2019年7月2日開催
「サブスクリプション時代のNPS®本格活用セミナー」
レポート

7月2日に東京ミッドタウンで開催された、プレジデント社主催の「サブスクリプション時代のNPS本格活用セミナー」に弊社のNPSコンサルタントの光安史枝と笠岡秀輝が登壇しました。

サブスクリプションモデルの拡大に伴い、価値ある顧客体験を提供し、ロイヤルティを向上する施策の重要性が改めて見直されています。
今回のセミナーでは、サブスクリプションモデルの第一人者である川上昌直教授による「進化し続けるサブスクリプションビジネス」、ベイン・アンド・カンパニーの高木氏による「最高の顧客体験で競争優位を築くには」の2つの講演を通して、サブスクリプションモデルの拡大によって企業と消費者のつながりはどのように変化しているのか、またそのつながりを強化していくには必要なこととは?などが紹介されました。
また、ベイン・アンド・カンパニーの大越氏をモデレーターとしたパネルディスカッションでは、事業会社におけるNPSの活用事例が紹介されました。

NTTコムオンラインからは、NPSを測って終わりにするのではなく、長期にわたり顧客に選ばれ続ける存在になるために、どのようにNPSを活用することができるのか、NPSを改善するためのアクションのポイントは?などをご紹介しました。
このレポートでは、弊社のセッションの様子をご紹介します。

1.ロイヤルティ向上に取り組みやすい環境とは

NPSを導入し、日々アンケートを実施しているものの、そこから改善につながっていない、という課題を持っている方が多くいらっしゃいます。
一方で、高いロイヤルティを実現している企業もありますが、そこには共通する3つの特徴があります。

  • ①経営層の強いコミットメントがあり、全社員を牽引している
  • ②社員がNPSの意義を理解し、改善活動に積極的に参画している
  • ③社員がロイヤルティ向上に取り組みやすい環境が整備されている

特に③の「取り組みやすい環境」の例として、顧客の声を起点とした改善サイクルが構築されている、ツール導入などによってNPS運用プロセスがシステム化されているといったことを挙げ、ご説明しました。こういった環境が整っていることにより、NPS調査の目的である顧客体験を改善し、ロイヤルティ向上実現に、より近づくことができます。

2.NPSを向上する実践的な3つのステップ

ここからは、NPS向上に向けた実践的な3つのステップをご紹介しました。

ステップ1:アクションにつながる調査設計・分析ができているか確認する

調査は、「誰に対してどのような改善施策をすべきか」の意思決定に役立つ材料を得ることを目的に実施します。
せっかく調査しているのに改善アクションにつながらない・・・
このような場合、調査項目が多く、回答負荷が高いため、そもそも回答が得られない、ロイヤルティに影響を与える重要項目が漏れている、仮説のない漠然とした設問になってしまっている、といったことが散見されます。
調査票は、回答の負荷を下げ、偏りのない回答を得て、より的確なアクションにつなげることを念頭に設計することが肝心です。

単にNPSを計測しているだけであったり、定量調査と定性調査のどちらか一方のみで全体の傾向を把握しているなど、深堀をしていないケースもあります。
この場合、結果としてロイヤルティに影響を与える要因を特定できず、改善の優先順位をつけられない、といった結果になりがちです。

また、アクションにつながる調査設計のポイントとして、「ロイヤルティ構成要素」について定量的に要因分析することも大切です。
ロイヤルティ構成要素は、カスタマージャーニーを作り、顧客の感情の流れなども加味しながらポイントを抽出します。
このような一連の流れに加え、更にコメントのような定性的なデータも見ながら、スコアの背景を深堀し、ロイヤルティを醸成/棄損している要因を特定します。

ステップ2:調査の結果を迅速に関係者に共有する

素早く改善アクションを起こすには、調査結果を迅速に関係者に共有することが重要です。

調査設計から実査・回収、集計・分析、共有、アクションといった一連のプロセスの中で、実査から社内共有までに時間がかかってしまっているケースは多くあります。その手動で行っている部分を自動化し、スムーズな運用を手助けするのが、弊社が提供している「NPX Pro」です。
NPX Proについては、弊社のセッションの終盤に笠岡より、実際の画面をご覧いただきながら効率的な分析のためのポイントなどをご紹介しました。

ステップ3:お客様へのアクション、フィードバック

現場で行う「小さなサイクル」とともに行っていただきたいのが「大きなサイクル」を両輪で回すということです。
「小さなサイクル」が現場で解決するものであるのに対し、「大きなサイクル」は、より組織横断的に改善を必要とするものです。
実際にNPSを導入して成果を出している弊社のクライアント企業のほとんどは、この2つの改善サイクルをまわしています。

3.ツール導入で更にNPS改善を効率的に

後半は笠岡より、顧客ロイヤルティ向上のための改善サイクル支援に特化した「NPX Pro」をご紹介しました。

笠岡も多くのお客様のコンサルティングをさせていただく中で、アンケートの回収などの作業に時間がかかり、肝心のアクションに時間を割けないというケースを実際に現場で目にしていると言います。会場では、改善アクションにつなげるポイントを見つけるためのアンケート集計後のデータの深堀り方法を中心に、時系列での結果の推移や、NPSを低くしている要因の分析、集計データのドリルダウンなどを、「NPX Pro」の画面でご覧いただきました。
集計や分析といった時間がかかっているポイントを自動化し、集計結果の解釈やアクションプランの作成に時間をかけることが、NPS改善を効率的に実施するポイントであるということを再度ご紹介して、セッションを締めくくりました。

※Net Promoter®およびNPS®は、ベイン・アンド・カンパニー、フレッド・ライクヘルド、サトメトリックス・システムズの登録商標です。