湘南美容クリニック(SBCメディカルグループ)

湘南美容クリニック(SBCメディカルグループ)
http://www.s-b-c.net/

全国75のクリニックにNPS®を3か月で導入
~各クリニックの調査結果を共有しながら、現場主導で改善PDCAを進める~

2000年に開院した「湘南美容クリニック」を10数年のうちに75院まで拡大し、美容医療分野で急成長を遂げてきたSBCメディカルグループ。お客さま、スタッフ、社会に対する「究極の三方良し」を掲げる同グループが、ミッション遂行のために全拠点へ導入したのがNPX Proでした。導入の経緯、導入後の活用方法、多店舗展開するグループならではメリットについて、プロジェクトを推進されたフィールド人材開発グループ 市川グループ長にお話をうかがいました。

SBCメディカルグループ
フィールド人材開発グループ グループ長 市川 亜矢氏

お客さまに医療を通してより良い人生を生きてほしい

―はじめに、貴グループの事業とビジョンについてお聞かせいただけますか。

湘南美容クリニックは2000年3月、神奈川県藤沢市に第1号のクリニックを開業しました。「湘南」という名前も開業の地にちなんだものです。この湘南美容クリニックが母体となって、美容医療をメインに、歯科、婦人科、眼科、がん免疫治療、整形外科、薄毛治療などを手掛けるのが、「SBC メディカルグループ」 です。現在は全国75院ですが、2020年前後には美容クリニックだけで100院まで拡大するのが目標です。
医療というと、病気やケガなどで損なわれたマイナス面をゼロにする、ゼロに近づける考え方が一般的ですが、私たちは“ゼロをプラスにする”であったり、“ゼロ以上のものにさらにプラスする”グループだと考えております。お客さまに我々が提供する医療を通してより良い人生を生きてほしいと願っています。

―NPS調査を導入されたきっかけはなんでしたか。

2013年から本格的にCS調査を開始しました。その当時は、クリニックでお客さま一人ひとりに紙のアンケートをお渡しし、それを本社に集めて集計していましたが、各院にとってもお客さまにアンケートをお願いするのは負担が大きいですし、本社では毎月6,000~7,000通を手作業で集計していましたので、その負担もかなりのものでした。そうして集めたデータを分析することもとても難しかったですね。顧客満足度として、ある程度数値で測ることはできるのですが、それにどういった意味があるのかまでは分かりかねるところもありました。もちろん「お客さまに対してどのようなおもてなしをすればよいか」といったことも分かるので、それなりに良いものではあったのですが、スタッフの負担に見合うほどではありませんでした。
グループ代表の相川(佳之医師)も、従来のアンケートでは「お客さまが少ない院ほど顧客満足度が高くなる」ことを常々気にしていました。確かに、忙しくない方が丁寧な対応はしやすいですが……顧客満足度が高くても、業績向上につながらないのはちょっと違うだろう、と。そういった中で、NPSを紹介されたそうです。
当グループの理念のひとつは「究極の三方良しを実現する」です。「売り手よし、買い手よし、世間よし」、つまり「お客さまが幸せになることで、業績が上がってスタッフも幸せになり、社会にも貢献できる」というところを目指すにあたって、NPSはとても良い助けになるのではないかということで、導入が決まりました。

NPSを軸に全拠点統一のPDCAサイクルを実践

―NPSは、どのような流れで導入されたのですか。また、NTTコム オンラインに決められた理由は何でしたか?

2016年にNPSに切り替えました。通常は半年から1年かけて導入するものだとうかがっていましたが、当グループではそれを3か月ほどの急ピッチで進めていきました。移行期間なしの完全切り替えです。NTTコム オンラインは短期間での移行に関わらず、しっかりとした移行計画で対応してくれました。また、Satmetrix Pro(現NPX Pro)もツールとしての安心感と、導入実績が多かったことも決め手となりました。NPSはネット上で実施しますから、各院で紙のアンケートを回収したり、本社で集計したりという負担が一切なくなりますよね。おかげさまで、どの院も本当に忙しくさせていただいているので、スタッフを一刻も早く手間のかかるCS調査から解放してあげたかったのです。

現在は、毎月月初に、前月お越しいただいたお客さまのうち、メールアドレスを登録してくださった方、約70,000人を対象にアンケートのメールを配信しています。各院のスタッフは、概ね毎月10日前後からNPX Proにログインして、自動集計された自院の結果データを確認します。そこから、自院の強みや課題をピックアップしたり、コメントを拾い上げたりして、翌月のアクションプランを立てます。また先月のプランを省みるといった内容の「振り返りシート」を作成し、毎月20日までに全院から提出してもらいます。
NPSと併せてミステリーショッパーも実施しているので、これらの調査の全体像を見てPDCAを回すために、クリニックのスタッフを集めた顧客満足をはかる委員会を設け、月1回の会議を実施しています。毎月、各院のNPSスコアの順位を発表していますので、委員会でも各院のトレンドを見ます。下がっている院はもちろんですが、アップダウンが激しすぎる院も要注意ですね。上位に長くランクされている院は、モデル院としてその取り組みを横展開したり、成功事例を共有したりといったこともあります。
全院挙げての目標値も定めていますが、院ごとの特徴によってもNPSには大きな差が出ますから、あくまで全院の平均としてその値になることを目指しています。各院では「2018年度は昨年度から3ポイント上げられるように」といった具体的な目標を立てています。

―NPS導入後の成果についてお聞かせください。

紙のアンケートでは難しかった施術別、医師別のNPSスコアが出せるのはとても良いですね。ロイヤリティの高い治療を新事業に活かすといったこともできますし。
また、NPSのスコアで苦戦している院には、数値の読み方について勉強会を開きました。コメントで寄せられる要望に応えるだけではなく、例えば「脱毛で来院されるお客さまが多いのであれば、そこへ集中してアクションをとってみると、NPSスコアに反映されやすい」といった戦略的な考え方を提案したりしました。結果、スタッフからも「アクションプランが立てやすくなった」と好評でした。

また、クリニックごとの評価にもNPSを活用しています。優秀なクリニックは、グループ内で設けている「SBCアワード」で表彰されるのですが、その際に、先ほどの「三方良し」のバランス、①業績、②ES調査、③NPSスコア、の3点が指標になっています。このアワードでは接客エピソードの表彰もあり、現在は各院からのプレゼンテーションを受けて審査しているのですが、「NPX Proを使って、お客さまの生の声で感動エピソードを集めてみては」というアイディアも出ています。

多拠点の店舗展開であっても、NPSなら調査結果の公平性が保てる

―多くの拠点を展開されているなかで、NPSを利用するメリットはなんでしょうか?

そこは、NPSの「全拠点で一律の調査ができる」ところが大きいです。紙のアンケートでは、お渡しする際の声のかけ方ひとつ違っても、お客さまからの評価に影響します。調査の目的を考えるとそこで差が出てほしくないのですが、スタッフとしては自院の評価を上げたい気持ちがつい出てしまう。さらに言い方の上手い下手もありますから、なかなか公平な比較がしにくいと感じていました。NPSはすべてのお客さまに同じ内容の調査メールが届きますから、そこはフラットですよね。

医院別、施術別、医師別のNPSスコアにしても、例えばアパレル企業なら店舗別、カテゴリー別、商品別でロイヤリティをチェックできるということですし、店舗ごとのNPSスコアを発表することは、各店が切磋琢磨するきっかけにもなります。むしろ多拠点、多店舗の企業の方が、より便利に使えると思います。

―最後に、今後取り組みたいことについてお聞かせください。

導入から1年経って、やっと全社に浸透してきたと感じています。スタッフからも「私たちはNPX Proの結果データのドライバーチャートを見てこう分析したのですが、市川さんはどう考えられますか?」といった質問や相談が寄せられるようになりました。また、医師からは顧客満足の委員会での内容を、四半期に一度は経営層に提言してほしいとも言われました。また、業界内の各企業を比較するベンチマーク調査は導入後まだ実施していないので、ぜひやりたいですね。NPSにはまださまざまな可能性があるとも感じていますので、そこを活かせるようにしたいです。

―経営理念である「三方良し」の指標のひとつとして、NPSがお役に立っていることは励みになります。今後も多角的にNPSを活かしていただけるよう、サポートに努めてまいります。本日はありがとうございました。

まとめ

お客様の課題

  • 顧客満足度調査の実施のため、クリニックで紙のアンケートをお客さまにお渡しし、それを集めて集計していたが、回収・集計にかかわるスタッフの負担が大きかった。
  • 顧客満足度としてある程度数値で測ることはできるが、それにどういった意味があるかまでは分かりかねるところもあった。
  • 「お客さまが少ない院ほど、顧客満足度が高くなる」事象もあり、顧客満足度が高くとも、業績向上に繋がらない点を課題に感じていた。

導入の効果

  • 紙のアンケートの回収、集計にかかる負担を軽減できた。
  • 全拠点でフラットな調査ができ、店舗ごとにNPSスコアを発表することで、各店が切磋琢磨するきっかけをつくることができた。
  • 紙のアンケートでは難しかった施術別、医師別等のNPSスコアも活用し、調査を新事業に活かすという試みが可能になった。
  • コメントで寄せられている要望に応えるだけでなく、NPSスコアに反映されやすいであろうアクションを集中的にとるなど、アクションプランが立てやすくなった。

※ 記載内容は2018年4月現在のものとなります。

Net Promoter®およびNPS®は、ベイン・アンド・カンパニー、フレッド・ライクヘルド、サトメトリックス・システムズの登録商標です。