください。

チャットボットを導入するメリットと失敗しない選び方

RPA

RPA(Robotic Process Automation) とは、AIやルールエンジンなどの技術を搭載したロボットによって業務を自動化することです。人為的なミスを回避し、プログラムした通りに正確に作業を遂行できるため、エクセル表計算や似たような作業内容を繰り返し行うような定型業務に向いています。

コールセンターでは、問い合わせ内容や必要な情報の抽出といった作業に活用できます。ただ、RPAはパソコンだけで完結でき、ルール化が可能であることが前提です。また、ロボットに対して明確な指示を出す必要があるため、システム障害や設計ミスは致命的となります。加えて、不正アクセスによる情報漏えいを防ぐ対策も重要です。

AI音声認識

AI音声認識システムとは、AIが音声データを認識し、テキスト変換や人物の識別といった処理を行うシステムです。コールセンターにかかってきた電話の通話音声を読み取り、文章に起こして記録する、といった用途で活用でき、オペレーターの業務削減に役立ちます。

また、音声から喜びや怒りなどの感情を分析することも可能で、クレーム対応の場面でも活用できます。他にも、オペレーターの対応をテキスト化しておけば、社内でのフィードバックの効率化も図れます。

スマホに搭載されるなど、広く浸透してきている音声認識システムですが、録音環境の整備や膨大なデータの準備など、導入のハードルが高い点が懸念されています。また、テキスト化以外の機能については現時点でまだ研究段階にあり、今後の進展が期待されています。

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コールセンターを自動化するメリット

コールセンターの自動化を進めることにより、顧客と担当者双方にさまざまなメリットが期待できます。ここでは、コールセンターを自動化する5つのメリットについて詳しく解説します。

業務を効率化できる

コールセンターの自動化は、オペレーター業務の効率化を進めます。チャットボットを導入し、よくある質問や自動案内を設定することで、自己解決へと導けるため、オペレーターは人間の対応が必要な問い合わせのみに集中できます。

また、AI音声認識などを通して通話内容のテキスト化できれば、報告書の記録作業が軽減され、入力ミスの回避にも役立ちます。

人件費の削減や人材不足の解消につながる

コールセンターの自動化によって業務効率化が進み、人件費の削減や人材不足の解消といった効果も期待できます。IVRによる入電の振り分けやチャットボットでの情報提供により、オペレーター1人あたりの業務負担が軽減され、コストを抑えられます。

従来はオペレーター不足により電話がつながらない状況が起きていた部署でも、少人数で運営できるようになり、人材不足が解消されます。人数を減らしても、より多くの問い合わせに対応できるため、顧客満足度の向上にもつながります。

コールセンターの人材不足の解決法については、下記記事でも詳しく紹介していますので、あわせてご覧ください。

コールセンターの人材不足の解決法とは?7つの施策をご紹介

24時間対応できるようになる

コールセンターにて自動化が進むと、24時間問い合わせに対応できます。コールセンターの営業時間外でも、顧客はすぐに問い合わせをして必要な情報を得ることが可能です。

営業時間内のコールセンターの混雑も軽減され、電話がつながりやすくなるでしょう。また、緊急時などオペレーターが不在の場合でも、自動応答システムが機能していれば通常通り対応できます。

応対の品質を均一化できる

コールセンターの自動化によって、均一的な対応が実現する点もメリットです。問い合わせ対応の自動化により、人為的なミスやオペレーターによる応対品質のムラが軽減できるため、対応時間の短縮や業務効率化につながります。

対応品質の安定は、顧客満足度の向上にも直結します。自動化を実現できれば、コールセンター全体における評価向上にもつながるでしょう。

オペレーター教育を効率化できる

コールセンターの自動化は、オペレーター教育の効率化にも貢献します。オペレーター業務と新人教育やOJTを並行して担当させる企業も少なくありませんが、自動化システムにより問い合わせ対応での負担が軽減されるため、人材育成にかけられるリソースが増えます。

また、AI音声認識システムによりオペレーターの応対をテキスト化することで、内容を共有しながら的確なフィードバックが可能です。改善点をすぐに現場で実行できるため、成長スピードも向上します。新人オペレーターへの支援体制が整うことで、離職率の低下や定着率アップといった効果も期待できます。

コールセンターを自動化する際の注意点

コールセンターを自動化する際には、導入コストやシステムに関する知見の必要性といった注意点も考慮する必要があります。ここでは、コールセンターを自動化する上で注意したい3つのポイントについて解説します。

導入や運用にコストがかかる

コールセンターを自動化するためには、専用のシステムを導入、運用するコストがかかります。自動化が実現することで、人件費の削減が見込めますが、システムの導入、運用時にコストが発生します。

初期費用だけでなく、定期的なメンテナンスや不具合時の修理といった費用も必要なので、費用対効果をよく検討することが大切です。また、トラブルがあった場合、コールセンター業務自体に影響が及ぶ可能性が高いため、対処法や予防策を事前に考えておく必要があります。

システムに慣れるために時間がかかる場合も

自動化システムの導入後、慣れるまで時間がかかる可能性があります。IVRやRPAといった自動化システムでは、プログラミングの知識が必要な場面も出てきます。

オペレーターやマネージャーが自動化システムに不慣れな場合は、サポート体制が充実しているサービスを選ぶと安心です。また、ツールやシステムの知見を持つ運用担当者の配置も検討すべきでしょう。

定期的な見直しが必要

自動化システムを導入した後も、定期的にシステムのメンテナンスや運用体制の見直しが必要です。どのシステムでも定期的なメンテナンスは必要ですが、メンテナンス自体も効率よく実行されないと、業務に影響が及びます。

また、運用後には人間のオペレーターに接続するタイミングやシーンが適切か、IVRでのプッシュ番号メニューは最適か、といった項目を確認し、必要に応じて再設定する必要があります。

高精度で使いやすい自動化システムを導入しても、適切に運用できないと顧客満足度の向上は期待できません。長期的な視点で検証と改善を繰り返し、最善な運用を実現することが大切です。

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ビジュアルIVRでコールセンターの自動化をすすめよう

コールセンターの自動化を導入することで、オペレーターの業務負担の軽減や現場における業務効率化、顧客満足度の向上などさまざまなメリットが期待できます。ただ、自動化ツールの導入にはコストがかかる上、専門的な知見や技術が必要な場合もあります。

また、オペレーターの対応が必要な複雑な相談などを含めて、どこまでロボットに任せるか、オペレーターへの接続をスムーズに行えるか、といった点も熟考する必要があります。定期的な見直しも考慮した上で、長期運用に適したツールを選ぶことが大切です。

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