2025/03/05
NTTコム オンライン・マーケティング・ソリューション株式会社は、都市ガスを対象に顧客ロイヤルティを測る指標であるNPSのベンチマーク調査を実施しました。有効回答者数は4,509件でした。
※NPSのベンチマーク調査を通じて、対象の都市ガス会社の利用者が、友人や同僚、家族にその都市ガス会社を「どのくらいおススメしたいか」が分かります。
対象の都市ガス12社のうち、NPSのトップは東京ガス(-32.2ポイント)、2位は西部ガス(-37.3ポイント)、3位は大阪ガス(-37.7ポイント)となりました。12社のNPS平均は-45.6ポイント、トップ企業とボトム企業との差は33.8ポイントとなりました。
20の項目別に業界全体のロイヤルティの要因を分析したところ、「企業の信頼性/ブランドイメージ」や「サービスの信頼性・安定性」、「お客さまに寄り添う姿勢・大切にする姿勢」がロイヤルティを醸成する要因となりました。また、「申し込み時の手続きのスムーズさ」や「引越し手続きや住所変更、プラン変更などの手続きのスムーズさ」に加え、「設備の点検・検針時の応対の良さ」といった手続きや応対品質に関する項目もNPSを高める要因となりました。
一方で、優先的に改善が求められる項目としては、「自分に合った契約プランがあること(携帯電話料金やでんきとのセットプランなど)」や「契約プランがシンプルで分かりやすいこと」となりました。
図:業界全体のロイヤルティ要因分析(ドライバーチャート)
※詳細はダウンロード資料をご参照ください:
https://www.nttcoms.com/service/nps/report/gas/inquiry/
東京ガスは、「契約プランがシンプルで分かりやすいこと」や「引越し手続きや住所変更、プラン変更などの手続きのスムーズさ」がロイヤルティに影響を与える結果となり、NPS1位につながりました。2位の西部ガスは「お客さまに寄り添う姿勢・大切にする姿勢」や「自然環境・SDGsに配慮した企業姿勢・取り組み」が、3位の大阪ガスは「企業の信頼性/ブランドイメージ」や「サービスの信頼性/安定性」がロイヤルティを醸成する要因となりました。
1年以内における都市ガス会社の利用サービス・顧客接点について調査したところ、最も高いのは「契約者向けマイページ」(15.8%)となりました。次いで、「コールセンター」(8.0%)、「メールマガジン」(7.2%)と続きました。
また、利用サービス・顧客接点の個数を分析したところ、1個以上の接点がある割合は全体の34.4%となりました。
左図:1年以内における都市ガス会社の利用サービス・顧客接点
右図:1年以内における都市ガス会社の利用サービス・顧客接点の個数
さらに、1年以内における都市ガス会社の利用サービス・顧客接点の個数別にNPSを分析したところ、3個以上ではNPSが5.7ポイントと高く、サービスの利用数が多いほどNPSが高くなりました。マイページやメールマガジンといった、都市ガス会社との接点が多いほどロイヤルティが高まることがうかがえる結果となりました。
図:1年以内における都市ガス会社の利用サービス・顧客接点の個数別にみたNPS
各都市ガス会社において、ガスのカーボンニュートラル化・脱炭素化に向けた取り組みや、エネファームなどの高効率なガス機器の普及促進といったSDGsへの取り組みがみられています。そこで、対象の都市ガス会社によるSDGsの取り組みについての認知状況を調査したところ、「よく知っている」と回答した割合は2.4%、「聞いたことがあり、内容も大体知っている」と回答した割合も8.9%にとどまりました。
図:都市ガス会社によるSDGsの取り組みの認知状況
さらに、都市ガス会社によるSDGsの取り組みの認知状況別にNPSを分析したところ、「よく知っている」もしくは「聞いたことがあり、内容も大体知っている」と回答した人のNPSは5.4ポイントとなり、「聞いたことはあるが、よく知らない」や「知らない・わからない」と回答した人と比較して高くなりました。
図:都市ガス会社によるSDGsの取り組みの認知状況別NPS
また、都市ガス会社のSDGsの取り組みについて、どのようにして知ったかどうかを調査したところ、「ホームページ」(28.7%)が最も高く、次いで「TV番組やCM」(23.9%)、「メールマガジン」(13.4%)が続きました。ホームページ等を通じて、SDGsの取り組みについて発信していくことの重要性が示唆される結果となりました。
図:都市ガス会社のSDGsの取り組みについての認知経路
対象の都市ガス会社において、今後の継続利用意向を0~10の11段階でたずねたところ、「推奨者」(推奨度が「9」~「10」の回答者)は平均9.6ポイント、「中立者」(推奨度が「7」~「8」の回答者)は平均8.0ポイント、「批判者」(推奨度が「0」~「6」の回答者)は平均6.1ポイントとなり、推奨度が高いほど今後の継続利用意向も高くなりました。
図:推奨セグメント別継続利用意向
【都市ガス】
※NPSの値は小数点第 2 位を四捨五入しており、同値の場合、ランキングで同順位としている
Net Promoter®およびNPS®、Predictive NPS®は、ベイン・アンド・カンパニー、フレッド・ライクヘルド、サトメトリックス・システムズ(現NICE Systems,Inc)の登録商標です。
また、eNPSは、ベイン・アンド・カンパニー、フレッド・ライクヘルド、サトメトリックス・システムズ(現NICE Systems,Inc)の役務商標です。