CROとは、自社サイトにおける商品購入や資料請求といった
コンバージョンの数や率を最適化するための施策です。
どのようにCROを実施すれば良いかを解説します。
CROは、自社サイトに訪問したユーザーが、商品購入や資料請求などコンバージョンに至った割合を最適化するマーケティング施策である。ここでいう「最適化」とは、コンバージョン率の向上によって得られる恩恵を最大化することを指す。たとえば広告を出稿する際の費用対効果を算出する際にも使用される。
単にコンバージョンを高めるのであれば、指標としてはCROではなく、CVRを参照することもできる。CVRは「コンバージョンに達したユーザー数÷特定のページに流入したユーザー×100」で算出される。たとえばAというLP(ランディングページ※)を用意した結果、自社サイトに5000人のユーザーが訪れ、うち20人がコンバージョンに至った場合、AのLPのCVRは0.4%ということになる。
※LP(ランディングページ)…Web広告や検索画面からあるサイトに訪問したユーザーが、最初に目にするページのこと
ただしCVRの場合、コンバージョンの改善の指標としては心許ない面もある。CVRはコンバージョンに結びつかないサイト訪問者の数が低ければ低いほど、数値が高まる。そのため、何らかの原因でサイトにトラブルが発生し、トラフィックが一時的に低下した場合、CVRが異常に高い数値になる可能性がある。
たとえばBというLPを公開したものの、トラブルにより800人程度しか訪れず、うち10人がコンバージョンに至った場合、BのLPのCVRは1.25%となる。先ほどのAの場合と比べ非常に高い数値だが、LPの効果を正しく反映しているとは言い難い。
もしCというLPの訪問が12,000人、コンバージョンが45人だった場合、CVRは0.375%となり、CVRはA・Bよりも低い数値となる。しかし、コンバージョン自体は最も多くなっている。もしこれらA・B・CのLPの運用コストがすべて同じだった場合、CはCVRが最も低い数値となるが、最終的な成果には最も結びついていることになる。
CROは、CVRの数値をアップさせるような、数値の目標ではない。コンバージョンを効率よく獲得するためにさまざまな改善を行うことが、CROとなる。
CROには、「LPO」「CTA」「EFO」など、さまざまな取り組みが存在する。
LPOとは、「LPの最適化」を指す言葉(Landing Page Optimization)。LPの内容やデザイン、キャッチコピーを改善することで、CVRを高めていく。一般的にLPには、商品購入や資料請求の入力フォームにつながるリンクが用意されている。LPにたどり着いたユーザーを直帰させることなく、次のステップに移動できるような工夫が求められる。
EFO(Entry Form Optimization)とは、商品購入や資料請求における入力フォームの改善・最適化である。
LPOにより、多くのユーザーがコンバージョンの一歩手前となる登録フォームへたどり着いたとしても、入力に手間が掛かったり、何度もエラーが発生した場合、ユーザーは諦めて離脱してしまう。
EFOでは、こうしたユーザーの離脱を招くようなフォームを改善し、コンバージョンを取り逃さないようにする。たとえば、郵便番号を入力することで住所が自動入力される、全角数字を半角に自動で変更する、入力必須の項目を赤字で示すといったこともEFOの取り組みのひとつとなる。
CTA(Call to Action)は、ユーザーに期待する行動を喚起する取り組み。サイト内に「資料請求はコチラ!」といった、コンバージョンに結びつくリンクやボタンを表示することを指す。
考え方はLPOと同じだが、CTAにはLP以外の改善も含まれる。Webサイトでは、検索エンジンからページにユーザーが訪れるケースがある。そのページがCTAに基づいた作りをしていれば、その中からもコンバージョンを得られる可能性がある。
ユーザーが自社サイトにアクセスし、画面にページが表示されるまでの時間である「ページスピード」を早くすることも、CPOに貢献する。ページスピードが遅い場合、ユーザーはサイトを離脱する恐れが高まる。
LPは、ユーザーが興味を持つよう画像や動画を多用しているケースもあり、ページスピードが遅くなりがちです。データ容量の大きな画像や動画などはリサイズしたり、掲載点数を絞ることでページスピードの改善につながる。
CROは、単にCVRを上げるだけなく、サイトを訪問するユーザー数やクリック数などを高いレベルで保ちながら、コンバージョンを増やすための取り組みとなる。自社サイトを構築する際やLP作成、Web広告運用や広告制作をする際には、CROを念頭において実行すべきである。
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