NPS®ベンチマーク調査 2021
【不動産管理会社(マンション)】

管理会社の対応力や費用・長期修繕計画の適正さ、管理組合とのコミュニケーションに利用者から期待。
管理組合でのITツールの活用もポイントに

2022/03/17

NTTコム オンライン・マーケティング・ソリューション株式会社は、不動産管理会社(マンション)業界を対象に、顧客ロイヤルティを測る指標であるNPS®ベンチマーク調査を実施しました。有効回答者数は1,871件でした。
※NPS®のベンチマーク調査を通じて、対象の不動産管理会社(マンション)の利用者が、知人や友人にその不動産管理会社(マンション)を「どのくらいおススメしたいか」が分かります。

調査対象企業(アルファベット順、50音順):
住友不動産建物サービス、大京アステージ、大和ライフネクスト、東急コミュニティー、日本ハウズイング、野村不動産パートナーズ、長谷工コミュニティ、三井不動産レジデンシャルサービス、三菱地所コミュニティ

不動産管理会社(マンション)部門のNPS®1位は三井不動産レジデンシャルサービス

対象の不動産管理会社(マンション)(以下、不動産管理会社)9社のうち、NPS®のトップは三井不動産レジデンシャルサービス(-28.1ポイント)、2位は野村不動産パートナーズ(-33.6ポイント)、3位は三菱地所コミュニティ(-38.8ポイント)となりました。9社のNPS®平均は-45.7ポイント、トップ企業とボトム企業との差は30.7ポイントとなりました。

NPS

業界全体では管理会社の対応力や費用・長期修繕計画の適正さ、管理組合とのコミュニケーションでの今後の改善に期待

不動産管理会社のロイヤルティの要因を20の項目で分析したところ、「管理会社の理事会運営への適切なサポート」、「居住ルールの適切さ」、また「管理会社の出納・会計業務が適正」といった管理会社の適切な業務運営に関連する項目がロイヤルティを醸成する結果となりました。また、「サービスの信頼性」についてもロイヤルティを醸成する要因となりました。
一方でロイヤルティを向上させるための優先的に改善すべき項目としては、「管理会社の誠実な対応・意欲」、「管理会社からの提案」といった管理会社の対応力に関連する項目や、「管理会社の策定する長期修繕計画および修繕積立金が適正」、「管理会社へ支払う費用が適正である」といった管理会社に支払う費用や長期修繕計画の適正さに関連する項目となりました。このほか、「管理会社の管理組合とのコミュニケーションの適切さ・良好な関係の構築」や「管理会社や管理人と不動産ディベロッパーとの連携のよさ」といった項目においても、今後の改善が期待される結果となりました。

図:業界全体のロイヤルティ要因分析(ドライバーチャート)

図:業界全体のロイヤルティ要因分析(ドライバーチャート)
※詳細はダウンロード資料をご参照ください:https://www.nttcoms.com/service/nps/report/r-management/inquiry/

NPS®1位になった三井不動産レジデンシャルサービスは、全般的な項目で評価が高くなったことに加え、管理人の応対の良さや迅速さ、トラブルの解決に対する協力姿勢といった管理人に関連する満足度が高評価であったことや、管理組合とのコミュニケーションの適切さ・良好な関係の構築への評価も高くなったことから、1位の結果に繋がりました。2位の野村不動産パートナーズにおいては、業界の課題となった管理費や長期修繕計画の適正さに対する満足度が高くなったほか、3位の三菱地所コミュニティにおいては全体的に一定の満足度評価を獲得しました。

管理組合でITツールを利用している割合は28.4%。ITツールの導入がロイヤルティ向上につながる

入居しているマンションの管理組合において、掲示板や意見箱、共有施設の予約やイベントのスケジュール確認などが可能なオンラインやITのシステム・サービスの利用について調査したところ、全体のうち28.4%がITツールを利用している結果となりました。またITツールの活用別でのNPS®を分析したところ、ITツールを利用している利用者のNPS®は-31.8ポイントと、分からないもしくは、ITなどを活用していないと回答した利用者に比較してNPS®が高くなりました。

図:(左)ITツールの利用有無別NPS® (右)ITツールの利用有無の割合

図:(左)ITツールの利用有無別NPS®
(右)ITツールの利用有無の割合

ITツールを利用している利用者に対し、管理組合における管理業務での具体的なITの活用について調査したところ、最も高くなったのは「管理会社から提供された管理システムの活用」(72.3%)となり、次いで「管理組合で導入したグループウェア」(22.6%)、「Web会議を用いた理事会の開催・運営」(17.5%)と続きました。不動産管理会社から管理組合に管理業務に向けたITツールの導入や活用支援などを進めることにより、ロイヤルティの向上につながることが示唆される結果となりました。

図:管理組合におけるITの活用

図:管理組合におけるITの活用

入居しているマンションの管理組合の交流が活発であるほどNPS®は高い傾向に

入居しているマンションの管理組合における交流が活発であると感じるか調査したところ、全体の27.8%が交流が活発的な方であると回答する結果となりました。また感じている交流の活発さ別でのNPS®を分析したところ、交流が活発的な方であると回答した利用者ほどNPS®が高くなる傾向がみられたほか、満足度項目の「管理会社主催のイベントが充実している(居住者の交流会等)」に対する評価についても平均7.2ポイントとなり、活発的な方ではないと回答した利用者の平均6.0ポイントを上回りました。

図:(左)管理組合における交流の活発さに対する感じ方 (右)管理組合における交流の活発さ別NPS®

図:(左)管理組合における交流の活発さに対する感じ方
(右)管理組合における交流の活発さ別NPS®

また入居しているマンションの管理組合が、そのマンションの資産価値の向上に取り組んでいるか調査したところ、全体の56.9%がマンションの資産価値向上に取り組んでいる傾向にあると回答する結果となりました。管理組合の交流の活発さに対する感じ方別で分析したところ、管理組合の交流が活発であると感じている利用者ほど、管理組合がマンションの資産価値向上に取り組んでいる傾向にあると回答する割合が高くなりました。マンションの管理組合の交流が活発的であるほどNPS®が高くなり、また管理組合がマンションの資産価値向上を高める取り組みを進めている傾向が伺える結果となりました。

図:管理組合における資産価値向上に向けた取り組みに対する感じ方

図:管理組合における資産価値向上に向けた取り組みに対する感じ方

生活サポート・駆けつけサービスの利用経験は全体の9.4%程度

過去5年以内に不動産管理会社が提供する家事代行やハウスクリーニング、リフォームといった、生活サポート・駆けつけサービスの利用経験があるか調査したところ、全体の9.4%がこれらのサービスを受けた経験がある結果となりました。
これらの生活サポート・駆けつけサービスの利用経験者に対して、具体的に利用したことがあるサービスの内容を調査したところ、最も高くなったのは「ハウスクリーニングサービスの申し込み」(37.7%)となり、次いで「リフォームの申し込み」(25.1%)、「粗大ごみや不用品の回収・搬出」(21.7%)が続きました。

推奨度が高いほど、対象の不動産管理会社の継続利用意向も高い傾向に

対象の不動産管理会社において、今後の継続利用意向を0~10の11段階できいたところ、 「推奨者」(推奨度が「9」~「10」の回答者) は平均9.5ポイント、 「中立者」(推奨度が「7」~「8」の回答者)は平均7.6ポイント、「批判者」(推奨度が「0」~「6」の回答者)は平均5.2ポイントとなり、推奨度が高いほど継続利用意向も高くなる結果となる結果となりました。

図:推奨セグメント別継続利用意向

図:推奨セグメント別継続利用意向

<調査概要>

【不動産管理会社(マンション)】

  • 調査対象企業(アルファベット順、50音順): 住友不動産建物サービス、大京アステージ、大和ライフネクスト、東急コミュニティー、日本ハウズイング、野村不動産パートナーズ、長谷工 コミュニティ、三井不動産レジデンシャルサービス、三菱地所コミュニティ
  • 調査対象者: インターネットリサーチモニターのうち上記不動産管理会社利用者
  • 調査方法: NTTコム リサーチによる非公開型インターネットアンケート
  • 調査期間: 2022/2/18(金)~ 2022/2/24(木)
  • 有効回答者数: 1,871名
  • 回答者の属性:
    • 【性別】男性:50.3%、女性:49.7%
    • 【年代】20代以下:3.6%、30代:8.6%、40代:19.6%、50代:23.2%、60代以上:44.9%