【NPS®(顧客推奨度)ベンチマーク調査 2018】
対面証券・ネット証券おすすめランキング

対面証券部門ではロイヤルティ向上が見られる中、手数料は引き続き課題に。ネット証券部門ではさらなるUX向上への高い期待

2018/10/24

NTTコム オンライン・マーケティング・ソリューション株式会社は、対面証券およびネット証券の利用者を対象に、顧客ロイヤルティを測る指標であるNPSのベンチマーク調査2018を実施しました。有効回答者数は、対面証券部門2,492件、ネット証券部門2,940件でした。

<調査対象企業(アルファベット順、50音順)>
対面証券部門:SMBC日興証券、大和証券、野村證券、みずほ証券、三菱UFJモルガン・スタンレー証券
ネット証券部門:GMOクリック証券、SBI証券、カブドットコム証券、松井証券、マネックス証券、楽天証券

対面証券部門NPS1位は野村證券、ネット証券部門NPS1位はSBI証券

対面証券5社のうち、NPSのトップは野村證券(-50.7ポイント)となり、最下位の企業との差は10.6ポイントでした。また、対面証券5社のNPS平均は-56.3ポイントとなり、昨年比+3.7ポイントとなりました。対面証券部門では、全般的に、ヒアリング力や相談のしやすさなど担当者関連の項目で満足度に向上が見られ、5社すべてでNPSが昨年比プラスとなる結果ととなりました。
また、ネット証券6社のうち、NPSのトップはSBI証券(-23.8ポイント)となり、最下位の企業との差は20.0ポイントでした。ネット証券6社のNPS平均は-34.5ポイントとなり、昨年比-0.1ポイントとなりました。

NPS

2018年対面証券部門NPS1位 野村證券インタビュー

対面証券部門では、「手数料」が昨年に引き続き課題に

18の要因別に満足度と重要度を分析したところ、対面証券部門では、重要度が高いにもかかわらず満足度がのびなかった(重要度と満足度のギャップがもっとも大きかった)項目は、「サービスの対価に見合った合理的な手数料」となり、次いで、「資産運用に対する期待通りの成果」となりました。ギャップ項目の上位は昨年と同じ項目となりましたが、全般的に満足度が上昇したため、ギャップ自体は減少傾向でした。
1位の野村證券は、18の要因のうち、16が対面証券部門トップとなるなど、高い評価を得る結果となりました。

ネット証券部門においては、すでに満足度の高いUXの部分でさらなる改善が期待される

ネット証券部門においては、「セキュリティの信頼性」が、重要度と満足度のギャップが最も大きい項目となりました。次いで、「サービスの対価に見合った合理的な手数料」、「PCやスマホでの使い勝手の良さ」となりました。同時に、「セキュリティの信頼性」は満足度平均では1位、「PCやスマホでの使い勝手の良さ」は同2位となっており、手数料やユーザーエクスペリエンス(UX)の部分では、高い満足度にも関わらず、ネット証券全体として、さらなる向上を期待されている結果となりました。
1位のSBI証券は、ギャップ項目となっていた「セキュリティの信頼性」や「合理的な手数料」で業界トップの評価を得ていました。

「利用者向けウェブサイト」および「利用者向けアプリ」の利用者のNPSが高い傾向

証券会社の利用者向けウェブサイトおよびアプリの利用有無について調査したところ、全体の67.0%がウェブサイト、アプリのいずれかまたは両方を利用している結果となりました。利用有無別にNPSを分析したところ、ウェブサイトとアプリ双方を利用しているユーザーのNPSが-14.0ポイントと最も高く、いずれも利用していない場合が-63.2ポイントと最も低い結果となりました。

利用者向けウェブサイトとアプリの利用有無別NPS

対面証券部門、ネット証券部門のいずれにおいても、ウェブサイトおよびアプリを利用しているユーザーは、その他のユーザーよりも、「他金融機関との連携のよさ」、「金融資産の購入や運用のしやすさ」といったUXの部分で満足度が非常に高い結果となりました。
また、20代~60代以上の年代別に分析したところ、アプリの利用率は年代が上がるにつれ低くなるものの、いずれの年代においても、ウェブサイトおよびアプリの利用者が最もNPSが高い傾向が見られました。

顧客本位の業務運営に関連した指標

顧客本位の業務運営の認知度および関連指標について分析したところ、対面証券部門は25.5%から27.4%に、ネット証券部門は19.8%から22.0%に、「フィデューシャリー・デューティー」の認知度が昨年から上昇した結果となりました。

フィデューシャリー・デューティーの認知割合

また、「顧客本位の業務運営に関する原則」の原則2~6に近しい要因の満足度を、対面証券部門、ネット証券部門のそれぞれで分析したところ、いずれも、2017年と比較して、満足度の向上が見られました。

利用の決め手となった情報源1位は対面証券は口コミ、ネット証券は証券会社のホームページ

対象の証券会社を利用する際決め手となった情報源を調査したところ、対面証券では、1位 「家族・親戚・友人・知人からのお薦め」(口コミ) (29.3%)、2位「証券会社の営業担当」(16.7%)、3位「証券会社の窓口」(14.0%)、となり、3割近くのユーザーが、口コミを決め手に利用を開始していることが分かりました。
一方、ネット証券では、 1位「証券会社のホームページ」(35.3%)、2位「比較サイトでの評価」(25.9%)、3位「家族・親戚・友人・知人からのお薦め」(口コミ)(17.3%)、となり、上位2位はネット関連の情報源となりました。一方、口コミが決め手となったユーザーも2割弱にのぼりました。

決め手となった情報源®

NPSトップ企業に聞く顧客ロイヤルティ向上の秘訣2018

対面証券部門 第1位 野村證券様
~お客さまとの信頼関係の中でビジネスを広げ、発展させていく~

NTTコム オンライン NPSベンチマーク調査2018、対面証券部門で第1位に輝いた野村證券株式会社。圧倒的なブランド力を誇りながらもそこに安住せず、「すべてはお客様のために」を掲げてまい進する同社の、顧客ロイヤルティへの取り組みについてうかがいました。

2018年対面証券部門NPS1位 野村證券インタビュー

<調査概要>

【対面証券部門】

  • 調査対象企業(アルファベット順、50音順): SMBC日興証券、大和証券、野村證券、みずほ証券、三菱UFJモルガン・スタンレー証券
  • 調査対象者: インターネットリサーチモニターのうち上記証券会社に口座を保有し、過去1年以内に利用した人
  • 調査方法: NTTコム リサーチによる非公開型インターネットアンケート
  • 調査期間: 2018年8月21日(火)~2018年8月30日(木)
  • 有効回答者数: 2,492名
  • 回答者の属性:
    • 【性別】男性:64.6%、女性:35.4%
    • 【年代】20代以下:7.0%、30代:10.6%、40代:14.6%、50代:17.6%、60代以上:50.2%

【ネット証券部門】

  • 調査対象企業(アルファベット順、50音順): GMOクリック証券、SBI証券、カブドットコム証券、松井証券、マネックス証券、楽天証券
  • 調査対象者: インターネットリサーチモニターのうち上記証券会社に口座を保有し、過去1年以内に利用した人
  • 調査方法: NTTコム リサーチによる非公開型インターネットアンケート
  • 調査期間: 2018年8月21日(火)~2018年8月30日(木)
  • 有効回答者数: 2,940名
  • 回答者の属性:
    • 【性別】男性:73.9%、女性:26.1%
    • 【年代】20代以下:8.7%、30代:18.9%、40代:24.5%、50代:16.6%、60代以上:31.3%

Net Promoter®およびNPS®は、ベイン・アンド・カンパニー、フレッド・ライクヘルド、サトメトリックス・システムズ(現NICE Systems,Inc)の登録商標です。
また、eNPSは、ベイン・アンド・カンパニー、フレッド・ライクヘルド、サトメトリックス・システムズ(現NICE Systems,Inc)の役務商標です。