2026/07/08
NTTドコモビジネスX株式会社は、電力業界を対象に顧客ロイヤルティを測る指標であるNPSのベンチマーク調査を実施しました。有効回答者数は東日本部門3,582件、西日本部門4,090件でした。
※NPSのベンチマーク調査を通じて、対象の電力会社の利用者が、友人や同僚、家族にその電力会社を「どのくらいおススメしたいか」が分かります。
調査対象企業(アルファベット順、50音順):
〈東日本部門〉:auでんき、ENEOSでんき、J:COMでんき、ソフトバンクでんき、東京ガス、東京電力エナジーパートナー、東北電力、北海道電力
〈西日本部門〉:auでんき、大阪ガス、関西電力、九州電力、四国電力、ソフトバンクでんき、中国電力、中部電力ミライズ、北陸電力
東日本部門における電力会社8社のうち、NPSのトップは東京ガス(-32.8)、2位はENEOSでんき(-43.7)、3位はauでんき(-46.9)となりました。8社のNPS平均は-51.6、またトップ企業とボトム企業との差は32.9ポイントとなりました。
西日本部門における電力会社9社のうち、NPSのトップは九州電力(-34.2)、2位は大阪ガス(-34.4)、3位は四国電力(-37.6)となりました。9社のNPS平均は-44.2、またトップ企業とボトム企業との差は26.2ポイントとなりました。
20の要因別に業界全体のロイヤルティの要因を分析したところ、「サービスの信頼性・安定性」に加え、「自分に合った契約プランがあること」や「契約プランがシンプルで分かりやすいこと」といった契約プランに関する項目がロイヤルティを醸成する要因となりました。また、「コールセンターの応対の良さ」や「申し込み時の手続きのスムーズさ」もNPS向上に寄与しました。
一方でロイヤルティを向上させるために優先的に改善が期待される項目としては、「利用料金の適切さ」に加え、「企業の寄り添う姿勢・お客さまの声を大事にする姿勢」や「デジタルを活用したサービス品質向上の取り組み・企業努力」が挙げられました。
図:業界全体のロイヤルティ要因分析(ドライバーチャート)
※詳細はダウンロード資料をご参照ください:https://www.nttcoms.com/service/nps/report/energy/inquiry/
東日本部門1位の東京ガスは、「サービスの信頼性・安定性」に加え、「自分に合った契約プランがあること」や「契約プランがシンプルで分かりやすいこと」がロイヤルティ醸成に寄与する結果となりました。
西日本部門1位の九州電力は、「自分に合った契約プランがあること」に加え、「企業の寄り添う姿勢・お客さまの声を大事にする姿勢」や「デジタルを活用したサービス品質向上の取り組み・企業努力」がロイヤルティ醸成に寄与する結果となりました。
事業種別にNPSの経年変化を分析したところ、一般電気事業者ではNPSが向上傾向にある一方、新電力では2020年から低下し、2023年以降は横ばいとなりました。2026年の結果では一般電気事業者のNPSが-45.7となり、新電力(-48.1)よりも高くなりました。
一般電気事業者と新電力におけるNPSの変動要因を分析したところ、一般電気事業者では2020年比で「サービスの信頼性・安定性」の評価が上がり、ロイヤルティへの影響度も高まったことでNPS向上に貢献しました。一方で、新電力では「利用料金の適切さ」や「企業の信頼性/ブランドイメージ」、「サービスの信頼性・安定性」の評価が低下し、ロイヤルティ低下につながりました。
図:事業者種別NPSの経年推移
※2023年以降は一般電気事業者の対象企業を2社から9社に変更している
業界全体の課題となった「デジタルを活用したサービス品質向上の取り組み・企業努力」に関連し、過去1年以内における契約者向けマイページや公式アプリの利用有無について調査したところ、全体の33.2%が利用している結果となりました。また、マイページや公式アプリの利用頻度を調査したところ、最も多いのは「1週間に1回以上」(38.0%)、次いで多いのは「1か月に1回程度」(29.6%)となりました。
図:マイページ・公式アプリの利用頻度
マイページや公式アプリの利用頻度別にNPSを分析したところ、「1週間に1回以上」利用している人のNPSは-24.5と高く、利用頻度が高くなるほどNPSも高くなる傾向がみられました。
図:マイページ・公式アプリの利用頻度別NPS
さらに、電力会社がマイページなどを通じて契約者の節電を促進する取り組みについて、経験したことがあるものを調査したところ、「日々の電気利用料のお知らせ」(21.2%)が最も高く、次いで「節電チャレンジ・節電プログラム」(20.0%)、「節電に関するコラムなどの情報提供」(12.4%)が続きました。
図:契約者の節電を促進する取り組みの経験率
マイページの利用頻度別に節電を促進する取り組みについて経験したことがあるものを調査したところ、いずれもマイページ利用頻度が高いほど経験率が高いことが分かりました。マイページや公式アプリを通じた節電の促進など日々のコミュニケーションによって、アクティブ率を高めることがロイヤルティ向上の観点からも重要であることが示唆される結果となりました。
図:マイページの利用頻度別にみた、電力会社による契約者の節電を促進する取り組みの経験率(上位3項目)
昨今の電気料金は、政府による補助金の開始や終了、減額などにより、月々の支払額が大きく変動する状況が続いています。「利用料金の適切さ」が業界全体の課題となっていることも背景に、該当の電力会社による料金に関する案内の分かりやすさについて調査したところ、「月々の使用量の変化や推移」を「分かりやすい」と回答した人は9.5%にとどまりました。また、「燃料価格の変動が料金へ反映された内容」や「補助金による当月の減額幅(安くなった金額)」、「翌月以降の補助金の再開・終了・変更による料金への影響」については「分かりにくい」と回答した割合が「分かりやすい」と回答した割合を大きく上回りました。
図:電力会社からの料金案内の分かりやすさ
また、昨今のエネルギー価格の変動や補助金制度の変更が続く中で、該当の電力会社が料金について正確で分かりやすい情報提供をしていると感じるかを調査したところ、最も多いのは「どちらともいえない」(51.9%)となり、「非常にそう感じる」(4.4%)や「ややそう感じる」(21.8%)といった回答の割合は低くなりました。
図:料金に関する情報提供の分かりやすさについての評価
さらに、これらの評価別にNPSを分析したところ、「非常にそう感じる」と回答した人のNPSは31.2と高くなり、それ以外の人との差が大きくなりました。料金に関する分かりやすい情報提供の重要性が示唆される結果となりました。
図:料金に関する情報提供の分かりやすさの評価別NPS
対象の電力会社において、今後の継続利用意向を0~10の11段階で調査したところ、「推奨者」(推奨度が「9」~「10」の回答者) は平均9.6、「中立者」(推奨度が「7」~「8」の回答者)は平均8.0、「批判者」(推奨度が「0」~「6」の回答者)は平均6.1となり、推奨度が高いほど継続利用意向も高くなりました。
図:推奨セグメント別継続利用意向
【電力】
※NPSの値は小数点第2位を四捨五入しており、同値の場合、ランキングで同順位としている
Net Promoter®およびNPS®、Predictive NPS®は、ベイン・アンド・カンパニー、フレッド・ライクヘルド、サトメトリックス・システムズ(現NICE Systems,Inc)の登録商標です。
また、eNPSは、ベイン・アンド・カンパニー、フレッド・ライクヘルド、サトメトリックス・システムズ(現NICE Systems,Inc)の役務商標です。