2023/06/12

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コールバックとは?コールセンターでの活用例とメリットを解説

コールバックは、顧客からの電話に出られなかった場合にコールセンターからかけ直すことです。受電の混雑や営業時間外など、電話を受け付けられなかった場合にフォローする、という重要な役割があり、顧客満足度や業務効率化など多くの影響が考えられます。

本記事では、コールバックの役割やメリット、注意点などを解説するとともに、コールバック自動化に役立つIVRやSMSの活用について紹介します。コールバック機能の活用を検討している方はぜひご覧ください。

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コールバックの意味

コールバックとは、電話を受けた着信側が、発信者へ折り返し電話をかけることです。コールセンター業務におけるコールバックは、オペレーターやお客様対応部署から顧客へ電話をかけ直すことを指します。例えば、担当者の不在や他の対応をしている最中などで電話に出られなかった際に、相手にお断りを入れた上で、改めて電話を折り返します。

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2種類のコールバック

コールセンターにおけるコールバックには、「連絡を折り返すためのコールバック」と「通話量を抑えるためのコールバック」という2種類があります。一般的なコールバックというと、電話に出られなかった際に、折り返し電話をかけることですが、相手の通話料を抑える目的でも使われます。ここでは、2種類のコールバックについて詳しく解説します。

連絡を折り返すためのコールバック

1つ目は、「電話に出られなかった場合に連絡を折り返すコールバック」です。コールセンターでは、顧客から着信があったものの、担当者が不在あるいは他の電話に出ていて対応できない場合に、改めてオペレーターから電話をかけ直すことでフォローします。

また、コールセンターの営業時間外のために、対応や手続きができない場合には、自動応答メッセージなどで状況を伝えて、翌日の営業時間内に改めて電話をかけ直すことが一般的です。

通話料を抑えるためのコールバック

もう1つが「通話料を抑えるためのコールバック」です。スマホやガラケーなど携帯電話の通話料は、固定電話に比べて割高に設定されており、日常生活でも固定電話から携帯電話へかけ直すことはよくあります。また、発信側の料金負担を軽減するために、一度電話を切ってから改めて着信側がかけ直す手法も、コールバックと呼ばれます。

国際電話で通話料の安い国から高い国へとつなぎ直すコレクトコールのシステムを国内電話に応用し、コールバック機能として搭載している電話機器もあります。

コールバックに必要な項目

コールバック時には、顧客の電話番号と氏名が必要ですが、それ以外にも要件などの事前情報があるとよりスムーズです。一般的なコールバックに必要な項目としては以下が挙げられます。

  • お名前
  • 電話番号
  • 折り返し電話希望曜日・時間帯

多くの企業では、ホームページやお問い合わせフォーム上に、コールバックに必要な情報を入力するフォームを用意しています。業態やサービスなどによって項目は異なるため、問い合わせの多い顧客層の傾向などを反映し、編集すると望ましいでしょう。

コールバックの5つのメリット

コールバックにより、発信側だけでなく着信側にもさまざまなメリットが期待できます。ここでは、コールバックの活用によりコールセンターや企業側が得られるメリットについて解説します。

対応できなかった顧客へのフォローができる

コールバックにより、あふれ呼や放棄呼などで電話を受けることができなかった顧客に対するフォローアップが可能です。「あふれ呼」とは、受電数が集中しオペレーターが対応しきれない状態のことです。また、「放棄呼」とは、電話がつながらない状態が続いたため、電話が切断されてしまう電話を指します。

このように、オペレーターにつながらなかった場合にも、コールバックにより改めて顧客に対して必要な対応を実行できます。その結果、商品やサービスに興味がある人との接点を確保でき、機会損失の防止にもつながります。

下記記事では、あふれ呼の影響や対策法について詳しく解説しています。あわせてご覧ください。

関連記事:「あふれ呼の意味とは?問題点や原因・対策法を解説」

電話対応が必要な顧客の選別

電話がつながらない際にWebサイトのFAQ(よくある質問)ページなど、電話以外のチャネルへ案内し、自己解決を促すことが可能です。そして、電話対応が必要な問い合わせのみに、折り返しの連絡先や問い合わせ内容などの情報を残してもらうことで、コールバックが必要な顧客を選別できます。

コールバックの自動化を通して、電話の呼び出し音が一定時間流れた後、自動音声にて電話以外のチャネルを案内することで、電話以外の方法で課題を解消できる顧客を誘導する方法もよく見られます。

業務効率化につながる

コールバックを上手に活用することで、業務効率化につながります。電話の問い合わせが多く、対応しきれなかった場合に、受電が落ち着いたタイミングで折り返すことで、電話が多い曜日や時間帯の業務を平準化できます。

また、電話はかかってくるタイミングが読めず、作業を中断して対応する必要があります。まず要件や伝言を聞いて一旦電話を切り、作業が一段落したタイミングで改めてコールバックすることで、スムーズな対応が実現します。

顧客満足度の向上につながる

コールバックの活用により、電話がつながらない状態や待ち時間を減らせるため、顧客満足度の向上につながります。オペレーターにつながるまで待ち続けることは、顧客にとって大きなストレスです。

また、クレームの場合は、待たせてしまうことでさらに不満が増幅する可能性もあるでしょう。コールバックを用いることで、顧客の時間を大切にする姿勢が伝わり、顧客満足度の向上や自社への印象アップといった効果が期待できます。

オペレーターの負担の軽減

コールバックは、電話対応が必要な顧客を抽出する役割として機能し、オペレーターの業務負担だけでなく精神的な負担の軽減にもつながります。

電話の保留時間に連絡先や問い合わせ内容を聞き出し、オペレーターから折り返すことで、顧客の「待たされている」という感覚が薄まる可能性があります。少ない待ち時間でオペレーターと話ができれば、顧客が穏やかに接してくれる可能性が高まり、結果的にオペレーター自身のストレスや負担を抑えられるでしょう。

コールバックの注意点

コールバックは、顧客と企業側双方にメリットがあるものの、デメリットや注意点もあります。ここでは、コールバックを活用する上で気をつけたい注意点について解説します。

緊急性の高い要件は不向き

緊急性の高い問い合わせに対して、コールバックは不向きです。「スマホが急に動かなくなった」「カードを紛失した」などの緊急の要件に対して、「折り返すので連絡先を」と返答するのは最善とはいえないでしょう。

スピーディにその場で効率的に課題を解消できる、という点が電話のメリットの1つであるにもかかわらず、コールバックを使用すれば顧客満足度の低下を招きかねません。そのため、緊急時にオペレーターにスムーズにつながるような工夫も必要です。

例えば、音声認識機能を用いて「緊急」などの単語をヒアリングした場合には、すぐにオペレーターに接続するといった仕組みがあります。また、Webページなど電話以外で解決できる要件を適切に誘導する対策を取り入れ、緊急の問い合わせを優先的にオペレーターにつなげられる状況を確保することも大切です。

予約時間の設定によっては不満につながる

コールバック予約において、予約枠の設定によっては顧客の不満につながる可能性があります。コールバック予約機能では、一般的に予約時間が「10時〜12時」といった枠で設定されています。

「10時〜12時」の予約枠を「10時に折り返しが来る」と捉えている顧客にとっては、12時前に電話が来ると「2時間待たされた」と思わせてしまう可能性があります。万が一、12時を数分でも過ぎてしまうと、「約束を破られた」という気持ちから、クレームへと発展するリスクも出てきます。

このようなケースでは、予約枠を30分単位に短縮したり、折り返し連絡する時間を事前にSMSやメールでご案内するなどの対策が有効な場合もあります。通常の入電と同じように、コールバック予約導入後もリソースのマネジメントが重要です。

コールバックにはIVRの活用がおすすめ

コールバックを取り入れるために、システムによりコールバックの自動化ができるIVR(自動音声応答システム)の活用がおすすめです。IVRのメリットやコールバック機能について詳しく見ていきましょう。

IVRとは

「IVR(InteractiveVoiceResponse/自動音声応答システム)」とは、電話対応業務の一部を担うシステムです。コールセンターや電話対応が多い部署の業務効率化を目的として導入されています。

よくあるIVRの例としては、お問い合わせ窓口の電話で流れる「Aに関するお問い合わせは1を、Bに関するお問い合わせは2をプッシュしてください……」といったアナウンスです。顧客がアナウンスに沿って該当する番号を入力することで、必要な担当の部署やオペレーターに接続されます。

IVRには、こうした要件確認機能に加えてコールバック機能を備えたものもあります。

関連記事:IVRとは何か?コールセンターに導入するメリットや導入方法

IVRのコールバック機能とは

IVRにおけるコールバック機能とは、オペレーターによる電話対応が混雑しているときに、後で折り返し電話をかけるための機能です。自動音声ガイダンスを使って、折り返しの連絡先や希望する時間帯などを顧客に登録してもらい、コールバックのアポイントを取り付けます。

この「コールバック予約」により、効率的かつ確実に顧客との通話が実現し、あふれ呼や放棄呼といった状況を軽減できます。

SMSとWebフォームによるコールバック予約も有効

電話がつながらないお客様に対し、SMSを使ってコールバック予約のWebフォームを自動送信し、コールバックを予約してもらう方法も有用です。

IVRのコールバックに応答してもらえないケースでも、再予約の案内をSMSで送信することで、アポイントが実現しやすくなります。

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Webフォームによる予約でコールバックを効率化

電話がつながらなかったときの折り返し電話を指すコールバックにより、コールセンターにおけるお客様の待ち時間削減や顧客満足度の向上、業務効率化などのメリットが期待できます。コールバックを活用する方法には、コールバック機能を備えたIVRや、SMSとWebフォームの組み合わせといった方法があります。

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