【NPS®(顧客推奨度)ベンチマーク調査】
対面証券おすすめランキング

対面証券全体のNPSは大きく上昇。新NISA開始による新規顧客のロイヤルティが高い傾向に

2025/01/07

NTTコム オンライン・マーケティング・ソリューション株式会社は、対面証券を対象に顧客ロイヤルティを測る指標であるNPSのベンチマーク調査を実施しました。有効回答者数は1,995件でした。
※NPSのベンチマーク調査を通じて、対象の対面証券の利用者が、友人や同僚、家族にその対面証券を「どのくらいおススメしたいか」が分かります。

調査対象企業(アルファベット順、50音順):
SMBC日興証券、大和証券、野村證券、みずほ証券、三菱UFJモルガン・スタンレー証券

対面証券のNPSおすすめランキング1位は三菱UFJモルガン・スタンレー証券

対象の対面証券会社5社のうち、NPSのトップは三菱UFJモルガン・スタンレー証券(-32.3ポイント)、2位はSMBC日興証券(-39.8ポイント)、3位は大和証券(-43.0ポイント)となりました。5社のNPS平均は-41.3ポイント、トップ企業とボトム企業との差は13.7ポイントとなりました。

NPS

業界全体ではブランドイメージや問い合わせ時の応対の良さがロイヤルティ醸成のポイントに

対面証券全体におけるロイヤルティの要因を18の項目別に分析したところ、「企業イメージ・ブランドイメージのよさ」や「お客様に寄り添う姿勢・大切にする姿勢」のほか、「問い合わせ時の応対のよさ」がロイヤルティを醸成する要素となりました。

一方で、ロイヤルティを向上させるために優先的に改善すべき項目としては、「資産運用に対する期待通りの成果」に加え、「手数料とサービスのバランスの良さ(コストパフォーマンス)」や「資産運用に役立つ情報提供(世界経済・為替の動き・税制・制度変更等)」、「アフターフォローの手厚さ(継続的な訪問や電話・再提案等)」となりました。また、「自分に合った商品・サービスの提案力」や「商品の特性、手数料、リスク等の説明のわかりやすさ」といった項目についても、今後の改善が期待される結果となりました。

図:業界全体のロイヤルティ要因分析(ドライバーチャート)

図:業界全体のロイヤルティ要因分析(ドライバーチャート)
※詳細はダウンロード資料をご参照ください:
https://www.nttcoms.com/service/nps/report/sec/inquiry/

三菱UFJモルガン・スタンレー証券は、「自分に合った商品・サービスの提案力」や「資産状況や投資方針、ニーズに対するヒアリング」、「商品の特性、手数料、リスク等の説明のわかりやすさ」といった営業担当者に対する評価がロイヤルティに影響を与える結果となり、NPS1位につながりました。2位のSMBC日興証券は「手数料とサービスのバランスの良さ(コストパフォーマンス)」や「他の金融機関との連携の良さ(入出金のしやすさや金利・ポイント優遇など)」において、3位の大和証券は「企業イメージ・ブランドイメージのよさ」や「問い合わせ時の応対のよさ」において高い評価を獲得しました。

対面証券全体のNPSは昨年と比較して大きく上昇

対面証券全体のNPSの変化を分析したところ、2018年から2023年にかけては大きな変化はみられなかったものの、2024年においては-41.3ポイントと、前年と比較して12.4ポイント上昇しました。特に、15ポイント以上向上した3社が業界全体のNPSを押し上げました。

図:対面証券全体のNPSの経年推移

図:対面証券全体のNPSの経年推移

対面証券全体でNPSが上昇している要因を把握するために、ロイヤルティ構成要素の満足度の変化を分析したところ、昨年と比較して満足度が最も上昇した項目は、ロイヤルティ醸成要因である「お客さまに寄り添う姿勢・大切にする姿勢」、次いで「企業イメージ・ブランドイメージのよさ」となりました。

NPSが向上した証券会社においては、新NISA開始による新規顧客の割合が高い傾向に

2024年から開始された新NISA制度について、利用状況を調査したところ、対象の証券会社で新NISAを利用しているのは31.2%、対象の証券会社以外で新NISAを利用しているのは25.2%となりました。

図:新NISAの利用状況

図:新NISAの利用状況

 対象の証券会社で新NISAを利用している人に対し、新NISAの口座開設の仕方を調査したところ、「新NISAを利用するために初めて対象の証券会社の口座を開設した」人は29.5%、「もともと口座を持っていた対象の証券会社で新NISA口座を追加で開設をした」人は70.5%となりました。年代別に分析したところ、若年層ほど「新NISAを利用するために初めて対象の証券会社の口座を開設した」人の割合が高くなりました。

また、昨年と比較してNPSが15ポイント以上向上した3社においては、「新NISAを利用するために初めて対象の証券会社の口座を開設した」人の割合が高くなりました。

図:新NISA口座の開設の仕方

図:新NISA口座の開設の仕方

さらに、新NISA口座の開設の仕方別にNPSを分析したところ、「新NISAを利用するために初めて対象の証券会社の口座を開設した」人のNPSは-14.1ポイントと、「もともと口座を持っていた対象の証券会社で新NISA口座を追加で開設をした」人と比較して高い傾向がみられました。

「新NISAを利用するために初めて対象の証券会社の口座を開設した」人においては、特に「手数料とサービスのバランスの良さ(コストパフォーマンス)」や「自分に合った商品・サービスの提案力」の評価が高く、ロイヤルティへの影響度も高い結果となりました。

図:新NISA口座の開設の仕方別にみたNPS

図:新NISA口座の開設の仕方別にみたNPS

推奨度(友人や同僚におすすめできるか)が高いほど、継続利用意向も高い傾向に

対象の対面証券会社において、今後の継続利用意向を0~10の11段階でたずねたところ、「推奨者」(推奨度が「9」~「10」の回答者)は平均9.4ポイント、「中立者」(推奨度が「7」~「8」の回答者)は平均7.9ポイント、「批判者」(推奨度が「0」~「6」の回答者)は平均5.8ポイントとなり、推奨度が高いほど継続利用意向も高くなりました。

図:推奨セグメント別継続利用意向

図:推奨セグメント別継続利用意向

<調査概要>

【対面証券】

  • 調査対象企業(アルファベット順、50音順): SMBC日興証券、大和証券、野村證券、みずほ証券、三菱UFJモルガン・スタンレー証券
  • 調査対象者: インターネットリサーチモニターのうち上記対面証券会社において過去1年以内に取引経験がある人
  • 調査方法: NTTコム リサーチによる非公開型インターネットアンケート
  • 調査期間: 2024/11/13(水)~ 2024/11/22(金)
  • 有効回答者数: 1,995名
  • 回答者の属性:
    • 【性別】男性:69.1%、女性:30.9%
    • 【年代】30代以下:23.6%、40代:16.4%、50代:16.1%、60代以上:43.9%

※NPSの値は小数点第 2 位を四捨五入しており、同値の場合、ランキングで同順位としている

Net Promoter®およびNPS®、Predictive NPS®は、ベイン・アンド・カンパニー、フレッド・ライクヘルド、サトメトリックス・システムズ(現NICE Systems,Inc)の登録商標です。
また、eNPSは、ベイン・アンド・カンパニー、フレッド・ライクヘルド、サトメトリックス・システムズ(現NICE Systems,Inc)の役務商標です。