株式会社ライフウェル様

NPS®(ネットプロモータースコア)を活用して『改善アクションの見える化』を実現

ライフウェル様は、フィットネス&スパ施設、ヨガスタジオ、パーソナルフィットネススタジオを運営しています。
会員獲得競争の激しいフィットネス業界において、大手とは違った視点と運営コンセプトを持って、独自のポジショニングを得ています。
そんなライフウェル様がNPS®を導入するに至ったきっかけと、それをどのように活用しているのか、をうかがいました。

株式会社ライフウェル 取締役経営企画室長 原田大介 氏

ライフウェル様の戦略を教えてください

弊社は、関東周辺に9つのフィットネスクラブとヨガスタジオを展開しています。
フィットネス業界においては、この規模は決して大手とは言えません。我々がこの業界で戦っていくためには、広告などに予算を投入して規模を拡大するような戦略を取ることができません。
そのため、一人一人のお客様(会員)のロイヤルティを上げて、施設やサービスにご満足していただき、長くご利用いただくことで、売上と利益を確保するという戦略を取っています。

NPS®を導入をしたきっかけについて教えてください

以前から顧客満足度調査は実施していました。
しかし“大変満足”、“満足”の割合は分かっても、周囲にお勧めしてくれるほどのファンであるかどうかは分かりませんでした。また改善項目の優先順位付けができなかったため、アクションにつながらないという課題を抱えていました。
そんな中、ロイヤルティを上げる施策を実現するために、顧客のロイヤルティを数値化でき、売上や利益との相関関係が分かるNPS®に出会い、導入することに決めたのです。

NTTコム オンライン・マーケティング・ソリューションを選んだ理由はどこにあるのですか?

ロイヤルティを調査するシステムは他にもありましたので、競合はしていました。ただ、多くの会社は、計測用のシステムを売り込むばかりで、集めたデータをどう活用するのか、という視点からの提案がありませんでした。
その点、NTTコム オンライン・マーケティング・ソリューション(以下、NTTコム オンライン)は、どのタイミングでどういった内容の質問をお客様にして、収集したデータをこう使って改善していきましょう、という具体的に活用するためのフレームワークやPDCAまで含めて提案をいただけたのです。
このコンサルティング力、がNTTコム オンラインを選んだ理由だと言えます。

実際に、どのような調査をしたのですか?

店舗ごとにお客様向けにロイヤルティ調査を実施して、結果を店舗にフィードバックしました。
弊社の場合、店舗ごとに特徴が異なるので(注:フィットネス、ヨガスタジオ、体幹エクササイズなどプログラム内容や目的が異なる)、店舗間の比較は実施しませんでした。それぞれの店舗の顧客がどこに満足していて、どこに不満足なのかが分かったので、それを店舗にフィードバックしてロイヤルティを上げる施策を実施しました。
この調査内容の立案には、NTTコム オンラインに大きく関わってもらいました。

調査結果に基づいた改善はどのようにされたのですか?

調査から得られた改善項目には、店舗個別に改善可能なものと全社的に改善が必要なものの双方が含まれていました。これらを店舗個別の課題、全社的な課題のそれぞれに分け、具体的な改善アクションを企画・実行しました。
店舗個別の課題例としては、時間によって予約がとりにくいプログラムがあるとか、ヨガマットを清潔にして欲しいとか。すぐに改善を実現できるものが浮かび上がってくるので、それはすぐに対応しました。
お風呂場を大きくしてほしい、といった、施設そのものの改善は難しいのですが、このような小さい改善を積み重ねることの大切さが店舗側でも理解できたと感じましたね。
そして、問題点の発見から対応が迅速であればあるほど、顧客満足度、ロイヤルティが上がることが分かりました。

NPS®により、売上や利益はあがっていますか?

実は、調査の結果、NPS®のスコアが高い店舗は、解約率が低いということがデータとして判りました。
当たり前ですが、経営上は様々な理由で解約されるお客様に対して、常に新規の顧客(会員)を獲得し続けていかないと、安定した売上と利益が確保できないのです。しかし、今回の調査結果から、満足されているお客様が多い事で、既存の、特にファンのお客様からの安定した会費をいただけているということになるので、大変嬉しいです。
これにより、NPS®が収益性と直接の関わりがあることが確信でき、NPS®を継続して取り組む一番の軸になっています。

社内への浸透はどうやってされたのですか?

改善アクションリストとあわせて、各店舗のマネージャーにNPSの分析手法と情報共有方法をトレーニングしました。
NTTコム オンラインのNPSクラウドを使うことで、お客様の要望を分析し、また成功したアクションを全店舗にリアルタイムに共有できるようにしました。改善項目の優先順位付けができるようになると、それが短期で改善すべきものか、長期対応が必要なものかも見えてきます。
他の店舗での成功事例や、実際のお客様からのお褒めの言葉を現場のスタッフがもらえるようになったため、一気に社内の関心が高まりましたね。
やはり、ツールではなく、改善結果をスタッフが実感できたことが重要でした。

今後もNPS®は活用されていきますか?

今後は、継続してNPS®調査を実施して各店舗のスコアをさらに上げていきたいと考えています。
弊社は現場にいるトレーナーが最も重要な資産(強み)ですので、本社の管理スタッフの数はとても少ないのです。
こうした全社的な調査は、少ない本社スタッフで実施する必要があるので、調査内容の提案やスケジューリングなど、実作業の部分までNTTコム オンラインのコンサルティングには今後もお世話になることになります。

まとめ

お客様の課題

  • 以前から実施していた顧客満足度調査では"大変満足"、"満足"の割合は分かっても、周囲におすすめするほどのファンであるかどうかは分からなかった。
  • 改善項目の優先順位付けができなかったため、アクションにつながらないという課題を抱えていた。

導入の効果

  • お客様の推奨度に影響を与える改善項目の優先順位を明確にし、改善アクションにつなげることができた。
  • 成功した改善アクションについての全店舗での情報共有が簡単でスピーディーになったことで、現場でのお客様への対応に変化が生まれ、お客様のからお褒めの言葉を貰えるようになり、改善結果をスタッフが実感できるようになった。
  • NPSスコアが高い店舗は解約率が低いということが分かり、NPS®が収益性と直接関わりがある指標であることが証明されたため、継続的に取り組む必要性を確認できた。

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