【NPS®(顧客推奨度)ベンチマーク調査 2019】
対面証券・ネット証券おすすめランキング

ロイヤルティが高いほど証券口座残高が多い傾向

2019/10/17

NTTコム オンライン・マーケティング・ソリューション株式会社は、対面証券およびネット証券の利用者を対象に、顧客ロイヤルティを測る指標であるNPSのベンチマーク調査を実施しました。有効回答者数は、対面証券部門が2,259件、ネット証券部門が2,706件でした。

<調査対象企業(アルファベット順、50音順)>
対面証券部門:SMBC日興証券、大和証券、野村證券、みずほ証券、三菱UFJモルガン・スタンレー証券
ネット証券部門:GMOクリック証券、SBI証券、カブドットコム証券、松井証券、マネックス証券、楽天証券

対面証券部門1位は大和証券、ネット証券部門1位はSBI証券

対面証券5社のうち、NPSのトップは大和証券(-56.1ポイント)となり、最下位の企業との差は0.9ポイントとなりました。対面証券5社のNPS®平均は-56.7ポイントでした。
ネット証券6社のうち、NPSのトップはSBI証券(-18.3ポイント)となり、最下位の企業との差は21.5ポイントでした。NPS平均は-29.8ポイントでした。

NPS

ネット証券では、各証券会社における保有商品に違いが見られ、推奨理由も、「NISA対象商品の充実したラインナップ」、「FXに強い」など、商品に紐づいた形で証券会社ごとの強みが異なっており、よりNPSの幅が広い傾向となりました。一方、対面証券では、推奨理由として、「信頼性」や「担当者の対応のよさ」など、対面ならではの項目が高く評価される傾向があり、NPSが僅差となる結果となりました。

2019年対面証券部門NPS1位 大和証券インタビュー

対面証券部門では、「合理的な手数料」が課題項目に

対面証券部門において、19の要因別に満足度と重要度を分析したところ、重要度が高いにもかかわらず満足度がのびなかった(重要度と満足度のギャップがもっとも大きかった)項目は、「サービスの対価に見合った合理的な手数料」、次いで、「資産運用に対する期待通りの成果」となりました。「サービスの対価に見合った合理的な手数料」は、3年連続で重要度と満足度のギャップがもっとも大きい項目、かつ、満足度の低い項目となり、業界の継続的な課題となりました。

ネット証券部門では、一層のセキュリティ向上への期待が大きい

ネット証券部門において、14の要因別に満足度と重要度を分析したところ、重要度が高いにもかかわらず満足度がのびなかった(重要度と満足度のギャップがもっとも大きかった)項目は「セキュリティの信頼性」、次いで、「サービスの対価に見合った合理的な手数料」となりました。「セキュリティの信頼性」は、満足度が高いにもかかわらず、重要度がさらに高く、強化を期待される項目となりました。

対面証券、ネット証券とも、若い世代のNPSが高い傾向

回答者の年代別にNPSを分析したところ、対面証券部門、ネット証券部門とも、若い世代のほうがNPSが高い傾向が見られました。対面証券では、20代~30代のNPSが-40.3ポイントと、40代~50代よりも17.7ポイント高くなりました。また、ネット証券では、20代~30代が-20.9ポイントと、40代~50代よりも11.9ポイント高くなりました。

図_年代別NPS

図_年代別NPS

20代~30代の要因別満足度を分析したところ、対面証券部門では、「担当者への相談のしやすさ」や「担当者による自身の状況やニーズのヒアリング力」といった担当者関連の満足度が特に高い結果となりました。
ネット証券部門では、「コールセンターの応対のよさ」に加え、「ウェブサイト・アプリのわかりやすさ」といったユーザビリティに関連した項目での満足度が高く、ロイヤルティに寄与する結果となりました。

推奨度が高いほど、対象の証券での口座残高が高い

過去1年間の対象の証券会社での平均的な口座残高を調査したところ、推奨度が高いほど、口座残高も高い傾向が見られました。対面証券では、推奨者(推奨度が「9」~「10」の回答者)が批判者(推奨度が「0」~「6」の回答者)の約1.5倍、ネット証券では、推奨者が批判者の約2.4倍の口座残高となりました。

図_推奨セグメント別口座残高(「批判者」を「1」とした場合)

図_推奨セグメント別口座残高(「批判者」を「1」とした場合)

「フィデューシャリー・デューティー」の認知は対面証券で高い

「顧客本位の業務運営」(フィデューシャリー・デューティー)の認知度を調査したところ、対面証券のユーザーにおいて、より認知の高い結果となりました。

図_「顧客本位の業務運営」(フィデューシャリー・デューティー)認知度

図_「顧客本位の業務運営」(フィデューシャリー・デューティー)認知度

NPSトップ企業に聞く顧客ロイヤルティ向上の秘訣2019

対面証券部門 NPS 第1位 大和証券株式会社様
~経営戦略から現場変革まで全社をあげてNPSに取り組む~

NTTコム オンライン NPSベンチマーク調査2019の「対面証券部門」で1位を受賞した大和証券株式会社。時代の変化に伴った経営改革の中で、NPSを活用し “対面証券”ならではの価値をより強化しています。NPS導入の経緯や具体的な施策内容、感じていらっしゃる効果や課題について、お伺いしました。

2019年対面証券部門NPS1位 大和証券インタビュー

<調査概要>

【対面証券部門】

  • 調査対象企業(アルファベット順、50音順): SMBC日興証券、大和証券、野村證券、みずほ証券、三菱UFJモルガン・スタンレー証券
  • 調査対象者: インターネットリサーチモニターのうち上記証券会社に口座を保有し、過去1年以内に利用した人
  • 調査方法: NTTコム リサーチによる非公開型インターネットアンケート
  • 調査期間: 2019年9月11日(水) ~ 2019年9月12日(木)
  • 有効回答者数: 2,259名
  • 回答者の属性:
    • 【性別】男性:67.4%、女性:32.6%
    • 【年代】20代以下:7.5%、30代:10.8%、40代:14.0%、50代:20.4%、60代以上:47.4%

【ネット証券部門】

  • 調査対象企業(アルファベット順、50音順): GMOクリック証券、SBI証券、カブドットコム証券、松井証券、マネックス証券、楽天証券
  • 調査対象者: インターネットリサーチモニターのうち上記証券会社に口座を保有し、過去1年以内に利用した人
  • 調査方法: NTTコム リサーチによる非公開型インターネットアンケート
  • 調査期間: 2019年9月11日(水) ~ 2019年9月12日(木)
  • 有効回答者数: 2,706名
  • 回答者の属性:
    • 【性別】男性:74.7%、女性:25.3%
    • 【年代】20代以下:8.2%、30代:18.6%、40代:22.4%、50代:18.7%、60代以上:32.1%

Net Promoter®およびNPS®は、ベイン・アンド・カンパニー、フレッド・ライクヘルド、サトメトリックス・システムズ(現NICE Systems,Inc)の登録商標です。
また、eNPSは、ベイン・アンド・カンパニー、フレッド・ライクヘルド、サトメトリックス・システムズ(現NICE Systems,Inc)の役務商標です。