2019/12/19
NTTコム オンライン・マーケティング・ソリューション株式会社は、カーシェアリング業界を対象に、顧客ロイヤルティを測る指標であるNPSのベンチマーク調査を実施しました。有効回答者数は、1,190件でした。
<調査対象企業(アルファベット順、50音順)>
Anyca(エニカ)、dカーシェア、GO2GO (ゴーツーゴー)、オリックスカーシェア、カレコ・カーシェアリングクラブ、タイムズカーシェア
(※Anyca, dカーシェア、GO2GOについては、借り手のみ対象)
6つのカーシェアリング(以下 カーシェア)ブランドのうち、NPS®のトップはタイムズカーシェア(-11.4ポイント)となり、最下位の企業との差は12.7ポイントとなりました。6ブランドのNPS®平均は-18.5ポイントとなりました。
18の要因別に満足度の高い項目を分析したところ、最も満足度が高かったのは、「アプリの使いやすさ」 、次いで「コールセンターの応対のよさ」となりました。
法人対個人のカーシェア(以下BtoCカーシェア)と個人間カーシェア(以下CtoCカーシェア)にわけて分析したところ、BtoCカーシェアはCtoCカーシェアよりも多くの項目で満足度が高く、特に「予約や支払いのスムーズさ」「サービスの信頼性」で、その差が大きくなりました。一方、CtoCカーシェアは、「輸入車などの憧れの車の多さ」で、BtoCカーシェアを上回る結果となりました。
カーシェアの利用目的について調査したところ、「レジャー・日帰り旅行」(47.0%)が最も高く、次いで「近郊への買い物」(30.8%)、「郊外への買い物」(30.4%)となりました。CtoCカーシェアはより複数の目的で利用されており、一人当たり平均2.3の用途があげられていました(BtoCカーシェアは1.9)。
利用しているカーシェアブランドについて、過去1年以内にSNSで発信したことがあるかを調査したところ、全体の47.8%が発信したことがあるという結果となりました。
特に、ユーザーのうち、20代、30代の占める割合が73.7%と高いCtoCカーシェアは、SNSの発信率も72.5%と、7割を超える結果となりました。
カーシェアを利用する際決め手となった情報源を調査したところ、最も高かったのは「カーシェア企業のホームページ」(36.7%)、次いで「家族や友人・知人からのお薦め」(口コミ)(31.1%)となりました。BtoCカーシェア、CtoCカーシェアのいずれにおいても、企業サイトおよび口コミがトップ2となり、重要な情報源となっていることが分かりました。
図 利用の決め手となった情報源
カーシェアの利用金額について調査したところ、ロイヤルティの高い「推奨者」は、ロイヤルティの低い「批判者」よりも、利用料金が高い傾向が見られました。「推奨者」は、「批判者」よりも1.8倍、月間の利用料金(基本料は除く)が高い結果となりました。
図 NPSセグメント別月額の利用料金(批判者を「1」とした場合)
カーシェアリング3社のNPS(ネットプロモータースコア)およびロイヤルティ要因についての分析レポートです。
新型コロナウイルスの感染拡大による推奨意向の変化についても取り上げています。是非ご覧ください。