2018/12/05

【NPSトップ企業に聞く顧客ロイヤルティ向上の秘訣2018】

モバイル通信サービス部門 第1位 mineo(株式会社ケイ・オプティコム)様
~企業発信のメッセージが届きにくい時代だからこそ、NPSの重要性を認識~

NPSベンチマーク調査2018、モバイル通信サービス部門で2年連続の第1位に輝いたmineo(マイネオ)。ブランドのコアなファンを離さないだけでなく、ライトユーザーへの細やかな気遣いも欠かさぬ株式会社ケイ・オプティコムの、この1年の取り組みについてお伺いしました。

mineoのブランド感をメンバー全員が共有し、一体感をもってお客さまと向き合う

―NPSベンチマーク調査2018において、モバイル通信サービス部門でmineo(マイネオ)が2年連続の1位を獲得されました。誠におめでとうございます。この1年で、mineoはさらにブランドとしての強みを増されたのではないでしょうか。

株式会社ケイ・オプティコム 経営本部 モバイル事業戦略グループ グループマネージャー  上田 晃穂 様

(以下敬称略)

上田 : ありがとうございます。おかげさまで契約数も100万回線を超えました。ただ、携帯電話市場は、大手キャリア3社のユーザー数が約90%を占め、MVNOを扱う約900社が、残りの10%を争っている、いわゆるレッドオーシャンです。その中でmineoとして独自の価値を出さなければならないということは常々意識しています。mineoはユーザーの皆さまとの「共創」を、独自性の軸にしてきました。機能的価値だけでなく、mineoを使うと楽しいといった情緒的価値や、mineoが世のため人のためになるといった社会的価値を含めて、トータルでmineoとしてできることを考えています。

― 共創戦略の一環として、昨年から新たに取り組まれたことや力を入れられた点はありますでしょうか。

上田 : 契約数が伸び、mineoに携わるメンバーの入れ替わりもある中で、組織全体に対して、mineoのブランドを理解浸透させるという活動を進めています。営業部門や店舗、サポート部門やバックオフィスなど、様々な部門がありますが、全部含めて1人1人がmineoです。ブランドに関わるメンバー全員が、mineoらしいというのはこういうことだと理解し納得することによって、お客さまが異なるタッチポイントを通じて感じるmineoらしさに、一貫性がでてきます。そのために、部門ごとに2時間ほどmineoについて理解したり、ディスカッションする場を設けて、そこでのブランド理解をお客さまとの活動にいかしてもらうということをやっています。

NPSをKPIとして採用。お客さまが「おススメしたくなる」ようなサービスの提供を目指す

― 社内の指標としてNPSを導入されたそうですね。

上田 : 満足度だけ見るのだけでなく、NPSも独立した指標としてみて、KPIに設定しようということで、取り入れました。昨年NPSベンチマーク調査2017モバイル通信サービス部門を受賞したこともきっかけの一つになりましたね。
満足度とNPSが上がれば、解約率の低減にもつながります。NPSは「お薦めしたいですか」という切り口なので、実行動としてつながると、口コミが増え、紹介率も上がるのではないかと考えました。お客さまにファンになっていただいて、ファンの方が新しいお客さまをまた連れてきてくださるという、よいサイクルを回していきたいと思っています。

― NPSと満足度調査では、見え方が違うと感じられる点はありますか。

上田 : そうですね。時代が変わってきている中で、NPSが事業にとって重要であろうというのは意識しています。
ひとつは、時代の風潮として、企業から発信する情報は届きにくくなっています。各企業からの「我々のサービスは良いサービスですよ」という情報は世の中に溢れているので、皆さまは聞き流してしまいます。一方で、価値観の似ている知り合いからの口コミは響きやすい、という点があげられます。NPSは、お薦めしますか、という口コミの部分を、ストレートに聞いている指標です。
また、お客さまにとって、ご自分が満足しているだけでなく、他人に薦めたくなるということは、さらに高いハードルを越えてきていることになります。NPSを向上させるにはどうしたらいいかという考え方でサービスを組み立てると、お客さまご自身の満足に加え、お客さまからも宣伝していただけるようなサービス内容・レベルを目指すことになります。結果として、mineoとしても拡大できるし、我々も「より良いサービスにしよう」という意識が高まって、改善を継続していくモチベーションになります。その意味合いでもいい指標だと思います。

― 「お薦めする」の行動の結果ともいえる、紹介率もKPIとしていらっしゃいます。

上田 :紹介専用の申し込みページを準備しておりまして、紹介した方、された方が分かるようになっており、そこから紹介率をKPIとしてモニターしています。紹介専用ページから入ってくる方たちの割合を見ていると、段々増えてきておりまして、最大で新規加入者の4割くらいが紹介でご契約いただいています。

ネットとリアルを駆使して丁寧にお客さまとの関係性を発展させていく

― 昨年お伺いしました「マイネ王」のコミュニティですが、今回の調査結果でも、お薦めしたい理由の一つとして、ポジティブなコメントが多数ありました。昨年から、更に発展された点などありますでしょうか。

上田 : 今は登録者数で大体ユーザーの4割、45万人超になっております。コミュニティサイトの中ではユーザー同士で疑問を解決するQ&Aや、スタッフブログなどいろいろなコンテンツを提供しています。
昨年に引き続きですが、オフ会も実施しています。今年度は新たに長期利用の方たちにおもてなしの気持ちを表したいと思い、第1回の王国イベント「Green Party」を実施しました。店内、料理も飲み物もすべて緑で。1年以上ご利用いただいている方から抽選でご招待をし、パーティの最後には、マイネ王の運営スタッフが参加者お一人お一人に手書きのメッセージカードを渡し、感謝の気持ちを表しました。
また、以前より「マイネ王」で実施しているアイディアファーム(注:お客さまからmineoにサービス改善などの提案ができるコンテンツ)も件数が積みあがってきて、今ではアイディアが約3500件あります。その中で1割くらいは実現しています。「言ったことをちゃんと実現してくれるサービスだ」ということをお伝えしていくのも大事だと思っていまして、そうすることにより、お客さまもよりアイディアを出しやすくなります。

― ネットだけでなく、直近ではリアルの店舗も増やしていらっしゃいます。

上田 : ネットとリアルを融合させてコミュニケーションする、という点は常に意識していて、リアル店舗も徐々に増やしています。MVNOが何かよく分からなくて不安、といった方たちに対して、対面でお客さまの疑問を解消しながらご契約いただくのが大事だと思いますし、入るときだけでなく、入った後もサポートを受けられますよというのはお示しするべきだと思っています。

― 今回の調査結果には、データ通信の速度向上について期待するご意見もありました。ユーザーが増えて成長していく中では避けられないハードルでもありますが、、。

上田 : 課題としてはきちんと認識しています。ただ、単純に回線増強だけで解決するのは難しいところもあるため、改善する努力を続けつつ、同時に、現在できることとして、「こういう状況です」と常に公開しています。また、最近「エココース」というトライアルを実施し、「例えば平日12~13時などの混雑時間帯は200kbps しか出ませんが、月額料金が少しお安くなります」というサービスを提供しました。回線のコストを意識しながらも、満足していただけるお客さまを増やすために、そういった新しいサービスも考えています。

常にお客さまを意識して「結果としてNPSがあがる」サービスを打ち出していきたい

― 今後の展望についてお聞かせください。

上田 : 数字的な目標はきちんと意識しつつも、そこばかりに目がいかないように、お客さまに「いいな」と思ってもらえるサービスを提供し続けることを忘れずにいたいですね。お客さまが本当に望んでいて、満足していただけて、結果としてNPSが上がるようなサービスを提供できているかという点を大事にしていきたいです。今後もお客さま、ファンの方を意識して、新しいサービスをどんどん出していきたいですね。
直接お客さまからご意見をいただける環境があるというのが、我々の宝だと思っています。それに対して真摯に向き合って対応していく、しっかりと応えていくということを愚直に続けるのがmineo全体の発展につながると考えています。プロダクトアウトになりがちなところこそ、「お客さまはどう思っているのか」というマーケットインの考え方をもって応えていくことですね。

― mineo独自の共創戦略があるからこそ、多くのお客さまのお声を聞くことができ、また、その中から生まれたものをお客さまに還元していくことを非常に大事にしていらっしゃる、ということがよく分かりました。ありがとうございました。

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