2020/07/10

【顧客満足度とNPS®】

CS向上から顧客ロイヤルティ向上へ

顧客満足を表す「CS」という概念は、企業の商品・サービスを改善していくために重要な指標の一つです。顧客満足度を調査することにより、よりよい顧客体験を提供するためのヒントになります。同時に、顧客ロイヤルティの向上に取り組むことで、より企業の業績に直結した改善を実施することが可能となります。

CS向上と顧客ロイヤルティ

CSの向上

CS (Customer Satisfaction、顧客満足)を測るためには、自社のサービスや商品に対して顧客がどれだけ満足しているのかを、アンケート通じて指標化します。顧客の希望やニーズを分析し、サービスに反映していくことでCSは向上します。
CS向上について考えるにあたって、「顧客ロイヤルティ」の概念にも目を向けることが重要です。満足度が高いだけでなく、ロイヤルティの高い顧客は「商品やサービスの継続的な利用」や「リピート購入」、「他者への積極的な推奨」「建設的なフィードバック」を実施してくれると言われています。顧客ロイヤルティを測るにはNPS®(ネット・プロモーター・スコア)を用います。

参考:NPS®とは

ロイヤルティの高い顧客について

企業数や商品数が飽和状態で差別化が難しい市場において、特に顧客ロイヤルティは重要です。顧客ロイヤルティが高いと、競合へ乗り換えることが少なく、長期に渡りリピーターとして購入してくれることが期待できるためです。ロイヤルティが高い顧客は企業を信頼しているため、別の商品やサービスにも関心を持ちます。上位プランへの乗り換えを提案するアップセルや、セット商品や関連商品を提案するクロスセルなどのセールス手法の成果にも繋げることが出来ます。

顧客ロイヤルティ向上のための3つの取り組み

1.自社の立ち位置を知るための、自社の顧客調査と、競合調査を実施する

顧客ロイヤルティ向上の大前提はアンケートによる現状調査にあります。まずはリアルタイムに顧客が考えていることを把握しなければなりません。商品やサービス利用後の適切なタイミングでアンケートを行い、定期的にデータを収集します。サイトを利用したネットユーザーに対し、ポップアップやメールで収集するオンラインのアンケートや、イベント・セミナーに実施後のアンケートが一般的です。顧客との接点からユーザーの属性を想定し適正かつ十分なサンプル数を集めることでターゲットの偏りやサンプル数不足による回答が大きな影響力を持つことを防げることも重要です。また、一部のヘビーユーザーだけでなく、顧客の行動や心理を時系列的に示した「カスタマージャーニー」に基づきアンケートをすることで、顧客が購入に至るプロセスの課題発見に繋げることができます。

自社の現状を把握するとともに、競合と比較することで自社の現状調査だけではたどり着けない課題が発見できます。そのためにまずは業界の市場調査を行い自社の立ち位置(ポジションニング)を把握します。
そして業界上位の競合をベンチマークとし、自社との差を分析して課題を抽出していきます。このように競合調査を行うことで、自社の弱みだけでなく強みも把握することが可能になります。

弊社では顧客ロイヤルティの指標NPS®を用いて各業界の調査しております。無料レポートをダウンロードできますので自社・競合調査を始めるきっかけにご活用頂ければ幸いです。

参考:NPS®ランキング&アワード

2.経営理念(ビジョン)の定着

ロイヤルティ向上を目的とした経営理念は一部の従業員だけが意識していても意味がありません。たとえば、営業職や接客スタッフが顧客に対して真摯に働きかけていても、カスタマーセンターのオペレーターの態度が悪ければ努力は水の泡です。部署や業種はもちろん、雇用形態の垣根すら超えて経営理念は共有されていなければなりません。はじめに、従業員に理念を教える場として、研修が重要となります。企業が新しい取り組みを始める際には研修を実施し、目的やメリットをしっかり従業員に伝えていきましょう。

参考:NPS基礎講座

3.従業員満足度(ES)や従業員エンゲージメント(eNPS)の向上

CSの重要性が叫ばれる一方で、同様に重要なのが、ES(Employee Satisfaction)です。ESとは「従業員満足度」のことです。ここでも「eNPS」という概念が登場しました。「eNPS」とはEmployee Net Promoter Score の略で、「従業員エンゲージメント」を測定するための指標です。
従業員エンゲージメントとは、職場に対する信頼度・愛着度のことです。従業員の一人ひとりが企業の掲げる戦略・目標を適切に理解し、自発的に自分の力を発揮する貢献意欲であり、エンゲージメントが高い従業員は、顧客に対してより高品質で優れたサービスを提供したいという気持ち、熱意を持って仕事に取り組みます。
eNPSは、仕事へのやりがい、自社への愛着、業務やコミュニケーションに対する満足度など、従業員の意識を定量的に把握することができ、次の改善アクションプランを明確にすることができます。

大手の企業の取り組み事例

各業界のトップ企業はどのようなロイヤルティ向上、CS向上の取り組みを行っているかの事例としてご紹介します。

金融業界のNPS向上取り組み事例

保険販売代理店の業務品質の見える化に向けてNPX Proを導入
~調査結果のスピーディな把握とお客さまの率直なニーズの理解を実現~
損害保険ジャパン株式会社は、もともと顧客満足度調査(CSI)を実施されていたのですが、そこでは概ね80%~90%のお客さまにご満足いただいているという結果が出ていました。ただ実態としてそれだけの方が満足いただけているのかというとやはり乖離がありました。そんな中、海外でもスタンダードな指標になっているNPSについて、2015年度にNPS調査のトライアルを始めて、このNPS調査の結果を分析した結果、より的確にお客さま評価を示していることがわかり本格導入に進みました。

NPX Pro 導入事例 損害保険ジャパン日本興亜株式会社 様
参考:5分で読めるフィデューシャリー・デューティー徹底解説~基礎知識から取組み事例~

コンビニエンス・スーパー業界のCS向上取り組み事例

コンビニエンスストアやスーパーの経営で有名なセブン&アイは「お客様相談窓口」を各グループ会社に設置しています。Eメールなどの方法で送られてきた意見は個人情報が削除された状態で従業員間に共有され、解析がなされています。
CS向上のためのアンケートで起こりがちな、「個人情報を明かしたくない」という問題が考慮されているので、忌憚のない意見が窓口には届くようになりました。さらに、お客様応対の品質向上を目的に「セブン&アイグループお客様相談室情報連絡会」も毎月開催されていて、担当者たちがCS向上のために意見を交わす場も設けられています。さらに、担当者への研修も毎年行われています。

お客様とのコミュニケーション | CSR | セブン&アイ・ホールディングス

顧客ロイヤルティ向上をはじめてみませんか

企業の中で大きな課題となっているのは、ロイヤルカスタマーの創出です。消費者目線を徹底することにより、顧客は企業への愛着をどんどん強めていってくれます。さらに、顧客感動である「CD(Customer Delight)」を生み出せる取り組みがあれば、同業他社との差別化も図れます。NTTコム オンラインはNPS調査からNPS向上に向けての改善アクションまでワンストップでサポートしております。

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