【NPS®(顧客推奨度)ベンチマーク調査】
動画配信サービスおすすめランキング

動画コンテンツの豊富さや取り揃えの幅広さがロイヤルティの醸成につながる

2022/09/29

NTTコム オンライン・マーケティング・ソリューション株式会社は、動画配信サービス業界を対象に顧客ロイヤルティを測る指標であるNPSベンチマーク調査を実施しました。有効回答者数は3,644件でした。
※NPSのベンチマーク調査を通じて、対象の動画配信サービスの利用者が、友人や同僚、家族にそのサービスを「どのくらいおススメしたいか」が分かります。

調査結果の詳細はこちらからご覧ください:
https://www.nttcoms.com/service/nps/report/video-service/inquiry/

動画配信サービス部門のNPS1位はNetflix

対象の動画配信サービス9社のうち、NPSのトップはNetflix(-2.0ポイント)となりました。2位はHulu(-11.8ポイント)、3位はAmazonプライム・ビデオ (-13.8ポイント)となりました。トップ企業とボトム企業の差は39.9ポイント、9社のNPS平均は-22.7ポイントとなりました。

コンテンツの幅広さや豊富さがロイヤルティの醸成につながる

動画配信サービスのロイヤルティの要因を19の項目別に分析したところ、業界全体では「興味のあるジャンルのコンテンツの豊富さ」や「コンテンツの幅広さ・多様性」といった、コンテンツの豊富さや取り揃えの幅に関する項目がロイヤルティ醸成に寄与する結果となりました。また、「問い合わせ対応の早さ/解決力」、「SNS・メールマガジンによる最新作・話題作・お薦め作などのコンテンツ情報の発信」、「企業イメージ・ブランドイメージのよさ」、「コンテンツの探しやすさ・検索のしやすさ」といった項目も業界全体のロイヤルティを高める要因となりました。

一方でロイヤルティを高めるために優先的に改善すべき項目としては、「コストパフォーマンス」のほか、「オリジナルコンテンツの豊富さ」、「オリジナルコンテンツのクオリティ」、また「お勧めコンテンツ・レコメンデーションが適切である」といった項目となりました。

図:業界全体のロイヤルティ要因分析(ドライバーチャート)

図:業界全体のロイヤルティ要因分析(ドライバーチャート)
※詳細はダウンロード資料をご参照ください:https://www.nttcoms.com/service/nps/report/video-service/inquiry/

NPS1位のNetflixは「オリジナルコンテンツの豊富さ」や「オリジナルコンテンツのクオリティ」といった項目において満足度評価が高くなりました。一方で時系列で分析をしたところ、NPSが最も高かった2018年度の結果に比較して、7ポイント低下している状況にあります。2位のHuluは「コンテンツの探しやすさやお勧め・レコメンデーションの適切さ」がロイヤルティ醸成のポイントとなり、昨年と比較してNPSは10.7ポイント向上しました。3位のAmazonプライム・ビデオは、特に「コストパフォーマンス」が評価され、NPS上位に位置する結果となりました。

タイムパフォーマンスを意識して動画視聴している利用者は全体の52.1%

近年、時間対効果(ある事柄に時間を費やし、それに対して得られる成果や満足度)を示す言葉として「タイムパフォーマンス」という言葉が見られています。該当の動画配信サービスでの動画コンテンツの視聴において重視している傾向について調査をしたところ、このタイムパフォーマンスや時間の効率よく視聴することを重視している利用者は合わせて全体の52.1%となりました。

これらの利用者に対し、タイムパフォーマンスや効率的に動画を視聴することを気にしている理由も調査したところ、「仕事や家事育児のため映画やドラマを見る時間が限られているから」、「何もしないでただ動画を視聴している時間が勿体ないと思うから」、「自由時間を大切にしたいから」、「視聴を始めてから、クオリティの低さを理由に時間を無駄にしたと感じたくないから」といった声が多く見られました。

併せて、タイムパフォーマンスや時間の効率を重視してコンテンツを視聴していると回答した利用者に、効率的に視聴するために行っていることを調査したところ、最も多いのは「あらすじや概要を事前に把握する(ネタバレは見ない)」(22.6%)となり、次いで「仕事や家事、作業など他のことを行いながら視聴する」(21.7%)、「人気ランキングで上位のコンテンツから選ぶ」(18.5%)と続き、限られた時間の中において効率的に質の高いコンテンツを楽しむために意識して視聴していることがうかがえる結果となりました。

図:効率的にコンテンツを視聴するために行っていること

図:効率的にコンテンツを視聴するために行っていること

「動画視聴後に口コミを投稿したりSNS上で感想や評価を閲覧している人のNPSは高い

該当の動画配信サービスで動画のコンテンツを視聴した後に取っている行動について調査したところ、「家族や友人、知人に視聴したコンテンツの感想や評価を伝える」が最も多く40.9%となりました。次いで「映画の評価・レビューサイトなどで、視聴したコンテンツの感想や評価を見る」(37.4%)、「SNSで他の人や感想や評価を見る」(31.9%)が続きました。

図:コンテンツ視聴後の行動

図:コンテンツ視聴後の行動

コンテンツ視聴後の行動別にNPSを分析したところ、最もNPSの評価が高くなったのは「SNSで視聴したコンテンツの感想や評価を投稿する」となり、NPSは5.2ポイントとなりました。次いで「映画の評価・レビューサイトなどで、視聴したコンテンツの感想や評価を投稿する」が3.3ポイントと続き、視聴後にコンテンツに関する発信や情報収集などの行動をとっている利用者ほどNPSも高くなることがうかがえる結果となりました。また視聴後に「有名人やインフルエンサー、映画評論家の感想や評価を見る」、「SNSで他の人の感想や評価を見る」といった行動をとる利用者のNPSも同様に高い傾向がみられました。

図:コンテンツ視聴後の行動別NPS

図:コンテンツ視聴後の行動別NPS

決め手となった情報源は「自分の家族や友人・知人からのお薦め」が最も高い

対象の動画配信サービスを契約する際に決め手となった情報源を調査したところ、1位は「自分の家族や友人・知人からのお薦め」(口コミ)(32.5%)となりました。また、2位「動画配信サービス企業のウェブサイト」(21.0%)、3位「比較サイトでの評価」(15.5%)が続きました。

年代別で分析したところ、20代以下においては「SNS(LINE、X (旧Twitter)、Facebook、Instagram等)上の口コミ」が他年代に比較して高い傾向となりました。また50代、60代以上においては「他のサービスのセットとして利用」において他の年代に比較して高い傾向となりました。

推奨度が高いほど、対象の動画配信サービスの継続利用意向も高い傾向に

対象の動画配信サービスにおいて今後の継続利用意向を、0~10の11段階でたずねたところ、「推奨者」 (推奨度が「9」~「10」の回答者)は平均9.4ポイント、「中立者」 (推奨度 が「7」~「8」の回答者)は平均7.7ポイント、また「批判者」 (推奨度が「0」~「6」の 回答者)は5.5ポイントとなり、推奨度が高いほど、継続利用意向が高くなる結果となりました。

図:推奨セグメント別継続利用意向

図:推奨セグメント別継続利用意向

<調査概要>

【動画配信サービス】

  • 調査対象企業(アルファベット順、50音順): ABEMAプレミアム、Amazonプライム・ビデオ、DAZN、dTV、Hulu、J:COMオンデマンド、Netflix、U-NEXT、ひかりTV
  • 調査対象者: インターネットリサーチモニターのうち上記有料動画配信サービス利用者(1年以内の利用あり)
  • 調査方法: NTTコム リサーチによる非公開型インターネットアンケート
  • 調査期間: 2022/8/22(月)~ 2022/8/26(金)
  • 有効回答者数:3,644名
  • 回答者の属性:
    • 【性別】男性:54.7%、女性:45.3%
    • 【年代】20代以下:20.6%、30代:19.6%、40代:22.5%、50代:17.5%、60代以上:19.9%

Net Promoter®およびNPS®、Predictive NPS®は、ベイン・アンド・カンパニー、フレッド・ライクヘルド、サトメトリックス・システムズ(現NICE Systems,Inc)の登録商標です。
また、eNPSは、ベイン・アンド・カンパニー、フレッド・ライクヘルド、サトメトリックス・システムズ(現NICE Systems,Inc)の役務商標です。