【NPS®(顧客推奨度)ベンチマーク調査 2022】
対面証券おすすめランキング

業界全体では担当者からのヒアリング力・提案力や、資産運用に役立つ情報提供の改善が期待される

2022/12/15

NTTコム オンライン・マーケティング・ソリューション株式会社は、対面証券を対象に顧客ロイヤルティを測る指標であるNPSのベンチマーク調査を実施しました。有効回答者数は2,085件でした。
※NPSのベンチマーク調査を通じて、対象の対面証券の利用者が、友人や同僚、家族にその対面証券を「どのくらいおススメしたいか」が分かります。

調査対象企業(アルファベット順、50音順):
SMBC日興証券、大和証券、野村證券、みずほ証券、三菱UFJモルガン・スタンレー証券

対面証券部門のNPS1位は野村證券

対面証券会社5社のうち、NPSのトップは野村證券(-48.1ポイント)、2位は大和証券(-48.5)、3位は三菱UFJモルガン・スタンレー証券(-50.2ポイント)となりました。トップ企業とボトム企業の差は16.3ポイント、5社のNPS平均は-53.9ポイントとなりました。

NPS

担当者からのヒアリング力・提案力や、資産運用に役立つ情報提供において今後の改善が期待される

ロイヤルティの要因を18の項目別に分析したところ、「企業イメージ・ブランドイメージのよさ」や「取扱商品の豊富さ・魅力」がロイヤルティを醸成する要素となりました。
一方で、ロイヤルティを向上させるために優先的に改善すべき項目としては、「お客様に寄り添う姿勢・大切にする姿勢」や「資産運用に対する期待通りの成果」に加え、担当者からの「資産運用の必要性についての説明のわかりやすさ」や「商品の特性、手数料、リスク等の説明のわかりやすさ」、「資産状況や投資方針、ニーズに対するヒアリング力」、「自分に合った商品・サービスの提案力」といった、担当者に関する項目があがりました。また、「資産運用に役立つ情報提供(世界経済・為替の動き・税制・制度変更等)」や「アフターフォローの手厚さ(継続的な訪問や電話・再提案)」といった情報提供やフォローアップにおいても今後の改善が期待される結果となりました。

図:業界全体のロイヤルティ要因分析(ドライバーチャート)

図:業界全体のロイヤルティ要因分析(ドライバーチャート)
※詳細はダウンロード資料をご参照ください:https://www.nttcoms.com/service/nps/report/sec/inquiry/

野村證券は、「資産運用の必要性についての説明のわかりやすさ」や「資産状況や投資方針、ニーズに対するヒアリング力」といった担当者に関する項目に加え、「アフターフォローの手厚さ(継続的な訪問や電話・再提案 等)」がロイヤルティに影響を与える結果となり、NPS1位につながりました。2位の大和証券においては、担当者からの「自分に合った商品・サービスの提案力」や「資産運用に役立つ情報提供(世界経済・為替の動き・税制・制度変更 等)」で高い評価を得ました、3位の三菱UFJモルガン・スタンレー証券においては、「手数料とサービスのバランスの良さ(コストパフォーマンス)」が評価され、NPS上位となる結果となりました。

ライフプランに沿った中長期的な資産形成に関する情報を受けた人はNPSが高い傾向に

対象の証券会社から受けたことがある情報について調査したところ、「資産運用の必要性に関する情報」(36.8%)が最も高い結果となりました。次いで「売れ筋の金融商品の情報」(24.2%)や「期待リターンの高い金融商品の情報」(24.0%)が続きました。
さらに、受けたことがある情報別にNPSを分析したところ、いずれかの情報を受けたことがある人は、情報を受けたことがない契約者と比較してNPSが高い結果となりました。特に、「ライフプランに沿った中長期の資産形成に関する情報」を受けたことがある人のNPSは-25.9ポイントと高く、お客様に合わせパーソナライズ化した情報提供の重要性が示唆される結果となりました。

右図:対象の証券会社から受けたことがある情報の割合 左図:対象の証券会社から受けたことがある情報別のNPS

右図:対象の証券会社から受けたことがある情報の割合
左図:対象の証券会社から受けたことがある情報別のNPS

投資判断に基づく売買タイミングなどに関する助言を希望する人は約3割

政府が掲げる資産所得倍増プランなどを背景に、投資アドバイス(助言)業務に対する規制を緩和する動きがみられます。そこで、対象の証券会社から提供される情報や助言として希望するものを調査したところ、「担当者による分析・投資判断に基づく売買タイミングなどに関する助言」(30.1%)が最も高い結果となりました。

図:対象の証券会社から受けたい情報や助言

図:対象の証券会社から受けたい情報や助言

さらに、過去1年間の平均口座残高別に「担当者による分析・投資判断に基づく売買タイミングなどに関する助言」を希望する人の割合を分析したところ、5,000万円以上の人においては44.5%となり、口座残高が高いほど助言を希望する人が多くなりました。証券会社による、口座残高が高い層をターゲットとした投資アドバイスの可能性が示唆される結果となりました。

図:口座残高別の「担当者による分析・投資判断に基づく売買タイミングなどに関する助言」を希望する割合

図:口座残高別の「担当者による分析・投資判断に基づく売買タイミングなどに関する助言」を希望する割合

金融や投資に関する知識レベルの自己評価が高い人ほどNPSが高い傾向に

金融や投資に関する知識が、他の人と比べてどのようなレベルにあると感じているかを調査したところ、「普通」と回答した人が49.1%と最も多くなりました。さらに、金融や投資に関する知識レベルの自己評価別にNPSを分析したところ、「高い」と回答した人のNPSは-23.5ポイントとなり、自己評価が高い人ほどNPSも高くなりました。

推奨度が高いほど、対象の証券会社の継続利用意向も高い傾向に

対象の証券会社において、今後の継続利用意向を0~10の11段階でたずねたところ、 「推奨者」(推奨度が「9」~「10」の回答者) は平均9.3ポイント、 「中立者」(推奨度が「7」~「8」の回答者)は平均7.8ポイント、「批判者」(推奨度が「0」~「6」の回答者)は平均5.5ポイントとなり、推奨度が高いほど継続利用意向も高くなる結果となりました。

図:推奨セグメント別継続利用意向

図:推奨セグメント別継続利用意向

<調査概要>

【対面証券】

  • 調査対象企業(アルファベット順、50音順):SMBC日興証券、大和証券、野村證券、みずほ証券、三菱UFJモルガン・スタンレー証券
  • 調査対象者: インターネットリサーチモニターのうち上記対面証券会社において過去1年以内に取引経験がある人(昨年度は過去1年以内に利用経験がある人を対象としておりましたが、今年度からはよりアクティブなユーザーを対象にするため変更しました)
  • 調査方法: NTTコム リサーチによる非公開型インターネットアンケート
  • 調査期間: 2022/11/7(月)~ 2022/11/14(月)
  • 有効回答者数: 2,085名
  • 回答者の属性:
    • 【性別】男性:68.1%、女性:31.9%
    • 【年代】20代以下:5.1%、30代:9.0%、40代:14.1%、50代:21.4%、60代以上:50.4%

Net Promoter®およびNPS®、Predictive NPS®は、ベイン・アンド・カンパニー、フレッド・ライクヘルド、サトメトリックス・システムズ(現NICE Systems,Inc)の登録商標です。
また、eNPSは、ベイン・アンド・カンパニー、フレッド・ライクヘルド、サトメトリックス・システムズ(現NICE Systems,Inc)の役務商標です。