2019/8/7
NTTコム オンライン・マーケティング・ソリューション株式会社は、モバイル通信サービス業界を対象に、顧客ロイヤルティを測る指標であるNPSのベンチマーク調査を実施しました。有効回答者数は、大手携帯キャリア部門が1,438件、MVNO・サブブランド部門が2,729件でした。
<調査対象企業(アルファベット順、50音順)>
大手携帯キャリア部門: au (KDDI)、NTTドコモ、ソフトバンク
MVNO・サブブランド部門: IIJmio、mineo(マイネオ)、OCNモバイルONE、UQ mobile、Y!mobile(ワイモバイル)、楽天モバイル
大手携帯キャリア3社のうち、NPS®のトップはNTTドコモ(-55.4ポイント)となり、最下位の企業との差は9.8ポイントでした。大手携帯キャリア3社のNPS®平均は-59.3ポイントとなりました。
また、MVNO・サブブランド6社のうち、NPS®のトップはmineo(マイネオ)(-15.6ポイント)となり、最下位の企業との差は27.0ポイントでした。MVNO・サブブランドのNPS®平均は-29.3ポイントとなりました。
2019年大手携帯キャリア部門NPS1位 NTTドコモインタビュー
19の要因別に満足度と重要度を分析したところ、大手携帯キャリアでは、重要度が高いにもかかわらず満足度がのびなかった(重要度と満足度のギャップがもっとも大きかった)項目は「データ通信料のお得さ」、次いで、「料金体系のわかりやすさ」となりました。上記2項目とも、19の要因の中で満足度がもっとも低く、料金に関連した項目が課題となる結果となりました。
MVNO・サブブランドでは、重要度と満足度のギャップがもっとも大きかった項目は、「データ通信料のお得さ」、次いで、「長期割引など割引プランのお得さ」となりました。「データ通信料のお得さ」は、満足度のトップ項目にもかかわらず、期待値が高く、より一層の改善を求められる結果となりました。一方「割引プランのお得さ」は、満足度が低く、課題感のある項目となりました。
契約プランや月額料金の内容への理解を調査したところ、「十分に理解している」「大体理解している」ユーザーは大手携帯キャリアで63.7%、MVNO・サブブランドでは86.3%となりました。理解度別にNPSを分析したところ、大手携帯キャリアでは「十分に理解している」「大体理解している」ユーザーのNPSが-50.7ポイントだったのに対し、「あまり理解していない」「まったく分かっていない」ユーザーでは、-74.3ポイントと20ポイント以上の開きがありました。MVNO・サブブランドでは、この開きはより大きく、理解しているユーザーのNPSは-23.6ポイント、理解できていないユーザーのNPSは-66.8ポイントとなり、40ポイント以上の差がありました。契約内容や月額料金の理解促進の、ロイヤルティ向上における重要性を、示唆する結果となりました。
図 契約プランや月額料金の理解度別NPS®
5Gの認知度を調査したところ、大手携帯キャリアでは81.3%、MVNO・サブブランドで86.1%のユーザーが5Gについて認知している結果となりました。5G導入後の乗換意向について、推奨セグメント別に分析したところ、「できるだけ同じキャリアで切り替えたい」というユーザーの割合は、大手携帯キャリア、MVNO・サブブランドとも、推奨者のほうが大幅に高い結果となりました。
図 5G導入後に同じキャリアでの乗換意向の割合
過去1年間に発信したポジティブな口コミを見ると、大手携帯キャリアでは、「推奨者」 は「批判者」 の約7倍、口コミを発信していました。また、MVNO・サブブランドでは、「推奨者」は「批判者」の約4倍口コミを発信している結果となりました。
図 ポジティブな口コミ件数 (左:大手携帯キャリア 右:MVNO・サブブランド)
NPSベンチマーク調査2019大手携帯キャリア部門で1位となった株式会社NTTドコモでは、全国約2,300店舗のドコモショップにおいて、NPSを活用した取り組みをおこなっています。NPS導入の経緯、ドコモショップへの導入・浸透方法、NPSを活用しての改善活動について、お伺いしました。
【大手携帯キャリア】
【MVNO・サブブランド】
Net Promoter®およびNPS®、Predictive NPS®は、ベイン・アンド・カンパニー、フレッド・ライクヘルド、サトメトリックス・システムズ(現NICE Systems,Inc)の登録商標です。
また、eNPSは、ベイン・アンド・カンパニー、フレッド・ライクヘルド、サトメトリックス・システムズ(現NICE Systems,Inc)の役務商標です。