企業のCX向上の取組み実態のレポート

~CX成果創出層の今後の取組み継続意向は93%、施策成果測定の指標としてNPSの採用率が最も高い~

企業の担当者におけるCX向上の取組みの最新状況について調査を行い、取組みフェーズ、課題、顧客評価指標(KPI)などの運営の実態をレポートします(調査時期2023年9月)。

<調査概要>

  • 調査対象 : 「NTTコム リサーチ」登録モニター
  • 調査方法 : 非公開型インターネットアンケート
  • 調査期間 : 2023年9月8日~9月20日
  • 有効回答者数 : 500ss

<結果のポイント>

1. 「CX向上の取組み」の実施層は63.2%、成果が出ている段階は17.6%にとどまるが、その取組み満足度は84%と高い

カスタマーエクスペリエンス(CX)関連業務に従事し、意思決定に関与するビジネスパーソンに対して当社が行った調査結果より、以下の4つのセグメントに分類することができた。

① CX成果創出層:CX向上の取り組み成果を出せている段階 ・・・17.6%
② CX改善着手層:CX向上に取り組んでいるが、成果は出せていない段階 ・・・16.4%
③ CXデータ収集層:CXデータを集めているが、CX向上の取り組み施策は未着手の段階 ・・・29.2%
④ CX検討中層 :CX向上の取組みを検討しているが、具体的な取組みは未着手の段階 ・・・28.0%

CXの取組みを実施しており、取組み成果を出せているのは、上記①の17.6%にとどまるが、「CX向上取組みに対する満足度」」は84.1%と高いことがわかる。

<CX向上の取組みの程度>(SA)

<CX向上の取組みの程度>(SA)

<CX向上の取組みの満足度>(SA)

<CX向上の取組みの満足度>(SA)

2. CX向上の取組みで成果創出層の継続意向は93%

取組みの継続意向では、CX成果創出層は、「継続したい」63.6%、「やや継続したい」29.5%を合わせて、93.2%に達した。CX改善着手層、CXデータ収集層に比べて、「継続したい」が30~40pt高いのが特徴的であり、成果創出段階に入ると継続意向が顕著に高まることが推測される。
なお、CX向上の取組みによる「成果」は、例えば、「顧客の解約率の低下につながっている」「新しいサービスや施策が創出できている」が想定されるが、調査におけるフリーコメントにおいても、「前年に比べてリピーター客が15%増えた」「顧客からの評価が高く、売上高も40%向上した」「解約率が昨対80%程度まで減少」「顧客継続率と満足度の向上を図ることができた」「業務効率向上、社員の満足度が上がった」などがみられた。

<CX向上の取組みの継続意向>(SA)

<CX向上の取組みの継続意向>(SA)

3. CX向上の取組みの「課題」は、スタッフのリソースやノウハウの不足、現場社員にCXの重要性が理解されていないことなどが上位に

4. 顧客評価指標(KPI)では、中期的な経営指標、施策成果を把握するための指標にNPSが使われている

5. CX向上の取組みで成果が出ている層の特徴は、自社のCX推進業務を担当し、一定の年間予算を投下しているケースが多い

6. 「有料ツール」活用層の特徴は、顧客評価指標にNPSを採用し、簡易調査だけでなく、リレーショナル/トランザクショナル/競合比較の複合的調査を実施しているケースが多い

※3~6のレポート詳細は、ダウンロード資料をご参照ください:https://www.nttcoms.com/service/nps/report/CX-specialreport/inquiry/

<調査概要>

  • 調査対象 : 「NTTコム リサーチ」登録モニター
  • 調査方法 : 非公開型インターネットアンケート
  • 調査期間 : 2023年9月8日~9月20日
  • 有効回答者数 : 500ss
  • 回答者条件 : この調査は、全国の64歳以下の、50名以上の従業員の企業で、*1の業務を、*2の立場で実施している回答者を対象としています。
表

Net Promoter®およびNPS®、Predictive NPS®は、ベイン・アンド・カンパニー、フレッド・ライクヘルド、サトメトリックス・システムズ(現NICE Systems,Inc)の登録商標です。
また、eNPSは、ベイン・アンド・カンパニー、フレッド・ライクヘルド、サトメトリックス・システムズ(現NICE Systems,Inc)の役務商標です。