2015/04/23
カスタマーロイヤルティxビジネス
NTTコム オンラインの屋代です。今回は、企業と顧客との関係(カスタマーエンゲージメント)が消費者の態度(および消費などの行動)にどのような影響を及ぼすのかについて、Gallup社が公表した調査レポート "State of the Amarican Consumer" からご紹介します。
調査レポートは以下よりダウンロードいただけます。
http://products.gallup.com/171722/state-american-consumer.aspx(Gallup社Webサイトに遷移します。)
この調査において同社は、カスタマーエンゲージメントを『消費者のブランド・製品・企業に対する感情的・心理的な愛着(attachment)』と定義し、ビジネスの成長に関する決定的な先行指標である、としています。そして同社では、このエンゲージメントを測定する指標として以下の要因からなるGallup CES(Customer Engagement Score)を定義しています。
そのうえで、同社では消費者を『十分にエンゲージしている(fully engaged)』・『無関心(indifferent)』・『積極的にエンゲージしない(actively disengaged)』の3グループに分類 しています。
今回の調査においては、企業やブランドと十分にエンゲージしている消費者については、平均的な消費者に比べて、share of wallet(ある一顧客が購入した特定の商品群(便益)の購入金額(数量)に対する自社商品(サービス)の割合), 利益率、収入、関係性の成長といった点において、平均して23%のプレミアムを得られることが分かった、としています。 逆に、積極的にエンゲージしない層については、平均して13%のディスカウントとなる、ともしています。
業界別には以下のようなデータを挙げています。
この調査結果は、ビジネスの成長を実現していくうえで、お客様からの愛着(エンゲージメント)を勝ち得ることがいかに重要であるか、ということを改めて数字をもって示すものであると考えます。新規のお客様を獲得することももちろん大切ですが、既存のお客様にご満足いただいているか、さらにご満足いただくために何をすべきか、ということの大切さを再認識すべき時であるといえるでしょう。
次回も、この調査結果をもう少し掘り下げてご紹介したいと思います。
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