2019/8/21
NTTコム オンライン・マーケティング・ソリューション株式会社は、銀行業界を対象に、顧客ロイヤルティを測る指標であるNPSのベンチマーク調査を実施しました。有効回答者数は、6,189件でした。
<調査対象企業(50音順)>
イオン銀行、じぶん銀行、ジャパンネット銀行、新生銀行、住信SBIネット銀行、セブン銀行、ソニー銀行、みずほ銀行、三井住友銀行、三菱UFJ銀行、ゆうちょ銀行、楽天銀行、りそな銀行
銀行業界13行のうち、NPSのトップは住信SBIネット銀行(-25.2ポイント)。最下位の企業との差は36.4ポイントで、13行の平均は-46.2ポイントとなりました。
17の要因別に重要度および満足度をきいたところ、業界全体として、重要度が高いにもかかわらず満足度が伸びなかった(重要度と満足度のギャップがもっとも大きかった)項目は、「サービスの対価に見合った手数料」、次いで、「セキュリティの信頼性」、「店舗・ATMの利便性」となりました。「サービスの対価に見合った手数料」は満足度が低く課題感のある項目だった一方、「セキュリティの信頼性」は、満足度トップにもかかわらず、ユーザーの期待値が高く、ギャップ項目となっていました。
対象の銀行との取引をパソコンやスマートフォン等デジタル機器を利用し行っているかを調査したところ、全体の76.8%がパソコンやスマートフォンを利用している結果となりました。
図 デジタルでのサービスの利用について
また、利用の有無別にNPSを分析したところ、デジタル活用が進んでいるユーザーほどロイヤルティが高い傾向がみられ、手数料や他社との連携において、利用していないユーザーよりも、サービスへの評価が高い結果となりました。
図 デジタルでのサービスの利用有無別NPS
「フィデューシャリー・デューティー」(顧客本位の業務運営)の対象となる利用者についてNPSを調査したところ、NPS平均は-33.9ポイントと、資産運用等の取引の無い利用者の-56.4ポイントを大きく上回りました。資産運用等の取引のある利用者に限定したNPSのトップは、住信SBIネット銀行の-10.2ポイントとなりました。
図 取引種別でみたNPS平均
また、資産運用等の取引のある利用者において、「フィデューシャリー・デューティー」(顧客本位の業務運営)の認知度は24.6%と昨年比+3.4ポイントとなりました。認知経路の1位は、「金融機関のホームページ」となりました。
図 「フィデューシャリー・デューティー」認知者の割合(資産運用等の取引のある利用者)
Net Promoter®およびNPS®は、ベイン・アンド・カンパニー、フレッド・ライクヘルド、サトメトリックス・システムズ(現NICE Systems,Inc)の登録商標です。