CTRは、サイト内ページが検索エンジン結果に表示された回数に対するクリック数の割合のこと。
CTRの計算方法や、CTRの活用方法を紹介します。
CTRは「Click Through Rate」の略で、検索エンジンにサイトのページが表示された回数(インプレッション数)のうち、実際にクリックされた回数の割合のこと。CTRが高いほど、ページの注目度が高いといえる。クリック率に比例してページを訪れるユーザー数も多くなり、コンバージョン(成果)も増えていくことが期待される。
一方でCTRが低い場合、そのページはユーザーの興味を惹いていない恐れがある。この状態を放置しておくと、サイトの訪問者は伸び悩む。そのため、自社サイトを用いてWebマーケティングを行う際には、CTRは重視すべき指標となる。
CTRは、以下の式で算出する。
クリック数 ÷ 表示回数(インプレッション数) × 100
もしページAの表示回数が「5,000」、クリック数が「20」だった場合、計算式は【20÷5,000×100】で、CTRは「0.4%」となる。
ページBの表示回数が「1000」、クリック数が「10」の場合、計算式は【10÷1000×100】で、CTRは「1%」となる。
インプレッション数とクリック数自体はページAの方が高いが、CTRはページBの方が高い。この場合、CTRの観点からは、ページAよりもBの方がそれぞれのユーザーの検索意図への親和性が高いと判断することができる。
ページのCTRを向上するためには、いくつかの方法がある。
ページのタイトルは、検索エンジンの画面にも表示される。そのため、ページタイトルをユーザーの検索意図に沿ったものにすることで、CTRを高める要素となる。
タイトルはできるだけシンプルにし、文字数も短めにしておくことも重要となる。タイトルが長いと、検索結果画面にすべて表示されない恐れがある。そのページをクリックすることでユーザーにどのようなベネフィットがあるのかについても盛り込むと、ユーザーの興味を喚起し、クリックされる可能性が高まる。
検索結果ページでは、ページタイトルに加え、説明文も表示される。この説明文は「メタディスクリプション」と呼ばれる。メタディスクリプションに、ユーザーが求める情報を記載することで、ユーザーのクリックを促すことができる。
メタディスクリプションの文字数は80~120文字程度で、HTMLでページごとに設定する必要がある。メタディスクリプションは「スニペット」と呼ばれることもある。
強調スニペットとは、Google検索で「○○とは」のような質問文で検索した際、検索結果画面の最上位に、その回答となる情報が強調されて表示される仕組みのこと。強調スニペットに選ばれたページは、検索順位1位のページよりもさらに上位に表示されるため、CTRの向上が期待できる。
ただしGoogleは、ページが強調スニペットに選ばれる基準を明らかにはしていない。仮説として、検索エンジンからユーザーの検索意図に沿ったページであると認識されることで強調スニペットに選ばれる可能性が生じる。例えば、ページの本文中に、その検索キーワードに関する回答を記しておくこと、「◯◯とは?」という質問の回答にふさわしい内容を含めることなどが挙げられる。
CTRは、Googleが提供しているインターネット検索の分析ツール「Google Search Console」を用いて計測できる。メイン画面から「検索パフォーマンス」→「平均CTR」→「ページ」をクリックすることで、各ページの表示回数とクリック数、平均CTRが確認できる。
Google Search Consolは無料で利用でき、CTR以外にも、サイト訪問者が使用した具体的な検索キーワード、他サイトからのリンク状況、サイトが抱えている問題点も調べることができる。
なおGoogle Search Consolと似たツールに、「Googleアナリティクス」がある。こちらは、Google以外の検索エンジンなど、さまざまなWebサイトからの流入数や、ユーザーがサイトにアクセスした後にどのような行動を取ったのかなど、より詳細な分析ができるツールとなる。
自社サイト内のページのCTRが高ければ、多くのユーザーが自社の商品やサービスに興味を持っていることになり、売上にも繋がることが予想される。一方で、CTRが低い場合、自社サイトはビジネスへの好影響を与えづらい。
CTRが低いのは、自社サイトの構造が検索エンジンに適していないだけの可能性もある。本記事で取り上げたCTRの改善点を踏まえ、自社サイトの各ページを改善していくことでCTRの向上を期待することができる。
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