2018/7/25
NTTコム オンライン・マーケティング・ソリューション株式会社は、自動車の所有者を対象に、顧客ロイヤルティを図る指標であるNPSのベンチマーク調査2018を実施しました。有効回答者数は4,613件でした。
<調査対象企業(50音順)>
スバル、トヨタ、日産 、BMW、フォルクスワーゲン 、ホンダ、マツダ、三菱 、メルセデス・ベンツ、LEXUS
自動車業界10社のうち、NPSのトップは、2年連続で、LEXUS(-0.3ポイント)となり、最下位の企業との差は72.2ポイントでした。自動車業界10社の平均は-25.2ポイントと、昨年比+0.2ポイントとなりました。
また、データ改ざん等の不正が発覚したメーカーにおいては、NPSが下がる傾向が見られ、企業としての信頼性がロイヤルティに与えるインパクトが、改めて示される結果となりました。
所有している自動車の購入価格が、平均4百万円を超える“高級車”メーカーと、平均4百万円未満の“大衆車”メーカーとをわけて分析したところ、”高級車“の平均NPSは-6.8ポイント、大衆車の平均NPSは-33.1ポイントとなりました。”高級車“のNPSは”大衆車”との比較においても、また、他の業界との比較においても、高い結果となっています。
図 タイプ別NPS
NPSベンチマーク調査では、お客さまの視点からみたカスタマージャーニーに沿った形で、認知から購買、アフターサービスまで、複数の要因に対する重要度や満足度を調査し、ロイヤルティに与える影響を分析します。 各要因の期待値は満足度よりも高くなる傾向があり、ロイヤルティ向上においては、期待値と満足度のギャップが大きい要因について、そのギャップをいかに埋めていくか、といった点が、重要な要素となる傾向が見られます。
自動車業界においても、ブランドイメージや自動車のデザイン、性能、販売店との関係性など、16の要因について満足度および重要度を調査したところ、”高級車”においては、この期待値と満足度のギャップにおいて、逆転現象がおきるという通常とは異なる結果となりました。
”高級車”では、大半の項目において、満足度が期待値を上回る結果となり、カスタマージャー二-の一連の流れの中で、大多数の要因で期待を超える満足度を体験することで、”高級車”に対する高いロイヤルティが醸成されていることが分かりました。
「今後も対象の自動車を利用したいか?」を0~10の11段階でたずねたところ、「推奨者」(推奨度「9」~「10」)では平均9.4ポイント、「中立者」(推奨度「7」~「8」)では平均7.7ポイント、「批判者」(推奨度「6」以下)では平均5.4ポイントと、推奨度が高いほど継続意向が高い結果となりました。
図 NPSセグメント別継続利用意向
自動車メーカー・ブランド10社のNPS(ネットプロモータースコア)およびロイヤルティ要因についての分析レポートです。
NPSを活用する上で重要なロイヤルティ要因の分析や、「高級車」メーカーと「大衆車」メーカーにわけての分析などを掲載しています。