2018/7/11
NTTコム オンライン・マーケティング・ソリューション株式会社は、自動車保険の利用者を対象に、顧客ロイヤルティを図る指標であるNPSのベンチマーク調査2018を実施しました。有効回答者数は6,192件でした。
<調査対象企業(50音順)>
あいおいニッセイ同和損保、アクサダイレクト、イーデザイン損保、AIG損保、SBI損保、セゾン自動車火災保険、ソニー損保、損保ジャパン日本興亜、チューリッヒ保険、東京海上日動火災保険、三井住友海上、三井ダイレクト損保
自動車保険会社12社のうち、NPSのトップはセゾン自動車火災保険(-25.1ポイント)。最下位の企業との差は33.0ポイントで、12社の平均は-40.2ポイントと、昨年比-0.6ポイントとなりました。
2018年自動車保険部門NPS1位 セゾン自動車火災保険インタビュー
保険会社との契約を代理店を通じて行う”代理店型”自動車保険と、契約を直接行う”ダイレクト型”自動車保険にわけて、14の要因別の重要度および満足度を分析したところ、重要度が高いにもかかわらず満足度が伸びなかった(重要度と満足度のギャップがもっとも大きかった)項目は、両者とも「事故時の対応のよさ」となり、「事故時の対応のよさ」が業界共通の課題であることが分かりました。次いで、”代理店型”は「支払い手続きのスムーズさ」、”ダイレクト型“は「コストパフォーマンス」が、ギャップ項目となりました。
”ダイレクト型“の「コストパフォーマンス」は、”従来型“に比べても満足度が高くなっているものの、重要度もより高く、引き続きギャップが残る結果となりました。”従来型“に比較して納得感ある価格体系が強みとなっている”ダイレクト型"自動車保険ですが、更なるロイヤルティ向上には、価格に加え事故時の対応等のギャップ項目を埋めていくことの重要性が示唆される結果となりました。
自動車保険の契約会社の変更経験有無およびその回数を調査したところ、”代理店型”では40.5%が、”ダイレクト型”では80.1%が、契約会社の変更経験がある結果となりました。
図 保険会社のタイプ別契約会社の変更経験有無
変更経験のある契約者のNPS®を分析したところ、”代理店型→ダイレクト型”に乗り換えたユーザのNPS®が-26.8ポイントと最も高い結果となりました。”ダイレクト型”ユーザーの変更理由上位は「保険料を下げるため」、「コストパフォーマンスがよくなる」、「自分に合った商品があった」となっており、費用面で”代理店型”からの改善期待が満たされた結果となりました。一方、”ダイレクト型→ダイレクト型”のユーザーのNPS®は上記よりも若干低い結果となりました。
図 保険会社の変更タイプ別NPS
当該自動車保険に加入する決め手となった情報源を調査したところ、”代理店型“自動車保険では1位が「家族や友人・知人からのお薦め」、次いで、「保険代理店の窓口や担当者」となりました。一方、”ダイレクト型”の1位は「保険会社のホームページ」、次いで、「保険の比較サイトや一括見積サイトでの評価」となりました。
図 タイプ別加入の決め手となった情報源
当該自動車保険の継続利用意向(「今後も対象の自動車保険を利用したいか?」を0~10の11段階でたずねた値)を調査したところ、批判者(推奨度が「0」~「6」)の5.7に対し、推奨者(推奨度が「9」、「10」)は9.4と、推奨度が高いほど継続利用意向も高い傾向が見られました。
図 NPSセグメント別継続利用意向
NPSベンチマーク調査2018、自動車保険部門で2年連続の第1位に輝いたセゾン自動車火災保険株式会社。2017年よりNPSを取り入れ、2018年には「お客さま本位の業務運営方針」の一環として、NPSスコアを社外に開示するに至った同社の、この1年の取り組みについてお伺いしました。
【自動車保険】
Net Promoter®およびNPS®、Predictive NPS®は、ベイン・アンド・カンパニー、フレッド・ライクヘルド、サトメトリックス・システムズ(現NICE Systems,Inc)の登録商標です。
また、eNPSは、ベイン・アンド・カンパニー、フレッド・ライクヘルド、サトメトリックス・システムズ(現NICE Systems,Inc)の役務商標です。