【NPS®(顧客推奨度)ベンチマーク調査】
対面証券おすすめランキング

新NISAに関する案内や説明を受けた利用者のNPSは高い傾向に

2023/12/14

NTTコム オンライン・マーケティング・ソリューション株式会社は、対面証券を対象に顧客ロイヤルティを測る指標であるNPSのベンチマーク調査を実施しました。有効回答者数は1,736件でした。
※NPSのベンチマーク調査を通じて、対象の証券会社の利用者が、友人や同僚、家族にその証券会社を「どのくらいおススメしたいか」が分かります。

対面証券部門のNPSおすすめランキング1位は大和証券

対面証券5社のうち、NPSのトップは大和証券(-48.3ポイント)、2位は野村證券(-50.4ポイント)、3位は三菱UFJモルガン・スタンレー証券(-52.3ポイント)となりました。業界全体のNPS平均は-53.7ポイント、トップ企業とボトム企業との差は14.4ポイントとなりました。

NPS

業界全体では担当者の提案力や説明の分かりやすさ、資産運用に役立つ情報提供の改善が期待される

対面証券業界全体におけるロイヤルティを醸成する要素としては、「企業イメージ・ブランドイメージのよさ」のほか、「問い合わせ時の応対のよさ」や「マイページやアプリでの資産状況の把握のしやすさ」、「他の金融機関との連携の良さ(入出金のしやすさや金利・ポイント優遇など)」といった項目となりました。

一方で、ロイヤルティを向上させるために優先的に改善すべき項目としては、「資産運用に対する期待通りの成果」や「お客様に寄り添う姿勢・大切にする姿勢」に加え、「自分に合った商品・サービスの提案力」や「商品の特性、手数料、リスク等の説明のわかりやすさ」といった担当者に関する項目となりました。また、「資産運用に役立つ情報提供(世界経済・為替の動き・税制・制度変更 等)」や「アフターフォローの手厚さ(継続的な訪問や電話・再提案 等)」といった項目についても、今後の改善が期待される結果となりました。

図:業界全体のロイヤルティ要因分析(ドライバーチャート)

図:業界全体のロイヤルティ要因分析(ドライバーチャート)

大和証券は、「企業イメージ・ブランドイメージの良さ」や「お客様に寄り添う姿勢、お客様の声に耳を傾ける姿勢」に加え、「店頭や電話での取引のしやすさ」がロイヤルティに影響を与える結果となり、NPSおすすめランキング1位につながりました。2位の野村證券は「商品の特性、手数料、リスク等の説明のわかりやすさ」や「マイページ・アプリでの取引のしやすさ」において、3位の三菱UFJモルガン・スタンレー証券は「資産運用に役立つ情報提供」や「アフターフォローの手厚さ」において高い評価を獲得しました。

対象の証券会社におけるNISA利用者の新NISA利用意向率は56.6%

NISAの利用状況を調査したところ、一般NISAもしくはつみたてNISAを利用している割合は全体の62.4%となりました。また、対象の証券会社で一般NISAを利用している割合は30.6%、つみたてNISAを利用している割合は7.4%となりました。

図:NISAの利用状況

図:NISAの利用状況

2024年より、年間投資上限額の引き上げや非課税期間が無制限となるといった新しい制度のNISA(以下新NISA)制度が開始されます。そこで、新NISAの利用意向を調査したところ、対象の証券会社でNISAを利用している人において、「対象の証券会社で新NISAを利用したい」と回答した割合は56.6%となり、「対象の証券会社以外で新NISAを利用したい」と回答した割合は14.9%となりました。また、対象の証券会社以外でNISAを利用している人において、「対象の証券会社で新NISAを利用したい」と回答した割合は13.2%、「対象の証券会社以外で新NISAを利用したい」と回答した割合は53.4%となりました。すでにNISAを利用している人において、新NISA口座を開設する会社の変更意向が一定数見られる結果となりました。

図:NISAの利用状況別にみた新NISAの利用意向

図:NISAの利用状況別にみた新NISAの利用意向

新NISAに関する案内や説明を受けた利用者のNPSは高い傾向に

対象の証券会社から新NISAに関する案内や説明があったかどうかを調査したところ、「新NISAに関する案内や説明があった」と回答した割合は全体の45.6%となりました。

図:対象の証券会社からの新NISAに関する案内や説明の有無

図:対象の証券会社からの新NISAに関する案内や説明の有無

また、新NISAに関する案内や説明の有無別にNPSを分析したところ、「新NISAに関する案内や説明があった」と回答した利用者のNPSは-35.9ポイントと、「新NISAに関する案内や説明がなかった」と回答した利用者に比べて高くなりました。新NISAに関する案内や発信することの重要性が示される結果となりました。

図:新NISAに関する案内や説明の有無別NPS

図:新NISAに関する案内や説明の有無別NPS

推奨度(友人や同僚におすすめできるか)が高いほど、継続利用意向も高い傾向に

対象の証券会社において、今後の継続利用意向を0~10の11段階でたずねたところ、 「推奨者」(推奨度が「9」~「10」の回答者) は平均9.4ポイント、 「中立者」(推奨度が「7」~「8」の回答者)は平均7.7ポイント、「批判者」(推奨度が「0」~「6」の回答者)は平均5.6ポイントとなり、推奨度が高いほど継続利用意向も高くなる結果となる結果となりました。

図:推奨セグメント別継続利用意向

図:推奨セグメント別継続利用意向

<調査概要>

【対面証券】

  • 調査対象企業(アルファベット順、50音順): SMBC日興証券、大和証券、野村證券、みずほ証券、三菱UFJモルガン・スタンレー証券
  • 調査対象者: インターネットリサーチモニターのうち上記対面証券会社において過去1年以内に取引経験がある人
  • 調査方法: NTTコム リサーチによる非公開型インターネットアンケート
  • 調査期間: 2023/11/10(金)~ 2023/11/14(火)
  • 有効回答者数: 1,736名
  • 回答者の属性:
    • 【性別】男性:66.2%、女性:33.8%
    • 【年代】20代以下:6.0%、30代:9.6%、40代:15.5%、50代:20.3%、60代以上:48.6%

Net Promoter®およびNPS®、Predictive NPS®は、ベイン・アンド・カンパニー、フレッド・ライクヘルド、サトメトリックス・システムズ(現NICE Systems,Inc)の登録商標です。
また、eNPSは、ベイン・アンド・カンパニー、フレッド・ライクヘルド、サトメトリックス・システムズ(現NICE Systems,Inc)の役務商標です。