2019/12/05
NTTコム オンライン・マーケティング・ソリューション株式会社は、航空業界を対象に、顧客ロイヤルティを測る指標であるNPSのベンチマーク調査を実施しました。有効回答者数は、3,299件でした。
<調査対象企業(アルファベット順、50音順)>
AIRDO、ANA、JAL、JetstarJapan、Peach、Skymark Airlines、スターフライヤー、ソラシドエア
航空会社8社のうち、NPS®のトップはANA(-6.6ポイント)となり、最下位の企業との差は23.6ポイントとなりました。航空会社8社のNPS®平均は-17.1ポイントとなりました。
大手航空会社(レガシー・キャリア)と、LCC(ロウ・コスト・キャリア)に分けて、20の要因別に満足度の高い項目を分析したところ、大手航空会社では、最も満足度が高かったのは、「お問い合わせ時の応対のよさ」、次いで、「サービスの信頼性・安全性」となりました。一方、LCCでは、最も満足度が高かったのは「アプリの使いやすさ」、次いで、「コストパフォーマンス」となり、大手航空会社とLCCの強みがそれぞれに評価される結果となりました。
大手航空会社とLCCに分けて、20の要因別に満足度と重要度を分析したところ、重要度が高いにも関わらず満足度が伸びなかった(重要度と満足度のギャップがもっとも大きかった)項目は、双方とも、「飛行機の遅延・欠航時の対応の良さ」となりました。次いで、「座席の快適さ」も、大手航空会社、LCCともギャップの大きい項目となり、遅延・欠航時の対応とあわせ、業界全体で、改善の期待が高い項目となりました。
また、大手航空会社では、上記に加え「コストパフォーマンス」が、LCCでは「機内Wi-Fiの整備」が、ギャップの大きい項目となりました。
航空会社を利用する際決め手となった情報源を調査したところ、大手航空会社では、1位は「家族や友人・知人からのお薦め」(口コミ)(30.9%)、2位は「航空会社のホームページ」(29.2%)、3位は「旅行代理店から薦められて」(10.5%)となりました。一方、LCCでは、1位は「航空会社のホームページ」(38.4%)、2位は「家族や友人・知人からのお薦め」(口コミ)(30.2%)、3位は「比較サイトでの評価」(16.8%)となりました。
大手航空会社、LCCの双方において、「口コミ」と「航空会社のホームページ」が特に高い結果となりました。
図 利用の決め手となった情報源
航空会社の年間の利用金額について調査したところ、ロイヤルティの高い「推奨者」の利用金額が特に高い傾向が見られました。大手航空会社、LCCともに、「推奨者」は、ロイヤルティの低い「批判者」よりも2.3倍、年間の利用金額が高い結果となりました。
Net Promoter®およびNPS®、Predictive NPS®は、ベイン・アンド・カンパニー、フレッド・ライクヘルド、サトメトリックス・システムズ(現NICE Systems,Inc)の登録商標です。
また、eNPSは、ベイン・アンド・カンパニー、フレッド・ライクヘルド、サトメトリックス・システムズ(現NICE Systems,Inc)の役務商標です。