【NPS®(顧客推奨度)ベンチマーク調査】
製薬(消化器系)おすすめランキング

AIの活用を評価している医師のNPSは高い

2025/03/18

NTTコム オンライン・マーケティング・ソリューション株式会社(本社:東京都品川区、代表取締役社長:塚本 良江、以下NTTコム オンライン)は、製薬業界(消化器系)を対象にしたNPSベンチマーク調査を実施しました。本調査は、医療用医薬品に関する情報提供を受けている製薬企業について、消化器系の医師を対象に行った調査になります。有効回答数は1,008件でした。
※NPSのベンチマーク調査を通じて、対象の製薬企業から情報提供を受けている医師が、消化器系の医師や医療関係者にその製薬企業を「どのくらいおススメしたいか」が分かります。

製薬(消化器系)業界のNPSトップは9.8ポイント

製薬企業15社のうち、NPSのトップは9.8ポイントとなりました。トップ企業とボトム企業の差は41.5ポイント、15社のNPS平均は-7.6ポイントとなりました。

NPS

企業の信頼性や開発力の高さ、革新性がロイヤルティ醸成の要因に

業界全体におけるロイヤルティの要因を19の項目別に分析したところ、「企業の信頼性」に加え、「企業の患者視点に立った活動・取り組み」や「企業の開発力の高さ、革新性」がロイヤルティを醸成する要因となりました。「企業の開発力の高さ、革新性」に関連して、推奨者における推奨理由を自由記述でみたところ、「新薬の開発もよく行われており、常に技術革新されているイメージ」や「優れた医薬品を開発してきており、また、医師の研究を長くサポートしてきた実績がある」といったコメントがみられました。

また、「製薬企業主催の講演会、勉強会の充実度」、「製薬企業によるWeb講演会の充実度」といった講演会に関する項目や、「医薬品の性能やコストパフォーマンスの良さ」もロイヤルティ向上につながる結果となりました。

一方で、今後の改善が期待される項目としては、MRの「医師のニーズに合った提案力の高さ」となりました。

図:業界全体のロイヤルティ要因分析(ドライバーチャート)

図:業界全体のロイヤルティ要因分析(ドライバーチャート)
※ダウンロード資料にて詳細のドライバーチャートをご覧いただけます
https://www.nttcoms.com/service/nps/report/pharma/inquiry/

業界全体のNPSは向上。講演会の満足度を高めることがNPS向上の要因に

業界全体のNPSの経年推移を分析したところ、調査を開始した2022年から2023年にかけてはやや低下したものの、2024年には再び向上し、昨年から4.2ポイントのプラスとなりました。対象の15社のうち、5社で10ポイント以上上昇し、業界全体のNPSを押し上げる結果となりました。

図:業界全体のNPSの経年推移

図:業界全体のNPSの経年推移

業界全体のNPSが向上している背景について分析をしたところ、ロイヤルティ醸成要因となった「企業によるWeb講演会の充実度」や「企業主催の講演会、勉強会の充実度」において満足度が上昇しました。講演会等に対する評価が高まったことが、業界全体のNPSが向上した一因とみられます。

図:満足度項目の平均値の前年比較

図:満足度項目の平均値の前年比較

製薬企業によるAIの活用を評価している医師のNPSは高い傾向に

 現在製薬企業では創薬や、医師への情報提供を最適化するためにAIを活用した取り組みがみられています。そこで、対象の製薬企業におけるAIの活用に対する評価を調査したところ、「取り組んでいると思う」は7.3%、「やや取り組んでいると思う」は22.4%となりました。

図:製薬企業によるAIの活用に対する評価

図:製薬企業によるAIの活用に対する評価

 さらに、製薬企業によるAIの活用に対する評価別にNPSを分析したところ、「取り組んでいると思う」または「やや取り組んでいると思う」と回答した医師のNPSは24.4ポイントと、「どちらともいえない」やそれ以下と評価した医師と比べて高い結果となりました。推奨者の改善要望に関する自由記述においても、「今後もAIを取り入れた薬品開発をしてもらいたい」といったコメントがみられました。

図:製薬企業によるAIの活用に対する評価別NPS

図:製薬企業によるAIの活用に対する評価別NPS

推奨度が高いほど、今後の薬剤処方意向も高い傾向に

対象の製薬企業において、今後の薬剤の処方意向を0~10の11段階でたずねたところ、 「推奨者」(推奨度が「9」~「10」の回答者) は平均9.3ポイント、 「中立者」(推奨度が「7」~「8」の回答者)は平均7.7ポイント、「批判者」(推奨度が「0」~「6」の回答者)は平均5.9ポイントとなり、推奨度が高いほど今後の薬剤処方意向も高くなる結果となりました。

図:推奨セグメント別今後の薬剤処方意向

図:推奨セグメント別今後の薬剤処方意向

<調査概要>

【製薬(消化器系)】

  • 調査対象企業(アルファベット順、50音順):EAファーマ、MSD、アステラス製薬、アストラゼネカ、アッヴィ、エーザイ、大塚製薬、小野薬品工業、第一三共、武田薬品工業、中外製薬、日本イーライリリー、ノバルティスファーマ、ファイザー、ブリストル マイヤーズ スクイブ
    (社名入りのNPSおよびランキングは、有料レポートにてご覧いただけます)
  • 調査対象者: 製薬企業から医療用医薬品に関する情報提供を受けている消化器系の医師(主に従事している診療科が消化器内科、消化器外科)
  • 調査方法: 複数の医師パネルを使用した非公開型インターネットアンケート
  • 調査期間: 2025/2/14(金)~ 2025/2/21(金)
  • 有効回答数: 1,008件(製薬企業を基準とした回答の総数:1,862件 ※医師1名あたり最大2社の製薬企業について回答)
  • 回答者の属性:
    • 【性別】男性:93.0%、女性:7.0%
    • 【年代】30代以下:23.0%、40代:28.9%、50代:27.3%、60代以上:20.8%

※NPSの値は小数点第2位を四捨五入しており、同値の場合、ランキングで同順位としている

Net Promoter®およびNPS®、Predictive NPS®は、ベイン・アンド・カンパニー、フレッド・ライクヘルド、サトメトリックス・システムズ(現NICE Systems,Inc)の登録商標です。
また、eNPSは、ベイン・アンド・カンパニー、フレッド・ライクヘルド、サトメトリックス・システムズ(現NICE Systems,Inc)の役務商標です。