【NPS®(顧客推奨度)ベンチマーク調査】
製薬(消化器系)おすすめランキング

MRのスピード感ある対応や医師のニーズに合った提案力の改善が期待される

2024/02/01

NTTコム オンライン・マーケティング・ソリューション株式会社(本社:東京都品川区、代表取締役社長:塚本 良江、以下NTTコム オンライン)は、製薬業界(消化器系)を対象にしたNPSベンチマーク調査を実施しました。本調査は、医療用医薬品に関する情報提供を受けている製薬企業について、消化器系の医師を対象に行った調査になります。有効回答数は1,078件でした。
※NPSのベンチマーク調査を通じて、対象の製薬企業から情報提供を受けている医師が、消化器系の医師や医療関係者にその製薬企業を「どのくらいおススメしたいか」が分かります。

製薬(消化器系)業界のNPSトップは1.5ポイント

製薬企業15社のうち、NPSのトップは1.5ポイントとなりました。トップ企業とボトム企業の差は32.7ポイント、15社のNPS平均は-11.8ポイントとなりました。

NPS

MRの期待するスピード感での対応や医師のニーズに合った提案力の改善が期待される

業界全体におけるロイヤルティの要因を18の項目別に分析したところ、「医薬品の性能やコストパフォーマンスの良さ」に加え、「製薬企業の信頼性」や「製薬企業の患者視点に立った活動・取り組み」がロイヤルティを醸成する要因となりました。また、「製薬企業主催の講演会、勉強会の充実度」、「製薬企業によるWeb講演会の充実度」といった講演会に関する項目や、MR(医薬情報担当者:Medical Representatives)の「専門知識の高さ」もロイヤルティ向上につながる結果となりました。

一方で、MRの「期待するスピード感での対応」、「医師のニーズに合った提案力の高さ」については今後の改善が期待される結果となりました。批判者における推奨しない理由を自由記述でみると、「担当MRが忙しいときにも声をかけてくる」や、「消化器癌に対する情報が欲しかったのに、熱心に別領域の薬の説明をされたことがある」、「毎回説明をする内容が変わらず、新しい情報がない」といったネガティブなコメントもみられました。

図:業界全体のロイヤルティ要因分析(ドライバーチャート)

図:業界全体のロイヤルティ要因分析(ドライバーチャート)
※ダウンロード資料にて詳細のドライバーチャートをご覧いただけます

がん治療を扱っている医師においてはNPSが高い傾向に

医師のがん治療の扱い有無別にNPSを比較したところ、がん治療を扱っている医師においては-10.9ポイントとなり、がん治療を扱っていない医師(-22.6ポイント)より高くなりました。がん治療を扱っている医師においては、MRの「専門知識の高さ」や「期待するスピード感での対応」が特にロイヤルティ醸成のポイントとなりました。一方でがん治療を扱っていない医師においては、MRの「製薬企業の患者視点に立った活動・取り組み」や「医師のニーズに合った提案力の高さ」において改善が期待される結果となりました。

図:医師のがん治療の扱い有無別のNPS

図:医師のがん治療の扱い有無別のNPS
※がん治療の扱い有無別のロイヤルティ醸成要因の分析結果については、ダウンロード資料にてご覧いただけます

疾患領域ごとで企業間のNPSに差がみられる

消化器系の疾患領域ごとにNPSを分析したところ、上部消化管(食道、胃、十二指腸)では-17.8ポイント、下部消化管(小腸、大腸、肛門)では-8.7ポイント、肝胆膵(肝臓、胆道、膵臓、脾臓)では-7.6ポイントとなりました。また、疾患領域ごとに企業別のNPSに大きな違いがみられました。

図:消化器系の疾患領域別のNPS

図:消化器系の疾患領域別のNPS

推奨度が高いほど、今後の薬剤処方意向も高い傾向に

対象の製薬企業において、今後の薬剤の処方意向を0~10の11段階でたずねたところ、 「推奨者」(推奨度が「9」~「10」の回答者) は平均9.3ポイント、 「中立者」(推奨度が「7」~「8」の回答者)は平均7.7ポイント、「批判者」(推奨度が「0」~「6」の回答者)は平均5.8ポイントとなり、推奨度が高いほど今後の薬剤処方意向も高くなる結果となりました。

図:推奨セグメント別今後の薬剤処方意向

図:推奨セグメント別今後の薬剤処方意向

<調査概要>

【製薬(消化器系)】

  • 調査対象企業(アルファベット順、50音順): EAファーマ、MSD、アステラス製薬、アストラゼネカ、アッヴィ、エーザイ、大塚製薬、小野薬品工業、第一三共、武田薬品工業、中外製薬、日本イーライリリー、ノバルティスファーマ、ファイザー、ブリストル マイヤーズ スクイブ(社名入りのNPSおよびランキングは、有料レポートにてご覧いただけます)
  • 調査対象者: 製薬企業から医療用医薬品に関する情報提供を受けている消化器系の医師(主に従事している診療科が消化器内科、消化器外科)
  • 調査方法: 複数の医師パネルを使用した非公開型インターネットアンケート
  • 調査期間: 2023/12/25(月)~ 2024/1/10(水)
  • 有効回答者数: 1,078件(製薬企業を基準とした回答の総数:2,004件 ※医師1名あたり最大2社の製薬企業について回答)
  • 回答者の属性:
    • 【性別】男性:91.8%、女性:8.2%
    • 【年代】30代以下:32.1%、40代:27.0%、50代:25.8%、60代以上:15.1%

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