2017/12/21

【NPS®トップ企業に聞く - 顧客ロイヤルティ向上の秘訣】

モバイル通信サービス業界 NPS 第1位 株式会社ケイ・オプティコム様 ~お客さまとの信頼関係の構築がNPS向上の一助に。逆転の発想で業界第1位を獲得~

NPSベンチマーク調査2017、モバイル通信サービス部門で第1位に輝いたmineo(マイネオ)。業界リーダーとなった同社の、革新的なサービスなど、多くのユーザーから支持された取り組みについてお伺いしました。

目次

ユーザーと同じ方向を見据え、新しいサービスを作り上げる

― 今回のNPSベンチマーク調査において、モバイル通信サービス部門でmineo(マイネオ)が1位を獲得されました。誠におめでとうございます。この素晴らしい成果を挙げられた御社の取り組みについてお聞かせいただければと思います。まずは御社の事業とビジョンについてお聞かせ下さい。

(右)株式会社ケイ・オプティコム 経営本部 モバイル事業戦略グループ グループマネージャー 上田 晃穂 様
(左)NTTコム オンライン・マーケティング・ソリューション株式会社 代表取締役社長 塚本 良江

(以下敬称略)

上田:mineoは、「格安スマホ」や「格安SIM」を提供するMVNO(仮想移動体通信事業者)で、2014年6月にau回線を使った「Aプラン」をスタートさせました。その後2015年9月にはNTTドコモ回線を利用する「Dプラン」も開始し、大手キャリア2回線を同時に扱う、個人向けとしては業界初のマルチキャリアMVNOとなりました。最新の加入者数は約87万回線ですが、2017年度末までに100万回線達成することを目標に、さまざまな戦略を打っているところです。
2016年1月には、「Fun with Fans!」というブランドステートメントを掲げました。これは「ユーザーさんとともにワクワクする新しいことや楽しいことをやっていこう」というビジョンを表したものです。
また、私が2016年7月にmineoの責任者に就いたのを機に、このブランドステートメントをもう少しかみ砕き、「まっすぐなmineo」「イケてるmineo」「ネットぢからのmineo」「おもしろいmineo」「うれしい!たのしい!大好き!mineo」という5つの表現を追加しました。 このうち、「ネットぢから」というのは、通信ネットワークの事業者として品質確保をしっかり行いながら、また「マイネ王」というコミュニティサイトを運営しているので、そこで活動していただいている方々との人的ネットワーク・つながりを活かしていこうという意味があります。そしてこれら5つの頭文字をとると「ま・イ・ネ・お・う(マイネ王)」になるのですよ。

ユーザーの声に耳を傾けmineoを一緒に創りあげる共創戦略

― 「Fun with Fans!」という発想はどのようにうまれたのでしょうか。

上田:我々のようなMVNOの事業者が一番の売り文句にするのが「安さ」です。正直に申し上げて、価格と、音声電話やデータ通信などの基本的な機能はどのMVNO事業者も似たり寄ったりで、別のところで付加価値がなければ差別化は困難です。そこで当社はコミュニティサイト「マイネ王」を通じてユーザーさんと一緒に新しい価値を作り上げ、ともに楽しみ、面白いことを手掛けることに重きを置くことで、他社との差別化を図ることにした、というのがきっかけです。
また、これらを実現するための戦略として、1つはユーザーさんと一緒に価値を創っていく共創戦略。もう1つは、安心戦略を展開しています。安心戦略は、例えば、MVNOの知識はそれほど詳しくない一般層の方々、例えば女性や高年齢層のお客さまのために、mineoの疑問点・不明点を気軽に質問いただける店舗を展開し、安心して契約していただくといったことを取り組んでいます。この2つの戦略が融合し、相乗効果で高まっていくイメージです。

― コミュニティサイト「マイネ王」に代表される共創戦略は、お客さまの感情にも働きかけができる素晴らしいアプローチですね。

上田:我々は通信サービス業ではありますが、単なる機能ではなくその上の情緒的価値、それからもう1段階上の社会的価値の提供を理想としています。mineoやマイネ王を使っていく中で、誰かの役に立ったとか、何かに貢献できたとか、そういった価値まで感じていただけるサービスを常に考えています。

― フリータンクなどのお客さま目線のサービスも、やはりコミュニティから生まれるのでしょうか。

上田:そうですね。お客さまの声や書き込みの内容もすべて目を通していますし、その内容をもとに我々の中でもアイデアを追加で出し合っています。マイネ王のなかに「アイデアファーム」というカテゴリーがあって、ユーザーさんがアイデアの種を出してくれる場もあります。また、オフ会やファンの集いを開催するなど、お客さまの声を聞くためのネット(オンライン)の場も、リアル(オフライン)の場も両方大事にしています。

ユーザーと信頼関係を築くことが、NPS向上につながる

― mineoがNPS第1位となった牽引力はどのようなものだったとお考えでしょうか。

上田:ブランド価値向上のために行った施策のうち、何が響いているのかを測る調査を自社独自でしているのですが、その結果、4つの大きな要因の傾向がわかり、この4つが効いているのだと思います。
1つめはシンプルでわかりやすい料金プランへの支持。2つめは、コンタクトセンターやウェブのサポートサイト、「マイネ王」のQ&Aなど、全体としてのサポートの充実。3つめが、「マイネ王」で提供しているユーザー参加型の企画や、ユーザー全員でシェアできるパケットの貯蔵庫の「フリータンク」。4つめが、6月から開始したMVNOで初めての長期利用特典制度「ファン∞とく」です。

― 今回のNPSベンチマーク調査を見ましても、差別化の布石となった「マイネ王」の重要性がありつつも、価格が一番の推奨理由となっています。

上田:価格が安いのに加えて料金体系がわかりやすい、というのもポイントだと思います。また、我々が訴求しているメッセージの1つに「端末そのままでmineoが使えます」というものがあります。端末は変えずにSIMだけmineoのものに差し替えると、料金が約3分の1といった形で大幅に安くなる。これも非常に喜ばれます。まずは価格が安いという大きな入り口からmineoに興味をもっていただき、ご契約いただけたら、マイネ王のような「別の価値もある」ことを知っていただき、長く使っていただければよいなと思っています。
薦め方についても相手にMVNOの知識が全くない可能性もある中で、「料金が安い」と簡潔に伝えるほうがシンプルでわかりやすいと考えるか、付加価値としての「マイネ王」を推奨すべきか、薦める相手によって違うのではと考えています。

― 顧客ロイヤルティはmineoの経営の中でどういった位置づけでしょうか。

上田:事業戦略の中では重要な位置づけです。初心者ユーザーさんの質問に対してすぐ返答してくれるベテランユーザーさんなど、マイネ王のフィールドの中で、mineoに貢献していただいている方は、我々と一緒にmineoの価値を作り上げてくれる大切な方たちです。
利用金額などの経済的な側面と直接リンクさせて顧客ロイヤルティをとらえているわけではありません。ただ、マイネ王の中でアクティブに活動していただいている方は、解約率が低いとか、第三者に推奨する数が多いとか、といった統計データがあります。つまり、こういった方たちは、結果として当社のサービスを長くご利用してくださり、mineoを家族・友人・知人に紹介してくださっているということです。

― NPSが上がるとファンが増えるという発想からNPSの活用が始まる場合も多いのですが、mineoの場合は逆で、信頼関係を作ろう、ともにやろう、という視点が先にあり、それが結果として(NPSに)返ってきているということなのですね。
それでは最後に今後の展望を教えてください。

上田:MVNOサービスを提供している企業は日本全体で約700社あります。その中で、何の価値をきっかけとして、お客さまに当社を選んでいただけるかを考え続けていかなければいけません。我々としては、共創、つまりユーザーさんと一緒に創り上げていくところ。その中で新しい、今までどこのMVNOにも無かったような新しい、ワクワクする、驚きを感じてもらえるようなサービスを生み出すことによって「mineoにしかできない」「mineoだからできる」と言われるオンリーワンのポジションでありたいと思っています。

― 「共創」のキーワードで、今後もお客さまを中心に据えた、ユニークなサービスを提供し続けていく、ということですね。本日はありがとうございました。

【インタビュー後記】by NPSベンチマーク調査担当
NPSベンチマーク調査2017モバイル通信サービスの結果から読み取れるmineoの強み

NPSベンチマーク調査では、モバイル通信サービスに関連した19の要因別に満足度を聞いていますが、mineoは、料金関連の項目およびカスタマーサポートに関連した項目で、非常に高い評価を得ていました。料金関連の項目では、「データ通信料金のお得さ」に加え、インタビューにもありました「料金体系のわかりやすさ」、「長期割引などの割引プランの豊富さ」といった点で業界トップの満足度となっています。また、「カスタマーサポートの手厚さ」、「利用開始や各種変更手続きのスムーズさ」などでも、業界トップクラスの満足度を得る結果となっています。

また、「推奨者」の推奨理由としては、「価格が安くて品質がよい」、「毎月の料金がとても安い」、「契約内容がシンプルで分かりやすい」といった価格に関連したコメントに加え、「利用者目線のサービスがたくさんある」、「サービスを顧客とともに考えている」など、ユーザー目線のサービスに対しての高い評価が見られました。

* Net Promoter® および NPS® は、ベイン・アンド・カンパニー、フレッド・ライクヘルド、サトメトリックス・システムズの登録商標です。

NPSベンチマーク調査レポート2017【モバイル通信サービス】

NPSベンチマーク調査レポート2017
【モバイル通信サービス】

モバイル通信サービス9社のNPS(ネットプロモータースコア)およびロイヤルティ要因についての分析レポートです。

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